収入源を複数持ってリスクヘッジ! 現役医師がフリーランスという働き方を選んだ訳

収入源を複数持ってリスクヘッジ! 現役医師がフリーランスという働き方を選んだ訳
現在、日本国内にはフリーランスの医師が1万人以上いると言われています。彼らはなぜ、特定の医局や病院に所属せず、フリーという働き方を選択したのでしょうか? また、フリーならではのメリットとは? その一つの理由を、フリーの医師として働く大見 貴秀さんに自身の働き方をもとに解説していただきました。
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医師は安定しているわけではない? 社会変容に弱い医師と言う職業

医師は一般的に非常に安定している職業と考えられています。確かに全国のどこでも働くことができ、給与もある程度以上に保障されています。しかし、医師法や国の政策などによって制度が変わりやすい職でもあります。

例えば、医療報酬を決定する保険点数は近年、内科や歯科を中心にして下がっていますし、仮にTPPが実施され皆保険制度が崩壊した場合の就業状態がどうなるかということは予測がつきません。医師は公に奉仕する必要があると考えているので、そういった社会の変容は受け入れる必要があります。

本業1本はリスクか? 収入源を複数持つことの利点

手術

近年、社会情勢は急激に変化しています。1990年代まではそこまで一般的ではなかったパソコンやインターネット技術の習得は医師業も含め、あらゆる職で必要不可欠なものになっています。国際的な情勢も刻一刻と変化しており、国家間のあらゆる取り決めが新しく更新されようとしています。

これは、医師法や弁護士法で規定される医師や弁護士といった職業だけではなく、あらゆる職業で同じことが言えると思います。安定している事業会社に就職していたとしても業績の悪化や不祥事で急にリストラされる可能性もあります。就職している会社や団体がそもそも廃業してしまう可能性も存在します。

私はどちらかというと臆病で慎重な性格なので、そのようなリスクが非常に怖く感じました。そのため、1つの収入の柱では変化に対応しきることができないと考え、収入の柱は複数必要であると思いました。私はまず3つの収入の柱を作ろうと考え実行してきました。

医師

診察

本業である医師はもちろん続けます。しかし、他の事業も行なうために安定している常勤医(正職員)ではなくフリーランスの非常勤医として働くことを決めました。フリーランスの非常勤医はほぼアルバイトと同じです。正職員を対象にした福利厚生はありませんし、ボーナスもありません。

退職金の規定もなく、雇用が突然なくなる可能性もあります。しかし、副業禁止の規定がないことや比較的自由に作れる時間があるなど自由な立場ゆえの特権もあります。フリーランスで就業しているからこそ、医師以外の収入の柱を作ることもできるのです。

不動産

高層マンション

収入の柱を作るにあたってまず始めたのは不動産投資による大家業でした。家賃収入は急な退去や不動産の修繕にかかる費用などのリスクも多く、始めるには銀行からの借り入れがほとんどの場合必要になります。しかし、不動産という性質上、インフレーションに強く日本銀行が目標としているインフレーション政策に合致します。

また、不動産投資は預貯金にほぼ利息がつかないことに対し、利回り7~15%ほどを狙うことができる投資です。社会と金融の情勢に対応するため、不動産を収入の柱の1つとしました。

フリーライター

ライター

3つ目の収入の柱はフリーライターです。これは医師としての雇用を失う可能性へのリスクヘッジとして始めました。2015年の11月から始めたばかりの業ですが、現在でも安定した発注を頂いています。

もともと医師免許を所有しているため、ある程度の専門性と信頼性があったことと、興味がサプリメントや健康法などの予防医学に向いていたことで医療関係だけではなく、ヘルスケア関係の記事を書くことができたためだと考えています。

今では、自分の強みを活かすことで短期間で安定した発注と収入を実現することができました。最終的な目標は、医師を完全にやめてしまっても問題がないくらいまで事業を大きくすることです。

クラウドソーシングでライターとしてお仕事をしてどんなメリットが!?

医師免許に限らず資格保持者にとってクラウドソーシングは非常によいスキルのアピールの場になると実感しています。私自身、自分から仕事を提案することは少ないのですが資格の持つ信用とスキルの証明により、ありがたいことにお仕事のご依頼を直接頂けることが多いです。

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