フリーランスの見積もり、基礎知識

フリーランスの見積もり、基礎知識
フリーランスになり最初にぶち当たる壁は見積もり。会社で働いていた頃は、誰か他の人がやってくれていたことも、フリーランスになると全て自分でやる必要があります。見積もりは何のために必要なのか、どうすればいいのか、見積もりに関して調べてみました。
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見積もりって何のために必要なの?

見積もりを書く時、自分のスキルでどのくらいの料金を設定すればよいのかと迷いが生じたり、クラウドソーシングであれば、同じようにエントリーしている人たちがどのくらいの価格設定で出しているのだろうと気になったりもします。

もし、自分だけがバカみたいに高い値段を書いていれば仕事を貰えないかなと考え、これじゃ儲けにならないなと思いつつも、ついつい弱気になって安く値段設定してしまったりなんてことも。

最初から、相手も予算を明確に提示してくれたらいいのに、なんだか試されているような気分にすらなる「見積もりを出してください」のひとこと。そもそも見積もりとはどのような意味があるのかを調べてみました。

安売り厳禁! 見積もり額は最初が肝心

長年フリーランスで仕事をしてきた人ならば、相場が分かっているので、見積もりを出すにしても、これ以上は下げられないというラインを持っているはずです。また、経験の度合いや、相手との関係性、安くても仕事を受けるメリットがあるのか、などで見積もりを出すことに関してもプロフェッショナルな仕事をするかとは思います。

最近の傾向として、気軽にフリーランサーになれる時代に突入し、安価に仕事を引き受ける現象が加速化しています。そのような中で、経験のある人は、できるだけ相場を崩さないように頑張らなければ、いずれ自分で自分の首を締めることになりかねません。

一度安くで受けてしまった仕事は、よほどのことがない限り値段を引き上げることができないのです。そのためにも、少し高くてもこの人に頼んで良かったと思われるよう、常にスキルアップを目指し努力して、良い仕事ができるようにしていきたいものです。

フリーランサーは、本当にみんな見積書をつくってるの?

クラウドソーシングの場合には、提案の中に見積もりも含まれていますが、外部に出て仕事の受注をする場合、実際に見積もりを出すことがあるのかと言うと、意外とそうでもないのです。

実際に15年以上ライターをしている人に聞いてみると、一度も見積もりを出したことがないというから驚きでした。仕事の話しを聞きに行った時に、相手から仕事内容を告げられ「いついつまでに、これできる?」と聞かれ、ここで「はい」か「いいえ」と回答。

続きは決まって「いくらでできる?」と聞かれますが、これが見積書の代わりになっているのだとか。フリーランサー達に質問してみたら、だいたいが自分が提示した額よりは安くなることが多いので覚悟しておいた方がいいかも。

そのためにも少し多めに見積もれるくらいのメンタルは必要だということでした。口約束での見積もりの場合には、条件等のことで後々に揉めないようせめてメールなどでエビデンスを残しておくことがベターですね。

見積もり書を作って契約した後に変更はできるのか?

いったん、見積もりを出して合意の上で仕事が進んでいった場合には、そこから追加で料金を貰うということは難しいことです。万が一、仕事を進めるうちに、状況が変わるようであれば、随時状況の説明を相手にメール等で知らせて、念を押していくようにしましょう。

突然訴えたとしても受け付けてはもらえません。もし、状況説明をしても担当者レベルではどうにもならない場合には、上司にもCCをつけてメールを送るなど何かしらの対策は練っておいた方が良さそうです。

あまりにも仕事と料金が見合わない場合にも、値段が上がるかどうかは分かりませんが、とにかく自分で交渉しなければ誰も交渉してくれないのがフリーランスなのです。

あなたの仕事の価格を決めていますか?

見積書をつくる時に、忘れてはいけないのが「振り込まれる金額は儲け」にはならないということです。例えば、家で仕事をするにしても電気代、通信費、交通費、他様々な経費が掛かる上、税金も納めなければならないので、それらを考慮した上で見積書を作る必要があります。

また、自分の時間給はだいたいいくらなのか、日頃の仕事から割り出しておくことも必要です。見積もりをすぐにその場で出さなければならない場合でも、すぐに時給換算できれば「この仕事量だとこのくらいの値段でできるぞ。」と分かるからです。

時には仕事内容がハッキリせずに値段が決められない時もあります。そんな時に、見積もり提出を要求されたら無理矢理見積もりを出すのではなく、「概算」を出しましょう。概算は、見積もりと違うので、増える場合があるとアピールすることが可能です。

フリーランスとは、自分の能力を買ってもらうということですから、しっかりと自分の仕事の値段を決めて、見積もりをいつでも出せるよう準備しておくことが大切な作業のひとつだということが分かりました。

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