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■SNS広告とは
SNS広告とは、Facebook、Instagram、X (旧Twitter)、YouTubeなどのソーシャルメディア上に表示される広告のことです。昨今は、テレビCMや雑誌広告などと同様に、非常に重要な広告として扱われています。SNS広告に対応している主な媒体をみてみましょう。
SNS広告に対応している主な媒体
- ・X (旧Twitter)
- ・LINE
- ・YouTube
- ・TikTok
SNS広告の特徴は、高いターゲティング機能です。利用者のプロフィール情報や行動履歴をもとに広告表示を最適化し、より興味を持ってくれそうな人に絞ってアプローチできます。広告の形式も多様で、テキスト広告、画像広告、動画広告などから最適な手法を選べます。
SNS広告のメリットには、広告の設定がしやすく迅速な展開が可能である点や、予算や出稿期間の調整が柔軟である点などがあげられます。広告効果の測定や分析もリアルタイムで行えるため、効果的な改善策を導き出すことができるのもメリットのひとつです。効果的なターゲットマーケティングと迅速さを持ち、ブランドの認知度向上やリード獲得などの目標達成に寄与する有力な広告手法となっています。
■SNS広告の種類
ひとくちにSNS広告といっても、その種類にはさまざまなものがあります。媒体によって適した広告形式や課金形態が異なるので、自社にあった媒体・出稿方法はどれなのかを把握しておきましょう。
Facebook広告
Facebookは、中高年層のユーザーが多いSNSです。30〜60代向けの商品やサービスを宣伝するうえでは、非常に使いやすいSNSとなっています。Metaのサイトにて、広告掲載の設定が可能です。主な広告の種類には、フィード広告や動画広告、ストーリーズ広告などがあります。
Facebook広告の種類と表示場所
- ・フィード広告:通常投稿が表示されるタイムライン
- ・動画広告:Facebook動画の再生中
- ・ストーリーズ広告:ストーリーズ投稿のなかに紛れるような形式
通常の投稿と同じタイムラインに表示されるので、違和感なく見てもらいやすいのが特徴です。なお、課金形態はCPCとCPMがあります。
Facebook広告の課金形態
- ・CPC:広告リンクがクリックされたら課金
- ・CPM:1,000回表示されるごとに課金
テキスト形式や画像、動画の投稿ができるため、ユーザーに伝える情報量を増やしやすくできます。また、若年層が少ない分、カジュアルすぎない雰囲気で活用しやすいのもメリットです。
Instagram広告
Instagram広告は、画像・動画共有プラットフォームとして人気のInstagram上で展開される広告です。ストーリーズ広告やフィード広告などの形式で提供されます。Instagramを運営するMetaの特設サイトから広告を設定できます。
Instagram広告の種類と表示場所
- ・フィード広告:通常投稿が表示されるタイムライン
- ・ストーリーズ広告:ストーリーズ投稿に紛れるような形式
- ・発見タブ広告:発見タブの投稿一覧
- ・リール広告:リール動画に紛れるような形式
タイムライン、ストーリーズ、発見タブ、リール動画と表示させられる場所が多いのがInstagram広告の利点です。なお、InstagramはFacebookと同じMetaが運営しています。FacebookとInstagramを併用して広告出稿するのも簡単なので、幅広い年齢層にアプローチしたい企業にも向いています。
Instagram広告の課金形態
- ・CPC:広告リンクがクリックされたら課金
- ・CPM:1,000回表示されるごとに課金
- ・CPI:広告アプリをインストールされたら課金
- ・CPV:動画が再生されるたびに課金
Instagram単体でみると若年層のユーザーが多いため、若者向けのブランドやサービスの広告には適しています。
X (旧Twitter) 広告
X (旧Twitter) は、もともと140文字の短文を投稿するためのプラットフォームとして爆発的な人気を獲得したSNSです。現在では、動画や画像の投稿や音声配信機能なども搭載し、幅広い年齢層から支持を集めています。広告掲載の設定はX (旧Twitter) ビジネスのサイトから可能です。
