Webサイトからの問い合わせや資料請求などのコンバージョンが少なくなり、改善しなければならないと思っていても、何をしてよいのかわからない方も少なくないでしょう。Webサイトの改善にはポイントがあり、改善する上でどこに着目すべきかを示す明確な指標があります。今回は、Webサイト改善のポイントや具体的な改善方法、事例をご紹介していきます。

目次
Webサイト改善の基本的な進め方
Webサイトの改善を開始する際に留意すべき、サイト改善の基本的な進め方について説明します。
Webサイト改善に必要な6つの作業
Webサイトの改善には、準備段階と改善計画立案後を含めて、以下の6つの作業項目があることを知っておきましょう。
- 現状分析
- 課題抽出
- 改善計画の立案
- 改善施策の実行
- 成果の確認・評価
- 改善
改善計画の立案以降の4項目は、継続的に業務改善に取り組む手法であるPDCAサイクルとして広く活用されています。PDCAサイクルの概要について、以下に記します。
PDCAサイクルとは
PDCAサイクルって…という方も中にはいると思いますので、簡単にPDCAについて説明します。
D:DO(ドゥ)、実行。
C:CHECK(チェック)、確認。
A:ACTION(アクション)、行動(改善)。
ビジネスにおいて、PDCAサイクルで業務を行うことは重要と言われていますが、Webサイトの改善についても、現状分析から改善までPDCAサイクルに沿って行うことが重要です。
Webサイトは「最適化」していくもの
PDCAサイクルを回してWebサイトの改善を行うことで、Webサイトが最適化できます。
例えば、目標とするアクセス数が1,000/月だったとき、結果が900の場合には、100アクセス足りません。そこで、どこが問題だったのか、各流入元の情報はどうなっているのかを確認すると改善が可能です。
他の販促媒体とは異なり、デジタル販促は定量化されているため改善ポイントが見つけやすいという特徴があります。最適化し続けていくことで売上や集客が向上可能です。
Webサイト改善のチェックポイント
次に、Webサイト改善のチェックポイントを、5つに絞って、優先順位の高いほうから確認していきましょう。
そもそも、スマホ対応しているか?
そもそも、スマホでの閲覧に対応していなければ、アクセス数を増やすのが難しいです。
Googleは、スマホで閲覧するユーザーが多いことを踏まえてモバイルファーストという考えを持っています。スマホでの閲覧が最適化されていなければ、Googleからの評価を下げることになります。
ファーストビュー
ファーストビューとは、ユーザーが一番はじめに見る画面のことです。
ページが開いてはじめに見る画面は、アクセスした100%のユーザーが閲覧し、そこから離脱していくか、CVに繋がっていくという流れになります。
Webページにおいて、ファーストビューはなぜ重要かというと、キーワードで検索したユーザーは、そのキーワードごとに課題が異なり、キーワードとファーストビューがマッチしていなければユーザーはすぐに離脱してしまいます。
極端な例でご紹介すると、「美味しい コーヒー豆」と検索しているユーザーにコーヒー豆の写真ではなく、日本茶の写真が掲載されていたら、「間違ったかな」と思いすぐに離脱してしまうでしょう。
ファーストビューで注意すべき点は、以下のようなポイントです。
- キャッチコピー
- メインビジュアル
- CTAボタン
- 信頼性
キャッチコピーやメインビジュアルが重要なことはお伝えしてきたとおりです。また、CTAボタンとは無料体験や資料請求といったボタンで、ユーザーがアクションしやすくするために設置します。
また、企業名や電話番号、サービス名などを入れることで、「間違いなく私の知りたい情報がここにある」と理解してもらうことが必要です。
最後まで閲覧してもらえなければコンテンツの質を上げても仕方がありません。
コンテンツの質は悪くないか?
