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日本全国世界各地のフリーランスを起用し、24時間365日対応可能な体制を構築。ランサーズのカスタマーコミュニケーションチームの社内事例

今回ご紹介するランサーズのカスタマーコミュニケーションチームは、仕事を依頼したいクライアントと、ランサーズに所属するフリーランスをオンライン上でマッチングさせる日本最大級のプラットフォーム「Lancers」のサポートを担当しています。
国内はもちろん、世界各地のフリーランスとともに運営を行っている弊社のカスタマーコミュニケーションチーム。どのようにして多種多様なフリーランスの方々とチームを構築し日々お客様のサポートを行っているのでしょうか?その秘密に迫りたいと思います。

取材者紹介

浦和 昌宏(うらわ まさひろ)
飲食店や音楽スタジオなどの接客業を経て、2014年6月にランサーズに入社。オンラインマッチング事業部・カスタマーコミュニケーションチームで顧客対応、サイト内監視、メンバーからのエスカレーション受け、トラブル対応、新メンバーのOJTなど担当。

デザイン・開発・動画編集・SNS運用など、経験豊富なプロに直接頼める!

カスタマーコミュニケーションチームについて

—〝カスタマーコミュニケーション〟ってどんなことをしているチーム?

大きく分けて、お客様対応、サイト内監視、サイト機能のオペレーションの3つの役割を担っています。

お客様対応は、お問い合わせいただいた方からの質問に回答する、いわゆるカスタマーサポートです。クライアントとフリーランスの双方からのお問い合わせに対応しています。
サイト内監視は、ランサーズを安心安全な状態でご利用いただくため、依頼に利用規約違反の内容がないか、閲覧した方が不快や不安になる内容はないか、不正行為や悪質行為をしているユーザーがいないかを監視し、適宜規約に沿って対応をしています。
サイト機能のオペレーションは、サイト上で提供している機能を人が介在して行っていることですね。例えば本人確認の承認・非承認、報酬のお振込みやご返金等です。

チームの目的としては、お客様の「困った」を解決させること、お客様にランサーズを安心安全にご利用いただくこと、お客様の不安やトラブルが発生しないよう、プロダクトに反映させることです。

—共にはたらくフリーランスは、日本全国から世界各地まで!

チームの構成人数は19名で、そのうちの半数以上の10名がランサーズに所属するフリーランス(以下:ランサーさん)に業務委託しています。
チームのランサーさんの居住地は、国内だと京都府や高知県、北海道などで、国外だとスコットランド、アルゼンチン、グアテマラと国境を越えて世界中のランサーさんにもご活躍いただいています。
職業もライターや翻訳家、日本語教師など様々です。

――本当に多種多様なランサーさんを起用しているんですね…!フリーランスを起用するきっかけって何だったんですか?

ランサーさんを起用する以前、そもそもクラウドソーシングサービスの提供者が雇用にこだわるのではなく、自社でこそ活用しなくてはという考えがありました。

加えて、様々な職種のプロが揃う「Lancers」の登録フリーランスの方々にお願いすることで、OJTのコストや採用にかける時間も含めたコストや固定費をおさえつつ、カスタマーサポートに対する顧客満足度や対応スピードといった品質・生産性を向上したかったということが大きかったです。

――どのようにしてランサーさんを選定しているんですか?

まず、Lancersのプラットフォームで依頼を立てて、ビデオ通話で面談したのちに簡単なスキルテスト実施を経て発注に至ります。

▼ランサーズプラットフォームの依頼画面

選定のポイントとしては、適切なコミュニケーションが出来るか、ロジカルであるか、お客様対応スキルのセンスの3点です。
〝適切なコミュニケーション〟は依頼に至るまでのコミュニケーションが適切かどうかを面談の際に判断しています。例えばですが、聞かれた内容を把握し適切な答えが返せるか、明確できちんと相手に伝わる内容であるか、などです。
ロジカルであるかやお客様対応スキルのセンスはプロフィールページの記載や提案文、スキルテストから判断しています。

研修は、サービスの内容が複雑で理解に時間がかかるためOJT形式で3~6ヶ月かけて行っています。1問1問形式でサービス理解を進めつつ、過去に来たお問い合わせへの回答文から一貫性をつかんでいただき、実際のお問い合わせへの回答をトレーナーの査読付きで作成していただくといった流れで行っています。

――コロナ禍での影響はありましたか?

