業務委託契約書のテンプレート | 正しい利用方法は?

業務委託契約書のテンプレート | 正しい利用方法は?
「業務委託契約書 テンプレート」と検索すると、テンプレートがダウンロードできるサイトがたくさん見つかります。でも気を付けて! どのテンプレートでもいいというわけではありません。正しい業務委託契約書の作り方について検証してみましょう。
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まずは「業務委託契約とは?」からおさらいしてみよう

業務委託契約については、すでにたくさんの記事が紹介されていますが、ここでもう一度簡単におさらいしてみましょう。業務委託契約とは、「ある一定の業務の遂行を第三者に委託する契約」のこと。

委託者と受託者の間で結ばれる契約であり、ビジネス契約において最も多く用いられる契約といわれています。ひと口に「業務委託」といっても内容は実にさまざま。

個人事業主と企業間の業務委託もあれば、メーカーなどが自社商品の販売や注文の取次ぎなどを他社に行なってもらう販売店・代理店契約なども業務委託の一種。種類と範囲は多岐にわたります。

どんな業務委託でも契約書は同じテンプレートで作っていいの?

業務委託契約書のテンプレートをWebで検索すると、無料で利用できるものが見つかります。では、どのテンプレートでも好きな物を使って良いのでしょうか。答えは「NO」。

業務の内容や委託方法によって法的性格が異なるので、契約書の内容も変えなくてはいけません。特に、最近増えているトラブルが、「会社」対「個人事業主」の契約に関するトラブルだといわれています。

ネット上に公開されている業務委託契約書のテンプレートを使って、安易に作成した結果、本来あるべき条項がなかったり、逆にあるべきではない条項が含まれていたりすることがあるそうです。

内容によっては「偽装請負」とみなされ、ペナルティを科せられることもあるとか。まずは正しいテンプレートを入手することが大切です。

業務委託契約書の正しいテンプレートはどこにあるの?

さっそく、正しいテンプレートの入手先について調べてみました。一番いいのは、契約書の作成やチェックを業務としている行政書士事務所や法律事務所のホームページで紹介されているテンプレートです。

専門家が作成したテンプレートであれば、まず間違いないでしょう。他には、法律問題に特化したようなホームページで業務内容に応じて複数のテンプレートを用意しているところや、契約書に関するQ&Aコンテンツを提供しているところであれば、比較的安全といえるでしょう。

逆に、契約書の種類が極端に少ないところや、出所元がわからないようなテンプレートは安易にダウンロードしたり、利用しないのが賢明です。

テンプレートから業務委託契約書を作る手順は?

信頼できるテンプレートを見つけたら、さっそくダウンロードしてみましょう。契約内容に応じて修正を加えながら、必要事項を記入していきます。作成できたら、委託者と受託者との間で認識のズレがないよう、読み合わせするなどして確認作業を行ないます。

「具体的な業務内容」「委託方法」「作業期間」「損害賠償などの責任範囲」「著作権・知的財産権の利用と帰属」など、問題が生じる可能性の高い項目を重点的にチェックします。

契約書の内容に双方が同意できれば業務委託契約書の完成です。書面化して、署名押印します。契約書は1通でも法律上問題はありませんが、勝手に加筆修正されるのを防ぐことにも繋がるので、必ず2通作成して委託者と受託者で1通ずつ保管するようにしましょう。

業務委託契約書が完成! さてチェックしたいポイントは?

まず収入印紙が貼られているかどうか確認しましょう。3ヶ月以内に終了する契約を除き、業務委託契約書には原則として4,000 円の収入印紙を貼り付けることになっています。

そして、業務委託契約書が1通につき2枚以上になる場合には、契印を押すのを忘れないように。契印とは、契約書が2枚以上になる場合に、各ページのつなぎ目に押す印のことです。

そうすることで、契約書が一連一体のものであるという証明になり、かつ途中のページが差し替えられたりするのを防ぐ効果もあります。

一番大切なのは、少しでも気になることがあれば、契約書の作成やチェックをサービスとして掲げている行政書士事務所や法律事務所に相談してみること。業務委託契約書はお互いに気持ちよく仕事に専念するために作るものなので、問題は全てクリアにしておきましょう。

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