プロジェクトマネジメントを学んで、できるフリーランスに! 大学教授直伝、プロジェクトを成功に導く特別講座10

プロジェクトマネジメントを学んで、できるフリーランスに! 大学教授直伝、プロジェクトを成功に導く特別講座10
プロジェクトを成功に導くためには、どのような知識とスキルが必要か? フリーランスとしてワンランク上の仕事を手がけたい人に送る、実践講座。大学でプロジェクトマネジメントを教える教授による最終回の講義です。フリーランスの方がプロジェクトで成功するための厳選された7つのピントをお伝えします!
LANCER SCORE
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【 より理解を深めるために、過去の講座にも目を通してみてください! 】

特別講座 Part1 | プロジェクトを成功させるにはコツがある!

特別講座 Part2 | 目的・資源・期限を設定しプロジェクトを進める!

特別講座 Part3 | フリーランスの上手な時間管理術!

特別講座 Part4 | リスクとの付き合い方!

特別講座 Part5 | プロジェクトの整理・構造化

特別講座 Part6 | フリーランスと「組織」コミュニケーション

特別講座 Part7 | 正しい優先順位の考え方

特別講座 Part8 | プロジェクトの品質管理

特別講座 Part9 | 利害関係の管理

 

全10講義でお送りした『プロジェクトマネジメント』のまとめです!

「フリーランスの仕事って、案件ごとがプロジェクトですよね。仕事の腕を上げるには、個々の仕事の品質はもちろんですが、依頼主との間で結ばれるプロジェクトの成功、その積み重ねが重要です」「そうなんですよ! しっかりと稼いでいる方々は、自分自身でのプロジェクト管理がしっかりできているように思います」「それでは、プロジェクト管理の基本となるポイントを連載で書いてみましょうか?」

そんなTHE LANCER編集長との会話からこの連載はスタートしました。プロジェクト管理の全体を学術的に網羅するのではなく、フリーランスの方々が「日々の仕事の中で気を付けておくとスムースに仕事が成功するよ」という内容に絞ってお伝えしてきました。今回は、そのまとめをしていきたいと思います。

その1:目的を合意する

会議の様子

わたしたちは、仕事をして、依頼主から対価としてお金をいただいています。仕事をプロジェクトとしてとらえたときに、「目的」「期限」「資源」の3要素のうち、最も仕事の成否に影響を与えるリスクが高いのは「目的」です。

「期限」と「資源」は”何月何日まで”、”いくらで”という共通の明確な単位で表示されるので、誰が見ても理解できます。しかし、「目的」は依頼側が「何をどれだけ」ということを明確に伝えていないと、成果物に対しての評価が見る人によって変わってきてしまいます。

依頼する人がキチンと伝えていないのが悪いと言ってしまえば、そこで終わり。仕事を受ける以上、依頼主とわたしたちは運命共同体です。依頼内容を明確に書いて渡すことができる人は少ないですから、仕事を受ける側も協力して、依頼内容を明確にしなければなりません。何ができていれば成功なのか? 成果物を確認する『チェックリスト』を最初に必ず作りましょう。

その2:攻め方は俺流

依頼主が実現したいことがわかったら、つぎはそれを実現する方法です。案件を受ける以上、こちらもプロです。必要があれば、最も効果的かつ効率的に実現する方法を逆提案しましょう。

「これとこれをこんな感じで達成できると良いですよね。私の経験から、こういう手法で行なうと後々のメンテナンスも楽で費用が削減できると思います」そんな提案を依頼主は待っています。

プロジェクトはスタートする前に勝ち戦にする。それが鉄則です。スタートしてしまえば、あとは納期との勝負です。依頼主のことを考え、見えていないリスクを排除するためにも勝てるように最初から攻め方を俺流で組んでいきましょう。

その3:優先順位をつける

ミーティング

1つの案件にかかりきり。そういうフリーランスは少ないと思います。案件を同時並行で進める。あるいは案件をこなしながら、次の案件の仕込みをする。そうしたことが日常茶飯事なハズです。

複数のタスク(仕事)が流れる中で重要なのは『タスクの優先順位付け』です。優先順位をつけるには、まず各案件でやらねばならないタスクを書き出すこと。思っているだけでは解決しません。

どのようにタスクを書き出すのかは、本連載の第5回『プロジェクトの整理・構造化』をもう一度読んでみてください。とりかかるべきタスクとその順番を書き出したら、それを絶えず見ることができるよう、クラウドに保管しておくなり、紙に書いて張り出しておくなりしましょう。

