月10万円、最初の壁はこうして越える!先輩ランサーに訊く

10万円の壁、どう超える?
副業としてランサーズを利用し始めた、ライターのマツオカミキさん。月に10万円を超える収入を得ることができるようになったタイミングで、独立しフリーランスへの道を歩み始めました。
ランサーズを使いはじめて訪れる「最初の壁」ともいえる、月収10万円の獲得を成し遂げるために。今では月収数十万円を稼ぎ独立を果たしたマツオカミキさんに、「最初の壁」を乗り越える方法について披露していただきました。
仕事の選び方と探し方、プロフィールの書き方、提案のポイント、クライアントワークの注意点など、たくさんのヒントが見つかります。
副業からフリーランスのライターへ
ーー本日は、Webライターとして活躍されている、マツオカミキさんをお招きして『ランサーズで月10万円の壁をどう超える?』をテーマに、「最初の壁」を乗り越える方法についてお伺いできればと思っております。
簡単な自己紹介をすると、ライター歴は今年で4年目、ランサーズに登録したのがきっかけでライターを始めました。取材やコピーライティングのお仕事をさせていただいています。
ーーこれまでライターとして活動されてきたなかで、本日のテーマである、「月10万円の壁」を感じたことはございますか?
そうですね。最初のころは副業でやっていたということもあるんですが、私も最初の一年半は大体、月に数万円から10万円いかないくらいの金額でした。ステップアップをしていく上でまずは10万円というのがひとつ目の壁だなと、思いますね。その壁を超えると見えてくる世界も変わってきます。
ーー副業としてライターを始められた初期のころは、単価はどのくらいでやってらっしゃったんですか。
登録したてのころは、一番安いときで文字単価にしたら0.5円くらいでしょうか。というのも、私は前職がライティングとはまったく無縁の職種だったこともありますし、そもそもライターになろうと思ってランサーズに登録した訳ではなかったんです。登録してみて、ライティングの案件を見ながら、こういうものもあるのかと。
文字単価0.5円から始めて、だいたい10万円達成するまでは文字単価1円~1.5円くらいだったでしょうか。もちろん、文字単価が1円くらいの案件でも、20~30万円稼がれる方もいらっしゃると思うのですが、個人的にはそれはすごく大変だと思っています。
ーー差し支えなければマツオカさんのこれまでの最高月収お伺いできますか。
フリーランスの中には安定している方もいれば、不安定という方もいらっしゃると思います。私の場合は最高で月収60~70万くらいでしょうか。もちろん毎月平均的にこの金額を稼いでいるわけではありません。
単価アップのきっかけはクライアントとの出会いから
ーー文字単価を上げようと思ったきっかけはなんですか?
始めてからの一年半くらいは、ほかのライターやフリーランスの方々とお話しする機会がなくて、そもそも「そのくらいの単価」のものだと思っていました。なので単価を上げようという概念がなかったんです。
複数のクライアントさんとお仕事させていただいていたのですが、そのうちひとつのクライアントさんが「この単価では安いので、もうちょっと高い単価で依頼します」と言ってくださって、文字単価が1円から2円になりました。その時に「高い単価で受けていいんだ」と初めて知りました。
そのクライアントさんと出会っていなかったら、今も文字単価は変わっていなかったかもしれません。それまではビジネスという感覚よりも、「文章を書いてお金がもらえるなんてすごい!」という思いだったのですが、このころからビジネスとして向き合う意識に変わっていきましたね。
ーー単価を上げられるということを知ったあとは、単価交渉をするようになったんですか。
どちらかというと、単価交渉を続けていったというよりも、高単価な案件を見つけていったというのが正しいかもしれません。
もちろん、金額だけがすべてではありません。やりがいであったり、そのメディアで書いていることで名前が売れたりと、モチベーションやセルフブランディングも考えた上で、クライアントさんと価格交渉するかどうかを考えます。
ーー単価の低い案件から高い案件に変えていったんですね。案件を見分ける際に気をつけるべきポイントなどはありますか。
それまでは自分が初心者だという意識が強かったので、初心者歓迎の案件を探したり、簡単にできるお仕事を探して提案していました。単価を上げることを考えるようになってからは、依頼文の詳細を見て、大量にリーズナブルにやって欲しいというような、初心者向けかと思われる案件に関しては避けるようにしましたね。
結果や成果を意識することがクライアントとの信頼関係構築につながる
ーー文字単価を上げていく過程で、意識の変化などはございましたか。
文字単価1円前後の案件をやっていたときは、スピードが求められているなと感じていました。大量にスピーディーに書いてほしいというクライアントさんが多かったように思います。
単価が上がってきてからは、記事を執筆する以外にもやることが増えました。企画・構成の段階から参加するなどですね。あとは、記事が公開されてからもちゃんと数字を追って、結果が出ているかどうかを意識するようになりました。
結果や成果を意識して仕事をするようになると、クライアントさんとの信頼関係もでき、コミュニケーションもたくさんとって、一緒に進めていくという気持ちが強くなったように思います。
ーー具体的にクライアントさんとのコミュニケーションで意識されたことはありますか。
依頼を受ける前に、詳しく聞くようになりました。なぜ依頼しているのか、その記事がどういう人に届いて欲しいのか、どういう結果が出て欲しいかを共有してもらうようにしています。すべてとは言いませんが、それまでの高単価ではない案件ではあまりそういった部分をを共有してもらうことはありませんでした。
自分から、共有してほしい旨を伝えると、高単価案件になればなるほど、共有してくださるクライアントさんも増えました。案件が開始する前から信頼関係の構築を意識して、書き終えた後もコミュニケーションをとるという部分が変わりましたね。