次に、Googleの評価として重要となる「コンテンツの質」について見ていくことが必要です。
ユーザーから見てWebサイトの品質はどうか、ユーザーにとって価値のあるコンテンツになっているかを確認することが重要です。
「ここをこうしたい」「デザインはこれがカッコイイ」ではなく、ユーザーにとってどう見えるのか、使いやすいのか、わかりやすいのか、次のアクションが取りやすいのかというような視点で見てみると良いでしょう。
スピードは遅くないか?
Googleが掲げる10の事実にも明記されていますが、Googleは「遅いより速いほうがいい。」と言っています。
つまり、Webサイトを表示するのにかかる時間は短いほうが良いということです。ユーザーもファーストビューが表示されるのに5秒もかかっていたら、別のサイトを見に行ってしまう可能性が高まります。
Webサイトが表示されるまでにかかる時間のスピードは、サイトのURLを入力するだけで簡単に計測が可能です。
エントリーフォームは最適か?
次に、エントリーフォームが最適かを確認しておくことも重要なポイントと言えます。
エントリーフォームとは、問い合わせのためのフォームです。資料請求や無料体験、問い合わせなどのフォームを最適化しなければ、そこから離脱につながります。
EFO(エントリーフォーム最適化)という考えがあり、エントリーフォームを最適化することは、コンバージョンの数を増やすためには重要です。
意外と思うかもしれませんが、問い合わせしたくてエントリーフォームに訪れたユーザーが100%問い合わせをしてくれるとは限らず、中には離脱する人もいるのです。その理由は「入力が多くて面倒」「わかりづらい」「怪しい」といった、エントリーフォームに対するネガティブな印象からきています。
やってはいけないWebサイト改善の失敗パターン
これまで、実施すべき改善ポイントをご紹介してきましたが、逆にやってはいけない改善パターンも見ていきましょう。
競合の真似をしてみる
どのように改善すれば良いかわからずに競合サイトの真似ごとをして改善することも考えられますが、そのような改善はあまり効果が期待できません。
競合サイトは競合サイトが想定するターゲット、強みなどがあり、それが自社のサイトと同じとは限らないためです。
競合の真似をしてコピーコンテンツというマイナス評価を受けることもありますので注意しましょう。
根拠なくデザインを変更する
社長や上長、担当者の主観でデザインを変えることは間違いです。
会社の社長や上長に多少のデザイン知識があったり、こだわりがあったりする企業では、デザインのことを指摘されることがあります。しかし、Webサイトでのデザインは、通常のチラシのデザインとは異なるため、素人が根拠なく改善することは避けましょう。
もしデザインを変更する場合には、ヒートマップツールなどを使用して、ユーザーの動きを見ながら仮説を立てて改善、検証していくことが望ましいです。
数値化されたデータを見ずに改善する
Webサイトの改善は、感覚だけや、視覚的な要素の定性分析だけではなく、定量分析が重要です。
チラシポスティングなどの結果分析をする際に、問い合わせ数やお客様に直接確認して検証するという方法がありますが、なかなか真実は見えづらいことがあります。
しかし、Webサイトは、サイトが表示された人の数、閲覧した人の数、エントリーフォームまで来た人の数など全てが数値化されているため、数値化されたデータを元に改善することが望ましいです。
Webサイト改善で利用すべき解析ツールは?
