フリーランスの翻訳家になるためにはどうすればいいか

フリーランスとしての翻訳業務
フリーランスには色々な業務がありますが、その中の一つに翻訳があります。外国語を日本語へ、あるいは日本語を外国語へと翻訳することが主な業務となります。
私はライターであり、翻訳を仕事としたことはありません。そんな私がフリーランスの翻訳業務について何を書けるのかと悩みましたが、「未経験の自分がもし翻訳の仕事をしようと思ったら、どうすればよいか」というテーマで書けばよいと気付きました。
同じフリーランスとして通ずるところがあると思いますし、そのようなテーマで書くことで、これから翻訳家になりたいと思う人のプラスになると思ったのです。
フリーランスの翻訳家に必要なスキル
まず、フリーランスの翻訳家になるためには、どのようなスキルが必要となるのかを見ていきましょう。
必要となるスキルは語学力、専門知識、調査力、翻訳力の4つのスキルです。語学力は最も基本的なスキルであり、これがなければ話になりません。専門知識も必要です。
なぜならば、実務翻訳では専門分野に関する翻訳を求められることが多いからです。該当する専門分野の専門英語に関する知識も必要となります。それでも知らないことは必ず出てくるので、調査力が必要となります。翻訳力は語学力に次いで必要となるものでしょう。
原文の意味を自分なりには汲み取ることができたとしても、それを別の言語に置き換えて第三者に分かりやすいように表現する能力がなければ、翻訳業務は成り立ちません。
専門知識と調査力のスキルはどうにでもなる
フリーランスの翻訳家に求められるスキルのうち、専門知識と調査力はどうにでもなるものです。専門知識を付けたいならば、知識を吸収すればいいだけです。色々な専門書を読んだり、その分野に関する記事をたくさん読んだりしているうちに、専門知識はついてくることでしょう。
私もライティング業務の中で専門知識を求められることがありますが、興味を持って本などを読み漁るうちに専門知識は自然に身に付くことを知りました。
調査力は、実務経験を積むうちについてきます。調査の対象は辞書や書籍、インターネットなどとなります。最初は調査力が乏しく、必要な情報を見つけ出すことに時間がかかるかもしれません。
しかし、実務に取り組み調査を繰り返していけば、調査力は自然と身に付き、必要な情報を的確に探し出せるようになります。
語学力や翻訳力はどうやってつける?
最も基本となるのは語学力です。フリーランスの翻訳家を目指した時点で語学力に全く自信がないような場合には、目指さない方が良いかもしれません。
語学にとても興味があり、一から学んでいく気概がある人ならば苦学の末に翻訳家になれるかもしれませんが、翻訳家を目指す人の多くがある程度の語学力をもとにして翻訳家を目指していることを考えれば、全く語学力のない人に翻訳家をおすすめすることはできません。
ある程度基礎のできている人が仕事に使える語学力に育てるためには、多読と精読を地道に続けることが基本となり、文法力やライティング力なども磨いていくことも並行するとよいでしょう。
翻訳力を磨くためには、翻訳学校に通うという方法があります。翻訳学校に通えば、翻訳力を身に付けることができるだけではなく、同じ道を目指す仲間と切磋琢磨できるというメリットがあります。とはいえ独学で学ぶことも可能で、その際には対訳の読み物をたくさん読むのがよいでしょう。
フリーランスの翻訳は翻訳会社から受注する
簡単に書きましたが、翻訳家に必要なスキルがすべて一定レベルに達したならば、いよいよフリーランスとして活動を始めるにあたって、どこで仕事を得ればよいのでしょうか。
ほとんどの場合は、翻訳会社に登録して仕事を受注することとなります。しかし、フリーランスの翻訳家を志望する人が、誰でもすぐに登録できるわけではありません。
翻訳会社に登録するためには、その人の実力がはたして実務に耐えうるものかどうかを判断するために、トライアルという試験に合格する必要があるのです。
登録の流れとしては、翻訳会社に連絡をして必要書類を提出し、トライアルの文章を翻訳して提出し、パスすれば登録という流れとなります。
仕事を始める前提としてトライアルをパスする必要がありますが、そのためには翻訳学校によるトライアル対策の講座を受講したり、トライアル対策の書籍を読んで勉強するのがよいでしょう。
翻訳会社からの受注にプラスしてランサーズを視野に入れる
この記事を読んでいる人は、ランサーズで仕事を得ることも考えるでしょう。確かに、ランサーズには英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語などの翻訳業務を紹介してくれます。
しかし、現状では仕事の数はあまり多くなく、2015年9月5日時点では30件の案件が登録されていました。翻訳業務を希望してランサーズに登録している人は5000人弱です。
ランサーズには登録だけしてほとんど活動していないランサーもたくさんいますし、スキルとして翻訳を一応選択しているだけの人も含まれるため、翻訳を専門としている人の割合は多くはないでしょう。
とはいえ、それを考慮しても翻訳業務にありつくためには激しい競争を勝ち抜く必要があります。フリーランス初心者には厳しいといえるでしょう。
ランサーズはあらゆる分野で 受注できる仕事が増えているため、今後翻訳の案件が増えていくかも知れませんが、現時点では翻訳会社から受注することにプラスしてランサーズを考える方が適切でしょう。