ーー本日お越しいただいている方々のなかには、今後どういったことに注意したらいいのかという疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
初心者であれば、まずは大量に記事を書いてみてもいいんだろうと思います。そこから一歩進んだ方は高単価案件を探す。私の場合は案件を探すために、案件一覧を一日に三回朝・昼・晩と見ていました。
ランサーズ案件一覧をチェックするときに、自分がチェックしておきたいプロジェクトの条件を保存しておきましたね。良い案件が来たときにすぐに提案するようにして。また、募集が開始されてからあまり時間を置かずに早めに提案すると、クライアントさんがしっかりプロフィールを見てくださったりして。一番最初に提案してきたライターさんってちゃんと見てもらえたりするんじゃないかと。有利な気がしています。
急いでいるクライアントさんだと特に、そんなに実績のないタイミングでも選んでくださることもあります。
ーークライアントさんの目に留まるための工夫などはありましたか。
プロフィールは都度書き替えるようにしていました。また、提案文はかなり書き込みましたね。初心者のころは、提案文はテンプレートを使っていたのですが、現在はテンプレートもある程度活用しつつ案件に合わせた提案文にすることを心がけています。
プロフィールに関しては1,000字が上限なので、今現在は997文字にしています。それぐらいしっかり書くようになったら直接依頼も来るようになりました。直接依頼が増えたのも、文字単価が増えたのに関連があるのかもしれません。
実績が増えてくると、少しずつ自分の名前が出る記事を書かせてもらえるようになりました。そうするとプロフィールに実績を記載することもできますし、ポートフォリオにも登録できます。
実績が増えるとやはりクライアントさんにどんな記事を書くライターなのかを理解してもらいやすくなりますね。一応プロフィールにもテキストで、こういう媒体でこういう記事を書いていますと紹介するようにしています。
ナレッジのシェアやモチベーションに繋がるランサー同士の関わり
ーーライターとして活動されている中で参考にしたものはございましたか。
始めてから一年半は本当にTwitterもブログもやっていなくて、ほかのランサーの方や、フリーランスの方との関わりがなかったんです。でも、ランサーズが年に一回おこなっている『Lancer of the Year』という表彰イベントに参加した際に、初めてランサーの方がこんなにたくさんいるんだと知りました。
同じことをやっている人がたくさんいると知り、去年からようやくTwitterもブログも始めました。私も含め、ランサーズで長く活動している方のブログでもよく「どうした単価を上げられるか」というような記事を書いていらっしゃる方もいますし、そういったものを参考にさせていただいたりもします。
交流会などでお会いした際には、「どうやってますか?」みたいなコミュニケーションをとることもあります。また、Twitterを使用していると、ランサー同士の関わりが生まれたりもしますね。
私は一年半ほど、単価を上げるという概念を知りませんでした。もっと早く知っていたら、もっとはやく単価を上げられていたかもしれません。ほかのライターやフリーランスの先輩が、どうやっているのかを知れる場所に参加するというのは本当に大切だと思います。
ーーマツオカさんはよくブログを利用していますよね。
先ほど話したプロフィール作成のノウハウについてなどはブログに書いていて、自分がランサーズを使ってみてわかったことや学んだことを独り占めするのではなく、いろいろな方とシェアして活性化できればいいなと思っています。
テクニック的なところをひとつ紹介すると、クライアントさんはランサー検索からランサーさんを探しますよね。検索して一覧に出るときって、プロフィールの冒頭100文字くらいまでが出るんです。その100文字に全力を注いでみたほうがいい。こういった自分の思う「こうしたほうがいいな」は無料でTwitterなどでつぶやいています(笑)。
また、自分が欲しい依頼に寄せていくというのは重要ですよね。たとえば私であれば、取材記事の依頼が欲しいので、取材ができるということと、これまでの実績をちゃんと載せるようにしています。自分が欲しい依頼が来るように工夫を心がけています。
ランサー検索から直接依頼をしてきてくれるクライアントさんは総じて単価が高い印象があります。高い単価の依頼を出されるクライアントさんは、どちらかというと、自らランサーさんを探しにいって「この人にお願いしたい」といって選ばれるパターンが多いかなと思っています。
ーー実際に直接依頼が増えてきて何か変わりましたか。
ライターを始めた当初は、お金を稼ぎたいという気持ちが強くて、お願いされた仕事はあまり断らずにやっていました。提案もそんなに選ばずに、やれるものがあったらやるというスタンスだったのですが、今はできるから全部やるというよりも、やりたいことを選ぶというスタンスにすることができました。
先ほど申し上げた通り、10万円を超えるまでは副業でやっていたんです。本業が塾講師で、仕事が夜だったので昼の時間を使ってライティング案件をやっていました。そして月に10万円を超えたあたりから、これは本業でやっていけるかもしれないと思いました。ライターとして10万円稼げるということが自信になりましたね。
それまでにやってきたことで、経験も実績も積めましたし、クライアントさんとどう接すればいいのかもわかってきて、10万円を超えたあとは、淡々とやっていたらどんどんと収入が上がっていったという感じです。
ーー貴重なお話しありがとうございました。本日お越しいただいた方々にもぜひ、マツオカミキさんのお話を参考いただければと思います。
第二部はランサーズ社員より、「クライアント視点から解説する報酬金額獲得のポイント」と題したセミナーがおこなわれ、その後の交流会ではフリーランスの方々の横のつながりもでき、様々な話に花が咲いていました。 第二回もぜひ開催したいと思いますので、お時間ある方はぜひお越しください! |