■ゲーム制作の基礎
ゲーム制作に必要なスキルと基礎知識
ゲーム制作に必要なスキルと基礎知識は、創造力とプログラミングスキルです。
創造力を生かし、ゲーム内容や世界観、キャラクターなどを決めましょう。
アイデアが浮かばないときには、人気ゲームやコアなファンを持つゲームを実際にプレイすると、ヒントになるかも知れません。
次に、ゲーム制作に使う主なプログラミング言語を紹介します。
- ・C++:C言語を発展させた言語で、ハイクオリティなものを作れるが難易度も高い
- ・C#:パーツを作成し、組み立てていく言語方式で、できることは多いが難易度も高い
- ・JavaScript:PC用ゲーム向きの言語で、難易度が低い
- ・Swift:アップル製品用の言語で、Macやiphone用ゲーム開発に使用される
- ・Ruby:コードが短く扱いやすい
ゲーム制作に必要なもの
ゲーム制作に必要なものは、制作ツールとPC環境です。
制作ツールは、ゲームジャンルに特化していて、操作が簡単なものがおすすめです。
例えば、「RPGツクールMV」や「SMILE GAME BUILDER」はRPGに特化した人気ツールです。
「Unity」や「Unreal Engine」などのゲームエンジンは、難易度が高いですが、自由度の高い開発が可能です。
PC環境の条件は下記以上のものがあると望ましいです。
・必須:メモリ8GB/CPU Core i5/ストレージ 256GB(7万円程度)
・最適:メモリ16GB/CPU Core i5/外部SSDでのストレージ拡張可(15万円程度)
GPU(グラフィックボード)GeForce GTX1660(3万円程度~)
グラフィックボードは3Dで美しいグラフィックを求める場合に必要になります。
PCの動作を安定させられるよう、通信環境も整備しておきましょう。
■ゲームの作り方
ゲームの作り方の流れは下記の通りです。
- 1. どんなゲームを制作するか決める
- 2. ゲームの仕様書を作成
- 3. ゲーム制作ツールを準備
- 4. 画像や音楽等の必要な素材を準備
- 5. プログラミング
- 6. テストプレイを実施
各工程をひとつずつ進めることで自分でゲームを作ることができます。工程ごとにすべきことを詳しく説明していきます。
①どんなゲームを制作するか決める
ゲームを制作するには、まずはどんなゲームにするかを具体的に決めましょう。
最初に決めておきたいのは、ゲームのジャンルです。
パズルゲーム、RPG、シューティングゲーム、シュミレーションゲーム、アクションゲーム等、様々なジャンルの中から作りたいゲームを決めましょう。また、登場キャラクターや大まかなストーリーも決めておきます。
次に、ゲームをプレイするプラットフォームを決めます。
パソコン、スマホ、ゲーム機器などから、どの機器でプレイできるようにするかを選びましょう。
比較的開発コストが低いのは、パソコン用のパズルゲームやクイズゲームです。
②ゲームの仕様書を作成
ゲームの仕様書とは、詳細な設定や仕様を記載した、設計図のことを指します。
プログラミング時に参照するため、内容は出来るだけ細かく決めておきます。
仕様書に盛り込む内容の例は、下記の通りです。
・登場キャラクターの詳細
・ストーリー
・ゲームを構成するステージの数
・各ステージ・シーンでの画像とボタン配置
・ボタン操作後の動きや効果
・効果音とBGM
ここに紹介したのは一例で、ゲームの種類によって仕様書の内容は変わり、もっと多くの要素を盛り込む場合もあります。例えばRPGなら、条件によってストーリーの結末が数パターン用意されることもあります。
仕様書には、ゲームの内容や世界観、キャラ設定など、ゲームに関する全ての要素を入れ込む必要があります。イメージを実現化するため、丁寧に仕様書を作りましょう。
③ゲーム制作ツールを準備
仕様書が作成できたら、ゲーム制作ツールを決めましょう。
ツールはプラットフォームやゲームのジャンルに合わせて選ぶことが大切です。
例えば、RPGに特化したツールは下記の通りです。
- ・RPGツクールMV(PC・スマホ用)
- ・SMILE GAME BUILDER(Windows用)
一方、あらゆるジャンルのゲームに利用できるツールがゲームエンジンです。
ゲームエンジンには、ゲームに必要な基本的な処理ができるソフトウェアが組み込まれています。
