e-Taxって? 確定申告する前に知っておきたいこと

e-Taxって? 確定申告する前に知っておきたいこと
毎年、2月中旬から3月中旬にかけて確定申告の時期がやってきます。申告の方法はいくつかありますが、その中でも平成16年6月からスタートした「国税電子申告・納税システム」いわゆる『e-Tax』による確定申告の是非を考えてみたいと思います。
LANCER SCORE
1

確定申告を行なう方法は3つ。インターネット利用のe-Tax

確定申告を行なうためには、以下の方法があります。

1、国税庁のHPの確定申告書作成コーナーにて必要事項を入力しながら作成し、家のPCでプリントアウトして、郵送か直接持参にて税務署に提出する。

2、白紙の確定申告書をもらい、手書きで記入して、郵送か直接持参にて税務署に提出する。

3、家のPCでインターネットを利用し、e-Taxで電子申告を行なう。スタートから10年を経過したe-Taxも認知度が上がり、利用している人も増えてきているようです。

私は自営業者ですので毎年自分で確定申告をしています。少し前までは確定申告の時期に最寄りの税務署へ行って、担当者を質問攻めにしながら申告書を作成していましたが、平成28年度はe-Taxを利用しようと準備を進めています。

e-Taxを始めるには事前準備が必要

e-Taxを利用するためには様々な準備をする必要があります。実はこの事前準備が結構大変なので、それで敬遠している方も多いのではないでしょうか。

ただ、1度設定してしまえば、次年度以降は設定の必要ありません。詳しくは国税庁のHPの「e-Taxソフトについて」に詳しく書かれていますので参照してみて下さい。

さて、e-Taxを利用するための事前準備として、まず、OSやブラウザのバージョンといった利用環境を確認します。次に住民票のある市区町村役所に行って「電子証明書」を取得します。

※電子証明書の取得は様々な方法がありますが、市区町村で発行してもるのが一番簡単だと思います。

また、電子証明書は3年に1度更新をする必要があります。また、電子証明書を読み取るためのICカードリーダライタを購入する必要あります。

ネットオークションで1,000円前後で購入できますが、ICカードとの相性もあるようですので、注意が必要です。最後に国税庁のHPで電子証明書の登録を行ないます。

確定申告でe-Taxを利用するメリット

確定申告をe-Taxを利用して行なう場合のメリットを挙げてみます。何といっても一番のメリットは、税務署へ出向かなくてもよいというところにあるのではないでしょうか。

税務署へ提出する場合には、定められた時間内(だいたい9:00~16:00)に税務署へ出向き、順番を待って提出しなければなりません。しかしe-Taxを利用すると、家で、土日含めて24時間提出することができます。

また、源泉徴収票やローン控除などの控除証明書等、医療費等の明細などの添付書類を提出する必要がありません。(ただし家で保管する必要はあります。)

さらに、還付を受けることができる場合に、通常、税務署で受け付けた場合には1か月から2か月かかるものが、予め登録した還付口座に振り込まれるまでの期間が約2週間と短いこともメリットであると言えます。

確定申告でe-Taxを利用するデメリット

次にe-Taxを利用して確定申告を行なうデメリットについて考えてみようと思います。e-Taxを利用するためには周辺機器などを揃える必要があります。

電子証明書の発行費用(市区町村のものを利用するのであれば、3年間で1,500円程度、電子証明書の発行に必要な住基カードの発行手数料が500円程度必要)、電子証明書を読み取るためのカードリーダー(ピンキリですが、通常は2,000円前後)。

パソコンをお持ちでない方は、パソコンも準備しなければなりませんし、セキュリティソフトの導入も考えなければなりません。このようにある程度の初期投資が必要となります。

e-Taxがスタートした当初は、e-Taxの導入促進のため、電子証明書控除という控除(確か5,000円だった記憶があります)がありましたが、今はありません。

また、パソコンの設定もそうですし、入力は基本一人で行ないますから、パソコンや税に関するある程度の知識が必要となります。中途半端な知識では途中で挫折する可能性があります。

マイナンバー制度スタート! どうなる確定申告

平成27年10月より、いよいよマイナンバー制度がスタートしました。マイナンバー制度では、個人が社会保障・税・災害対策の各分野に限定し、1つの共通番号で管理されることになります。

現在は、マイナンバーの「通知カード」が交付されている期間で、本格的な運用は平成28年1月からになるようです。さて、マイナンバー制度がスタートすることで、確定申告はどのように変わるのでしょう。

現時点で言われていることは、e-Taxでの確定申告がさらにシンプル化されるということです。家からe-Taxを利用して確定申告をする場合にマイナンバーのIDを入力するだけで確定申告の手続きができるようになるそうです。

要するに今まで必要であった電子証明書の取得やその登録などの煩雑な手続きが必要なくなるということです。また、マイナンバー制度下で管理されている源泉徴収額、医療費額、社会保険料額については用意する必要がなくなります。

マイナンバー制度スタートを機にe-Taxで確定申告してみてもよいのではないでしょうか。

RECOMMEND
関連記事