Webライターの将来性 キャリアアップの方法、Webライティングが活かせる仕事とは?
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Webライターが10年先も食っていくためにやっていくべきこと
2012年9月、ライター未経験でランサーズに登録、Webライター5年目の吉見です。
ライターという仕事は、一生続けられる仕事なのでしょうか? わたしは、違うと思っています。
今や、「1つの仕事だけで一生食っていける」というような時代ではありませんよね。テクノロジーの進化にともない、Webライターの置かれる状況もどんどん変化していくはずです。今Webライターをしている方も、今後の自分のキャリアについて考えておく必要があるのではないでしょうか。
今回は、わたしの今までの経験も交えて、Webライターのキャリア形成や今後やっていくべきことについてお話ししたいと思います。
記事を書くだけでは食っていけなくなる
Webライターとは主にWebサイト向けの記事を書くライターのことを言いますが、今後、純粋なWebライターの仕事は減っていく可能性が高いとわたしは考えています。
人工知能にとって代わられる、というだけの話ではありません。今後、質の低いWebサイトはどんどん淘汰され、今のように記事の量産だけで戦えるような状態ではなくなっていくはずです。
でも、だからと言って「仕事がなくなる」と言いたいわけではありません。Webライティングというスキルを持っていれば、別の方法で収入を得たり、Webライターとしての活動も続けられると考えています。
では、具体的にどのような方法があるのか、以下から見ていきましょう。
講師業や紙媒体のお仕事もできる
わたしが今しているのが、まさにこういうお仕事です。
自分が身につけたWebライティングのノウハウは、他の人に教えることもできます。2016年は、あちこちの地方に出向いてWebライティングのセミナー講師をやらせていただきました。
実はこの原稿も、奄美大島のホテルで書いています。
また、オンラインサロンを主宰するなど、地方の人でもwebライティングが学べるようにもしていますよ。
ライターの仕事はWebだけでなく、紙媒体にもあります。出版不況とも言われていますが、本が売れない代わりに出版点数自体は昔より増えているので、紙媒体のお仕事はまだまだあるだろうと思っています。出版点数の推移については、総務省統計局「日本の統計2016」も参考にしてください。
紙媒体のお仕事はわたしも一度だけやらせていただきました。文字数がかなり厳格に決められているため、その範囲内で記事を作らなければならないなど、Webとはまた全く違うやり方があるのでとても勉強になりました。さらに、やはりまだまだ「書籍も出している」ということでハクがつくというメリットもありますね。
メディア取材を受けるという方法もありますね。わたしはテレビや雑誌に出演してギャラをもらう、という機会にも恵まれています。
ただ、講師業や紙媒体、メディア取材といったお仕事は「Webライティングの経験が活かせる仕事」であって、「Webライターの仕事」とはまた違います。Webライターという仕事をきっかけに、ほかの仕事にも挑戦していくという感じですね。
一方、Webライターの仕事自体をパワーアップさせていくというキャリア形成のやり方もあります。
より「専門的な、自分にしか書けない内容」へ
Webライターとして書く記事は、今後はより専門的な内容、オリジナリティのある内容が求められるようになっていきます。今よりもさらに、という意味です。
「専門記事」と聞くと難しそうだと思われるかもしれませんが、「自分の強みを活かす」と考えればどうでしょうか? 誰にでも必ず、強みはあります。
たとえばローカルな情報の発信。出張で地方に行くと、食事で困ることが多いです。地域情報を発信しているメディアがあっても、内容が乏しかったり、検索で上位に出てきてくれなかったりすることも。
こういった「万人向けではないけれど、確実にニーズのある情報」はほかにもありますよね。「ダイエットの方法」とざっくりした情報よりも「30代子持ちの女性におすすめのダイエット法」の方が、わたしは読みたいです。
本屋さんには「これだけの冊数しか置けない」という物理的な限界がありますが、インターネットにはその限界がありません。どんなマニアックな情報でも、発信すればそのマニアックな情報を求めている人に届けられます。
だからこそ、よりマニアックで専門性の高い情報の価値が上がっていくのです。
より「コンサルト的な働き方」へ
Webライターの仕事は、既存のWebサイトに寄稿するだけではありません。
新しいメディアの立ち上げに関わったり、うまく情報発信できていない人の手助けだったりといった仕事もできます。