- ・Unity
- ・Unreal Engine
どちらも無料で利用することができ、ドラクエやFFシリーズなどの開発にも使われた人気のゲームエンジンです。
ゲームエンジンでは2D・3Dのグラフィック作成が可能ですが、操作の難易度が高いため、経験者向けのツールと言えるでしょう。
④画像や音楽等の必要な素材を準備
続いて、画像やBGM、効果音など、ゲーム内で使用する素材を準備します。
画像や音楽はゲームの世界観を表現する重要な要素となるので、自分の作るゲームのイメージに合ったものを探しましょう。
画像や音楽は自作することもできますが、全て作るとなると膨大な時間と労力が必要です。素材の準備に時間をかけすぎるとゲームの制作が進まなくなってしまうので、フリー素材や有料の素材を上手に活用しましょう。
素材を選ぶ際には無断利用を避け、製作者の著作権を侵害しないよう注意してください。
⑤プログラミング
ゲーム制作の準備が整ったら、実際にプログラミングの作業をしていきます。
仕様書を基に、ゲームにおける全ての機能や動きを制御するコードを書きましょう。
シューティングゲーム制作を例に、主なプログラミング作業を領域別に解説します。
・ゲームエンジンプログラミング:ゲームを動作させる基礎を作成
・ゲームロジックプログラミング:敵への攻撃ヒット判定や効果音のタイミングを設定
・AIプログラミング:敵の動作などをAI機能を使って制御
・UIプログラミング:プレイヤーが移動する、撃つなどの動作を行うための操作環境を作る
・ネットワークプログラミング:プレイに必要なネットワーク接続環境を作成
・物理プログラミング:敵に撃った弾の速度や軌道など、物理的に違和感がないよう整備
全てのプログラミングが終了すれば、ゲームの試作品が完成します。
⑥テストプレイを実施
ゲームのプログラミングが終了したら、テストプレイを実施します。
最初から最後まで実際にゲームをプレイして、バグの洗い出しをしていきます。
具体的には、キャラクターの動きや画像の表示位置、効果音のタイミング、フリーズなどの不具合がないかを細かくチェックします。
バグが見つかった場合はデバッグを行います。
デバッグとはバグの原因がプログラムのどこにあるかを探す作業で、目視や専用ツールを使って行います。プログラムの不備を見つけたら、修正をします。
何度もテストプレイ・デバッグ・修正を行って、バグが出なくなればゲーム制作は完了です。
■ゲーム開発の注意点
ゲーム開発をするときの注意点は、下記の2点です。
- ・難易度は少しずつ上げる
- ・著作権を侵害しない
せっかくゲームを自作するのですから、開発を成功させたいですよね。
ここでは、ゲーム開発をするときに注意すべきポイントを解説します。
難易度は少しずつ上げる
ゲームを自作する場合には、簡単に作れるものから始め、難易度を少しずつ上げていくことをおすすめします。
なぜなら、1つのゲームを完成させることで、ゲーム開発に必要なスキルがどんどん身に付くからです。また、達成感を得ることで、次回作へのモチベーションにも繋がります。
ゲーム制作に慣れてきたら、綺麗なグラフィックや多彩な演出など、完成度にこだわりを持って進めてみてください。
可能であれば、経験者の添削を受けながらゲーム制作を進めることをおすすめします。他者目線から指摘を受けると、自分では気づかなかった欠点を把握することができます。
著作権を侵害しない
ゲームで使用する画像や音楽は、著作権を侵害しないよう、フリー素材または自作したものにしましょう。
他者の制作した画像や音楽を無断で使用することは著作権の侵害となり、違法です。「パクり」との悪評を受けてイメージダウンに繋がったり、使用の停止を求められたりすることもあります。場合によっては、損害賠償請求へ発展する恐れもあるので、必ず著作権は遵守しましょう。
たとえ配信予定がなく、身近な人だけで楽しむためのゲーム制作をする場合でも、想定外の状況やトラブルが起こる可能性を考え、利用する画像や音楽の著作権については確認した方が良いでしょう。
また、他者が作った画像や音楽をどうしても使用したい場合には、利用の許可をもらえる場合もあるので、著作権の所有者に使用許可を求めてみましょう。
■ゲーム制作を依頼するメリット
ここでは、ゲームを自作せずに依頼するメリットを紹介します。
