『SPOT3』は街の人事部! 栃木県足利にある、市民を繋げるコワーキングスペース

『SPOT3』は街の人事部! 栃木県足利にある、市民を繋げるコワーキングスペース
栃木県足利市にある北関東初のコワーキングスペース『SPOT3』。「ひと」(交流の場所)、「こと」(発信する場所)、「もの」(作り出す場所)をコンセプトに足利市民に働く場所を提供しています。私たちは、街の人事部のような存在と語る代表の山田さん。そんな『SPOT3』の創業ストーリー、特徴やサービス内容についてご紹介いたします。
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地域の「ヒト・モノ・コト」をつなぐ地域活動の拠点

JR足利駅から徒歩1分の場所にある『SPOT3』は、2012年7月にオープンした北関東初のコワーキングスペースです。運営しているのは、ITを活かして足利という地域の伝える力を広げていこうと、インターネットメディアによる情報発信やIT講座を主催しているNPO法人コムラボ。

NPO法人が運営するコワーキングスペースならではの特徴について、代表理事の山田 雅俊さんにお話を伺いました。

SPOT3』ワークスペース情報
■ 場所:栃木県足利市 伊勢町1丁目1-13 エルビル4F
■ 料金:ドロップイン ¥500 / 2hours , ¥1,000 / 1day ※ 平日13:00~20:00
          月額会員 ¥10,000 / 1month ※ 24時間利用可能
          フロア貸切 ¥5,000 / 3hours ※ 3時間以降は1時間毎に¥1,500
    
■ 電源 :◯   ■ WiFi:◯

はじめたきっかけは自分たちの活動拠点のため。駅チカ居抜き物件をそのまま利用

パソコンの前の男性

- なぜコワーキングスペースを運営しようと思ったのですか?

私たちコムラボは2010年から地域で活動を始めました。当時は市内の多目的ホールを借りて週1回ネット放送を行なっていたのですが、毎回車いっぱいの機材を持ち込んで30分の放送のために設置と撤収で1時間以上かかっていました。

地域でITに関わる活動をしようと思ったときに問題となるのは場所の確保です。本業を持っているメンバーがほとんどなので打ち合わせは夜になるのですが、公共施設は21時で閉まってしまうし、ファミレスだと込み入った話ができない。

ITの講座をやろうとしても、ネット環境をどうしようって問題が出てくる。活動が広がる中で、そろそろ自分たちの拠点がほしいよねという話がでてきて、場所を探し始めたのがきっかけです。2011年の年末の頃でした。

人との繋がりがきっかけでショッピングモールの中にあったコーヒーチェーン店の居抜き物件を借りられる事になったんです。

でも、コムラボの年間予算を上回るような固定費がかかってしまう。どうやって固定費を捻出しようかと考えたときに、当時急速に広がりつつあったコワーキングスペースが思い浮かびました。

自分たちの活動拠点をコワーキングとして開放する事で、固定費用を捻出するのがいいんじゃないかって。まだ渋谷にコワーキングスペースが、3店舗か4店舗くらいしかなかった時代でしたが、都内の何店舗か見学させていただいて、2012年7月にオープンしました。

- 最初からコワーキングスペースを作りたかったわけではなかったのですね

そうですね。拠点を維持する手段としてのコワーキングです。ショッピングモールの中にNPO法人の活動拠点があるっていうのも面白いよねって思いました。

お金がなかったので、 居抜き物件をそのまま使いました。自分たちで用意したのはネット環境ぐらいでしたね。うちはフリーランスのメンバーが多いので、店番はメンバーが交代でやっています。

お給料は出せないけど店番をしながら仕事する分にはタダで使っていいよ、みたいな感じで出来るところからはじめました。

3度目の正直で地方でのコワーキング運営の形が見えてきた

SPOT3

- 現在の場所に落ち着くまでに、2回引越しをされているのですね

今の場所は3拠点目で、商業施設から市の中心部に移ってきました。コワーキングって地方じゃ正直収益あげるの難しくって、継続的にやっていくにはコワーキングではない収益をどこから引っ張ってくるかが大事だなって、ずっと思っていました。

