活躍する彼らは、課題をどう乗り越えてきたのか? 先人から学ぶ、クラウドソーシングでつまづかない仕事術

活躍する彼らは、課題をどう乗り越えてきたのか? 先人から学ぶ、クラウドソーシングでつまづかない仕事術
バリバリと仕事をこなす”ハイスキルフリーランス”だって、独立当初は皆おなじ”初心者フリーランス”。駆け出しの頃は、皆さんと同じ悩みや課題を抱えていたんです。活躍するフリーランスの過去のつまづき体験と、乗り越えてきた解決方法をお伝えするシリーズ第1弾。本日は、自営業の旦那さんのお手伝い、農家のお手伝い、そしてライター業をかけもつ「田舎のトリプルワーカー」こと、ruaha 裕子さんの駆け出しの頃のエピソードを紹介します!
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『始めてばかり』の頃は不安があって当たり前

全くの未経験から、違う仕事をスタートさせた時は、全てが初体験。フリーの場合は教えてくれる人もいない。何をするにしても不安いっぱいで、メッセージが届くたびにドキッとしていました。

ネガティブになりやすく、また、何をしたらいいか分からなくて、困ったことも。でも、2年過ぎたらずいぶんフリーランスのコツが分かってきました。

私が経験した躓き(つまづき)と、ジタバタしながらも乗り越えてきた解決法をお教えします。これから紹介する私の失敗経験は、皆さんにも「あるある!」なことばかり。

大切なことは失敗の『原因と解決法を知っておくこと』。これで対策が取れるようになれば、ずっと楽になると思いますよ。

駆け出しフリーライター時代にありがちな悩み

ビジネスマン

若葉マークをつけた駆け出しのフリーランス時代は、業種は違っても皆、同じような悩みを持つようです。以前、私の後にフリーになった友人たちの多くが、同じような悩みをボヤいているのにビックリした経験があります。

そんな、フリーランスに「あるある!」な躓き(つまづき)エピソードをまとめてみました。

悩みPart1:実績ゼロ!『提案文』って何をどう書いたらいいの?

フリーライターになる前は、文筆業とは全く関係ない仕事をしていた私。でも、いざフリーランスになったからには、仕事を獲得するために、営業をしていかなければいけません。

ところが、見積もりを出そうにも『何を書いていいのか?』がさっぱり分かりません……。興味のある案件を見つけても提案を出すこともできず、悶々とする日が続きました。

悩みPart2:割に合わなすぎ! すり合わせ不足で起きる「こんなはずでは……」

依頼内容を誤解していたり、依頼時には伝えられていなかった内容が、プロジェクトが動き出した後にプラスされ、びっくりすることが何度かありました。

依頼時の文面だけでは全体像の把握が難しいこともあり、後出しで追加された作業を含めると、割に合わないような単価になることも……。

悩みPart3:お互いに”何が分かっていないかが、分かっていない”!

これは少し慣れてきたころに多かった悩みです。仕事を依頼するクライアントのほうが、私よりも案件内容の知識が乏しく、仕事を進めていくうちに話がかみ合わない事態に……。

相手が「クラウドソーシングの規約や仕組み、その仕事の専門知識を持っているもの」と思い込んでいたせいで、些細な言葉の行き違いが増えました。

また、たとえライティングの依頼でも『クライアント自身、文章が苦手』というケースもあることに気づかず、修正に振り回されることもありました。

悩みPart4:クライアントの要望にどこまで対応するか、という葛藤

商品販売に関する記事執筆で、明らかに「違法」「不法」「無責任」な内容を書くように指示されたり、私が法のガイドラインに沿って書いたものを『もっと大げさに!』と誇張表現を求められたこともありました。

また、SEO対策の記事を書くため「日本語的に変な表現」を書くように言われ、悩んだこともありました。

明らかに違法なものはもってのほかですが、グレーな依頼やライターとしてのプライドに触れるような要望を、どこまで受け入れるべきか悩んでいました。

感情的にならず、落ち着いて対応策を考えることでトラブル回避

電球

フリーになった時の目標は『とにかく続けていくこと』。長くこの働き方を続けられるために、仕事相手とのやりとりを工夫し、一つひとつ実績を積み上げていきました。

すると、次第に余裕も生まれ、多少のことで動じなくなりました。『決して、感情的にならずに対応する』この言葉を意識して、”自分で自分の気持ちに折り合いをつけるコツ”を掴んだのです。

解決法Part1:まず提案文の定型フォーマットを作成! 細部を相手にあわせ修正し、熱意を盛り込む

「提案がなかなか採用されない」という失敗を繰り返すうちに、提案文で書くべき最低限の内容はパターン化させて、自分専用のフォーマットを作る方法にたどり着きました。

実績がない駆け出しのころは、『提案文が一番の評価対象』。自分の強み、案件にどのような貢献ができるのか、技術と熱意が伝わるよう書き方を工夫。

パターン化することで、打ち合わせでの応用でき、結果的に大幅な作業効率UPと時短効果に繋がりました。

解決法Part2:『落ち度はどっち?』を判断基準に感情的にならない工夫を

自分の誤解が原因と考えて泣く泣く引き受けた案件もあれば、騙された気分になり、抗議をしたら仕事を切られたうえ、評価を下げられた経験もありました。

当時はとても不快でしたが、そのうち「たとえ抗議したとしても、依頼人に問題意識を持ってもらえない」ことに気づきました。これでは抗議しても、互いの着地点が見出せません。

それからは「自分には合わない案件」と受注後に気づいた場合は、理由を丁寧に説明し受注そのものをキャンセルするなどして、お互いの感情がこじれることが無いように対応することにしました。

解決法Part3:支払い関係の取り違えはトラブルのもと! 丁寧な説明でリスク回避

クラウドソーシング初心者のクライアントの場合、規約を理解せず読み飛ばしている方が多いことに気づきました。特に「手数料の取り扱いが発注側と受注側で違う」ことを理解していない人などです……。

「手数料込」の意図するところが、「ランサーの手取りを受注額満額になるよう、ランサー手数料分を上乗せして欲しい」という意味だと理解してもらえなかったことがありました。お金が関わる問題で、行き違いが起こると不愉快に思われがちです。

ただし、面倒でも丁寧にやり取りを重ねて説明し、すり合わせをするようになってからはこの問題はなくなりました。

解決法Part4:プロとして『譲れないもの』を持ちつつも、波をたてずクライアントと付き合う

たとえ依頼人の強い希望であっても、法律に関わることは譲るわけにはいきません。文章の表現についても「日本語の担い手」としては、いくらSEO対策が優先といえど「美しく、なめらかな日本語」を捨ててしまうわけにはいかない気持ちもあります。

こちらの意図を伝えつつ、納得してもらえない場合は譲歩する代わり、その後は取引を止めました。続けていくことで実績は自信にもつながっていくし、「それでも譲れないモノ」はあったほうが質のいい仕事をする原動力になると考えています。

続けていくことで技術向上できる! 先輩に相談も効果的

過去の躓き(つまづき)を振り返ると、情報不足ややりとりの下手さが問題を大きくしていたように思えます。フリーランスで活躍するには、コミュニケーション力の向上にあわせ、精神部分のセルフケアも長く続けていくポイント。

駆け出しの時期は分からないことだらけで、不安になりやすく相談相手もいないため、どうしても袋小路にはまったような感覚に陥りがちでしょう。ライターを始めて半年目の頃に、先輩のライターが相談に乗ってもらえるようになり、自分の不安や不満も徐々に軽減されたと思います。問合せや相談も上手に利用するのもオススメです。

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