X (旧Twitter) 広告の種類と表示場所
- ・プロモツイート:通常投稿が表示されるタイムライン
- ・インストリーム動画:認定されたパートナーのコンテンツ
- ・Amplifyスポンサーシップ:広告主が指定したパートナーの動画コンテンツ
- ・ファーストビュー:タイムラインやトレンド検索結果のトップ
- ・プロモライブビデオ:ライブ配信形式で表示する動画
X (旧Twitter) は、Instagram以上に表示させられる場所の種類が多くなっています。特に「ファーストビュー」は多くの人に見てもらいやすい広告です。6,000万人弱のユーザー数をかかえている大きなSNSなので、広く認知度を高めたい場合にはおすすめの媒体です。
X (旧Twitter) 広告の課金形態
- ・CPF:フォローされると課金
- ・CPC:広告リンクがクリックされると課金
- ・CPE:いいねやコメントの回数に応じて課金
- ・CPAC/CPI:広告アプリがクリック、もしくはインストールされると課金
- ・CPM:1,000回表示されると課金
- ・CPV:動画が一定条件まで再生されたら課金
課金形態にもさまざまな種類があります。フォロワー数を増やしたい、いいねをたくさん押してほしいなど、目的にあわせて活用することが可能です。
LINE広告
LINEは、月間9,500万人が利用している日本トップクラスのユーザー数を誇るSNSです。友人や職場仲間などとの連絡で利用するため、多くの人が定期的にチェックしており、広告を見てもらいやすいといった特徴があります。広告掲載はLINE for Businessのサイトから可能です。
LINE広告の種類
- ・オーディエンスセグメント配信:ユーザー属性(性別、興味関心、年齢など)を設定して配信
- ・オーディエンス配信:特定の属性を除外したり、広告のオーディエンス情報から特定のユーザーのみを指定したりして配信
- ・類似配信:ソース元のオーディエンス情報と似ているユーザーに配信
- ・友だち追加:友だち追加を促すような形式で配信
LINE広告の場合、どこに表示させるかは選択できません。配信形態や内容にあわせて、LINE側が最適な場所に配信してくれるシステムとなっています。そのため、専門的な知見がない人にとっては非常に運用しやすい広告システムだといえます。
LINE広告の課金形態
- ・CPC:広告リンクをクリックされたら課金
- ・CPM:広告が1,000回見られるごとに課金
- ・友だち追加:友だち追加されるごとに課金
課金形態はCPCやCPMのほかに、友だち追加されるごとの課金も設定されています。LINE公式アカウント(旧LINE@)の友だちを増やしたい企業におすすめの課金形態です。
TikTok広告
TikTokは、特に若年層に人気がある動画共有プラットフォームです。短尺の動画広告を配信したい場合には、非常に適している媒体といえます。TikTok広告は、TikTok for Buisinessのサイトから広告アカウントを作成して配信設定できます。
TikTok広告の種類
- ・起動画面広告:アプリの起動画面に表示
- ・チャレンジ広告:ハッシュタグを活用してキャンペーンを行える
- ・インフィード広告:通常投稿に紛れるかたちで表示
起動画面に表示させられる広告があるのは特徴的です。費用はかかるものの、非常に大きなインパクトがあります。なお、課金形態は以下の通り。
Tiktok広告の課金形態
- ・クリック型:広告リンクがクリックされたら課金
- ・インプレッション型:広告の表示回数にあわせて課金
- ・再生型:広告動画が一定条件まで再生されたら課金
- ・契約期間型:配信期間の長さにあわせて課金
TikTokは、契約期間に応じて課金できる形態が用意されています。契約期間型は、クリック型やインプレッション型と比べると、予算の見通しが立てやすいのがメリットです。
YouTube広告
YouTube広告は、動画共有プラットフォーム大手のYouTubeにて提供される広告です。YouTubeはユーザーの年齢層が幅広いため、さまざまなビジネスに適しています。動画の再生前や再生途中などに表示させられるので、幅広いユーザーに視聴してもらいやすい広告媒体です。YouTube広告は公式サイトから配信設定できます。
