YouTubeに動画を配信して、自社の技術・製品や事業の魅力を広く伝えたいと考えている人も多いでしょう。YouTubeなら採用情報や技術紹介など、日本だけでなく世界に向けて情報を発信できます。
ところで、YouTube視聴者に自社の動画を最後まで観てもらうためには、ナレーションの充実が重要であることをご存じでしょうか。動画にマッチしたナレーションは、視聴者に深い印象を与え動画の訴求力を高めてくれます。
本記事では、ナレーションを用意する方法やYouTubeの動画へナレーションを入れる際に必要なアイテムを解説します。
またランサーズでは、YouTubeに関わるさまざまな仕事をプロに直接依頼できます。
企画・台本作成、動画編集や画像作成、ナレーション・BGMなど一部の作業を切り出して依頼することも可能です。
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目次
YouTube動画用にナレーションを用意する方法
YouTube動画に追加するナレーションを収録するには、大きく分けて次の3つの方法があります。
- 自分の声を吹き込む
- 合成音声・読み上げソフトを活用する
- プロのナレーターあるいは声優に依頼する
ここでは、それぞれの方法について見ていきましょう。
1. 自分の声を吹き込む
もっとも手軽にナレーションを用意する方法は、自分の声でナレーションを収録することです。マイクを用意して、録音機能が搭載されているパソコンを使うことで特別なソフトも使わずに手軽に録音できます。
ただしノイズが入ると視聴者にストレスを与えるため、音声の品質をよくする工夫が必要です。エアコンの音や隣人の声、交通の往来、原稿をめくる音などにも注意してください。録音にはバックグラウンドノイズがない、反響しにくい部屋を選びましょう。また広すぎず、狭すぎない空間が録音には適していますので参考にしてください。
吸音材がない場合には、カーテンに囲まれた部屋やクローゼットのように服がたくさんある場所がおすすめです。布が音を吸収し反響を抑えられます。ナレーションの声に大小が生まれないように、マイクとの距離を一定に保つことも大切です。
2. 合成音声・読み上げソフトを活用する
自分の声を使わずにナレーションを自作する方法は、合成音声・読み上げソフトを利用することです。指定した文章を50音の合成音声が読み上げてくれるので、YouTube動画でもよく使用されています。合成音声に聞き覚えがある人も多いでしょう。
近年ではソフトの性能が高まり、滑らかで違和感のないナレーションの作成が可能です。ただしソフトを利用する際には、自分の声を吹き込むよりは多少の手間がかかることも知っておきましょう。
3. プロのナレーターあるいは声優に依頼する
より質の高いナレーション音声をYouTube動画に追加したい場合は、プロに外注する方法がおすすめです。近年ではフリーランスのナレーターも多く活動しており、サンプルボイスを提出してもらって声質や読み方からイメージに近いプロを選べます。
注意点は、ナレーターと声優が異なることを知った上で依頼先を決めることです。ナレーターの仕事はきれいに聞き取りやすく分かりやすく読むことが本分です。一方アニメに声をあてるのは演技力のある声優の仕事となります。まれにナレーター業も声優業もこなすプロがいますが、基本的には別の職種です。
よい音質のナレーションがYouTube動画に与える5つの効果
YouTube動画によい音質のナレーションをつけると、どのような効果を得られるのでしょうか?ナレーションには、次のような5つの効果があります。
- 難しい内容でも視聴者の理解が増す
- 図や箇条書きを使った説明画面には欠かせない
- 視覚と聴覚の相乗効果で印象に深く残る
- 雰囲気を伝えやすく動画の表現力を高める
- 同じ動画を多言語化できる
ここでは、それぞれの効果について見ていきましょう。
1. 難しい内容でも視聴者の理解が増す
例えば実験や技術の映像など、観ているだけでは理解が難しい内容を説明する際は、ナレーションが視聴者の理解を助けてくれます。ナレーションをつけることで、モノ・コトの仕組みがよりダイレクトに伝わるためです。
YouTube動画の内容が入ってきづらいと、視聴者は我慢して最後まで観ることはないでしょう。視覚だけでは伝わりにくい情報は、ナレーションで情報を補完することで視聴者のモヤモヤを解消しましょう。
2. 図や箇条書きを使った説明画面には欠かせない
図やイラスト、箇条書きを用いて説明するYouTube動画では、ナレーションをつけるようにします。モノ・コトの関係性を説明したり、YouTube動画で紹介する内容を箇条書きで伝えたりする際に、ナレーションが不可欠です。
シンプルな構成で、訴求力の高いYouTube動画を制作したいときもあるでしょう。動画上に情報を詰め込む代わりにナレーションをつけることで、効果的に情報を伝えられます。
