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アニメーション動画制作の依頼費用は高い?種類別に相場を解説

近年ビジネスシーンでは、文章や写真に比べて多くの情報を伝達できる動画を活用する企業が増えています。SNSでもショート動画の注目度が上がっており、アニメーション動画を活用したいと考える方も多いでしょう。

しかし、アニメーションの制作には専門的な知識が必要です。自社での制作が難しいなら依頼を検討する企業も多いかもしれませんが、相場がどの程度なのかが気になるでしょう。

本記事では、アニメーション動画の制作を依頼する際の相場やアニメーションの制作費用内訳、費用を抑えるポイントや依頼先の選び方などを紹介します。

アニメーション制作依頼を検討していて、費用の相場について知りたい方は、必見の内容です。

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アニメーションの種類別・制作費用の相場

PCでの編集作業

アニメーションとは、絵や人形などを使って、少しずつ形や位置をずらしながら撮影し、動いているように見える動画のことです。

アニメーションの制作を社外へ依頼する場合は、アニメーションの種類によって制作費用が異なる点に気をつけましょう。アニメーションには下記のような種類があります。

  1. スライドショー
  2. モーショングラフィックス
  3. ホワイトボードアニメーション
  4. 会話劇
  5. パラパラ漫画
  6. 3Dアニメーション
  7. フレームバイフレーム・フルアニメーション
  8. ショートアニメーション
  9. モンタージュアニメーション
  10. タイポグラフィアニメーション
  11. アイソメトリックアニメーション

次項では、アニメーションの種類別に制作費用の相場や活用方法を紹介していきます。

1. スライドショー

予算10〜30万円
主な活用方法サービス・商品紹介

スライドショーとは、画像やイラストを次々と表示させる形式のアニメーションのことです。他のアニメーションと比較すると少ない手間とコストで制作でき、場合によっては2週間前後で制作できることもあります。

例えば文章や写真表示だけでは広告の効果が低くなってきた場合に、ストーリー性があるスライドショーで商品やサービスの必要性を感じてもらうといった使い方がおすすめです。

2. モーショングラフィックス

予算30〜200万円
主な活用方法複雑な商品やサービスの紹介

文字や画像(イラスト・ロゴ・写真・図形など)に動きをつけた動画が、モーショングラフィックスです。

モーショングラフィックスは滑らかな動きになるほど手間がかかることから、上質な仕上がりを目指すほど料金が上がります。例えば予算が30万円程度の場合には、滑らかではなくカクカクとした動きの仕上がりとなることが多くなります。

また、モーショングラフィックスにイラストを使用する場合は、イラストレーターによって料金が変化する点にも注意しましょう。

3. ホワイトボードアニメーション

予算50〜100万円
主な活用方法サービスや企業理念の解説、セールス動画、学習解説

ホワイトボードアニメーションでは、ホワイトボードや黒板などを用いて、手書きで文字や絵を書き入れながら紹介していきます。ホワイトボードアニメーションは、サービスや企業理念、商品などを詳しく解説していくタイプの動画が多い傾向にあります。

一般の制作ソフトを使うと自社での作成も可能ですが、専門知識がない場合テンプレートでの作成になることが考えられます。その場合は、他社と似通ったアニメーションになることが多くなります。

専門家へ制作を依頼すると制作費用は発生しますが、ストーリーやイラスト、ナレーションやBGMなどで独自性のあるアニメーションを制作できるでしょう。

4. 会話劇

予算50〜100万円+キャラクター企画費用
主な活用方法YouTube、ショート動画への投稿

会話劇は、キャラクターが会話をしながら商品やサービス、会社について話すタイプのアニメーションです。キャラクターを用いることで視聴者が親近感を覚えるとともに音声が耳に残り、内容が記憶に残りやすくなります。

会話劇は動きが少ないことから、描く絵の枚数は少ない傾向です。ただし、劇中で使用するキャラクターによっては使用料が高くなることもありますし、ナレーションのでき次第でクオリティも左右されます。

さらに、独自のキャラクターを制作して会話劇に登場させる場合は、キャラクターのグッズ化をするとイラストレーターに支払う権利料が発生する点も押さえておきましょう。

5. パラパラ漫画

予算80〜150万円
主な活用方法サービス、企業理念の解説

パラパラ漫画とは、たくさんの絵を連続で動かして、動いているかのように見せるタイプのアニメーション動画です。企業理念やブライダル動画など、メッセージを伝えるのに適しています。

基本は白黒での製作ではありますが、描く枚数が多いことから、依頼する場合は製作費用の相場が高めです。

6. 3Dアニメーション

予算300万円〜
主な活用方法企業ブランディング、連載、ゲーム、PV、車、不動産

3Dアニメーションとは、平面ではなく縦・横・高さで表現されている、3次元のアニメーションのことです。専用モデルを作成する必要があるため、相場は300万円〜と高額になります。ただし一度作成すると使い回しでき、複数のシリーズで制作するのにおすすめです。