YouTube広告の種類
- ・TrueViewインストリーム広告:動画の再生途中や開始・終了時に表示
- ・インフィード動画広告:関連動画欄や検索結果画面に表示
- ・バンパー広告:スキップできない広告、動画再生中に表示
- ・アウトストリーム広告:パートナー認定を受けたアプリやサイトで表示
- ・マストヘッド広告:YouTubeのトップページに表示
- ・オーバーレイ広告:動画再生枠の下部に表示
YouTube広告には、スキップができる「スキッパブル広告」とスキップできない「ノンスキッパブル広告」があります。YouTube Premiumに加入していないユーザーにとって、ノンスキッパブル広告は大きなストレスになる広告です。
YouTube広告の課金形態
- ・CPC:広告リンクをクリックされたら課金
- ・CPM:1,000回表示されたら課金
- ・CPV:動画を一定条件まで視聴されたら課金
課金形態はCPC・CPM・CPVの3種類です。広告の種類は豊富ですが、課金形態は非常にシンプルなので、あまり迷わず配信設定ができます。
■出稿するSNSの選び方
SNS広告を運用する際は、最適な媒体を選ばないとあまり効果が出ません。例えば、50代向けの商品をTikTokで宣伝しても、メインのユーザー層とマッチしておらず効果が出にくくなります。また、若年層向けのカジュアルな広告をFacebookで出しても、良い印象を持ってもらいにくいといえます。
商材・製品との相性
まずは、商材や製品との相性を考えましょう。化粧品や美容系などは、視覚的な情報をたくさん盛り込む必要があるので、InstagramやTikTokなどのSNSが適しています。逆に、文章中心のX (旧Twitter) だと効果が出にくくなる可能性があります。
ファンコミュニティを拡大していきたい場合は、X (旧Twitter) やTikTokが適切です。ハッシュタグの検索機能や活用方法が充実しているSNSを使ってハッシュタグキャンペーンを展開すれば、ユーザーを巻き込んだ大きなムーブメントを起こせます。
これまで紹介してきたように、SNSごとに特化した機能や雰囲気などは大きく異なります。それぞれのSNSを実際に利用したり、自社製品・サービスの特徴を深掘りしたりして、相性のよいSNSを選定してください。
ターゲットの親和性
SNSは、それぞれユーザー層やコンテンツの特性が異なります。例えばTikTokとYouTubeはどちらも動画共有プラットフォームとして人気ですが、TikTokのほうがユーザーが若年層に偏っており、UIデザインも非常にカジュアルです。
文章投稿がメインのFacebookとX (旧Twitter) も、Facebookは中高年、X (旧Twitter) は幅広い年齢層に人気となっています。どれだけ広告のターゲティング機能が充実していても、そもそもターゲットになる人が少なければ、目に見える効果は出ません。自社製品・サービスのターゲットとSNSのユーザー層がマッチしているかは、慎重に見定める必要があります。
目標数値をクリアできるか
目標数値をクリアできるかの判断は、各SNSにおける広告出稿費やCV、ターゲットの多さで判断します。例えば、同様のターゲティング設定をして、より低予算で出稿できるSNSがあれば費用対効果を高めやすいと判断できます。
また、SNSごとのユーザー数や設定画面で表示されるターゲット数の多さなどをふまえて、どのくらいの人に見てもらえるかを推定するのも効果的です。認知度を高めたいのであれば、特にユーザー数やターゲット数はしっかりと分析しておく必要があります。
低予算で出稿できるがターゲットが少ない、またターゲットは多いがCVは低いといった事態になると、目標数値はクリアできません。実際に運用してみないと判断しにくい部分もありますが、出稿前に得られるデータを最大限活用して、目標数値をクリアできるか数字ベースでしっかりと分析しましょう。
■SNS広告を運用するメリット
SNS広告は、ターゲティングの設定が細かくできる点や、潜在顧客にアプローチしやすい点などが強みです。訴求したい人にだけ効率よく広告を表示させられるので、低予算で運用しやすいといった利点もあります。
潜在的な層に商品をリーチできる
SNS広告は、潜在的な顧客層に対して商品やサービスをリーチさせるのに有効です。SNSプラットフォームはさまざまなユーザー層が参加しており、それぞれ興味関心や属性、収入などが異なります。
