あなたもノマドする?働く場所とワークスタイル

あなたもノマドする?働く場所とワークスタイル
“ノマド”というと自由なワークスタイルと連想がつながり、意見も賛否両論です。が、ノマド型ワークスタイルって意外と広い意味があるのかも。ノマド=フリーランスと捉えずに、働く場所とワークスタイルの関係でみていきましょう。
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場所にとらわれずに仕事をする。それがノマド的ワークスタイル。

ノマドという言葉は日本では2009年前後にメディアに登場しましたが、世界では2005年頃から新しい働き方として知られていたようです。その拡大の大きな要因となったのが、モバイル端末や公共wifiの普及であることは間違いありません。

一部では「ネットノマド」という言葉も使われています。決まったオフィスを持たず、仕事により、あるいは常態として仕事場を移動するワークスタイルには、自由という言葉がいつも寄り添っていました。

そのため、自営業やフリーランス限定と捉えられる向きもあるようです。しかし、必ずしも起業独立だけがノマドのワークスタイルとは言えません。ノマドのワークスタイルにはどのような形態があるのか、「働く場所」から解き明かしてみましょう。

究極のワークスタイルは旅するノマド

広くは世界中を股にかけて活躍するノマドワーカーも存在します。恐らくもっとも憧れの生き方、とも言えそうなワークスタイルですが、なかなか一般には手の届きにくい感があります。

カメラマン、デザイナー、ルポライター、コンサルタント業など専門性がかなり高く、当然、語学力や海外についての知識も必要となります。作品や仕事そのものに対しての収入をある程度確保できるという自信がなければ、なかなか国外へ出てゆく勇気は持てそうにもありません。

戦略としては生活費の安い国に居住しながら、日本からの仕事を受注するという考え方もあります。いずれにしても、自己裁量について相当の覚悟がいりそうですね。

常駐ときどきノマドはどのワークスタイルにも存在する

フリーランスの人が、契約した会社のオフィスで定期的に働いている場合もノマドと言えます。また、社員でも在宅勤務と企業内勤務があれば、ノマドの範疇となるのかもしれません。

ワークスタイルとしては、被雇用者である場合とそうでない場合があるわけです。仕事によっては、他の会社を訪問し、一時的にその会社で机を借りるということもあるでしょう。

いつも会社、いつも自宅、いつもノマド、ではなくその時々によって仕事場が変化する、という形式はこれから増える可能性がありそうです。ワークスタイル自体も、海外企業のように年俸制や雇用契約型にシフトしてゆけば、ノマド的な仕事の仕方がサラリーマンにもなじみ深くなっていくのかもしれません。

ワークスタイルに依らずノマド化しやすいコワーキング

ワークスタイルとしては個人事業主やフリーランサーでありながら、案件やプロジェクトによって集散するコワーキングもまた、ノマド的であると言えるでしょう。

コワーキングの場が、レンタルスペースや誰かの自宅であるかもしれません。ひとつのプロジェクトの終了とともに、人も仕事場も変わってゆきます。ゆるやかなつながりを持ちながら、連携をする仕事のやり方は今では珍しくありません。

また場合によっては、各企業からの出向という形での、コワーキングが実施されることもあります。そのように考えれば、個人のワークスタイルに関わらず、ノマドスタイルは多く存在します。自分のスタイルに合わせたノマドワークが、探せるかもしれません。

個人で働くワークスタイルはノマドがしっくりする

一般的に一番イメージしやすいのが、個人で仕事をしている人がノマドワーカーとなっていることでしょう。確かにウェブ上に仮想オフィスを作ってしまえば、あとはどこでも仕事ができます。

静かで集中できる場があれば、ほとんどの仕事が可能となりそうです。ベンチャー系、ブロガー、ライター、セミナー講師やカウンセラーなど、自宅には寝に帰る、ぐらいで暮らす人もいます。

クラウド上にデータを置くことで、端末の機能は最低限でも十分です。自由度が高いと思われるノマドですが、イメージ先行で活用しても仕事の効率は上がりません。無理なく作業に集中できる場所、自分にとって落ち着く場所を探すのがノマドワーカーの最重要課題です。

やむなくノマドワークをしているのか、それとも自分のワークスタイルに完全に適合しているからなのかということで、相当の違いが出てきます。また、いちいち“ノマド”と意識しなくても、実はすでにノマドワークをこなしていることもあり得ます。

場所にとらわれないノマドな働き方。自分のワークスタイルにプラスになるような活用をすることが、一番大切ではないでしょうか。

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