シンプルだけれどメッセージ性が強い。“引き算”のクリエイティブが際立っていた

シンプルだけれどメッセージ性が強い。“引き算”のクリエイティブが際立っていた
レノボ・ジャパンとランサーズが合同で実施したメルマガのバナーコンペ。当選報酬10万円の当コンペには総勢72名のデザイナーが参加しました。そのうち、最終的に選ばれたのは4名のみ。激戦のコンペを勝ち抜いたデザイナーは何が違ったのか。当選ランサーの1人であるstudio KILIGさんと、選定した「LenovoPRO」のマーケティングマネージャー・日笠修さんに話を聞きました。
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【レノボ・ジャパン×ランサーズ】合同デザインコンペを開催

Lenovo Cross Workers


時代に先駆け、2015年から無制限のリモートワークを実施してきたレノボ・ジャパン合同会社(以下レノボ)。そんなレノボは2021年11月より、事業会社社員やシニア世代などから副業人材を募集する「レノボクロスワーカーズ」を開始しました。

フルリモートワークが前提のこのプログラムは、まさに”働き方の多様化”を体現しており、弊社ランサーズの目指すビジョンとも親和性があります。そんな流れから、中小企業向け・個人事業主向けの法人専用ストアである「LenovoPRO(レノボプロ)」のマーケティングマネージャー・日笠修さんより、「我々も一緒に何かできることはないでしょうか?」とお話をいただき、動き出したのが当企画です。総額30万円!当選報酬10万円のメールマガジン内のバナーコンペとして依頼され、なんと総勢72名ものデザイナーさんにご参加いただきました。

本日の鼎談インタビューは、多くの提案されたバナーデザインから当選作品を選定したレノボの日笠さんと当選されたデザイナー・studio KILIGiさん、そしてTHE LANCER編集部により行われたものです。

「バナーコンペ」~プロジェクトの背景・制作のポイント・選定した理由

「クリエイターが創った、クリエイターのための広告」を実現したかった

(studio KILIGさんが作成したクリエイティブ一覧)

――クリエイターをターゲットとしたメルマガのバナー制作を題材にした理由は?

日笠:今回、題材に選んだ「Lenovoワークステーション」はコンピュータの一段階上のランクという位置付けで、プロフェッショナル向けの仕様となっているものです。サービスを紹介する上でメルマガや広告配信等の方法がありますが、そのクリエイティブをフリーランスの方に創っていただくことを考えました。「フリーランスのクリエイターが作った、フリーランスのクリエイターのための広告」を実現できたら面白いんじゃないかなと。そこから、コンペ形式でご応募いただくという今回のプロジェクトがスタートしました。

制作のポイント:フリーランスにとってパソコン選びはパートナー選びと同じ

――studio KILIG様のこれまでのご経歴や働き方について教えていただけますか?

studio KILIG:大学でデザインを専攻していましたが就職活動がうまくいかず、銀行に就職しました。ですが、デザインの道を諦めきれず広告代理店へ転職しました。会社勤めをしていた頃から独立を考えていて、仕事をしながらデザインの学校に通ったり、現役のデザイナーさんから教えてもらったりしながら、独立のための準備を進めていきました。

その後、Web制作会社に転職してデザイナーとしての経験を積み、2018年にグラフィックデザイナーとして独立して現在5年目になります。

――バナーコンペに応募しようと思った理由を教えてください。

studio KILIG:コンペのオリエンテーションでレノボ製品の魅力を知り、挑戦してみようと決めました。じつはオリエンテーションに参加するまでは「メーカーさんのお話を直接聞けるいい機会だな」という感じで、応募は考えていませんでした。ですが、お話を聞いて「ここまで考えられたPCがあるのか!」と惚れ惚れしまして、ぜひバナーを制作してみたいと思ったんです。

私が使っているのはノートPCですが、夏は熱々になってしまうので小型の扇風機をPCにあてながら作業をしていました。Lenovoワークステーションでは、独自に開発した冷却性能があるという話を聞いて感動しました。

また、他のメーカーと比較して故障率が圧倒的に低いこと、サポート体制が整っている点、スペックをいろいろ選べるなど、フリーランスのクリエイターにとってありがたいことがたくさんあり、ぜひバナーを制作してみたいと思いました。