自社製品・サービスに興味を持っていなくても「そういった製品が欲しかった」「こういうサービスがないかと思ってた」と考えているユーザーは多くいるかもしれません。悩みや課題はあるものの、まだ自社製品やサービスを知らない人を「潜在顧客」と呼びます。
ユーザー数が数千万人いる主要SNSは、潜在顧客へ多くリーチできます。潜在顧客に対して自社製品・サービスを知ってもらえれば、新規顧客を効率よく獲得できます。
ターゲティングを絞って広告を運用できる
SNS広告は、ターゲットを細かく設定して広告を配信できます。ターゲット設定オプションを利用して、年齢、性別、地域、興味関心、行動パターンなどの要素を組み合わせて、特定のユーザーセグメントに効果的にリーチするのが可能です。
例えば、ファッションブランドの広告を若年層にターゲットする場合、InstagramやTikTokのプラットフォームがおすすめです。また、特定の地域でビジネスを展開している場合は、地域ターゲティングを利用して広告を表示することも可能です。ターゲティングの精度が高まることで、広告の効果的な配信とCVの向上が期待できます。
フォロワー獲得に繋げやすい
SNS広告は、既存のアカウントのフォロワー獲得にも役立ちます。広告を通じてユーザーの興味を引きつけ、アカウントのフォローを促進することができるためです。特に、ターゲットの目を引くコンテンツや、フォローする特典を伝える広告を作成すれば、ユーザーがフォローしたくなる動機を高められます。
広告のシェアやエンゲージメントが増えることで、アカウントの知名度や信頼性が向上し、オーガニックなフォロワーの増加にもつながります。フォロワー獲得を重視する場合は、フォロワーキャンペーンやインフルエンサーコラボレーションなどの戦略も検討する価値があります。
フォロワーを獲得できれば、アカウントの影響力が増し、広告を出稿せずともオーガニック流入を獲得できるようになります。
少額で運用を始められる
SNSは訴求したい人にのみ配信させられるので、少額で運用しやすくなっています。媒体によっては1,000円前後で広告を配信できるケースもあるほどです。予算が少ない企業や、いくつかの媒体でテスト配信してみたいと考えているブランドでも、利用しやすい広告となっています。
一般的な広告費用をみてみると、テレビCMは1回あたり50〜100万円ほど、雑誌は1回掲載あたり100万円前後がかかります。テレビCMは1日に何回も放送されるのが基本なので、かなり高額な費用がかかります。また、昨今では録画した番組をCMを飛ばしながら視聴する人も増えているため、効果が出にくいケースも少なくありません。SNS広告であれば、低予算であっても興味を持ってくれそうな人にのみ配信できるので、非常に効率よく運用できます。
■SNS広告運用のやり方
SNS広告を初めて運用する場合、必要な手順を飛ばしてしまうと、正確なターゲティングが行えなかったり、媒体選びを間違えたりするので、注意が必要です。SNS広告を運用したいもののやり方が分からないとお悩みの方はぜひ参考にしてください。
SNS広告運用をする目的を明確にし媒体を選定する
まずは、なぜ広告を運用するのか、どういった状態になればゴールなのかといった「目的設定」をしましょう。目的が定まっていないと、どのSNSでどういった広告を打てばよいのかが定まりません。
目的は企業ごとにさまざまで、正解はありません。インプレッション数(視聴回数)を増やしてたくさんの人に認知してほしい、CV率を改善したい、顧客リストを作成したいなど、企業が抱える課題にあわせて考えましょう。
目的が定まらない場合は、そもそも課題が明確になっていないか、課題と感じている部分があまりないのかもしれません。大きな課題はないもののとりあえずSNS広告を運用してみたいと考えるのであれば、企業やブランドをどのように成長させたいかを明確化していくのがおすすめです。
ターゲットを明確にする
SNS広告を運用する目的が定まったら、ターゲットの明確化を行います。ターゲットは、マーケティングの段階によっても異なります。既存の顧客と類似したユーザーに訴求したいのか、それとも既存顧客とは別の属性を狙って幅広い層から支持を集めたいかによって、ターゲットは異なるのです。