ゲームを制作した経験がない場合、一からプログラミングを勉強する手間を考えると、プロに任せた方がメリットが多い場合があります。ゲーム制作をプロに依頼するとどんなメリットがあるのか、詳しく解説していくので参考にしてください。
目的に合わせた開発を依頼できる
ゲーム制作をプロに依頼するメリットは、ゲームを作る目的に合わせた開発を依頼できることです。
ゲームを作る目的としては、下記のようなケースが考えられます。
・販促用のミニゲームによる売上向上
・キャンペーン時の抽選ゲームによる宣伝
・教育教材としてゲームを使用することによる生徒の集中力・学力の向上
・自身のアイデアのゲーム化
例えばキャンペーン時の抽選ゲームであれば、企業や商品に興味を持ってもらうため、ゲームを楽しんでもらうことが必要です。プロの作ったゲームであれば、抽選時のドキドキ感や当選時の高揚感などを助長する画像や音楽、演出などを取り入れてもらえます。
このようにニーズに合ったゲームによって、ゲームを作る目的を果たすことができます。
また、ゲームを自作するときにプロに一部を依頼することや、ゲーム制作に関するアドバイスを受けることも可能です。
完成度の高いゲームができる
プロにゲーム制作を依頼すれば、当然完成度が高まります。
具体的には、以下のような利点があります。
- ・バグが少ない
- ・ルールや操作方法、表示が分かりやすい
- ・グラフィックスや音響が本格的
- ・ストーリー性がしっかりしている
- ・ゲーム進行中の世界観に統一性がある
- ・手ごたえがありつつ達成感を得られる、適切な難易度である
- ・独自性があり、他のゲームとの差別化ができる
まず、バグが少なく、ルールや操作が分かりやすいゲームはユーザーがストレスなくプレイできます。
また、グラフィックスや音響、ストーリー、世界観、適切な難易度など、プレイをしていて楽しいと思える要素が多いゲームはプレイヤーの満足度も高いでしょう。
そして、他のゲームにはない独自性を持たせることも重要です。
ゲーム開発の経験の多いプロに依頼すれば、完成度の高いゲームを開発してもらうことができ、運用や保守に割く手間や費用も削減できます。
■ゲーム制作の依頼先を選定する際のポイント
ランサーズでゲーム制作の依頼先を選定する際のポイントを解説していきます。依頼先を選定するときに必ずチェックしておきたいポイントは、下記の通りです。
- ・目的に合ったパッケージを選ぶ
- ・要望や修正に丁寧に対応してくれるか
- ・価格は適正か
個人や企業など、ゲーム制作の請け負いをするパッケージは多数あります。
その中から、依頼先を選ぶときに何を重視すれば良いか、3つのポイントを解説していきます。
目的に合ったパッケージを選ぶ
ゲーム制作を依頼する場合には、ゲームを作る目的を明確にし、それに合ったパッケージを選ぶことが大切です。
例えば、ミニゲームの開発サポートを依頼する場合、「Unityアセットの改造」、「自分の学習の参考になるようなゲームを作ってもらいたい」、「後から自分でゲームをカスタマイズしたい」等、目的に応じてパッケージを選ぶ必要があります。
納品方法や指導方法を提案してくれるケースもあるので、まずはサービス内容をよく確認してみましょう。
要望や修正に丁寧に対応してくれるか
依頼先を選ぶ際には、要望や修正への対応力も見ておきたいポイントです。
打ち合わせの方法や回数、仕様書の作成はどのように行うのかは事前に確認しておきましょう。
仕様書については、フォーマットがあれば、見せてもらうことをおすすめします。
また、制作中はどの工程で進捗や途中経過を確認できるのか、修正依頼ができるかを把握しておきましょう。細やかで丁寧な確認をしてくれるところが望ましいですね。
そして、ゲーム制作の依頼では、納品後の対応も重要です。納品後にバグが発覚した場合の修正作業は有償か、メンテナンスを継続依頼できるかなど、サポート内容を確認しておきましょう。
価格は適正か
ゲーム制作の相場と比較して、価格が適正な依頼先を選びましょう。
基本的な料金プランに含まれている内容について、打ち合わせ回数や修正回数に制限があるかを確認する必要があります。
また、用意されているオプションの内容・価格を事前に確認しておくと、基本料金以外にかかる費用が把握できます。