Webサイトを改善していくためには、さまざまな企業から提供されている解析ツールを利用することがおすすめです。
どのような解析ツールがあるのか見ていきましょう。
Googleアナリティクス
Webサイトの解析ツールとして代表的なものに、Googleアナリティクスがあります。
Googleアナリティクスは、サイトのアクセス数、訪問したユーザー数、閲覧されているページのランキングなどを確認することができるため、自社サイトがどの程度需要があるかが確認できます。
また、外部からのリンクの有無も確認でき、サイトも確認できるため、外部SEO対策にも役立てることができます。
ヒートマップツール
ヒートマップツールとは、Webサイトを訪れたユーザーの以下のような行動が解析できるツールです。
- 訪問者の数
- どの部分に興味を持っているか
- どこをクリックしているか
- どこまでスクロールしてくれているか
これらが理解できることで、コンテンツの質を向上させるための改善策を打ち立てるのに役立ちます。
具体的には、リンクが設定されていない画像を多くのユーザーがクリックしている場合、ユーザーの動きからリンクを設置するようにするなどの改善も可能です。
Googleサーチコンソール
GoogleサーチコンソールもWebサイト改善には欠かせないツールの一つです。
Googleサーチコンソールもアナリティクス同様、Googleから無料で提供されているツールで、サイト内に訪れたユーザーがどのようなキーワードで訪れているのか、内部リンクのチェック、Googleのペナルティ対策などができます。
内部SEOの対策をするためには、Googleサーチコンソールは欠かせないツールと言えるでしょう。
Webサイト改善を成功させるポイント
最後に、Webサイト改善して成果を出すために必要なポイントを3つ見ていきましょう。
定期的な報告会を開催
定期的な報告会を開くことによって、担当者レベルではなく社内スタッフに共有でき、新たなアイデアが生まれることがあります。
また、一人だけで運用していると解析を忘れてしまったり、忙しくなって改善しなくなったりするなどのリスクを防ぐこともできます。
外注や有料ツールを利用
Webサイトの改善は、内部のスタッフだけで行って、必ずよい結果に繋がるとは限りません。プロの業者やフリーランスに外注することで、スタッフが兼務せずにしっかりとした結果につながることもあるでしょう。
また、状況に応じて有料ツールなどを利用して効果的な改善を図るのも効果的です。
目的を明確にする
Webサイトの改善で大切なのは、目的を明確にすることです。
目的が明確でなければ、改善した結果が成功なのか失敗なのかすらわからないため、数値的な目標を掲げると良いでしょう。
Webサイト改善やWebサイトそのものの目的、目標を明確にすることで、軸がズレずに改善できます。
Webサイト改善のコンサルや提案書作成を外注するメリット
Webサイトの改善に関して、社内での解決が難しい課題が生じた際には、Webサイトの構築・運用に精通したフリーランスや制作会社への相談を検討しましょう。豊富な経験とスキルを持つプロに相談することで、Webサイト改善に必要なサポートやコンサル、提案を受けることができます。
Webサイト改善のコンサルとは?
Webサイト改善のコンサルとは、自社サイトの現状分析や課題抽出、改善策の立案・実施などを支援する総合的なコンサルティングサービスを指す言葉です。
Webサイト改善のコンサルが取り扱う主なサービス項目には、以下の7点があります。
- サイト分析
- サイトの課題抽出
- サイトの運用状況に関するレポート作成
- 改善施策の立案
- 機能の拡張・追加
- Webページの追加・変更
- コンテンツの変更・追加
Webサイトの改善コンサルの費用相場は、サービス項目や対応範囲、対象となるサイトの規模などによって大きく異なりますが、1〜2時間の単発で5〜10万円、月額で5〜20万円程度が目安となります。
Webサイト改善の提案書とは?
