会社員の違和感からフリーランスへ転身 − デザイナー南氏
今世紀には、さまざまな「新しい働き方」が登場している。「現状の働き方が自分にとって最適なのだろうか?」と考える事も身近になってきた。
「企業」に属する事だけが、唯一の働き方では、既にない。社会人として企業勤務をひとたび経験するも、「会社員としての働き方に疑問を感じる」、そんな日々が続く時、あなたならどうするだろうか。
「私に会社員は向かなかったのかもしれません」。こう話すのは、フリーランスとして目覚ましい成果をあげる「南氏」だ。
自然あふれる奈良からインターネットを通じて、クライアントの方々との信頼関係を基盤に創造的なデザイン活動をされている同氏にフリーランスの経験を尋ねた。
会社という枠にとらわれず、フリーランスとして働く
— フリーランスのデザイナーになられた「きっかけ」は何ですか?
個々人に応じて適した選択は異なるとは思いますが、私の場合は「会社で働くという事が合わなかった」、それがフリーランスを選んだ「きっかけ」です。
— 学生時代からフリーランスとして働く事を考えられていたのでしょうか?
学生時代から趣味で友達とwebサイトを制作していました。グラフィックデザインも好きで、特にCDジャケットの制作は格好良いと思っていました。ずっと、自分で格好良いと思う物を作っていたのです。
それから、CDジャケットの制作を夢見ていた青年が現実を知る事になります。大阪のデザイン専門学校を卒業後、大阪のデザイン会社に入社しました。その後、奈良のデザイン会社にも転職しましたが、そこでもやはり会社には合いませんでした。
フリーランスとして、インターネットで行き着いた先
— どのようにしてランサーズを知ったのですか?
ランサーズは、サービス開始の時点から利用しています。私は最初、副業として始めており、コンペ方式から参加をするようになりました。
— 初めてランサーズを使ってみてどのように感じられましたか?
当初は「選ばれたら嬉しい」という気持ちでいたので、提案は腕試しをする感覚でした。ランサーズには「出会いがある」と言いますか、初めての方でも声をかけて頂ける事が純粋に嬉しいと感じています。
— 現在どのような仕事案件を扱われているのでしょうか?
現在の依頼の多くは、商品点数も多く、商品知識が必要なものばかりです。私は商品の知識に関するリサーチを自分から行っている点を、クライアント様から評価して頂いています。
自分では無意識でやっているのですが、仕事中は相当集中できる気質であるため、「突き詰めてやる」と言いますか、それを積み重ねた結果が評価されているのかなと思います。
— その中で どのような時間の使い方をされていますか?
普段は、クライアント様の修正要望等の時間帯に差異があるため、基本的には柔軟に仕事をしています。家ではリラックスをしていて、案件が入ったら仕事に専念するスタイルです。企業の就業時間に合わせてもいるので昼間は比較的自由と言えます。
南氏がデザインされたヒラカワコーポレーション社の製品
— 現在の生活について聞かせてください。
住まいのある奈良には緑が沢山あり、目の保養ができるので良いところです。私は自然が好きなので、よくドライブをして森や池に出かけていきます。
このような場所では童心に戻る瞬間が経験でき、絵を描いたりしながら過ごす時間もあります。そういった自由な趣味の時間が、ストレス解消にも繋がっているのかもしれません。ここでは、都会に見つからないものがあります。田舎は良いですよ。
見落としがちなコミュニケーションから生まれるもの
— フリーランスとして気を付けていらっしゃる事はありますか?
クライアント様とは基本的に「メッセージ」でやり取りを行いますが、人と人の間柄のため、信頼関係を重視してくれる方との繋がりが大切だと感じております。
現在、ランサーズのお仕事は、「1:1」の関係でコンスタントに携わっています。クライアント様が信頼して下さっているというのが伝わってきますし、継続して1年以上任せて頂けた事が非常に嬉しく、信頼感の大切さを深々と感じています。
忙しい時にでも時間を空けて仕事を受けたいという気持ちになる事はありますね。
— フリーランスとして心掛けていらっしゃる事は何でしょうか?
私自身の考えもありますが、「普段見落としがちなコミュニケーションから生まれる何か」があるのではないでしょうか。
「ありがとうございます」という感謝の気持ちをクライアント様に毎回お伝えしていますが、これは私にとって無意識に出てくる言葉です。
もちろん、仕事を頂くからには、常に「プロ」として取り組んで行かなければならないと考えております。
今後とも宜しくお願い申しあげます。
ランサーズ株式会社/代表秋好 との対談より
※南氏がNHKクローズアップ現代(2013年6月18日放送)に出演されたことを祝し、13年1月公開の同記事を再掲