
企業説明資料は、会社の魅力を伝える大切なツールです。
しかし実際には、社内の担当者が手探りで作成しているケースも多く、「これで本当に魅力が伝わっているのだろうか」と不安を感じている方も少なくないのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、創業100年の歴史を持つ水産会社「株式会社マルイリフードサプライ」の坪井さん。初めての大卒採用に向けて会社説明資料を作成する中で、デザインや構成に課題を感じていたと言います。
そこで活用したのが外部人材と、コーディネーターでした。
外部に依頼したことで資料は見やすく整理されただけでなく、今まで気づかなかった自社の魅力にも気づくことができたと坪井さんは話します。
さらに、コーディネーターが依頼者と受注者の間に入ってサポートをしてくれたことで、「誰に依頼すればよいのか」「プロジェクトはうまく進むのか」という不安も解消されたそうです。
外部人材とのプロジェクトはどのように進み、どんな変化をもたらしたのか。詳しくお話を伺いました。
【インタビュイー概要】
株式会社マルイリフードサプライ
管理部 新卒採用担当 坪井 様
HP:https://www.maruiri.co.jp/

目次
創業100年を期に採用強化に向けて感じていた課題

――御社の事業内容を教えてください。
「株式会社マルイリフードサプライ」は、2025年に創業100年を迎えた、焼津の水産会社です。実際に市場でマグロを買い付け、自社工場で加工、マイナス60度の冷凍倉庫で保管し販売するところまで一貫して行っています。
各工程を別々に依頼するとその分時間やコストがかかりますが、弊社では自社内で完結できるため納期やコスト面で柔軟な対応ができる点が強みです。
——今回、ご依頼されたのは学生向け会社説明資料のリニューアルとお聞きしました。
はい。弊社ではもともと大卒の方に向けた採用を全く行っていませんでした。というのも、地元水産高校からの高卒採用が長年続いており、そこまで注力していなかったんです。
しかし、水産高校の生徒数が減少し、入社してくれる人も少しずつ減ってきていました。同時に社員の高齢化も進んでいます。そうした状況を踏まえ、創業100周年という節目を機に採用や教育にも力を入れていこうと社内で方針が決まり、昨年の2025年から大卒採用をスタートすることになりました。
最初は採用担当を任された私がPowerPointで会社説明資料を作り、大学生への説明にも使っていたのですが、やはり「少し物足りないな」と感じていました。
——具体的にどの部分に物足りなさを感じていましたか。
特に気になっていたのはデザイン面です。私は美術が得意ではないので、マグロの仕入れから加工、保管、販売までの流れを写真や図で説明しようとしても、どうしてもまとまりがなくなってしまったり、うまく整理できなかったりしていました。
さらに、内容面についてもこれで大丈夫だと言い切れない不安もあったんです。説明の流れ自体は自分で調整できるものの、今回が初めての大卒採用だったこともあり「この説明で会社の魅力が伝わっているのだろうか」「学生にとって分かりやすい資料になっているのだろうか」と不安を感じていました。
実は1年ほど前にも一度外部の専門業者さんに依頼できないか上司に相談したこともあります。しかし「まだ採用を始めたばかりだから、まずは自分たちでやってみよう」ということになり、そのときは実現しませんでした。
——そこから外部人材に依頼するに至ったのは何かきっかけがあったのでしょうか?
ランサーズさんからの電話がきっかけです。ランサーズの方から「補助金を活用した外部人材活用」のご案内をいただき、その電話で初めて静岡県が行う補助金制度の存在を知りました。
補助金制度を活用すれば費用の8割が補助されることを含めて、1年前に実現しなかった外部人材への依頼について再度相談したところ、許可が下りたんです。
もし補助金制度がなかったとしたら、おそらく自分で作った資料をもやもやしながら使い続けていたと思います。
「300万人から誰を選ぶ?」コーディネーターが解消してくれた最初の不安

——――御社では以前、ランサーズを活用されたことがあると伺いました。
はい。2025年2月にSNS運用をランサーズで依頼しました。ですが、その案件は他の従業員が担当していたので、私自身が発注をするのは今回が初めてです。
ランサーズという名前やサービスについては知っていました。発注者と受注者を仲介して、報酬を支払ってからプロジェクトが進むサービスですよね。なので、仕組みについては不安はあまりなかったように思います。
ただ、実際に依頼するとなると「どんな方がいるのか」という不安はありました。前回担当した社員から、どういう流れで依頼したのか、依頼者をどう選んだのかなどの話は聞いていたのですが、実際にはなかなかイメージが湧かなかったんです。
——その不安はどのように解消されましたか?
今回、私から直接依頼をするのではなく、コーディネーターを通して依頼させていただいたのですが、担当コーディネーターが最初に紹介してくれた候補者が3名だったんです。
300万人以上が登録しているランサーズで資料制作と検索すると、おそらく何十人、何百人と候補者が出てきます。もちろん実績の多い方もたくさんいらっしゃると思いますが、正直、私ひとりではその中から選ぶのは難しかったと思います。
その点、最初に3名に絞って紹介していただいたことで、それぞれのポートフォリオを見比べながら検討することができました。正直、私ひとりで弊社の希望に合う人を探すのは大変だったと思うので、コーディネーターが間に入ってくれる安心感は本当に大きかったですね。
——最終的に依頼先を決めたポイントはありましたか?
この方に頼んだらこんな資料になるだろうとイメージできたことが決め手になりました。いただいた資料の中にポートフォリオが載っていて、そのイラストを見たときに「温かみがあって、うちの会社の雰囲気に合いそう」と感じたんです。もちろん、他の方の実績も素晴らしかったのですが、少し硬い印象を抱いたデザインもあって。弊社としては柔らかい雰囲気にしたいという希望がありました。
もう1つは一緒に作り上げてくれそうな人、人柄ですね。会社や私の希望を受けて、持っている知識や経験から一緒に話し合ってくれる人がいいなと思っていました。
正直、ポートフォリオだけではわからない部分だと思いますが、今回契約前に、コーディネーターの方を通して一度オンラインで面接をさせてもらったんです。実際にお話をしてみると、私も意見が言いやすくて、お相手の方からもいろいろ聞いてくださったので、こうやって相談に乗ってくれるんだと感じたのが大きかったと思います。
納期が迫る中で感じた不安「コーディネーターがいて助かった」

