フリーランスに向いてる人・向かない人とは?|実体験から導き出した、フリーランスのメリット・デメリット

フリーランスに向いてる人・向かない人とは?|実体験から導き出した、フリーランスのメリット・デメリット
会社勤めに疲れ、フリーランスになることを決意した鮎川氏。文章が得意だったことから、フリーライターの道を選びました。ただし、業界経験もコネも人脈もない、ゼロからのスタート。フリーランスとして独り立ちできた今だから分かる、フリーランスに向く人・向かない人、メリットとデメリットを教えてもらいました。
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コネも人脈も、業界経験もまったくなし。ゼロからのフリーランス

フリーランスのライターと聞くと、多くの人が出版社や編集社、広告業界などから独立した人しかなれない、と思われています。でも私は、それらの業界未経験でいきなりフリーライターになりました。

コネ・人脈・ライター同士のつながりなど、何もない状態からのスタートです。

この記事を見ている人の中にも、全くの未経験から「フリーランスのライターになれたらな」と思っている人がいるかもしれません。そこで今回、私が現状に辿り着くまでの経緯や、これからフリーライターになりたいという方たちに向けて、お話をしていこうと思います。

「全てが自由」のフリーランスになりたかった

フリーランスは全てが自己責任になります。仕事が取れない・クライアントに怒られる・納期がギリギリとか、自身で管理しなくてはなりません。単純に私にはそれが性に合っていました。

私は体力面で少し人より劣るところがあって、会社員として働いている時は1日10時間前後働くと、もう休日でも何もできなくなるほどに疲弊してしまいます。だから本当に「仕事のために生きている」という状態になるんです。

その点、フリーランスは時間配分が全て自由になります。疲れたら休めるし、残業するかどうかも自由だし、作業する時間も自由自在です。だから体力が少ない私にとって、フリーランスという働き方が理想のスタイルだと思えました。

努力の報われない、理不尽さへ耐え続けた会社員時代

ライターになる前の職業は普通に営業マンです。人材業界とIT通信業界の2社に勤めていましたが、どちらもライターに関する業務は行っていません。人材業界ではマッチング、IT業界ではテレアポ業務をしていました。

最後の勤め先はIT企業の方で、私がテレアポ業務を中心に行ない、訪問は別の営業マンが行なうというよくあるビジネスモデル。ただ困ったことに、アポイントを取れても訪問担当の営業マンが契約を成立させないと、私の数字にはならない仕組みでした。訪問営業マンがいう契約に至らなかった時に語る理由の多くは、「契約になるアポイントじゃなかった」。つまりアポイントを取った人間の責任となるのです。

数字が全ての会社でしたので、アポイントは取っていても、「契約に至っていないので給与を下げる」と言われます。そして、毎月赤字社員として全社員に共有されるんです。そこに理不尽を感じていたんですよね。

でも営業や人と話すのは好きですし、基本的に企業の経営者宛てのテレアポだったので、とても勉強になったと思います。

ただ自分の仕事としては充分に数字を挙げているのに、他人に足を引っ張られてしまうということが、性格的に耐えられなかったんです。フリーランスになろうと思ったのはその辺りからですね。

本当にフリーランスは羨ましいのかを考える

フリーライターの道具

会社員の方がフリーランスを見ると、すごく羨ましく感じることが多いと思います。朝はゆっくりできるし、残業はないし、全て自分の思い通りだし。確かにその通りなのですが、フリーランスにもデメリットがあるのです。

主なメリット・デメリットは以下のようなことになります。

メリット

  • 時間配分が自由
  • 急遽用事などが入っても融通が利
  • 社内営業などは不要
  • やればやった分だけ収入が増える

デメリット

  • コネなどがない場合、完全な実力世界
  • 個人だとクライアントからの信頼性が低い
  • 収入が不安定
  • 保険や交通費等々は全額自費
  • 作業量=収入額なので、休日が多いだけ収入は減る

これらを良いとするか、悪いとするかは人それぞれでしょう。会社員には会社員の利点が多いですから。ただメリットだけを見て、フリーランスの世界に飛び込むことはオススメしません。私はなろうとしてなったというより、結果としてフリーランスになった、くらいの感覚に近いと思います。

会社勤めに別れを告げて、フリーランスとして動き始める

会社を退職した後、2カ月くらいは精神的に疲弊して動けませんでした。ポジティブに考えると、再就職をするか熟考する時間を得られた期間です。

考え抜いた結果、どこの企業に入っても同じようなことはあるし、自分の体力的にも企業の勤務時間にはついていけない、という結論に至りました。フレックスなどの勤務体系もありますけど、営業会社では少なくて、採用しているのが基本制作系になってしまうんですよね。

それで以前からランサーズでタスク案件をやっていたのもあって、提案案件も合わせて行うようになりました。すると思いの他多くのお仕事を頂けたんです。文章自体は元々得意で、それに合わせて、営業時代の提案力が生きたのかなと勝手に思っています。この段階でも収入は5万円前後とかで、生活するには及びません。

クラウドソーシングで仕事を得られる人は、ネット以外でも売れる営業マン

フリーライターの職場

ランサーズのシステムは、仕事を任せたい企業とやりたいフリーランサーのマッチングです。でもこれって、ネットではない普通の企業も同じなんですよね。できる人に任せたいけど、ツテがないとか。クラウドソーシングという仕組みを知らないとか、あると思います。

ということは、ランサーズの中で提案が通るなら外部でも同じじゃないか、と本格的に営業を始めることに。その結果、徐々に収入が増えてきたんです。月によってバラつきはありますが、15~30万程度になりました。

色々な業務をこなすうちに文章力は上がってきますし、SEO対策やその他の知識も自ずとついてきます。そうすると、できることも勝手に増えていくんです。

だからフリーライターになるのに、「出版社や広告業界の出身である必要はない」と実体験を根拠に言い切れます。自分で勉強していく気さえあれば、誰でもなれるでしょう。ただ暫く収入面が不安定なのは間違いないので、ある程度は貯蓄を溜めて、計画的にやった方が良いと思います。

これからフリーライターになりたい方へ

いきなりライターになること自体は誰にでもできます。でも、食べていける程度まで稼ぐのには、相応の努力や試行錯誤、時間が必要です。反面ネット社会が広がっている現代社会では、ネット上だけで仕事が完結することも良くあります。

今後フリーランスのライターになりたい、という人はクラウドソーシングから始めるのが敷居として低いのではないでしょうか。その中で自身がどの分野を書くのが得意か、苦手かを理解すると営業活動もやりやすくなります。もちろん、出版社や広告業界に入って人脈などを作ってからの方が、安全かつ確実なのは間違いありません。

そしてフリーランスというスタイルは、人によって向き・不向きがあるので、メリット・デメリットを比較した上で進むことをオススメします。

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