新卒ブランドを捨ててドイツへ移住! 「就職しなくても生きていける」可能性

新卒ブランドを捨ててドイツへ移住! 「就職しなくても生きていける」可能性
2014年大学卒業後、就職活動は行なわず、好きだったヨーロッパの地へ移住。現在、フリーランスとして翻訳家 / ライターとして活躍する藤沢 祐子さん。ご自身のブログが話題を呼び、『TED×Youth@Kobe』でスピーカーも務めました。「人生にはもっと働き方の選択肢があってもいいのではないか?」既成概念を打ち破る、彼女のドイツ生活をご紹介します。
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大学を卒業したらすぐに海外で働きたかった。「就活をしない」という選択

私は現在24歳。2014年に日本の大学を卒業した約8か月後、フリーランスのライター・日英翻訳家としてドイツのベルリンへ移住しました。

在学中イギリスへ留学したことを機に、すっかりヨーロッパを気に入った私は「卒業後はすぐヨーロッパに戻りたい」という夢が膨らみました。

「人生にはもっと色々な働き方があるのではないだろうか?」そう思った私はライティングや翻訳の経験は学生時代のアルバイトで積んだ程度でしたが、日本での就活はせずに海外でフリーランサーとして働き、生きていく道を選んだのでした。

世界中からフリーランサーが集まる都市、ベルリンへ

ドイツのスタートアップイベント

注釈:スタートアップ関連のイベントにて

ドイツの首都にも関わらず生活コストが安い事からヨーロッパの移住先として注目を集めるベルリン。近年はコストを抑えたいスタートアップ企業、若いアーティストやフリーランサー達が世界中から集まり、様々な人種によって多様な文化が共存する街として盛り上がりを見せています。

私は大学でドイツ語を学んでいたこともあり、漠然と「いつかドイツに住んでみたい」という思いがありました。

最初は留学していたイギリスへ戻ろうと考えていましたが、ビザの取りにくさや生活コストの高さから、私にとってはあまり現実的な話として考えられませんでした。

一方ドイツ・ベルリンはフリーランサーのビザが比較的取得しやすいこと、生活コストも安く、ワーキングホリデーのビザを取れば簡単に1年間は滞在できることからベルリンを移住先として選んだのでした。

もし仕事がなくなっても大丈夫。ランサーズが踏ん切りをつけるきっかけに

カラフルな壁の前でポーズを決める女性

移住してからは、日本でしていた翻訳やライティングのアルバイトを「在宅」に切り替えさせてもらって生計をたてていこうと思っていました。

でも、今までお世話になっていた会社に仕事を海外に持って行けるかどうかの相談をしたのは渡独2か月程前で、それまでは現地で本当に仕事を続けられるかは分からない状態。それでも、「ドイツへ行く」と踏ん切りがつけられたのはランサーズの存在が大きかったです。

私は学生時代から、比較的案件の取りやすいまとめ記事作成の仕事などを請け負っており、「もし最悪、直接契約の仕事が切られてしまってもランサーズのこの仕事があれば月々の生活費はギリギリ稼げる」という安心感があったためです。

もちろん、ランサーズ上の仕事だっていつ切られるか分からない点は直接契約と同じですが、ランサーズは取り扱っている案件が豊富で、類似の案件を見つけるのが比較的簡単だということも私の移住を後押ししてくれました。

好きなこと、興味があることに全部挑戦できる環境

机で作業する女性

注釈:普段の仕事風景

私は今、ランサーズ経由でも連載のライティングのお仕事をいただきつつ、主に日本にいた時からお世話になっている企業から直接お仕事をいただいて生計を立てています。

その他にもアプリを作っているスタートアップ企業でニュース・リサーチャーをしたり、自分のブログでインタビュー記事を書いたりと、幅広く自分の興味のある事を思うままに掘り下げています。

全てに共通しているのは「場所にとらわれずに働ける」ということ。特に今、最も力を入れているブログでは、取材のためにたくさん移動してたくさんの人と会うことで、記事のアイデアを得ることができ、とても刺激となります。

ブログだけではまだ完全に生計が立てられていませんが、ライティングを通じて私のように就職したことがない人間でも、こんな自由なライフスタイルが送れることに自分自身驚いています。

全ては発信したいアイデアがあれば、そしてそれが共感を呼び、読者の方にもクライアントにも喜んでいただけるコンテンツを提供できるのであれば年齢も性別も関係ないのだと身を以て感じています。

「卒業したら、まずは就職しなければいけない」とばかり思っていた私には、これはまさに革命的なことでした。

TED x Youth @ Kobe への登壇、全てが繋がった感覚

自分自身、新卒という肩書きを捨てて、安定した職業に就く道を断ち切るまで様々な迷いや不安がありました。

それでも、今では勇気を出して一歩飛び出してみて良かったと思うと同時に、今では他の人と同じことをしていてはダメだとさえ思うようになりました。

そして、もっと色々な働き方や人生を送れる可能性があることを多くの方に伝えたい思いがふつふつと湧くようになったのです。

そしてある日、こうした経験をブログで綴ったところ、まったくの無名ブログだったにも関わらず多くの方が共感を示してくれ、私のストーリーをシェアしてくださいました。

そこから更に、私の体験を若い人達に向けて発信して欲しいということで、今年2月、『TED x Youth @ Kobe』という国際的な知名度を持つカンファレンスにスピーカーとしてお呼びいただくチャンスをいただきました。

私にとっては思いもよらないことでしたし、どうなるか道も定まらないまま飛び出した私ですが、このとき全てが繋がっていく感覚を確かに感じました。

私の役割は本音で語る事、そして世の中の意識を変えていくことにあると、今は使命感を持ってブログやライティング、翻訳の仕事に携わる事ができています。

こんなふうに、経験がなかった私でもキャリアを築くことができています。こんな私でもできたのだから、是非みなさんも自分のやりたいことにどんどんチャレンジして欲しいと願っています。

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