いつも確認することが重要です。書き出しただけで安心していてはいけません。次、何をすべきかを考えながら今のタスクにとりかかりましょう。

優先順位を間違えると、もう一度やり直すことになる「手戻り」や、他の人の作業を待っている間何もすることがない「手待ち」が発生してしまいます。この2つは、相当なエネルギーと時間のロスにつながるので、プロジェクトを進める際の最大の敵です。時間を味方につけるためにも優先順位は重要です。

その4:人と人のコミュニケーションが鍵

案件のタスク(仕事)をうまくやるには、技術に加えて人と人のコニュニケーションが重要です。特に、一度も顔を合わせることなく案件のやり取りをするクラウドソーシングだからこそ、ネットの向こうの依頼主とのコミュニケーションを大切にしなければなりません。

受注した案件について「マイページ」の中の「メッセージ」でやりとりするとき、そして納品が終わって依頼主の評価をするときにも、絶えず円滑なコミュニケーションを心がけましょう。

認定ランサーの条件にもあるようにメッセージは迅速に返すことが解決策の1つです。メッセージを発信した側は、その時点で何かを聞こうと思っていますから、できるだけ早く答えることで次のステップに進むことでできます。

その5:作業空間を大切に

デスク周り

リアルもバーチャルも作業場が整理されていることは作業効率を高めます。普段からスケジュールの整理、資料やデータの整理のしかたを考え、実践していきましょう。フリーランスの方は、外に出て打ち合わせをしたり作業することも多いので、クラウドを利用したデータ整理は不可欠です。

スケジュール管理、データの保存、名刺管理などクラウドサービスを積極的に利用しましょう。紙に印刷されたものもスキャンして放り込んでおくと、検索性にも優れます。

プレゼンテーション資料もクラウドにあればスマートフォン一つをHDMIケーブル経由でプロジェクタに接続し、どこにいてもプレゼンテーションが可能です。「資料を探して、後日お送りいたします。」というより「あ、これですね。」とその場で共有することで、話が前に進みます。

その6:変更には柔軟に対応

依頼内容についての途中での変更依頼があるのもプロジェクトの常です。「最初に言われたことと違う!」と頑なに断る方法もありますが、それでは依頼主が困ってしまいお互いに不幸になりかねません。

私たちも依頼主も完ぺきではないので、工数に大きく影響を与えるような変更でない限り、サクッと受け入れて対応するのも好感度を上げます。変更に対応することで、依頼主に貸しを作るのも後々の仕事をやりやすくするコツになります。

ただし注意点は、着手する前に、今回の変更が全体にどういう影響を与える変更であるかの認識を両者で行なうことです。なし崩しに変更を受け入れてしまうと、当初の目的とどんどんブレていき、プロジェクト自体が崩壊してしまう可能性もあります。

成果物に対する影響、納期に対する影響、コストに対する影響、そして変更の実現性について十分に検討してから着手しましょう。

その7:次回への教訓をまとめてから打ち上げ

解決法

プロジェクトの終わりには、必ず振り返りを。まったく同じ案件というのは無いと思いますが、何かの要素で似ている案件というものはこれからも出会うことでしょう。

そうした時に、短時間で的確に対応するためにも、教訓をまとめる振り返りをしましょう。1人で受注している場合は1人で、誰かと組んだ場合はメンバーを入れて。

1、こうしておけばよかった(べからず)
2、これはやってよかった(べし)

の2通りでまとめます。起きたままのことでは教訓にならないので、事象の解説(できれば図解付き)と1フレーズにまとめた教訓で1枚にまとめます。

あくまで例ですが、「スマホ画面の表示および操作検証は、iPhoneの最新3世代OSと、Androidの最新5世代OSで検証すべし」のように過去の失敗から次につなげる「べし・べからず」をまとめましょう。

教訓は、必ずあなたの仕事のレベルアップにつながります。教訓のまとめまでがプロジェクト。打ち上げをやってからでは記憶が薄くなるので、必ず打ち上げの前の記憶が新鮮なうちにまとめましょう。

さて、ここまでプロジェクトマネジメントの要点をまとめてきました。以上7つの秘訣がフリーランスの皆さんの勝ち戦を積み重なることに、少しでもお役にたてばと思います。

■ 第10回の学び

  • 目的を合意する
  • 品質のレベルは目標より低すぎても高すぎてもダメ
  • 攻め方は俺流
  • 優先順位をつける
  • 人と人のコミュニケーションが鍵
  • 作業空間を大切に
  • 変更には柔軟に対応
  • 次回への教訓をまとめてから打ち上げ
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