現在の場所に移ってきてからは、施設の半分をシェアオフィスとして貸していて、「シェアオフィス 兼 コワーキング」として運営しています。3度目の正直ですが、ようやく足利でコワーキングやるならこれだな! っていう形が見えてきました。

- オシャレな雰囲気の空間ですよね

東京からいらした方には「なんか足利じゃないみたいですね」って言われます。でも壁の白い部分とか全部自分たちでペンキ塗っているんですよ。

この床も自分たちで貼りました。「お金が無いので体を動かそう」みたいな感じで。家具はトラックを借りてIKEAまで買いに行きました。出来るだけ安く、でもそれっぽさは出したかったんです。

月額会員の充実したサービスが魅力

パソコンの作業を教える人

- 利用されている方はフリーランスの方が多いのですか?

そうですね。シェアオフィスには足利に住むプログラマーとかデザイナーの方が入居しています。コワーキングの利用者はほぼ男性ですが、なかには女性の方も月額会員でいらっしゃいます。

家だと仕事しようと思っても掃除とか気になっちゃう。けど、ここだと集中して仕事できるって。サードプレイスって言い方しますけど、会社でも自宅でもない第3の場所として利用していただいています。

- 足利市民を対象にしたクラウドソーシング活用講座なども実施されて、主婦の方も『SPOT3』に足を運ぶようになりました。今後は女性の利用も増えそうですか?

子育て中のお母さんや、女性のフリーランスの方が起業しようと思ったときに、自宅の住所を名刺に書きたくないですよね。

『SPOT3』の月額会員になって住所利用のオプションを付ければ、郵便をここで受け取ることができるし、起業したい方は登記簿に掲載する本店住所を『SPOT3』にすることもできます。

下の階が空いているので半分はシェアオフィスとして増床して、半分は民間の託児所が将来作れたらいいなぁって考えています。

5室あるシェアオフィスは今満室で、問い合わせがあってもお断りしているような状況なので。まぁ、人手と予算の問題がありますが、今後の課題ですね。

- 24時間利用可能など、月額会員のサービスが充実していますね。

本棚

はい。月額会員の方には電子キーをお渡ししています。普段使っているSuicaなどを登録していただき、入退室は電子キーで管理できるので24時間利用ができます。

たまに会員の方が深夜の0時くらいに来て「今から寝ずに仕事します!」みたいなこともあったりしますね。月額会員になるとすごく使いやすくなるので、ドロップインで何回かお試しいただいた方はたいてい月額会員で利用いただいております。

- そんなに自由だと自分のオフィス代わりに使えますね。こんな便利な場所が足利にあるとは知りませんでした

そうですね。2015年3月に今の場所に移って、ようやく「自分たちの場所」ができてさぁやるぞって時にクラウドソーシング活用講座が忙しくなってしまいました。

手が回らずお客さんを呼び込むようなPRやイベントができていなかったのが反省点です。今後はハッカソンとか、子ども向けのITワークショップとか、今まで足利でやっていなかったイベントを企画したいですね。

ここは地域の「人事部」。コミュニティを活用して欲しい

SPOT3_フロア図

- これからSPOT3の利用者が増えていくと、交流も広がりそうですね

『SPOT3』は地域の人事部的なものと位置づけています。「こんな事やりたいんだけど」って相談に来てもらえれば、「じゃあ○○さん紹介するね」とか「それなら東京でこんなセミナーをやっているから参加した方がいいよ」とか。

足利に住みながら何かやりたい人に対して、コムラボは人の紹介でもそうですし、物やツールの紹介など「ヒト・モノ・コト」に関する情報をかなり持っているので活用してほしいです。

コワーキングスペースの中にはコミュニティが存在していて、設備を利用する以外にもメリットがあります。同じような仕事をしている人や、異業種の人と出会うきっかけがほしいなと思ったら、近所のコワーキングスペースに行ってみてほしいです。もし『SPOT3』が近かったらいらしてください。

(おわり)

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