——プロジェクトはどのように進んでいきましたか?
契約後は弊社の希望をまとめて、制作を担当してくださる方と共有するところからスタートしました。
私がまとめたのは、弊社のイメージカラーは青、高卒用と大卒用で分けてほしいこと、高卒用にはやわらかい言葉でイラストや写真重視という方針、ページのボリュームイメージなどです。
そうした要望をもとに、初稿を作成していただく形でプロジェクトが進んでいきました。
——プロジェクトを進める中で大変だったと感じたことはありましたか?
少しやきもきしたのは納期の部分です。本来は1~2週間ほどで初稿が出る予定だったのですが、実際に届いたのは3週間ほど経った頃でした。
最終的な納品期限は月末を設定していたものの、私としては20日頃にはある程度形が見えて、そこから修正を重ねるイメージを持っていたんです。
「いつもらえるんだろう」という不安もありましたし、今回は補助金の申請も関わっていたので、もし納品が遅れてしまった場合に補助金の対象外になってしまわないか、といった不安もありました。
――納品の際には、コーディネーターから何かサポートはありましたか?
はい。コーディネーターの方にも相談させていただきました。すると、制作者の方に連絡を取ってくださったようで、間に入って状況を調整していただいたんです。
私も初稿が届く前から「進捗はいかがでしょうか」とメールで確認をしたり、納品のタイミングでも連絡をしたりしていました。何度も連絡を取ってしまって申し訳ないと感じていたので、私以外の方からアプローチしてくださったことはとてもありがたかったです。
「見やすさだけではない」外部の視点で見えてきた自社の魅力

——実際に完成した資料を見て、社内で作っていたときには気づかなかった発見はありましたか?
一番印象に残っているのは福利厚生の部分です。以前の資料では、福利厚生の制度を「市内でもかなり手厚い」と伝えたくて、主な制度を8個そのまま並べて紹介していました。
ところが今回作っていただいた資料では、それらの制度が「将来の安心」「毎日の生活」「これからの成長」「日常の楽しみ」と4つに分けて整理されていたんです。それを見て「この制度って社員のこんな安心につながっているんだ」と初めて気づきました。
例えば、弊社にはがんになってしまっても会社からお見舞金を支給する制度があります。従業員自身やご家族に安心してもらえるようにする制度なんですが、それが将来の安心までつながっているとは考えたことがありませんでした。以前は「お金がもらえるんだ、ラッキー」くらいの認識だったんですね。「うちはこういう形で福利厚生が整っているんだな」と改めて思いました。
——実際に学生へ説明する際にも変化はありましたか?
はい、特に福利厚生では単に制度を一つずつ紹介していたときとは違い、「会社としてこういう安心を用意しています」と伝えられるようになり、説明もしやすくなりました。
「将来の安心」にはこの制度、とグループに分けて制度を伝えられるので、学生の方にも興味を持ってもらえるようになったと思います。
上司も資料を見て「見やすい」と感想を言っていたので、やはりプロの方は違うなと実感しました。
——今回のご依頼を通して、外部人材を活用する魅力はどんなところにあると思いましたか?
必要なところをピンポイントにお願いできるところだと思います。
弊社には広報部がありません。なので、管理部である私や営業部の誰かなど、素人が広報的な役割も担っています。そうすると、どうしてもデザインや見せ方の部分は専門ではないので難しいところが出てくるんです。自社だけでは手が届きにくい部分を、外部の方にお願いできるのはとても助かります。
今回は、制作者の方との間でコーディネーターが双方と意思疎通してくれたので、より円滑に安心して進められました。
——最後に、外部人材活用に興味があるけれど迷っている企業に向けてメッセージをお願いします。
会社では「ここを強化したいけれど、そこだけのために新しく人を採用するのは難しい」という場面は多いと思います。そういうとき、自社だけでは手が届かなかった部分を補えるのが外部人材の活用です。
必要なところを必要なタイミングでお願いできるという意味でも、外部人材の活用は会社にとって大きな助けになるのではないかと思います。
