フリーランスの確定申告、もし期間が過ぎたらどうするの!?

フリーランスの確定申告、もし期間が過ぎたらどうするの!?
フリーランスにとって、クライアントと約束した納期を過ぎたらどうなるか、はあまり想像したくないことだと思います。確定申告も同様、期間が決まっているためその間に申告を済ませなければなりません。ただでさえ多忙なフリーランスが、ついうっかり確定申告の受付期間を過ぎたらどうなるかについて、わかりやすくお伝えします。
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確定申告の期間を過ぎたら、そこに待ち受けることとは?

確定申告は受付期間が決められています。多忙やついうっかり等で期間を過ぎてしまった場合、故意であろうと過失であろうと相応のペナルティが発生することになります。

もちろん、期限後は土下座しても受け付けてくれないなんてことはありません。ごく自然に、当たり前のように期間が過ぎても期限後申告として受け付けてくれます。しかし、期限前の申告とは比べ物にならないくらいデメリットだらけです。

具体的には、無申告加算税や延滞税が課せられたり、還付される金額が減ったり、最悪の場合には青色申告が取り消されるケースもあります。「申告期間を過ぎて期限後申告をしても税務署員に嫌な顔ひとつされなかった」という方がたまにいますが、それもそのはず。

納める税金が増えるわけですから税務署員が嫌な顔をするわけがないですよね。そこで今回はフリーランスで働くみなさんが申告期間を過ぎてしまったらどうなるか、を具体的に見ていこうと思います。

確定申告の期間は忘れずに覚えておきましょう

確定申告の受付期間、みなさん覚えていますよね? 初めての方の為に念のため記しておきますが、毎年2月16日から3月15日までの1か月間となります(土日祝日の場合は翌日です)。

期間内に正しく申告を行なうことが義務となっていますので、フリーランスのみなさんご注意ください。また、この時期には国税庁のホームページに特集ページが開設されたり、税務署をはじめとした公共スペースの一角に無料の確定申告相談コーナーが開設されます。

加えて、電車やバスの社内にも告示が出ますので、ついうっかり忘れることはないと思われます。それでも毎年一定数の申告忘れが発生するそうです。年度末が迫ってきており多忙を極めるケースもあるでしょうが、申告忘れはフリーランスにとって致命傷にもなりかねません。申告期間には十分に気を付けておきましょう。

受付期間を過ぎた期限後申告による影響やペナルティとは? | その1

もしみなさんが税金を納めるケースだった場合、本来納めるべき税額に加えて無申告加算税というものが追加で課せられます。

納めるべき税金によってことなりますが、15%~20%というカードローン金利並みの追加金額を納めなければなりません。ただし、税務署から申告漏れの注意を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には5%になるという優遇(?)措置があります。

また、加算無しというケースもあります。それは、

(1)申告期限から2週間以内に期限後申告を自主的に行った。
(2)過去5年以内に無申告加算税や重加算税を適用されたことが無い。

この2つの条件を満たした場合は加算無しにしますというルールがあります。つまり早い話がうっかり申告期間を過ぎてしまったミスに自分で気が付いて早めに期限後申告をし、常習性が無ければいいということですね。

受付期間を過ぎた期限後申告による影響やペナルティとは? | その2

確定申告とは税金を納める行為でもあります。還付金がある場合を除き、申告期限が納付期限でもあります。即ち、確定申告の受付期間に遅れるということは税金滞納者扱いを受けるということです。当然、延滞税が課せられますね。

この延滞税、計算が複雑なので気になる人は国税庁のホームページを見てください。最も避けたい自体は、青色申告の取り消し処分です。通常、2年以上続けて期限後申告になると、青色申告を取り消されることになります。

そうです、65万円の特別控除や赤字の繰り越しが無くなるのです。白色申告の場合は問題ないですが、普段から節税を意識して青色申告に取り組んでいるフリーランスにはとてつもなく痛いペナルティではないでしょうか。確定申告は期間を過ぎたらあまりメリットがないどころかデメリットがかなり大きいということがお分かりいただけると思います。

期間を過ぎても確定申告はきちんと済ませましょう

仕事においてはもちろんのこと、期限を守るということはフリーランスなら必ず意識すべき事項ですよね。

ただ、人間なのでこの時期にたまたま仕事が忙しかったり、長期出張に出ていたり入院していたりして、確定申告の期間内に申告できないというフリーランスもいるでしょう。仕方のないことです。

しかし、仕事に納期があるように申告にも期間があり、確定申告という作業は創業者やフリーランスは絶対にやらなくてはいけない仕事のうちのひとつです。たまに面倒だし忙しいから、多少の追加はよしとして期限後に提出することを考えている人もいるようですが、本来納めなくてもいいはずの税金を取られてしまうことになります。

金額が仮に5万円だとしたら、5万円の利益を生み出すのにどれだけの労力が必要なのか、考えてみてください。例え、全く問題ない金額であったとしても、やはり期限後に提出するというのは印象もよくないです。仕事の納期を過ぎて納品するようなものですから。

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