副業による成長と収入を求める若き編集者は、ネパール野球発展にも尽力するパラレルワーカ－

本業、副業にとどまらず、NPOでの活動も

山脇佑介さんは、関西に拠点を置く出版関連の会社で編集全般を担当しています。最近では編集以外にWebディレクターとしても活動し、SNSを活用したコミュニケーションなどの指揮も執っています。

副業を開始したきっかけは、本業での収入を補うため。副業では、本業にもリンクする編集やライティングを請け負っています。収入を補う目的ではありながら、本業と同職種だからこそ自身のスキルアップや気づき、学びの機会にもなっているそうです。

実は山脇さん、副業だけにとどまらずNPOの理事も務めるパラレルワーカー。ネパールでの野球の普及活動や、野球を通じた国際協力活動に尽力しています。

毎日を忙しく過ごす山脇さんですが、豊かな人生を築くため、本業、副業、NPO活動のどれもが必要と話します。それぞれに誠実に向き合い、学び、前進する山脇さんに働き方について伺いました。

ーー本業について教えてください。どんな仕事をなさっていますか？

出版関係の会社でエディターとして勤めて6年ほどになります。編集全般を担当していて、レイアウトからディレクション、紙面の割り付けなどをしています。社員が20名ほどの規模の会社なので、自ら取材や記事を執筆することもあります。

加えて、最近ではエディターのほかにWebディレクターもしています。SNSの発信やLINEなどを利用して、他者との差別化を図り、若い世代へのリーチを増やし購買につなげるというミッションです。

私は今年で30歳になるんですが、20名ほどいる社員の中で私よりも若い社員は一人だけなんです。40代、50代の社員が多く、あまりWebやSNSの知見を持っている人もいません。そのため、必要性を感じている人もいないというの現状です。

若い世代の読者を獲得していく上では、やっておかなければならない部分だと思っているので自分で先頭に立ってやっている感じですね。

ーー副業は容認されているのでしょうか？

就業規則を今ちょうど作っている最中なんです。ただ、本業をおろそかにしなければ問題ないかと思います。

そもそも社員の年齢層が高いこともありますが、あまり「副業」という考え方になじみのない方も多いです。

業界も業界なので、副業なんてしている時間どこにあるんだと思っている人もいるかもしれませんね。良くも悪くも古い考えがまだ残っています。

そのため上司にも副業の話はしていません。言わないほうが、物事がスムーズに進行するイメージがあります。

ーー副業をはじめたきっかけをお伺いできますか？

きっかけはお金のためというのが大きいですね。中小企業ということもあり給与水準がかなり低く、生活が厳しいという現実がありました。今は月に10万円を稼ぐという目標を置いています。

ーー副業ではどんなことをしていますか？

副業では、4年ほど前からライターとして活動しています。ニュースサイトの記事執筆や、海外記事のリライトなどが多いです。隙間時間を有効活用したり、土日に作業したりと副業に使う時間はきっちり区切るようにしています。

タイムマネジメントを意識して毎日を過ごしていますが、本業が土日にあることも多く、平日の残業が続くこともあるので、時間を作るのは簡単ではありません。

限られた時間のなかではありますが、副業で新しいことにチャレンジして、気づきや学びを本業にも活かしていければと考えています。成長には経験が必要だと思うので、より多くの経験を副業を通して得たいですね。

ーー今後のご自身の働き方についてどうお考えですか？

今後も副業は続けていきたいですね。2019年にネパールに行きたいと思っているんです。そのためにも副業してお金を稼いでおかないと。

実は20年続くNPOに理事として参画しているんですが、この団体では、ネパールでの野球の普及活動や、野球を通じた国際協力活動を主にしています。

最近では、国際大会への出場やネパール人初のプロ野球選手（関西独立リーグ）も誕生しました。いずれ、自分がネパール代表のスタッフとしてオリンピックに同行する、そんな夢もかなうかもしれません。

NPOでの活動は、収入を得ることを目的としてはいませんが、私にとっては自分の人生を豊かにするための重要な要素でなんです。本業と副業、そしてNPOと、上手に時間をコントロールしながら続けていきたいと思います。

副業は収入を補うためものであると同時に、やりたいことをやる機会、そして望んだ未来を実現するための手段です。住みたい場所に住み、やりたいことをやって働く。そんな生活を実現できるように、日々学び前進していこうと思います。