世界から、日本企業と海外の架け橋となりたい

ランサーズに登録して、自分らしい働き方を体現している人たち=「ランサー」。たくさんのランサーの中から、活躍目覚ましいランサーを表彰するのが『Lancers of the Year』です。6回目を数える2020年の『Lancers of the Year2020』は、新型コロナウイルス対策のために初のオンライン開催となりました。盛況のうちに幕を閉じたオンライン開催を記念し、受賞ノミネートをされた中からオンラインやメールで取材協力をいただいたランサーの皆さんの軌跡を紹介します。第二弾はリサーチャー・コンサルタントとしてご活躍の米山怜子さんです。
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Lancersに出会って――時間にも場所にもとらわれない働き方を実現した米山さんの今

起業コンサルティングに市場調査や統計の要約といったビジネスプロジェクトへの参画、日英の同時通訳・翻訳からビジネス系メディアの記事の執筆まで、幅広い仕事で活躍されている米山怜子さん。2019年にはLancers of the Yearを受賞され、経産省傘下の中小機構からアドバイザーの認定も受けています。

そんな米山さんは現在はオランダを拠点に暮らしていて、日本の仕事には海外からリモートで携わることがほとんどなんだそう。

オランダでMBA修士号を取得した米山さんが、なぜランサーズに登録したのか。ランサーズを通して仕事をするようになってどんな変化があったのか、伺いました。

海外でMBAを取得した米山さんがランサーズを始めた理由

――日本で人材コンサルタントとして勤務したのちに、海外にわたって外資企業で7年ほど働き、さらにオランダでMBA修士号を取得――。海外で活躍する米山さんが、ランサーズを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

米山:MBA取得を目指して、オランダの大学院で持続可能な経営や人財を生かす経営を学んでいくうちに、「自分も時間と場所にとらわれない働き方ができないか」と考えるようになりました。

そんな中、クラウドソーシングで仕事をすることを思い立ちました。良いサービスはないかと探して見つけたのが、ランサーズです。

――なるほど、人財を活かす経営を学んで、ご自身で「時間と場所にとらわれない働き方」を実現しようとしたんですね。たしかにランサーズでの仕事は、時間にも場所にもとらわれないですよね。

米山:そうなんです。しかも実際に使ってみて、BtoC・CtoCのマッチングの傾向やAirbnbと同じ相互レビューによる評価システム、エスクロー(仮払い)制度といったランサーズの仕組みを、当時は特に画期的だと感じました。

システムのユーザビリティも高かったので、他のサービスにも登録したものの、ランサーズをメインに仕事の提案をするようになったんです。

プロジェクト単位だから海外⇔日本でも仕事ができる


――ランサーズを通して、米山さんはどのような仕事に携わっているのでしょうか。

米山:業界の枠を越えて、金融・ビジネス・経営・IT系といったさまざまなジャンルの企業から、資料作成関連やリサーチの分野を軸として仕事を受注しています。月平均で5プロジェクトほど受注し、納期も1日~2か月と規模もさまざまです。

ランサーズを始めた当時は、地理的にも日本のクライアントと距離があるので、受注できないのではないかと不安に思っていました。でも時間単位ではなく、プロジェクト単位で報酬が発生する仕事の受け方だったので、ビジネスが成立できたのだと思っています。

当初は公開プロジェクトへ応募して受注することが多かったのですが、2019年にはリピートやプロファイルからの直接依頼がほとんどになりました。こちらから案件を探さずともお声がけいただけるのはとてもありがたいですね。

――2019年は米山さんがLancers of the Yearを受賞された年でもありましたね。クライアントからの直接依頼が増えたほかにも、何か変化を感じることはありましたか。

米山:以前とくらべて、ランサーズのクライアント層が幅広く、厚くなったように思います。地方からのご依頼や、最終クライアントが行政のご依頼、女性の起業家や起業したい方からのご依頼が、目に見えて増えました。

――そうなんですね!米山さんをはじめ、ランサーの皆さんの活躍に支えられて、ランサーズの認知が年々高まっています。そのため幅広い方から発注側としてもサービスをご利用いただくようになってきているのは、うれしい限りですね。