ターゲットが決まったら、どういった属性を持つのかをより深く分析しましょう。例えば「20代 女性 肌荒れに悩んでいる」といったターゲットを設定するのであれば、皮膚科の通院状況や肌荒れの種類、いつから悩んでいるか、日常生活のどういった場面でコンプレックスを感じやすいかなどを考えます。具体的なペルソナを設定するのもおすすめです。
ターゲットが詳細に描き出せていれば、広告のターゲティング設定や広告の内容を詰めていく作業がやりやすくなります。
狙うユーザーアクションを定める
ユーザーにどういった行動をしてもらうために広告を打つのかも考えましょう。広告を見たユーザーがLPに飛んでくれればよいのか、購入まで着実に繋げたいのか、LINE公式アカウントを友だち追加してほしいのかなど、できるかぎり具体的に決めてください。
ユーザーアクションを設定する理由は、広告の内容を決めるためです。同じX (旧Twitter) 広告でも、リンク先のページに飛んでほしいのか、アカウントをフォローしてほしいのか、ひとまずユーザーに認知してもらえばよいのかによって、広告の文章や画像・動画クリエイティブの内容が異なってきます。
フォローをして欲しいならフォローをするメリットを訴求、リンク先に飛んでほしいなら情報やサービスについて興味を持ってもらうなど、狙うユーザーアクションとそれに適した広告内容を考えていきましょう。
クリエイティブを作成する
目的・ターゲット・アクション全てが決定したら、広告クリエイティブを作成します。クリエイティブは、広告に用いる文章や画像、動画などの素材全般を意味する言葉です。クリエイティブ作成は、広告の運用効果を左右する最も重要な工程となります。
クリエイティブ作成において注意したいのが「炎上リスク」です。ささいな言葉の選び方の違いで、大きな炎上を引き起こしてしまう事例は非常に多くなっています。制作者側がまったく意図しなかったとしても、受け取り手が「差別だ」「偏った情報だ」などと感じれば、大きな炎上に繋がってしまいます。
特に昨今は「性別(男女、LGBTQなど)」「人種」「年収や職種などの社会的な地位」などに関する炎上が多い傾向にあります。必要に応じて講習を受けたり、専門家にチェックしてもらったりして、炎上対策を徹底しましょう。
広告を運用する
クリエイティブが完成したら、広告を運用しましょう。運用時に大切なのは、予算とターゲットの設定です。ターゲットをどのくらい広げるかによって、予算が変動してきます。あまりに狭いターゲットを設定してしまうと、ほとんど見てもらえない広告になってしまうので注意してください。
広告を運用しはじめたら、PDCAを回し続けましょう。PDCAは「計画(Plan)」「実行(Do)」「評価(Check)」「改善(Action)」の頭文字をとった業務改善フレームワークです。改善を続けることで、より効率よく広告を運用できるようになっていきます。
なお、PDCAを回すためには、具体的な数値目標が必要です。CPAやCVRなどの指標を設定して、それぞれを定期的に評価したうえで改善をしていきましょう。
■SNS広告を成功させるポイント
SNSを活用してマーケティングを行う企業がとても多くなってきており、広告手法を差別化しなければ、他社と似たり寄ったりになり埋もれる可能性が高まります。また、目標なく運用していても、効率よく運用できないまま予算だけがかかってしまいます。SNS広告を運用する際はポイントをいくつか押さえてユーザーに訴求させるのがベターです。予算を無駄にせず成功させるためにも、広告で重要なポイントを念頭に置きながら運用を進めましょう。
広告戦略の明確化
まずは、広告運用を含めたマーケティング戦略をしっかりと立てましょう。どのようにブランディングしていくか、それぞれのマーケティング施策にどのくらい予算を割くかを考えながら運用しなければなりません。
SNS広告は、あくまで自社製品やサービスを宣伝するための手法のひとつです。全てのマーケティング課題を一挙に解決できる方法ではありません。どういった課題を解決するために、どのようにSNS広告を利用するかを考えましょう。
例えば、新規ブランドにおける認知度の拡大を目的としてSNS広告を活用するなら、広告宣伝費やマーケティング全体の予算の多くをSNS広告に使って、複数の媒体で多くの人にアプローチする施策が妥当です。広告戦略を明確化して、どのようにSNS広告を活用すべきかを柔軟に考えましょう。