Webサイト改善の提案書とは、サイトの現状分析に基づいた課題やサイト改善の目的・内容などをまとめた書類です。サイト改善に関する具体的な判断を促すために、制作会社やフリーランスがクライアントに提示します。
Webサイト改善の提案書を作成する際には、まず対象サイトの現状分析や課題抽出、改善の目標設定を行います。提案書に記載される主な項目は、以下の6点です。
- サイト改善の目的・目標
- サイトの課題
- サイト改善の具体的な内容
- 想定される改善のメリットとデメリット
- 改善に必要な予算
- 改善作業のスケジュール
Webサイト改善の提案書は、相談を受けた制作会社やフリーランスが見積書とあわせて無料で作成することがあります。しかし、対象となるサイトの規模、提案書のボリュームなどによっては有料となることもあるのです。Webサイト改善を相談する際に、提案書作成の費用について確認しましょう。
制作会社に外注する
Webサイトの運用や改善を外注する先の一つとして、Web制作会社があります。
Webサイトの運用管理、最適化を外注することも可能です。その場合、制作会社への依頼で自社での運用・改善にかかる社内リソースの削減が期待できます。
制作会社ごとに得意・不得意があるため、外注したいことを整理し、得意な会社を選定して依頼すると良いでしょう。
フリーランスに外注する
制作会社のように企業ではなく、個人事業主つまりフリーランスにサイト改善を依頼することも可能です。フリーランスは企業のように組織ではないケースが多いため、かかる経費も少なく適正価格で依頼できるのがメリットと言えます。
現在、働き方を改善したいとフリーで働く人も増えているため、高い技術や知識を持っているフリーランスも多くなっています。
Webサイト改善事例「株式会社梅園菓子処」
自社のECサイト改善を実施した、株式会社梅園菓子処の取り組み概要を以下にご紹介します。
株式会社梅園菓子処は、昭和23年創業の老舗の和菓子製造・販売会社です。従来の実店舗と法人顧客向け販売に加え、ECサイトを第3の販路にすることをめざし、ランサーズを利用してECサイトの全面リニューアルを実施しました。
既存のECサイトでは、細かな修正や迅速な対応が難しい点が大きな課題でした。拡張機能のアップデートや機能の追加・改善がすぐにできる体制を構築し、お客様が使いやすいECサイトにすることを目的に、サイト改善に着手しました。
ランサーズで信頼できるフリーランスと出会えたことがきっかけで、サイト改善のスピードが飛躍的に向上し、細かな修正や緊急性の高い修正にも対応できる体制が整備されました。自社対応が難しいサイトの設定や機能拡張をフリーランスに依頼してすぐに実施できるようになり、ECサイトの売上向上や新規顧客の獲得といった成果が出ています。
Shopifyで「お菓子の魅力が伝わる」ECサイトへ!信頼できるフリーランスとの出会いで新規顧客獲得と売上UPに成功
ランサーズでWebサイト改善ができるフリーランスを見つけよう
ここまで、Webサイトの改善方法や流れについてご紹介してきました。
Webサイトの改善として、実施すべき内容や実施すべきではない内容があります。もし、実施すべきではない内容を行うと、Googleからペナルティを受けることもあるため、注意しましょう。
Webサイトの改善には無料/有料版のさまざまな解析ツールもあるため、ツールを利用して改善策を立てることで、成果に繋がる改善ができるようになります。
また、Webサイトの改善は、丸ごと外注するという選択もあります。昨今は、フリーランスなど知識や技術が高い方へ安価に依頼する方法もあるのです。
フリーランスが多く登録しているランサーズでは、複数のフリーランスや企業から、外注費の見積もりや提案が受けられます。以下にWebサイト改善について相談できる、ランサーズのおすすめパッケージ3点の概要を紹介します。
- BtoBの各種デジタルメディアの改善提案
- ECサイトの改善コンサルを月額で実施
- サイト分析レポートのテンプレートを提供
1. BtoBの各種デジタルメディアの改善提案
企業の公式サイトやオウンドメディアを客観的に調査した上で、課題と改善策をまとめた報告書を作成し、コンバージョンアップの観点から必要な改善策を提案します。
2, ECサイトの改善コンサルを月額で実施
ネットショップの運営改善のためのコンサルを実施します。改善提案に加え、SEO対策や競合分析、アクセス解析、商品説明文のライティング、画像作成なども行います。
3. サイト分析レポートのテンプレートを提供
Google Analytics UAに対応した、Googleデータポータルのレポートテンプレートを提供します。納品後にテンプレートのプロパティを切り替え、すぐに分析を開始できます。
Webサイトの改善に悩んでいる方は、まずはランサーズのフリーランスに相談して提案を受けることをおすすめします。