米山:そうですね。ランサーズを通した仕事が完了すると、発注者から評価やメッセージをいただけます。企業や個人に自分が直接お役に立てているのが実感できて、私もとても充実した毎日を送っています。

肩書から自由になって、自分の可能性がひろがる

――ランサーズを通して仕事をするようになって、米山さんご自身の働き方や仕事・スキルに何か変化はありましたか。

米山:「マーケター」「コンサルタント」といった職種名・肩書に限定されない仕事の範囲があることに気づいたことでしょうか。

会社員の頃は肩書が先行して「〇〇会社の〇〇の米山」という形で仕事をしていました。ところがフリーランスとなった今では、肩書にとらわれず、役に立ちたいと思ったクライアントのやりたいと思った仕事を幅広くお引き受けしています。そこに大きなやりがいや自由を感じますね。

それから、私はコンサルタントとしてクライアントの事業を支援することが多いのですが、振り返ってみると、クライアントや周りの人たちが私の方向性や可能性を引き出してくださっていることが多いんです。

――コンサルタントなのにクライアントから可能性を引き出される――?

米山:はい。クライアントとメッセージやTV会議でやり取りする中で「こういうこと、米山さんはできませんか?」と言われることがよくあります。そこから新しい可能性や仕事を引き出してもらって、人につながるほどに私の仕事もつながっていっている結果に。

仕事や働き方の制約から自由になる

――自分では気づかない・考えない仕事が、人とつながることでできるようになっていくなんて素敵ですね!ランサーズを通した人とのつながりで、他にも何か変化があったのでしょうか。

米山:特に2019年からは、自分が他業種のランサーさんに発注するようになったのは大きな変化でした。自分の分野では対応できない仕事を他のランサーさんへお願いすることで助けられより大きな仕事の監修ができると同時に、優秀な方とつながることで自分の視野も広がっています。

働き方の点では、ランサーズを通した仕事はリモートで対応できる内容が多いので、海外に住んでいて対応できるという地理的な制約がなく働けるのが、大きな魅力です。今年、2020年の2月には、自主的に持続可能な社会を学びに中米コスタリカからも仕事をしていました。

――仕事の仕方、働き方が制約から自由になったのが、米山さんにとっての変化なのですね。

米山:はい。ただ制約がないというのは少し危険な面もあります。

時間が柔軟である分、そして好きな仕事である分、働きすぎてしまうのはフリーランスの罠ですね。

でも「今の仕事が好き」と心から思えること、そして「仕事を通じてクライアントとその先の社会に少しでも貢献できている」と実感できることは、とても幸せなことです。

――フリーランスとして働くようになって、収入にも変化はありましたか。

米山:独立3年目にして、会社員時代の年収を上回る収入を得られるまでになりました。とても不思議で、ありがたいことです。親にこの事実を伝えたらかなり驚かれました(笑)。

いまの収入が実現できたのは、目標金額の設定ができるオンラインプラットフォームという技術と、私の仕事に価値を見出してくださっているクライアントの寛容さのおかげです。

こうした働き方を許容する社会をもっと広げていきたいと、心から願っています。

世界から、日本と海外の架け橋となりたい

――仕事そのものに価値を見出し、働き方に寛容な社会――。ぜひ広げていきたいですね。最後に、米山さんが目指す未来をお聞かせください。

米山:「少しでも多くの日本企業へ長期的に貢献すること」。これが私の当面の目標です。

海外で暮らしていても、日本を愛するからこそ、日本を海外に知ってもらいたいからこそ、私は日本と海外の架け橋となりたい。

グローバルの視点から見て、残念ながら日本の競争力が全体的に下がっている状況は否めません。それと同時に、新しい世代や社会は、競争や資本主義だけが常でないことに気付き始めています。それには仕事をすることへの価値や充足感が含まれます。

これからの時代は、環境に配慮して多くの利害関係者を巻き込む、持続可能な経営が望まれています。少しでも多くの日本企業に、持続可能・サステイナビリティの観点から自分が携われる部分で貢献していきたいです。

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