良い商品を扱っているのに、ホームページすら持っていなくて売上が伸びないお店もまだまだたくさんあります。ホームページはあってもまったく活用されていないというケースもありますよね。
もし、Webライティングの知識を持った人がサポートできれば、そのお店はネット上で検索されやすくなり、お客さんも増えるはずです。「キーワードやテーマといったお題をもらって書く」というのは違って、「こういう記事があるといいですよ」とアドバイスするなど、コンサルト的な働き方ができます。
Webライティングだけでなく、サイトデザインの見直しやSNS運用などもアドバイスできれば、より高い価値を提供できますね。そのためには、Webライティングについて学ぶだけでなく、Webライティング周辺の知識についても学んでおくといいと思います。
クライアントワークだけに頼らず仕事を作り出す
クライアントワークとは、お客さんから受注してする仕事のことです。Webライターの場合、基本的にはクライアントワークですよね。でも、自分でメディアを立ち上げたり、Webライター向けのイベントを企画してみたり、といった働き方もあります。
クライアントワークとの違いは、自分で決めなければならない点と、はじめはお金が発生しにくい点。
たとえば、自分のブログを作ってそこで広告収入を得るというやり方。ブログ運営は、はじめから広告収入を得られるわけではないので当分はタダ働きです。そのブログがうまくいくとも限りません。
最近はプロブロガーと呼ばれる人たちも出てきましたが、Webライターの経験があれば少なくとも「読まれる記事の書き方」は知っているので、1からスタートするよりは始めやすいと思います。
ブログ以外にも、自分が興味のあるWebサイトを立ち上げてもいいですし、ECサイトで物販をしてみるという方法もあります。
クライアントワークから卒業せずとも、並行してやっていくこともできますし、少しずつシフトしていってもいいでしょう。別にクライアントワークから卒業した方がいいわけではないのですが、人によってはクライアントワークよりも自分で仕事を創り出す方が合っていることもあります。
キャリアアップのために今できることは?
今後10年も20年も、今と同じ働き方は続けられません。でもかと言って、いきなり何かを変える必要もありません。
今やるべきなのは、少しずつ未来のために種まきをしておくことではないでしょうか。
わたし自身も、今はまだまだ道半ばです。去年はセミナー講師としてあちこち行かせていただきましたが、それが十分な収入になっているかと言えば、そうではありません。
テレビ出演経験もあり、知り合いからも「儲けてるな~!」なんて言われますが、実はテレビ出演でいただける報酬は決して多くありません。セミナー講師をしたりメディア取材を受けたりするよりも、今はWebライター業に専念していた方がよほど単価が高いです。
それでも新しいことに挑戦しているのは、未来への種まきをしたいからです。これから未来への種まきをしようとするなら、わたしならこんな方法をおすすめしたいです。
幅広いインプットをする
まずは勉強です。Webライティングに関する勉強はもちろんのこと、他の人がどんな仕事をしているのか、今後世界はどのようになっていくか?など。
本は気軽に情報収集できるのでおすすめです。そして、できればほかの人との交流を通じて情報収集してみましょう。
Twitterでは、ほかのWebライターさんやブロガーさんと交流することが多いです。さらに、ランサーズでも活躍中のマツオカミキさんが主宰されているクラウドソーシングライター情報交換サロン もおすすめです。
わたし自身は、3年間ぐらいはずっと1人でやってきたので、「もっと早くにほかの人と交流すればよかった」と思っています。
自分から情報を発信する
自分がやりたいこと・できることを発信していくことも大切です。ランサーズのプロフィール欄をしっかり作りこんでおくことで受注できる仕事の量も幅も変わります。
さらに、TwitterやFacebookといったSNSを活用する、個人のブログを作って考えていることを発信していく、というのもおすすめです。わたしがセミナー講師の話をいただいたのは、「Webライティングを教えてみたい」と発信したからです。
自分のことを知ってもらうには、自分で発信していくしかありません。
まとめるとこうです。
- Webライティングの経験を活かせる仕事はいろいろある
- Webライターとしての仕事は発展させられる
- クライアントワークだけでなく自分で仕事を作ることもできる
- 将来のために少しずつ種まき(インプット&アウトプット)しておく
Webライターを長く続けていきたいのなら、1日5分からでもいいので、種まきの時間を作って将来に備えておくようにしましょう!