――制作する上で強く意識したこと、アピールしたいと思ったポイントを教えてください。

studio KILIG:オリエンテーションを通して私が感じたのは、フリーランスにとってパソコン選びはパートナー選びと同じなんだなということです。バナー制作ではその点を強く訴求しようと考え、一枚目の画像に「フリーランスのみなさん 頼りになるパートナー探していませんか。」というコピーを入れました。

また、以前にパソコンが故障してとても困った経験があるので、実体験を活かしつつ、フリーランスの困りごとを解消できる製品・サービスであることが伝わるようなデザインにしたいと考えました。

――制作する上で悩んだ点を教えていただけますか?

studio KILIG:メルマガはファーストビューが大事だと思うので、一番上にくる画像の作り方はかなり悩みました。デザインを詰め込んだものなど何パターンか考えたのですが、最終的にはコピーで目を引きたいと考え、文言がパッと目に飛び込んでくるシンプルなデザインに決めました。

制作していると、どうしてもいろいろな情報を入れたくなるのですが、以前に先輩のデザイナーから「伝えたいことだけを残したほうが伝わる」というアドバイスをもらったことがあり、潔くシンプルに徹して訴求力を高めるデザインにこだわりました。

――今回の作品を制作するにあたって、過去の「この経験が活かされている」ということはありますか?

studio KILIG:広告代理店に勤めていたときに企画部に配属され、クライアント様とデザイナーとをつなぐ仕事を担当したことがあります。クライアント様の思いや意向を汲み、それをデザイナーに伝えてクリエイティブとしての完成度を高めていくという役割で、板挟みになることも多く苦労したのですが、学びは大きかったと思っています。

たとえば、クライアント様の意向を具体的にしていくには、どのような質問をすればいいのかといったことを学んできました。この経験は、独立してからもクライアント様とやり取りする上でとても役に立っています。クライアント様の思い、ユーザー側の思いの両方を強く意識しながらデザインとして表現するという考え方が身についた経験だと思っています。

選定の理由:シンプルだけれどメッセージが強く伝わってくるデザイン

(シンプルで刺さるファーストビュー)

――studio KILIGさんのバナーを初めて見たときの印象と選んだ理由について教えてください。

日笠:studio KILIGさんの作品はシンプルだけれどメッセージが強く伝わってきて、何度見ても「これは残したいな」と思いました。制作時に「伝えたいことだけを残す」を意識したということですが、まさに余分なものをどんどん外してコアな部分を残す“引き算”の勝利ですね。

また、今回のコンペではバナー画像3枚という要件でしたが、studio KILIGさんの作品は3枚の中にちゃんとストーリーがあり、訴求力が強いと感じました。以前にクライアントとの折衝を行ってきた経験があるという話を聞いて納得したのですが、弊社が何を伝えたいのかをしっかり汲み取って表現していると思いました。

私がオリエンテーションで言い切れなかったところまで拾い上げていて、かつ、ご自身でかみ砕いて咀嚼して、自分だけの表現をしていると感じました。これらが今回選んだ理由です。

もうひとつ付け加えると、提案数が増えると、どうしても似た方向性の作品が出てくるんですね。そうすると「どちらを残すか?」という比較になってしまうのですが、studio KILIGさんの作品コンセプトは他に比べる対象がありませんでした。

今回のコンペのように複数の当選枠がある場合、競争相手がいないだろうというコンセプトで勝負するのはコンペの戦略としてはありかなと。もし、そういったアプローチを意識されていたのだとしたら成功です(笑)。

studio KILIG:少し意識はしていました(笑)。レノボのブランドイメージから考えていくと、ブラックとレッドを使ったスタイリッシュな感じのデザインが多くなるのかなと予想していました。

ただ、今回のテーマは自分と同じクリエイターが対象ということでしたので、どうしたら同じ悩みを持つフリーランスの共感を得られるのか、自分だったらどう感じるのかを意識してコンセプトを決めていきました。結果として、女性の画像を入れてパソコン選びのシーンを想起させるようなデザインに落ち着いたという感じです。

 

クリエイターのパソコン選び~「これだけは譲れない!」

(studio KILIGさんの書斎)