3Dアニメーションでは、商品・サービスを擬人化する方法や、そのキャラクターの製品を作成するといった展開もできます。

7. フレームバイフレーム・フルアニメーション

予算300万円〜
主な活用方法企業ブランディング、テレビCM

フレームバイフレームとは、アニメや映画と同じようなクオリティのアニメーションのことです。人気監督やキャラクターとのタイアップでは相場が高額になるなど、誰とタイアップするのかで価格に大きく差が出ます。

フレームバイフレームは映像のクオリティが高いことから、テレビCMや企業ブランディングなどに使われることが多くなっています。

8. ショートアニメーション

予算5〜10万円
主な活用方法SNSへの投稿

ショートアニメーションとは、最長でも60秒程度の短い動画で、物語の概要を伝えるアニメーションです。YouTubeショート動画やTikTok、Instagramリールなどで用いる動画としておすすめです。

本編は別に用意して、概要をショートアニメーションにすることで、視聴者の興味を集めるといった活用がなされています。

9. モンタージュアニメーション

予算80~90万円(1分半程度)
主な活用方法企業コンセプト動画

モンタージュアニメーションとは、画像やイラストなどの静止画を切り抜き、アニメーション化したもののことです。連続しない静止画をつなげて、ストーリー性のあるアニメーションに仕上げます。

角度やシーンが異なる複数の静止画を用いることから、コンセプトなど無形のサービスでもイメージしやすくなります。そのため、企業コンセプト動画などによく用いられます。

10. タイポグラフィアニメーション

予算30〜40万円
主な活用方法ウェブCM、イベントの告知動画

タイポグラフィアニメーションとは、ロゴやテキストに動きをつけて作成する、文字のアニメーション動画のことです。文字が動くことで強調され、視聴者に記憶されやすくなります。よく取り入れられるのは、ウェブCMやイベントの告知動画などです。

依頼時には動画の長さや伝えたいことなどを決めておくと、スムーズに進みます。

11. アイソメトリックアニメーション

予算100万円程度(1分)
主な活用方法事業内容の紹介、観光業

アイソメトリックアニメーションとは、対象物を斜め上から描くことで全体を俯瞰するような立体的なデザインのアニメーションで、2.5D動画と呼ばれることもあります。

視聴者が、商品やサービスを利用している姿を想像しやすいことから、観光業や事業内容の紹介におすすめです。

アニメーションの制作費用内訳

iMacとペンタブレット

アニメーションの制作を依頼するにあたって押さえておきたいのが、作業内容とそれぞれの作業にかかる費用です。アニメーション制作で必要となるのは、主に以下の費用です。

  1. 企画構成費用
  2. ディレクション費用
  3. デザイン制作費用
  4. アニメーション制作費用
  5. 動画編集費用
  6. サウンドプロダクション費用
  7. キャラクター・BGMの著作権

各作業内容の費用相場をご紹介します。

1. 企画構成費用

費用項目費用相場
企画構成費用5〜20万円

アニメーション制作の企画構成費用とは、企画・原案作成・構成などの費用です。原案をシナリオや絵コンテに落とし込む工程が含まれることもあります。

アニメーション制作の目的・イメージが明確になっているかどうかで、大幅に費用が変わる工程です。

2. ディレクション費用

費用項目費用相場
ディレクション費用5〜50万円

ディレクション費用とはアニメーション制作の進行管理のための費用のことで、アニメーションディレクターの人件費を指します。

アニメーションには、動画編集・デザイン・原画など多数のアニメーターが業務を担当するものです。チームのスケジュールを管理するのがディレクターで、納期遅延などを防ぎつつクオリティを担保します。

フリーランスアニメーターに依頼する場合などはディレクション費用が発生しない場合もありますが、一般的な制作会社に依頼するならばディレクション費用は必須であるといえるでしょう。

3. デザイン制作費用

費用項目費用相場
デザイン制作費用5〜50万円

デザイン制作費用は、アニメーションに用いるオブジェクトやキャラクター・イラストなどの制作にかかる費用です。デザイナーの知名度やスキルなどに応じて、デザイン制作費用は大きく変動します。

4. アニメーション制作費用

費用項目費用相場
アニメーション制作費用5〜200万円

アニメーション制作費用とは、アニメーションを制作するために直接かかる費用です。アニメーションの種類によって金額が大きく変わります。

例えば、フルアニメーションなど膨大な数の画像を描く必要があるアニメーションだと費用は膨らみますが、モーショングラフィクスなど制作の手間が少ないアニメーションだとあまり高額になりにくい傾向です。