適切な目標数値
広告運用における目標数値を設定していくのも、運用を成功させるのに不可欠です。広告予算に対して適切な目標数値を定めておけば、どういった成果が得られれば成功なのかを客観的に判断できます。
例えば「1フォロワー20円以下で獲得」「CPA8,000以下」といった目標を設定しましょう。ただし、相場はSNSや配信形態によって異なるので、運用しながら探っていくか、SNS広告のコンサルタントに相談するのがおすすめです。
適切な目標設定をするためには、SNS広告運用に関する知識やノウハウが必要になってきます。厳しすぎる目標を設定してしまったり、甘すぎる目標数値にして改善が鈍ったりしないよう注意してください。
クリエイティブの勝ちパターン
クリエイティブの勝ちパターンを探っていくのも、広告運用において重要です。PDCAを回していくなかで、数値が上がりやすいクリエイティブがいくつか見つかります。どういった文章・画像・動画だと効果的に数値が上がるのかを分析し、クリエイティブの勝ちパターンを明確化していきましょう。
勝ちパターンを探るためには、いくつかのクリエイティブを試す必要があります。サンプル数が多いほど、具体的かつ再現性のある勝ちパターンを見出しやすいためです。10種類以上のクリエイティブを試してみると、ある程度のパターンが見えてきます。
もちろん、5種類ほどでもある程度のパターンが見えてくるケースや、30種類やっても数値があまり変動しない場合もあります。あまりにも数値が変わらない場合は、ターゲティングやクリエイティブの変化のさせ方などに問題点がないかを分析してみてください。
■SNS運用代行の選び方
SNS広告やアカウントの運用は、代行会社に依頼するのもおすすめです。SNSマーケティングを行うには、媒体ごとの特性やアルゴリズム、ユーザーニーズなどに関する豊富な知識が必要になります。ノウハウや知識がない場合、効率よく運用するのは非常に困難です。適切な代行会社を選定し、SNS広告を成功させましょう。
希望に沿った運用形態
まずは、希望に沿った運用形態になっているかを確認してください。運用会社やプランによって、入稿と運用のみの対応か、クリエイティブ作成から全て依頼できるのかが異なります。広告運用に関わる業務全てを代行してほしい場合は、アカウント作成やクリエイティブ作成など全てを依頼できるプランや会社を選びましょう。
対応できる業務が限られていると、自社負担が多くなったり、別の会社(広告制作会社や撮影チームなど)に依頼する必要が発生したりします。まったくノウハウがなく、要望だけ伝えてほとんどの業務を任せてしまいたい場合は、写真・動画撮影やアニメーション制作なども対応できる会社を選ぶのがおすすめです。
費用対効果
予算や費用対効果が適切かどうかも確認しましょう。運用代行の場合、月額で料金が決まっているプランと、成果報酬型のプランとがあります。それぞれの場合で、どのくらいの効果が見込めて、費用対効果はどのくらいになりそうかを計算してください。
また、手数料やオプション料金について確認するのも必須です。特に、クリエイティブ作成まで行ってもらう場合は、さまざまなオプション料金がかかり予算を大きく超えてしまうケースもあります。事前に依頼料について詳細に説明してもらって、納得できる会社と契約するのがおすすめです。
なお、SNS広告運用はまだまだ新しいビジネスであるため、さまざまな業者が存在します。料金プランの説明があいまいで、どのくらい費用がかかるか不透明な場合は、高額な追加料金を請求されるケースもあるので注意してください。
対応できるSNS広告の種類・実績
運用会社によって対応しているSNSは異なります。InstagramやYouTubeなどの動画・画像共有プラットフォームのみに特化している会社もあるので、事前にどのSNS広告に対応しているのかを確認しましょう。
また、どういった広告を運用した実績があるのかも確認が必要です。受注者によって得意とするジャンルは違います。化粧品の広告制作・運用が得意だったり、若年層向けのサービス訴求が得意だったりと業者によってさまざまです。実績や評価は必ず確認して、自社製品・サービスの訴求が適切に行えるか、各SNSの広告運用ノウハウがあるかも見ておきましょう。
■SNS広告運用代行をランサーズで依頼する方法