故障の手痛い経験から「壊れないこと」は絶対に重要

――ここからはクリエイターのパートナーであるPCについてお伺いしたいのですが、普段どんなPCを利用していますか? また、PC選びの基準についても教えてください。

studio KILIG:クリエイターとして恥ずかしい限りですが、正直なところ、これまであまりパソコンを重視してきませんでした。私はずっと同じメーカーのパソコンを使っているのですが、じつは以前に別のメーカーに変えたときに故障したことがトラウマとなり、それ以来とくに他のパソコンとは比較もせずに、同じメーカーのものを使い続けています。

仕事ではAdobeのグラフィックソフトのほかMicrosoft Officeも多用するので、Windowsをメインに使っていて、Macはサブ的に使っています。パソコン選びで譲れないポイントを挙げるとすると、やはり故障しにくいことですね。あとは同時に複数のアプリを立ち上げるので、メモリが16GB以上という点は気にしています。

ただ、最近は動画編集もやり始めたので、もう少し高いスペックが必要かなと感じているところです。

――Lenovoワークステーションがクリエイターにオススメなポイントを教えてください。

日笠:以前はワークステーションというと個人では手が届かないほど高価なものでしたが、時代が進むにつれて価格が下がっていき、現在では個人でも手が届く範囲の価格帯のものも出てきています。

Lenovoワークステーションの特徴のひとつに、ISV(Independent Software Vendor)認証というものがあります。ISV認証とは、Adobeなどのソフトウェアベンダーが動作性を厳しくテストした上で、しっかり動くことを認証しているというものです。主要なソフトウェアのほとんどをカバーするISV認証を受けており、動作性が悪いといったトラブルはありません。

また、動画編集を始められたということですが、Lenovoワークステーションは画像処理のためのGPU(Graphics Processing Unit)を搭載しています。動画編集をされる方へは、ぜひともワークステーションをご案内したいところです。

レノボの開発チームは、ものすごく細かなところまでテストしてアップデートを繰り返しています。故障率や堅牢性を気にされるクリエイターさんにこそ、ぜひ使っていただきたいです。

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最後に~バナーコンペの感想と今後の展開

(書斎にて仕事をするstudio KILIGさん)

――今回のバナーコンペに参加したことで得られたメリットや気づきはありましたか?

studio KILIG:あらためてパソコン選びは本当に重要だなと感じました。これまでパソコンについて教えてもらえる機会がなかったので、ずっと同じメーカーのものを使ってきましたが、次に買い替えるときはLenovoワークステーションにしようと本当に思っています!

また、ランサーズのコンペでは他の方のデザインを見ることができるので、同じテーマでもいろいろな捉え方があるのだなと、とても勉強になりました。普段仕事をしている中でこうした機会はなかなか得られないので、その点でも参加して良かったと思っています。

――フリーランスのクリエイターとして、今後どのような活動をしていきたいと考えていますか?

studio KILIG:現在は地元の中小企業や行政からの依頼を受けていることが多く、地元フリーペーパーの制作を行っているほか、農家さんのロゴ制作なども引き受けています。今後も地元の困っている方の役に立てるような仕事をしていきたいというのが私の思いです。

クライアント様と一緒になって考えていくような、声をかけやすいデザイナーでありたいと思っています。楽しみながら仕事をしていきたいですね。

――レノボ・ジャパン様ではバナーコンペを実施してみて、どのような感想をお持ちですか? また、今後の展開についても教えてください。

日笠:今回のコンペは659名がオリエンテーションへの参加を申し込んでくださり、72作品のご応募をいただきました。これは当初の予想を大幅に上回る数で、参加してくださった皆様に本当に感謝しています。この場をお借りして御礼を申し上げます。

感想としては、どれも素晴らしい作品ばかりで、またメーカー側の視点では思いつかないようなクリエイティブがたくさんあり、とてもワクワクする時間でした。

私たちは皆様の仕事のツールであるパソコンを提供しているメーカーとして、今後もフリーランスの方をはじめ、柔軟な働き方が実現できるよう支援していきたいと思っています。LenovoPROは、パソコン1台からお得に購入できるWebストアで、かつパソコン選びに悩んでいる方に最適なモデルを提案することができます。クリエイターの皆様の生産性向上に、ぜひご利用いただけたらと思っています。

▼参考リンク
Lenovoワークステーション
LenovoPRO
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