税理士志望の科目合格者。副業は、家族との「いつもよりちょっと贅沢な時間」を生み出すため

同業種の副業で収入アップ&スキルアップ
税理士事務所に勤める河上さん。以前はメーカーで経理をしていましたが、より多くの人の助けになりたいという気持ちから、税理士事務所に転職し、税理士を目指しています。
河上さんは税理士を目指し勉強をしながら、終業後にはクラウドソーシングなどのWebサービスを利用して、経験のある経理関連の仕事を請け負う副業実践者です。
繁忙期などの忙しい時期もありますが、無理をせず自身のペースで副業を続けています。副業は決して大金を稼ぐためではなく、少しだけ生活をよくするための手段と考えています。
また、副業に本業と同様の仕事を選ぶことで、収入だけではなく、実務経験を増やしてスキルアップができる機会としてもとらえています。
副業をしながらスキルアップを目指し、手にする収入は奥様といつもよりちょっとおいしいものを食べに行くため。普段の生活を少し良くする、河上さんの働き方についてお話を伺いました。
税理士事務所に勤めながら、副業を実践
ーー本業のお仕事について教えてください
都内の税理士事務所で3年ほど働いています。より多くの人の助けになりたいという想いがあり、前職のメーカーでの経理職から税理士事務所に転職してきました。
私は税理士資格を取得していないので、個人では税金の相談は受けられないなどの制約があります。しかし、会社として受けることは可能なので、税理士のアシスタント業務に限らず、決算書・申告書の作成やコンサルティングなどもしています。
現在は税理士試験の科目合格者で、ゆくゆくは税理士資格を取得しようと勉強中です。資格取得というゴールが少しずつ見えてきたので、今が頑張りどころですね。
残業も多いほうではないので、終業後などの時間のコントロールはしやすいです。税理士資格の勉強や、副業に使っています。
ーー会社では副業を許可されているのですか?
副業は就業規則で禁止されています。そのため、同僚が副業をしているという話も聞いたことは無いですね。私自身も、基本的には家族以外に副業の話はしません。
ーーなぜ副業をはじめられたんでしょうか?
少しでも収入の足しになることをしようと思ったのと、新しいサービスを見つけたり、聞いたりすると試してみたくなるタイプだったから、ということがあるかと思います。
副業を探しているときに、ランサーズなどのWebサービスを見つけて仕事をするようになりました。現在、副業でいただいている仕事は、仕訳入力作業などが多いですね。パソコン一台あれば、どこにいても作業ができますし、本業と同様の仕事なのでストレスもありません。
副収入は多くても月に数万円あるのですが、本業は12月から5月末が繁忙期で忙しく、この期間はあまり積極的に副業ができません。
最近会社の給与制度が変わったこともあり、以前よりも月の手取りの給与額が上がったんです。そのため、副業では自分が気になった仕事を見つけたらやる、というスタンスにしています。
いつもよりほんのちょっとの贅沢を副業で
ーー副業をすることで金銭面以外で得ることはありますか?
実務経験を増やすことで、スキルアップにつながっていると思います。スキルアップというと学習コストが高そうに聞こえますが、私が副業にしているのは、基本的に本業の延長の仕事のため、特に困ることはありません。
それに、新しいWebサービスが出たらとりあえず登録して利用してみるタイプです。新しいサービスをチェックすることが習慣になり、そのおかげもあってか、様々な情報を早い段階で知ることできるようになりました。
どんなサービスに今勢いがあるのか、新しいのかを知っているのが意外にも、本業に役に立っています。この業界だとITサービスを知っている人が少ないんですよね。
ITサービスを提供するクライアントさんと話すと喜ばれることも多いです。話が分かるということで、本業がやりやすくなったりもします。
ーー今後について教えて下さい。
まずは税理士資格を取得するという目標があります。資格を取得して、独立するという選択もあるのですが、私自身は独立にはあまり興味がありません。
仕事とプライベートは分けていたいタイプなんです。独立してしまうと境目が無くなってしまうという話もよく聞くので。
今の仕事は転勤もありませんし、以前の職場に比べ「人の助けになる」という感覚を持って仕事ができているのでやりがいを感じています。
本業というメインの軸があるからこそ、副業というチャレンジもしやすいのかなと思います。私にとって副業は新しいチャレンジをする場でもあるので。
今の仕事を続けつつ、奥さんの為にも税理士資格を取得して、副業で少し贅沢できるようにする。無理をして副業をするのも違うと思いますし、精神的な余裕を持って続けていきたいですね。
毎月数万でも収入が得られるのは、とてもありがたいんです。これからも、奥さんといつもよりちょっとおいしいご飯を食べに行けるように、副業を続けていきたいと思います。