ライターとして知っておきたいSEO対策 3 | 人情味溢れる今のGoogleさんができるまで

ライターとして知っておきたいSEO対策 3 | 人情味溢れる今のGoogleさんができるまで
「SEO対策って何!?」と聞かれて、あなたは答えることができますか。書店やネットで調べてみても、いまいちよく分からない。そんな方々に向けたシリーズ「ライターが基礎から学ぶSEO対策」。全5回に渡り、ライターなら知っておきたいSEO対策を解説。第3回目の今回は、パンダアップデート、ペンギンアップデート、ハミングバードアップデートなど現在のGoogle ができるまでをご説明いたします。
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【 より理解を深めるために、その他の記事にも目を通してみてください! 】

ライターとして知っておきたいSEO対策 1|Googleさんとは司書のようなもの?

ライターとして知っておきたいSEO対策 2|司書・Googleさんとはどんな人なのか!

ライターとして知っておきたいSEO対策 4|ライティング案件とGoogleの進化

ライターとして知っておきたいSEO対策 5|覚えておきたい3つのHTMLタグとは?

 

Googleさんが「人情の機微」を装備する

前回は、「司書」の役割を担うGoogleさんが、杓子定規な基準ではなく、「検索する人が読んで満足できるWebサイト」という人情味溢れる基準で評価を行なっている、というところまでお話ししました。

Googleさんがこんな「人情の機微」を装備するに至った経緯はとても興味深いものです。今回は人情味溢れるいまのGoogleさんができるまでをご説明しましょう。

杓子定規な基準をすりぬけた「読む価値のないサイト」が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)

人ごみ

前回にも少しお話ししましたが、以前のGoogleさんは杓子定規な基準でどのWebサイトをどの本棚に並べるかを決めていました。

「他のサイトからたくさんリンクされている」とか、「キーワードをたくさん使っている」というような「数」で計れる外形的な基準です。しかし、これを利用して自分のWebサイトの順位を上げようとする人が続出しました。

検索結果を表示するページには「一行しか内容がないけれどたくさんのサイトからリンクされているサイト」や「同じキーワードをしつこく何度もくり返しているだけのサイト」など、見る人にとって価値のないサイトが上位に表示される事態になりました。

さらに、「すでに評価の高いサイトをコピーして、文字の一部を書き換えただけのサイト」など、著作権を侵害するようなものまでありました。著作権を侵害しているサイトは、内容的には見る人に価値があるかもしれませんが、違法なのは言うまでもありません。

自動生成やコピペは厳禁! パンダアップデート

こんな状況が続けば利用者は検索サイトに不満を覚えます。そこでGoogleさんは利用者の不満にいち早く対応。2010年に基準の変更、「パンダアップデート」を行ないました。

さすが真面目で優秀な人です。パンダアップデートは主に内容に着目。見る人にとって価値のないサイトの順位を下げる、という措置を行ないました。具体的には……

1、キーワードを入れ替えるだけの自動生成されたサイトなどの評価を下げた。
2、すでに評価の高いサイトをコピーして、文字の一部を書き換えただけのサイトの評価を下げた。
3、商品名や商品説明などをコピーしただけの、オリジナリティのない文章のサイトの評価を下げた。

つまり、オリジナリティのない、自動生成サイトやコピペサイトは不要だということです。ライティング案件でも「コピペは厳禁です」と書かれていることがありますよね。

これは著作権に触れるということも問題なのですが、Googleさんに順位を下げられることを心配しての言葉でもあります。

現在もパンダアップデートは1か月に1回程度行なわれていて、Googleさんの怒りに触れた自動生成やコピペを行なっているサイトは容赦なく順位を下げられています。

少しでも上位に自分のWebサイトを表示させたいクライアントにとって、ページランクが下がることは致命的なダメージです。再び順位を上げることは至難の業。ライティングする際には十分に注意しておきたいところです。

自作自演のリンクサイトを一掃! ペンギンアップデート

本棚の近くで作業する人

次にGoogleさんが目をつけたのは自作自演のリンクサイトです。自作自演のリンクサイトは、一行しかコンテンツがないサイトを大量に作り、お互いにリンクしあえば被リンク数が増え、表示順位が上がるという仕組み。

かつては検索ページの1ページ目がすべてこの手のサイトで埋め尽くされるということも少なくありませんでした。どのサイトを開いても中身のないサイトばかりでイライラした経験がある人もいるでしょう。

これを一掃したのがペンギンアップデートです。具体的には……

1、大量のサイトを作って相互にリンクしあう、自作自演のリンクサイトの順位を下げた。
2、同じキーワードをしつこく何度もくり返しているだけのサイトの順位を下げた。
3、自動生成されたサイトからリンクされているサイトの順位を下げた。

などなど。その他にもいくつか基準があるのですが、Web制作の範疇なのでここでは割愛しましょう。

現在でも「できるだけ同じキーワードを何度も使って記事を書いてほしい」「すでにある記事を一部単語を入れ替えてリライトしてほしい」という仕事の依頼を見ることがあります。

こういった依頼はペンギンアップデートによる順位低下を逃れるために、記事に人の手を加えようというものだと思われます。

しかし、「同じキーワードを何度も使う」「単語を入れ替えただけのリライト記事からリンクする」というSEO対策は、すでに意味がないとも言われています。それは次に登場するハミングバードアップデートによるものです。

利用者に価値あるサイトを評価する! ハミングバードアップデート

2013年、Googleさんは画期的な変更を行ないました。それがハミングバードアップデートです。これまではどちらかと言えば「ダメ出し」で、「やってはいけないことをやっているサイトの評価を下げる」というものでしたが、ハミングバードアップデートでは「利用者に価値あるサイトを評価する」という、いわば「プラスの評価」を行なうようになりました。

「利用者に価値あるサイト」といってもこれがなかなか難しい。無口なGoogleさんは多くを語らないので、実際に試してみてページランクが上がったという人の経験談から基準を推測するしかありません。

しかし、利用者目線に立った、人情味あふれるアップデートはとっても嬉しいですよね。またハミングバードアップデートは、ランサーズなどのクラウドソーシングサービスでライティング案件が増加した理由にもなっています。

次回は経験談から推測するハミングバードアップデートの内容と、ライティング案件増加の関係について詳しく見てみることにしましょう。

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