3. 視覚と聴覚の相乗効果で印象に深く残る
YouTube動画に出てくる文字をナレーションで読み上げると、資格と聴覚の相乗効果で視聴者の印象に深く残ります。そこで配信者の意見や感想を伝えたりキャッチコピーで商品・技術を訴求したりする場合は、ナレーションを加える方法がおすすめです。
ただし技術や商品・サービスの魅力を深く印象づけるためには、高品質なナレーションが必要になります。聞き取りやすく、映像とマッチしていることが前提条件です。映像に最適化されたナレーションが加われば、視聴者の強い興味を引くでしょう。
4. 雰囲気を伝えやすく動画の表現力を高める
視聴者に与えたいイメージがある場合は、ナレーションを加えると効果的です。YouTube動画において、映像と音楽だけで視聴者に雰囲気を伝えるのは、簡単なことではありません。ナレーションを追加することで、動画の表現力をより一層高められます。
重厚感・力強さ・やわらかい雰囲気など、伝えたいイメージにマッチしたナレーターを選びましょう。
5. 同じ動画を多言語化できる
近年では、海外の視聴者を対象に動画を配信するケースも多いのではないでしょうか?YouTube動画は世界中の視聴者を対象に配信されているため、ナレーターの言語を外国語に置き換えることで現地視聴者向けに訴求できます。
海外向けに新しい動画を制作するのはコストがかかりますが、ナレーションを差し替えることで同じ動画を多言語化でき、コストダウンできるというわけです。
自分でナレーションを入れる際に必要な準備物
ここでは制作会社に依頼せずに、自分でYouTube動画にナレーションを入れる際に必要な準備物をご紹介します。
読みやすいナレーション原稿
ナレーションを入れる際には、前準備として原稿を用意しておくことが重要です。YouTube動画の尺(長さ)を考えてナレーション原稿を作成することが大前提となります。
その上で、視聴者がストレスを感じないようにシンプルで読みやすい文章を意識して原稿を作成しましょう。読みやすさのポイントは、次のとおりです。
- 一文は、できるだけ短くする
- 一文あたり、伝えたいことをひとつだけ盛り込む
- 難しい熟語や単語は使わず、平易な表現に置き換える
- 「あれ」「これ」などの指示語は避ける
- 同じ音でも複数の意味に捉えられる言葉も避ける
YouTube動画用のナレーション原稿は、説明しすぎないよう注意してください。情報を詰め込みすぎると、YouTube動画の視聴者に違和感を与えてしまいます。ナレーションはあくまでも動画内容を補完するものなので、原稿を読んだだけでは理解できない情報量で丁度いいくらいです。
ナレーション収録に必要な機材
次のような機材を、必要に応じて用意しましょう。
必要な機材 | それぞれの機材の詳細 |
独立した良質なマイク | コンデンサーマイク、ダイナミックマイク |
マイク関連アクセサリー | マイクケーブル、マイクスタンド |
オーディオインターフェース | パソコンやタブレットに音声を取り込む機器 |
その他 | スピーカー、ヘッドホン、音声編集ソフト |
感度の高いコンデンサーマイクは、繊細な音まで収録できるためナレーション収録でよく使われます。ただし高価になるため、感度は低くなりますが手頃なダイナミックマイクを利用することも検討しましょう。
スマートフォンなどの内蔵マイクは、マイクとしては高性能ではありません。良質なマイクを使用することで、音質が格段に向上するため視聴者からの信頼性が高まります。
音声を動画に追加する動画編集ソフトやアフレコアプリ
別撮りした動画と音声を合成するには、動画編集ソフトを利用する方法が一般的です。ここではWindows10とiPhoneを例に、動画編集ソフトを参考までにご紹介します。
デバイスの種類 | 動画編集ソフトの使用例 |
パソコン(Windows10) | ・標準搭載された音声録音用の「ボイスレコーダー」を使用して自分の声を録音 ・フリーの動画編集ソフト「AviUtl」を使ってナレーションを動画に入れる |
iPhone | ・標準アプリの「iOS版のiMovie」1つあれば録音と編集作業を完成できる ・標準アプリの「ボイスメモ」は録音のみ可能 |
プロにナレーションを依頼する方法
ここでは、プロにナレーションを依頼する方法3つをご紹介します。
- SNSを通じて依頼する
- ナレーター事務所に依頼する
- フリーランスに依頼する
ではそれぞれの方法について、見ていきましょう。
1. SNSを通じて依頼する
ナレーションの準備に時間的な余裕があり人柄も重視してナレーターを選びたい人は、SNSを通じて依頼してみてはいかがでしょう。Twitterで「ナレーター」「自宅録音(宅録)」 などのハッシュタグ(#記号)で探す方法がおすすめです。