5. 動画編集費用

費用項目費用相場
動画編集費用5〜50万円

動画編集費用は、すべてのアニメーションで発生するわけではありません。例えばモーショングラフィクスの場合、タイムラインの動画書き出しだけで作業が完了する場合もあり、その場合動画編集の必要がありません。

しかし、書き出したモーショングラフィクスを編集する必要がある場合、動画編集費用が発生します。

6. サウンドプロダクション費用

費用項目費用相場
サウンドプロダクション費用5〜20万円

サウンドプロダクション費用とは、アニメーションに音を入れるのにかかる費用です。軽視されることもありますが、アニメーションをわかりやすくするためには欠かせません。音の種類や音質、制作を依頼するかどうかなどで、費用が大きく変わります。

さらにナレーションを入れる場合、ナレーターの人件費も発生する点も把握しておきましょう。

7. キャラクター・BGMの著作権

費用項目費用相場
キャラクター・BGMの著作権にかかる費用キャラクター・BGMの種類によって大きく異なる

ここまでに挙げたアニメーションの制作費とは別に、キャラクター・BGMの著作権も発生します。基本的に著作権はクリエイターに帰属しますが、前もって契約しておくことで利用範囲を広げることも可能です。

後々トラブルにならないよう、契約時に内容を詰めておきましょう。

アニメーション制作依頼の費用を抑える3つのポイント

机の上のノートPC

アニメーション制作を依頼する場合、相場程度の費用が発生することは避けられませんが、できれば費用を抑えたいと考える方が大半なのではないでしょうか。ここでは、アニメーションの制作依頼時に費用を抑えるためのポイントを解説します。

  1. 短いアニメーションにする
  2. イラスト素材を自社で提供する
  3. 利用目的を明確化しておく

各項目について、説明していきます。

1. 短いアニメーションにする

アニメーションを制作する場合は、時間が長くなるほど制作する動画の枚数が増えるため費用もかさみます。制作費用を抑えたいならば、短時間にまとめましょう。

そもそもアニメーションは情報量が多いので、短時間でも充分メッセージを伝えられます。例えば伝えたいメッセージを1つか2つに絞って30秒以内に収めるなど工夫し、短時間のアニメーションにするとよいでしょう。

2. イラスト素材を自社で提供する

アニメーションに使用するイラスト素材まで制作を依頼する場合は、膨大な制作費用がかかってしまいます。グラフィック素材を購入したり、自社で内製したりしましょう。

用意できる素材はできる限り用意することで、アニメーションの制作費用を抑えられます。

3. 利用目的を明確化しておく

アニメーションを制作依頼する際、でき上がりのイメージや制作目的などがはっきりしていないと、なかなか制作が進まないこともあります。アニメーションのイメージや制作目的がはっきりすることで、制作者も動画として具現化しやすくなります。

結果として工数が削減され、制作費の削減につながることもあるでしょう。

アニメーション制作の依頼先の選び方

PC画面を指さす人

アニメーション制作依頼する際の相場やコストを抑えるポイントを理解した後は、依頼先の選定に入りましょう。選定のポイントは以下の2つです。

  • 過去の実績を確認する
  • 実績のあるフリーランスへ依頼するのもおすすめ

それぞれ詳しく解説していきます。

過去の実績を確認する

アニメーションにはたくさんの種類があり、制作会社・製作者によって得意分野が異なります。

まずは制作会社の過去の事例を確認しましょう。自社が制作依頼したいアニメーションのイメージに近い動画の制作事例が多い会社へ、依頼を検討するのがおすすめです。

実績のあるフリーランスへ依頼するのもおすすめ

制作会社によっては、アニメーション制作の一部あるいはすべての工程を下請けに外注することもあります。外注している場合は制作費用がかさむ原因になることもありますので、依頼先が自社内で制作可能な体制なのかを確認しておきましょう。

制作を依頼したいアニメーションのテイストや内容、工程がはっきりしているなら、ランサーズなどのサービスを通じて、アニメーション制作経験が豊富なフリーランスに依頼するのもおすすめです。

アニメーション制作を依頼する際の相場は種類によって異なる

今回の記事では、アニメーション制作を依頼する際の相場についてお伝えしました。再度、ポイントをまとめます。

  • アニメーションは種類が多い
  • アニメーションの種類によって制作費の相場が異なる
  • アニメーションの制作費用の内訳は、企画構成費用・デザイン制作費用・アニメーション制作費用などに分類できる
  • 制作費を抑えるには短時間かつ自社での素材提供・制作目的の明確化などの方法がある
  • アニメーション制作の依頼先は過去の実績を確認して選ぶのがおすすめ

アニメーションの制作は、アニメーションの種類によって大きく費用が異なる点がポイントです。制作会社やフリーランスに依頼する際は、相手の得意分野を確認しながら検討してみてください。

デザイン・開発・動画編集・SNS運用など、経験豊富なプロにカンタン依頼