エンジニアに英語力は必要?と考える人に伝えたい2つの答え

エンジニアに英語力は必要?と考える人に伝えたい2つの答え
国際的に活躍するビジネスパーソンにとって、英語が必須であることは疑いようがありません。一方、PCと向き合う時間の長いエンジニアと英語の関係はどうでしょう。エンジニアにとっての英語力について掘り下げます。
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プログラミング言語だけでは足りない

エンジニアは一種の職人であり、アルゴリズムを考え、コード化し、製品として動作させられなくては始まりません。しかし、そういった技術はあくまでもエンジニアとして「働くために必要となる」ものです。

一歩上を目指すならば、他にも身につけるべきスキルがあります。 それは英語力です。

私は現在、フリーランスとして活動しています。しかし、2016年までは一般企業でエンジニアとして勤務していました。

その企業は海外に複数の支社を置いており、今後も日本以外での業務を増やす方針を取っていました。さらに、海外からの社員を積極的に受け入れてもいました。そのため、アジアを中心に各国の社員がひとつのフロアでデスクを並べる状態でした。

最新技術を追うための英語

IT業界は日進月歩、エンジニアにとって必須となる技術も日々進歩しています。

今は自己研鑽に力を入れている一部のアーリーアダプタのみが学んでいる最新技術が、一年後にはスタンダードになっているかもしれません。

先見の明を持って学んでおけば、その頃には多くの案件を獲得することができるでしょう。

流行の技術を学ぶだけならば、日本語の書籍やウェブサイトで提供される情報を追うだけでも問題がありません。しかし、ITの最前線は現在でも英語圏にあります。

普及する前に最新の技術を学ぶためには、専門的な文章を理解できるだけの英語力が必要です。

英語が理解できれば利用できる情報の幅が一気に広がります。これは先を見据えて「攻める」ときに限りません。トラブルに遭遇した場合の対処でも英語が助けになることもあります。

私が企業に勤めていたときに発生したトラブルについて、英語でやり取りが行なわれるフォーラムにバグとして対処法が掲載されていることがありました。日本語のみで情報収集を行なっていれば、解決策が見つからずに開発が停滞してしまったかもしれません。

つまり、英語は日本語の情報のみに頼っているエンジニアよりも先に知識・技術を身につける「攻め」、工数のロスを避ける「守り」、両方の面で有用なのです。

チーム連携のための英語

エンジニアとして技術と知識を身につける以外に、いわゆる「コミュニケーション力」としても英語は有効です。

これは「上司と衝突しない」「飲み会を盛り上げる」といったある種の政治的スキルのことではありません。実際に業務を行なう上でチームを円滑に動かすスキルのことです。

私が勤務していた企業では、直属の上司(日本人)が外国籍社員ばかりの現場に配属されていました。そのチームでは、メンバー全員の国籍がそれぞれ違っていました。日本人はその上司一人のみです。もちろん日本語でのやり取りには限界がありました。このときのチーム内では共通語として英語が使われているという話でした。

これは極端な例としても、外国籍の方と仕事をする機会は多くなっています。私自身も外国籍の先輩社員と同じ案件を担当したことがあります。また、ほとんど日本語ができない状態で入社した方の研修を担当したこともあります。

当時英語を使う企業と意識して入社したわけではありませんでしたが、結果的には英語ができたことが助けになりました。

情報収集だけでなく、他のエンジニアとのコミュニケーションでも英語ができることは武器となります。

海外のエンジニアはどうやって英語を学んだか

以前、「どのように英語を学んだか」を話題に外国籍の同僚とを話をしたしたことがありました。

日本人も外国籍の方も、基礎となる単語や文法は学校で学んでいました。しかし、外国籍の方はその後に「業務で使っているうちに覚えた」という方が多くいました。

プログラムを扱うエンジニアは英語と親和性が高い職業と言えます。各プログラミング言語の命令は英単語ですし、クラス名や変数名も英単語を組み合わせて使うことが多いですね。そして、1文字のタイプミスでも英語のエラーメッセージにぶつかります。

英語アレルギーの人はこの時点で投げ出してしまうので、そうならないだけでも英語を学ぶ下地はあると言えるでしょう。これは日本人のエンジニアも同様です。

他に多かったのが、「ゲームで身につけた」という答えです。コンピュータへの適正があるからか、エンジニアにはゲーム好きも多くいます。他にも、アニメや漫画で英語を学んだという人もいました。

文法書を開いて勉強となると決意が必要になります。その点、エンターテイメント性のあるものを通して英語を学ぶのは優れた方法です。

モチベーションが保ちやすく、自分に合った題材を見つけられれば学習の助けとなってくれます。海外のゲームなど、エンターテイメント性のあるもので英語を学んでみてはいかがでしょうか。

英語はエンジニアの役に立つ

技術の進歩を追い続ける意思を持つエンジニアにとって、英語は間違いなく役に立つスキルです。

純粋に自分の技術を高めたい、あるいは自分に対する評価を高め、収入を増やしたいならば学ぶ価値があります。流行のフレームワークを一つ学ぶ場合と異なり、英語は継続的に活躍してくれます。

コミュニケーションについて言えば、環境によってその重要性は変わります。

日本のエンジニアしかいない現場では不要です。しかし、いつ外国籍の方と同じチームになってもおかしくない時代であることも事実です。 それならば、あらかじめ学んでおくことに意味があります。

しかも、現在は気軽に国外のエンターテイメント作品に触れられる時代です。学校の授業は忘れて、身構えずに英語のある生活を初めてみてはいかがでしょうか。

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