国境を越えたフリーランス|ドイツ在住フリーランサーの生活

ドイツにいながら日本のお客様と仕事をする
ドイツに住みながら、フリーランスとして働いています。現地のベンチャー企業で働きつつ、日本や他国のお客様と仕事をする日々です。
以前はITベンダーにて、コンサルティングやソフトウェア開発に従事していましたが、子供の頃から描いていた「世界の舞台で活躍する」という夢を果たすため、日本を飛び出す決意をしました。
ドイツを選んだきっかけは、MBA(経営学修士)在学中に参加したベルリンのベンチャー企業見学ツアーでした。ベルリンでの起業が盛り上がっていることに感銘を受け、卒業後、現地のベンチャー企業で働くことにしたのです。
ベルリンでは働き方が柔軟です。会社や個人の都合によって、正社員やフリーランスを選択できます。私の場合は、会社がまだ給与を払えないような初期段階だったので、フリーランスとして複数の仕事を兼業する働き方を選択しました。
現場ではシステム開発、ネット上ではライターとして働く

現場とWeb上で兼業し始めると、仕事の内容が少しずつ異なってくることに気づきました。
現地のベンチャー企業での役割は、製品開発やプロジェクト管理を担当するチーフ・テクノロジー・オフィサー(最高技術責任者)です。ランサーズに参加した頃は、現場での経験を活かしたシステム開発関連の仕事を探していました。しかし、拘束時間の長い大規模なシステム開発の仕事は、兼業の働き方に合わないため、成約に至りませんでした。
そのため、少ない時間でやり繰りできるライティングやコンサルティングに注力することにすると、お客様の要望と自分の希望がうまく合致し、実績を上げられるようになりました。
今では、システム開発や経営管理の分野において、現場で得たリアルな体験とライターやコンサルタントとしての分析的な手法が相乗効果を生んでいると思います。
現地ベンチャー企業と折り合いをつける
複数の仕事を掛け持つフリーランスという働き方は、時間管理が重要です。フルタイムで働いている現地のベンチャー企業には、責任者でありながらも、部分的な自宅作業を認めてもらっています。つまり、昼夜を問わず自分の裁量と管理で仕事を行なえるのです。
都合の良いことに、日本企業の営業時間は、ドイツ時間では深夜から早朝にあたります。そこで現地での仕事は現地時間で、日本の仕事は深夜から早朝に行なうという時差を利用した働き方が可能になりました。
どうしてもまとまった時間を複業にあてなくてはならない場合、休日に仕事をすることで、本業に支障の出ない工夫で乗り切っています。
現地ベンチャー企業は、「週に100時間働きなさい」と言うような、多くの貢献を求められる労働環境です。しかし生活費を稼ぐためにと、兼業を続けることを了承してもらえたことはラッキーでした。
フリーランスを始めるときは毎日の成果を求める

フリーランスの仕事は、軌道に乗せるまでが困難です。フリーランスとして働き始めた当初は、時間当たりの収入も低く、月収もわずかでした。
しかし、毎日成果を上げることでしか活路は見いだせないと思い、「今日1000円稼ぐにはどうしたらよいか」「明日もう100円多く稼ぐにはどうしたらよいか」と問いかけるようにしました。
毎日成果を上げるようにすると、数か月のうちに、継続的に依頼してくれるお客様を見つけたり、大きな案件を任せて頂けたりするようになりました。フリーランスとして成果を上げるコツは毎日の積み重ねだと思います。
インターネットを活用し世界市民として生きる
ただ外国に住むだけでなく「国境に縛られず自分の価値を発揮する」という夢が実現できているのはフリーランスとして働いているからだと思います。特に、インターネットを通じて仕事の受発注ができるクラウドソーシングがある今だからこそ可能になった生活と言えるでしょう。
世界中からベルリンに集まってきた人たちと交流を深めると同時に、日本でのネットワークも広げていけることに喜びを感じています。