価格の適正さを判断するため、相見積もりも取っておくと良いでしょう。
■ランサーズでゲーム開発を依頼する方法
ランサーズでゲーム開発を依頼する方法を解説していきます。
依頼の流れは、下記の通りです。
- 1. 出品パッケージを探す
- 2. 無料見積もり相談
- 3. 発注
- 4. 確認・納品
ランサーズではWEB上のやり取りだけで依頼先探しや無料見積もり相談、納品、検収まで行うことができます。
では、ランサーズでゲーム制作を依頼する方法を順番に解説します。
出品パッケージを探す
ランサーズのサイトにアクセスし、出品パッケージを探します。
「カテゴリから探す」機能や検索機能を使用して、ゲーム制作のパッケージをチェックしましょう。
過去の実績や得意ジャンルはポートフォリオから確認できる場合もあります。得意とするゲームのジャンルやプラットフォームを確認し、制作を依頼するゲームのイメージと合うかを見極めましょう。
こだわり検索では、ジャンルやプラットフォーム、ゲームエンジンやゲームの種類といった項目以外にも、予算や納期等の条件で絞り込みができます。
無料見積もり相談
気になるパッケージの中でプランを絞り込んだら、無料の見積もり相談をしましょう。
事前に考えていたゲームジャンルやプラットフォーム、制作目的を伝えて、納期などの条件やオプション料金が発生するかを確認しましょう。この時に、納品後のバグへの対応や修正依頼などのサポートに関する疑問点についても質問しておくと良いでしょう。
無料見積もり相談の段階で、出品者のヒアリングスキルの高さや提案力、自分の要望に柔軟に対応してもらえるかなども分かります。
他にも気になるパッケージがある場合は、比較検討のために無料見積もり相談だけでもしておきましょう。
発注
依頼先を決定したら、発注を行います。
金額や条件、納期を記載した見積もり内容を確認して、希望通りであれば発注しましょう。
発注方法は、「注文・仮払いに進む」ボタンを押し、見積り内容を確認後に仮払いを行います。仮払い金の支払い方法を選択し、必要事項を入力した後にページ下部の「注文・仮払いを確定する」を押すと発注が完了します。
仮払い金の支払い完了後に依頼先は業務を開始するため、忘れずに仮払いを行いましょう。
確認・納品
発注後、必要に応じてランサーズ上でやり取りを行い、依頼先にゲーム制作を行ってもらいます。
制作物が完成し、納品されたら依頼内容通りに作られているかを確認します。
依頼先から納品が行われると「納品・完了報告」の通知が来るので、検収を行うと依頼が完了します。
■一般的な制作会社へ「ゲーム制作」を依頼した際の料金相場
ゲームの制作を依頼した場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか?
ひとえにゲームといってもその種類は多岐に渡り、開発費用はゲームの種類、内容によって大きく異なります。
例えば、オンライン対戦があるかどうか、ある場合の同時接続数によって開発環境やインフラ開発に割く工数が変わるためこれも費用を左右する要因のひとつです。
また、3Dを使ったゲームであれば3Dモデルのタイプ、RPGであればシナリオ制作の有無やそのなよう、操作性、グラフィックの緻密さなど細かい要件の数々が料金に影響します。
本当にシンプルなゲームであれば数十万円で制作できるものもありますが、一般的に市販されているようなクオリティのゲームを作るには最低でも数百万円〜数千万円以上かかると考えて良いでしょう。
内容 | 相場例 |
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シューティングゲーム(スマホアプリ) | 約5,000,000円〜 |
暇つぶしカジュアルゲーム | 約1,000,000円〜 |
キャラクターデザイン | 約100,000円〜 |
マップ背景制作 | 約150,000円〜 |
アバター作成 | 約30,000円〜 |
アイテムイラスト作成 | 約40,000円〜 |
武器・防具イラスト | 約40,000円〜 |
※大凡の価格を表示しています。実際の料金は依頼内容や会社によって異なります。
※こちらで記載している金額はランサーズ上の依頼金額ではありません。
※当社調べの「一般的な制作会社や企業に依頼した際の目安の依頼料金」となります。