フリーランスで好きな仕事を
Lancersに出会って――副業からフリーランス、そしてアーティストへ。海外でも活躍する服部さんのストーリー
フリーランスライターとして、東京五輪をはじめ、さまざまな取材案件や記事執筆に携わる一方で、日本や海外でアーティストとして個展をひらく服部奈保美さん。会社員や日本語教師のキャリアから一転、言葉を扱う仕事をしたいと副業でライターを始め、今ではライターとアーティストの二つの顔を持ち、どちらも大活躍されています。服部さんが夢を実現させた道のりについて、伺いました。
言葉を扱う仕事をしたい
――服部さんはもともと、会社員や日本語教師をされていたとか。そこからフリーランスのライターになられたのは大きなキャリアチェンジでしたね。
服部奈保美さん(以下、服部):そうですね。組織で働くうちに、やはり言葉を扱う仕事をしたいと考えるようになりました。日本語教師も言葉を扱う仕事の一つですが、もっと言葉と向き合って、言葉で何かを生み出したい。そう考えて、まずは副業からライターの仕事を始めることにしたのです。
最近ではニュース記事をAIが自動生成するなど、分野によっては人の手を介さずに記事がつくられるようになってきました。ライターのあり方は少しずつ変化するかもしれません。それでも言葉を編んで記事を生み出すことの価値や需要は、この先も変わらないだろうと思っています。
ライターの仕事を長く、ライフワークとして取り組んでいきたいですね。
――ライターの仕事に、服部さんは大きなやりがいを感じているんですね。おっしゃるとおり、取材や編集を経て記事をつくる仕事は、人にしかできないこととして価値を持ち続けると思います。ところでライター未経験だった服部さんは、ライターとしての実績をどうやってつくっていったのでしょうか。
服部:ランサーズに登録して、そこで募集されていたライティングの案件に手を挙げては、ひたすら書く、というのを繰り返しました。
そうやってさまざまな案件に取り組むうちに、記事の書き方や取材の仕方など、ライターならではの仕事の進め方を学べたのは、本当にありがたかったですね。
取り組んだ案件が増えるにつれて、クライアントから直接、ライティングのご依頼をいただくことも多くなっていきました。
――ランサーズで取り組まれた案件で、特に印象に残っているものはありますか?
服部:各地の動物病院を取材する案件でしょうか。あちこちの動物病院へ足を運んで、その病院の特長やドクターの想いを取材して、記事にするというものです。
動物病院をたくさん訪ねて記事にするうちに、自分の中で取材の型がつくられていきました。写真撮影もライターが行うのですが、学生時代から趣味でカメラを触っていたこともあって、仕事として撮影を行えたのは良い経験になりました。
アーティストとしてのもうひとつの顔
――フォトグラファー・ライターとして個展をひらくなど、アーティストの顔も持つ服部さん。写真撮影の技術は、学校に通うなどして習得されたのでしょうか。
服部:いえ、ライティング同様、写真も独学です。
文学部の学生だった頃から趣味で写真を撮っていたのですが、不思議と私のまわりにはカメラに詳しい友人が多くて。カメラの扱い方は、友人たちから教わりました。
――素人ながら服部さんの作品を拝見して、有名なカメラマンに弟子入りされたのかなと想像していたのですが、まさかの独学だったんですね! 服部さんがアーティストとして活動することになったきっかけは何だったのでしょうか。
服部:趣味でつくっていた作品を友人たちが見て、個展の開催を勧めてくれたのがきっかけです。
周囲が後押ししてくれて、4年ほど前に東京で初めての個展を開きました。そのときに展示した作品が海外のキュレーターの目に留まって、ロンドンやスペインで催された日本人アーティストの作品展に私も参加させていただきました。
――海外でも展示をされているんですね!拝見した作品はどれも素敵ですが、特に写真のコラージュと言葉を組み合わせた作品につよく心を惹かれました。
服部:写真と言葉のコラージュは、意外と取り組む方が少ないようで珍しがられています。
――そうなんですね。言葉が好きで、ライターとしても活動されているからこその作品なのでしょうね。大英博物館傘下のギャラリーでも服部さんの作品が展示されたと聞きました。大変なご活躍ですね!
服部:ありがとうございます。ただアーティストとビジネス系のフリーランスライターという二足の草鞋は、仕事上で相乗効果を生むとも限らないんです。
ビジネスで案件を依頼するクライアントにとっては、私にアーティストという一面があることで「こだわりすぎる人なんじゃないか」「商用ライティングの目的を理解してもらえないのではないか」と不安を感じられることもあるようなんです。
逆もまた然り。そこでランサーズでは、あくまでビジネス系のライターとして活動しています。
ランサーズでのライティングの仕事を通じて、さまざまな業界の事情に触れることができます。自分の書いた記事が役立つという実感もあって、やりがいをもって楽しく取り組んでいます。
ランサーズと出会って
――なるほど。アーティストの活動もビジネスライターの仕事も、どちらもそれぞれに楽しく、充実しているんですね。でもアーティストとライターの仕事が切り分けられるのは、何だかもったいないような気もします。
服部:そうですね。それぞれの良いところを融合していけると、もっと良いものができるのではないかと思うこともあります。この先活動していく中で、どう融合していけるかは模索していきたいですね。
――ランサーズとの出会いを、服部さんはどう感じていますか。
服部:未経験でいきなりフリーランスになるのは難度が高いですよね。その点副業から、しかも当時住んでいた地方からでもライターの仕事を始められるランサーズと出会えたのは、本当によかったと思っています。
最初の頃はジャンルを問わず、報酬にもこだわらずに、ランサーズにある案件をたくさん引き受けました。意外にどんな案件でも、何とかなるものです(笑)。
先ほどお話したとおり、ランサーズの案件を通してライターとしての仕事の進め方を身につけられたのは大きな財産となっています。周囲にも、フリーランスライターとしてどのように仕事を進めればいいのかわからない、という人が多いなと感じます。そんな人にも、他の人の仕事の進め方が見えるランサーズの案件はオススメしたいですね。
――たしかに案件によってはチームのような体制で取り組むことも多く、他のランサーさんの仕事ぶりも垣間見ることができますよね。副業として活動されていたのはどのくらいの期間だったのでしょう?
服部:2年ほどです。その期間でフリーランスとして活動できる目途が立てられたので、独立しました。フリーランスとなった今でも、ランサーズで仕事をしています。
――フリーランスとして活動するようになって、服部さんの働き方は変わったのでしょうか。
服部:大きく変わりました。アーティストとして世界各国で自分の作品を展示しながら、大好きなライターやフォトグラファーとしての仕事ができる――。
それまでとは比べものにならないほど、自由な働き方・生き方を実現できています。そんな生き方を実現させるきっかけをくれたのは、ランサーズだと感謝しています。
若いから、女性だからとキャリアを諦めることなく、好きなことで自由に働き、生きていく。たくさんの人に、こんな選択肢・生き方がかなう社会になってきていることをぜひ知ってほしいですね。