Twitterのプロフィール欄を見るとサンプルボイスのリンク先が示されているので、確認しながら自社のイメージに合う人を探せます。
2. ナレーター事務所に依頼する
予算に余裕があり音質にもこだわりたい人には、ナレーター事務所に依頼する方法がおすすめです。ナレーター事務所に希望を伝えることで、サンプルボイスとともに自社が作成した原稿やイメージに合うナレーターを数人紹介してもらえます。
手配されたナレーターの品質など、万が一トラブルが起きた際には代わりのナレーターを手配してもらえるので安心です。また個人に依頼すると自宅録音になりますが、ナレーター事務所では、スタジオ録音の手配もしてもらえるため、音質にもこだわれます。
3. フリーランスに依頼する
フリーランスのマッチングプラットフォームの利用も検討してみるといいでしょう。マッチングプラットフォームでは、SNSのように直接ナレーターにダイレクトメッセージを送ることも可能です。
多数登録されているフリーランスの中から選ぶ際には、次のような手順で候補を絞り込むといいでしょう。
- 声優あるいはナレーターか
- プロフィール内のサンプルボイスから理想に近い人を絞る
- 自社の予算と提示されている料金が見合う人を絞る
- 絞り込んだリストから実績と評価を比較する
ほかに発注価格と仕事内容を明示して募集をかければ、さまざまなナレーターが応募してきます。募集の際に、サンプルボイスを添付するように記載しておきましょう。自社のイメージにマッチする声質や、わかりやすい読み方をするナレーターを選びやすくなりす。
サンプルボイスをチェックする際には、雑音が入っていないか、聞きやすいかどうかなど音質も確認するようにします。ナレーターの中には、録音に備えて自宅に防音室や調音パネルを用意している人もいるためです。
またフリーランスの募集をかける際にあまりに安い料金を提示すると、経験豊富でスキルのある応募者は少なくなるため注意しましょう。
ナレーションをプロに依頼するときの3つの注意点
スムーズな取引のために、プロにナレーションを依頼する際にはどのような点に注意すればいいのでしょうか?ここでは、ナレーションをプロに依頼するときの注意点3つをご紹介します。
- ナレーション原稿の完成度をあげておく
- 読みづらい漢字にはルビをふる
- ナレーションへの要望は明確に
では、それぞれの注意点について見ていきましょう。
1. ナレーション原稿の完成度をあげておく
原稿の読み上げは、完成度を上げるためにも必要な工程です。ナレーション原稿が仕上がったら、ほかの人に依頼して声に出して読んでもらいます。ほかの人に読んでもらうと、ナレーションに向いていない言い回しに気づくことがあるためです。
ナレーターは、原稿どおりに読みます。納品されてから違和感を覚えたりおかしいと感じたりして、修正を依頼すると無駄なコストがかかるため注意が必要です。
2. 読みづらい漢字にはルビをふる
読み間違いを防ぐためにも、読みづらい漢字にはルビ(ふりがな)をふるようにします。人名、市町村名や駅名のほか、専門用語などは、読み方がよくわからないものが多くあるからです。
読み方がわからない原稿を受け取ったナレーターは、確認のために発注したクライアントに問い合わせをすることになります。確認のやり取りに時間がかかると、録音スケジュールに大きな乱れが生じるかもしれません。
スケジュール通りに進行させるために、読みづらい漢字にはルビをふっておきましょう。
3. ナレーションへの要望は明確に
同じ原稿を同じナレーターが読む場合でも、読み方によって与える印象が大きく変わります。自社のイメージとマッチする仕上がりにするためにも「淡々と」「明るく」などの要望を明確に伝えることが重要です。
とはいえ、要望を的確に伝えるのは簡単ではありません。ナレーターは、サンプルボイスにいくつかバリエーションを用意していることが多いです。そこでナレーターが提示しているサンプルボイスやポートフォリオの音声を一通り聞いて、イメージに合うものを指定するといいでしょう。
バリエーションを指定すれば、ナレーターも求められている仕上がりのイメージを把握しやすくなります。
質の高いナレーションがYouTube配信を成功させるコツ
YouTube配信において効果的に情報を伝え、視聴者に最後まで動画を見てもらうためには質の高いナレーションが不可欠です。ナレーションを追加すれば、動画の表現力を高め配信側の思いや商品・技術などの魅力を効果的に伝えられます。
近年では、プロのナレーターがフリーランスとしてクライアントからの依頼を直接引き受けることが多いです。フリーランスのマッチングプラットフォームを活用すれば、人柄もスキルも申し分ないフリーランスに出会えます。本記事を参考に、ボイスサンプルを聞いて過去の実績や評価を確認したうえで依頼されてみてはいかがでしょう。
