個人事業だからこそメールアドレスにも気を使おう!

“第二の名刺”としての個人事業におけるメールアドレス
日本において、ビジネスツールとして必須なのは“名刺”ですが、その名刺以上に必須アイテムとなりつつあるのが“メールアドレス”です。
ネットが普及するまでは、FAXを使って連絡や文書・画像などのやりとりをしていましたが、現在ではほぼe-mailを使ってのやりとりとなっています。
個人事業を始める場合、最初に大きくのしかかってくるのが経費の問題です。おそらく企業以上に経費についてシビアに反応していかなければならないでしょう。
また、ペーパーレス化の波も来ています。経費削減の観点からも、e-mailを有効に使わなければならない時代がやってきているのです。このようにビジネスにとって必須アイテムとなったメールアドレスは、“第二の名刺”とも言えます。
取引先に自分を印象付けるツールとしてメールアドレスを利用してみましょう。
メールアドレスの作りを知っていますか?
普段何気なく使っているメールアドレスですが、そのつくりを詳しくご存じの方は少ないように思います。そこで少しメールアドレスの作りについてお話ししてみようと思います。
例えば、「example@gmail.com」というアドレスがあったとしましょう。”@”の前部分”example”を「アカウント」、後ろの“gmail.com”部分を「ドメイン」と言います。
アカウントは多少のルールはありますが、原則は自分自身の好きなように設定できます。ドメインは、契約しているプロバイダ名や社名が入る固定されたものです。
“gmail.com”の場合だと“gmail”が運営しているということになります。これは個人を特定するためのもので、言わば「ネット上の住所」にあたるものだと考えてください。
このアカウントとドメインの組み合わせでメールアドレスが出来上がっているのです。
メールアドレスに存在する格付け
メールアドレスに格付け? と変に思われるかもしれませんが、実際には多少なりとも存在することは確かです。正確に言うと、メールアドレスの”@”より後ろの部分、いわゆるドメイン部分に対する格付けです。
メールアドレスでよく見かける主要なドメイン年間使用価格を列挙してみます。「.com(680円)」「.net(380円)」「.org(460円)」「.biz(580円)」「.info(580円)」「.jp(2840円)」(※2015年11月現在)。
いかがでしょう。「.jp」が飛びぬけて高いのがよく分かっていただけると思います。高いのにはもちろん理由があるのですが、簡単に言ってしまうと“信用度”の問題のようです。
あまりつっこむと話が難しくなりすぎるのでここまでにしておきますが、ただ、「使用料が高い = 格が上」と認識する方もおられるようですね。
メールアドレスで個人事業主の印象も左右される?
先ほどもお話しした通り、メールアドレスのドメイン部分を見て、「仕事相手として問題なし」と判断する方も中にはいるようです。「値段が高い=しっかりしている」という方程式です。
ドメイン取得にお金がかけられるのだから、経営状態はしっかりしているという見方もできなくはありませんが、正直ナンセンスな話です。私自身、個人事業主として長年仕事をしてきましたが、ドメインによって相手先を“優良”かそうでないか決定することは100%間違っていると断言できます。
どちらかというとアカウントには注意しています。アカウントが個人名だけになっていたり、少し砕けた感じになっていたりすると、「この人は仕事とプライベートを分けていない。」と感じてしまいます。
経験上、私的メールの中に重要な仕事メールが紛れ込んでしまい、仕事に支障をきたしたケースもありました。
ただ、個人名のアカウントでもドメインが企業独自のものである場合もあるので、やはりトータルで判断しなければならないことは確かですが、メールアドレスが個人事業主の印象を多少なりとも左右することはあるようです。
メールアドレスにフリーアドレスを使っても怖くない!
メールにはいわゆるフリーメールというものが存在します。「yahooメール」や「gmail」がその代表的なものですが、仕事でこのフリーメールを使うことが是か非かという問題がよく取り上げられます。
フリーメールは信用度が低いからだめだと言われる方もいなくはありません。しかし、個人的な意見になってしまいますが、経験上、フリーメールで仕事のメールアドレスを作成したとしても問題ありません。
現在もgmailを使用していますが、それによって相手先から疑問視されたことも、トラブルになったことも一度もありません。それどころかセキュリティ面では、独自ドメインのメールアドレスを取得するよりセキュアです。
メールアドレスに変なこだわりを持たず、e-mailを使いこなすことが一番重要なのではないでしょうか。