本当にオフィスなし? ノマドの仕事場はどこにあるの?

本当にオフィスなし? ノマドの仕事場はどこにあるの?
オフィス以外の場所で働くのが「遊牧民」を意味するノマド。新しい働き方の名称として知られるようになりました。オフィスを持たないノマド、オフィスがあっても移動しながら仕事をするノマド。オフィスとノマドワーカーの様々な形を見ることができます。
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オフィスなしノマドワーカーの仕事場は?

ノマドで仕事する人、と聞けば多くはカフェなどで、パソコンを操作するイメージを描くのではないでしょうか。確かに平日の昼間、比較的空いているカフェ席にはそれらしき人の姿をよく見かけます。

また、公園のベンチ、図書館などで仕事をする人も多いでしょう。フリーランスの技術者などは、契約企業に出向き一定期間そこのオフィスで仕事をすることが良くあります。

業務改善を請け負うコンサルティングなども、実体把握のためにしばらく顧客企業のオフィスに通うということもあり得ます。特に専門職の場合には、ノマドと言っても比較的長い期間固定された場所が仕事先になるようです。

失敗ノマドワーカーとオフィスの関係

ノマドに対しては肯定、否定の両意見が見られます。否定的な見方の要因としてノマド=個人事業主と捉えているところがあるようです。フリーランスでライター業をしているある男性は、自らを「失敗ノマドワーカー」と呼んでいます。

しかしながら、彼は「移動しながら仕事ができるようになりたい。カフェやコワーキングスペースでかっこ良く仕事してみたい」とも語っています。ということは、一般の認識として自営業で住居以外のオフィスを持たない人も含め、ノマドワーカーと呼ぶのでしょう。

先に挙げた男性は、退社後に仕事が思うようにいっていない、自分のような失敗ノマドは相当数に上るのではないかと推測しています。ノマドに反発する人たちは、この無謀とも思える「雇用されない働き方」に対し、安易にイメージ先行で動くべきではないと警告しているのです。

自営業なら確かにどこでも自由に仕事ができます。けれどもオフィスのあるなしに関係なく、フリーで働くのはやはりそれ相当の覚悟が必要です。

オフィスがあってもノマドワークする人たち

一方で、雇用された状態でもノマドワークをする人たちが存在します。論文はカフェでないと書く意欲がわかない、という人や、営業で取引先を飛び回りほとんど会社に戻らない人。

また、先にあげたコンサルタント業のように、スケジュールをクラウドで管理さえしておけば会社にいちいち戻る必要がないという場合もあります。

現代の様に職種が多様化し、インターネットでつながり、そこで会社が許容するのであれば、わざわざ固定されたデスクに戻るメリットはありません。帰社する時間のロスを考えれば、移動しながら仕事をする方がより効率的という職業もあるのです。

オフィスをもたないノマドスタイルの会社もある!

少人数の規模の会社を含めたSOHOと言う名称があります。そこからインターネット、モバイル機器の発達でさらに進化した形が、ノマドです。

ごく小規模の法人で、リアルなオフィスをもたない会社も存在しています。名刺に書かれている住所はバーチャルオフィスです。電話の転送や郵便物の受け取り場所として機能する場所さえ確保できれば、仕事に支障はないと言います。

コンサルタント業を主とするため、社員は各自顧客の元を訪問するのが日常。仕事はそれぞれの自宅で行ない、社員同士が顔を合わせるのは会員制の図書館にあるスペースです。この形態にしたのは、ノマドを意識したというよりもスタートアップの固定費を抑えるための選択でした。

必要であればいつでもオフィスを決めることもできるけれど、現在はこのスタイルで問題ないとのこと。社員の人数にもよりますが、会社自体がノマドワークを選択するという時代が来ているようです。

オフィスが欲しい時に使えるコワーキングスペース

普段はカフェなどを好んで仕事場にする人も、集中を必要とする作業でオフィスが必要なこともあります。そんな時に便利なのが、レンタルオフィスよりも気軽に使えるコワーキングスペースです。

この言葉もすでに広く認知されつつあり、首都圏はもちろん地方都市にも次々とオープンしています。都心や駅に近い便利な場所に多く、利用料金も1000円程度からというところが主流です。

フリーランスやノマドワーカーをサポートするための様々な工夫がなされ、無料wifiや電源はもちろん、フリードリンク、プロジェクタなど機器提供をしているところもあります。

ゲスト・会員制といった利用形態があり、職種の異なる会員同志のアライアンスを取り持つ場としての機能が注目されています。

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