4月に発令された緊急事態宣言中も現在も、全くと言っていいほど影響はありません。コロナ以前でも常時出社しているのは2~3名だったということと、カスタマーコミュニケーションチームでは、2014年からランサーさんへの依頼とテレワークの拡大をしてきたので、リモートでの体制が既に構築できていたことが要因と考えられます。

チームの課題からその解決まで

同一の場所で働かないことによるコミュニケーションの希薄化、特にカスタマーコミュニケーションチームではお客様対応で辛辣なお言葉をいただくことが多いため、近くにチームのメンバーがいない状況で延々と対応をしているとネガティブな気持ちになることがあるという意見が多く、その点は悩ましい課題となっています。

また、海外を拠点にしているランサーさんは夜間の時間に対応いただいているので、国内で昼間に稼働しているメンバーとのコミュニケーションが非常に難しいです。

—課題解決のために行っていること

お客様からいただいた感謝の言葉をチーム内で共有することにより、ネガティブな意見や言葉だけに目が向かないようにしています。
海外ランサーさんへは、国内のメンバーの情報共有のためミーティングの議事録を音声で録音し共有することによって、共有の密度を上げています。
また、業務外でもオンラインでの雑談会を定期的に実施してメンバー間でコミュニケーションを積極的に取り合うようにしています。

24時間365日のサポートが可能に!その体制が実現できたワケ

—カスタマーコミュニケーションチーム運用による効果

海外ランサーさんにお願いしたことで、24時間365日サポート対応が可能となっていることは大きな効果だと感じます。
同一規模のサポートチームで24時間365日対応が出来ているチームは少ないのかなと思います。
また、採用にかけるコストの大幅なカット、そして元々経験のあるフリーランスの方々を起用しているため、OJTにかかる時間が通常より半減されたので、その点に関してもだいぶ負担が減ったように感じます。

—FRT(FirstReplyTime)が10時間から3時間に!最大7時間の短縮

さらに、弊社内でFRT(FirstReplyTime)と呼んでいる、お問い合わせから初回の回答までの時間があるのですが、元々は10時間程だったものが最短でなんと3時間程にまで大幅に短縮できたこともありました。
国境を越えた人材の活用という新しい雇用のカタチによって、業務効率化に繋がることも多く、結果的に様々な効果が現れていることを身をもって実感しています。

今後の展望

—今後どのようなチームにしていきたいか

2点あるのですが、1点目は、お客様の不安や困りごとを事前に検知してこちらからサポートしにいけるチーム体制の構築です。現状だと、お客様からお問い合わせをいただいてからサポートすることがほとんどなので、何かアクシデントが発生する前に未然防止、または既にしていそうな場合に先に「気づく」ことで、コミュニケーションを積極的に取りにいきたいです。

2点目が、プロダクトの大きな課題を解決するチームにしたいと考えています。
プロダクトの大きな課題とは、直接取引(Lancersを介さずに取引してしまう場合)による多様なトラブルが発生してしまっていることです。
人が介在しないとなかなか解決が難しい課題なのですが、解決の糸口を模索して必ず改善し、よりチームの質を向上していきたいと思います。

――カスタマーサポートの導入を検討している企業様へメッセージ

ランサーズでカスタマーサポートを利用するのはセキュリティ上や運用面の懸念から実行に躊躇われる部分もあると思いますが、解決して実行すれば大きなメリットや効果を確実に実感することができます。
リソースが不足している、導入してみたいけど実際のところどうなのか。ランサーズのサービスが多すぎてどれを利用すればいいかわからない…。
このように悩んだり迷ったりする前に、まずはお気軽にご相談ください!

まとめ

—取材後記

この記事にあるように、弊社のカスタマーコミュニケーションチームは全国各地、また海外のランサーさんを起用しています。
弊社でも海外のフリーランス活用はあまりない例ですが、敢えて今までになかった方法を試みることで新たな効果、もしくは思いがけない効果を発揮することが分かりました。
「これまではこうだった」という凝り固まった考え、また、時間や場所にとらわれることなく、新しい働き方のカタチを取り入れることでより効率的に、そして昨今のコロナ禍であっても元々リモートのチームであれば一切影響を受けることなく稼働できるという大きなメリットがあると感じました。

「変化」を恐れず受け入れて新しく取り入れていくことで、事業の推進スピードをより加速することができます。

取材・文:大谷舞子

—ランサーズについて

Lancersでこれまで培ってきたノウハウをまとめてサービス化しました。
カスタマーサポート、インサイドセールスの導入を検討中でしたら是非お声がけください!
https://www.lancers.jp/

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