SNS広告運用代行を依頼する場合は、求人サイトで募集したり、運用会社に問い合わせたりするだけでなく「ランサーズ」を利用する方法もあります。
ランサーズを利用してSNS広告運用代行を依頼する場合、ランサーと呼ばれる受注者に直接依頼する方法や、サイトに案件を掲載してランサーを募集する方法などがあります。以下の項目では、ランサーズの「出品パッケージ」を活用して依頼する方法を4つのステップで解説します。
出品パッケージを探す
ランサーズの出品パッケージとは、ランサーが自分のスキルに値段をつけて出品できるサービスです。依頼主側は、どんなランサーがいるのか、またどのような依頼をいくらで対応してくれるのかを比較検討できるシステムとなっています。
SNS広告運用代行に関する出品パッケージを探す際は、まずトップページ上部の「パッケージを探す」を選択し、出品パッケージ検索画面に移動しましょう。そして「Web集客・マーケティング」から「SNS広告運用代行」を選択します。
ジャンル選択をすると、さまざまな出品パッケージが表示されるので、画面左側の絞り込み検索を活用しながら最適なパッケージを探しましょう。
無料見積もり相談
自分に合った出品パッケージが見つかったら、無料見積もり相談をしてみましょう。まずパッケージ画面にある「ベーシック・スタンダード・プレミアム」から、自分の要望に近いものを選択します。そして「スポット・3ヶ月継続・6ヶ月継続」から適切なものを選択して「まずは相談する(無料)」というボタンをクリックしてください。
無料見積もり相談では、オプションや希望納期、秘密保持契約の有無、依頼する仕事の業種、依頼内容の詳細などをそれぞれ入力します。依頼内容の詳細では、どんな内容の広告を出稿したいのか、どんな業務を依頼したいのかについて詳しく記入してください。できる限り細かく内容を記載すると、発注後のミスマッチを防げます。
発注
無料見積もり相談をしてみて、問題なく擦り合わせができたら「発注手続き」をしましょう。発注をしたら、まず「仮払い」を行います。仮払いは、料金をランサーズ側に支払い、納品が完了してからランサーに支払われるシステムです。できる限り早く業務を始めてもらうために、依頼料はすぐ仮払いできる状況にしておきましょう。
仮払いをしたら、広告に関するミーティングをします。アカウント作成やクリエイティブ作成なども依頼する場合は、複数回ミーティングをする必要があり、ある程度の制作期間が必要になるので、余裕をもって業務をすすめましょう。
確認・納品
広告運用の場合は、希望した期間まで運用を行ってもらったら基本的に依頼は終了となります。依頼が終了したら、代行してもらった運用業務の詳細や、運用効果などについてのレポートをもらい、効果測定をしましょう。
なお、広告クリエイティブの制作も依頼している場合は、完成次第すぐに内容を確認してください。表記や情報などに問題があれば、早急に修正してもらいましょう。依頼が終了したら、お礼のメッセージを送って依頼終了となります。
■一般的な代理店へ「SNS広告運用」を依頼した際の料金相場
SNS広告運用を外注する場合、費用の相場はどのくらいなのでしょうか。
SNS広告運用では広告費の20%が一般的です。定額での運用を行っている企業もありますが、全体で見るとごく一部で、基本的には上記のように広告費と連動した費用になることが多いです。
運用費の他に、初期費用やアカウント構築費用が必要となるケースもあります。また広告出稿が必要となる場合には基本的に別料金となります。
企業 | 内容 | 価格 |
---|---|---|
企業A | 運用代行(広告費100万円以内) | 広告費の20% |
運用代行(広告費100万円~200万円) | 200,000円 | |
運用代行(広告費200万円以上) | 広告費の10% | |
企業B | アカウント構築費用 | 無料 |
運用代行 | 広告費の20% | |
企業C | 初期費用 | 50,000円 |
運用代行 | 広告費の20% | |
広告出稿 | 800,000円 |
※大凡の価格を表示しています。実際の料金は依頼内容や会社によって異なります。
※こちらで記載している金額はランサーズ上の依頼金額ではありません。
※当社調べの「一般的な制作会社や企業に依頼した際の目安の依頼料金」となります。