近年はインターネットの人口普及率が80%を超え、世代間の利用率の差も縮まってきています。スマートフォンの所持率が70%を超えていることも相まって、Webサイトにはより見やすく、より興味を惹くデザインが求められます。そんなWeb制作において、主流ともいえるほど広く用いられているのがレスポンシブデザインです。Web制作を外注する際にも、レスポンシブデザインについては考えておかなければいけません。そこで今回は、レスポンシブデザインの特徴やメリット・デメリットなどについてご紹介します。

Web制作の主流ともいえるレスポンシブデザインとは?
レスポンシブデザインってどんなデザイン?
英語でいう「responsive」には、反応がいい・速いといった意味があります。そんな言葉を冠するレスポンシブデザインは、閲覧者のデバイスや画面サイズに合わせてレイアウトを自動的に調整してくれるデザインです。デバイスや画面のサイズにすぐに「反応」して、適切な表示に切り替えてくれるのです。
かつてはWebサイトといえばパソコンで閲覧することがほとんどでしたが、現在はスマートフォンやタブレットなどさまざまなデバイスで閲覧できるようになりました。このデバイスの多様化に対応するべく生み出されたのが、レスポンシブデザインなのです。
スマートフォン向けページとの違い
さまざまなデバイスへの対応策のひとつに、専用のページを作るというものがあります。近年はPCサイトとスマホサイトを分けているケースも珍しくありません。こうしたスマートフォン向けページとレスポンシブデザインの大きな違いは、HTML/CSSが独立している点です。レスポンシブデザインはひとつのHTML/CSSですべて管理しますが、スマートフォン向けページの場合は別々のHTML/CSSで運用します。
どちらも一長一短ありますが、現在はレスポンシブデザインが用いられることが多くなっています。
Web制作でレスポンシブデザインを利用するメリット・デメリット
Web制作の主流ともいえるレスポンシブデザインですが、メリットばかりではなくデメリットももちろんあります。
レスポンシブデザインのメリット
レスポンシブデザインの大きなメリットは、ひとつのHTML/CSSでさまざまなデバイスに対応できること。ひとつのHTML/CSSを修正すればすべてのデバイスで反映されるので、修正や加筆などが簡単になります。また、PCサイトとスマホサイトのURLを統一できるので、SEOで高評価が得られやすくなります。
閲覧する側からしても、レイアウト崩れなどが起きにくく適切な表示がされるため、サイトから情報を得やすいというメリットがあります。
レスポンシブデザインのデメリット
デメリットとしては、設計に時間がかかるという点があげられます。それぞれに適したレイアウトを考えなければいけないため難易度は高く、対応させるデバイスや画面サイズが増えればそれだけ設計に時間がかかるようになります。そのため、制作コストも高くなりがちです。
また、すべてのデバイスで同じサイトを表示させることになるため、PCに最適化したサイト、スマホに最適化したサイトとそれぞれのデバイスで見比べるとやや劣る部分もあります。
レスポンシブデザインの適すもの、適さないものには要注意
レスポンシブデザインはWeb制作の主流ではありますが、どのサイトにも適しているというわけではありません。レスポンシブデザインに向いているケースもあれば、レスポンシブデザインにこだわらなくてもいいケースもあるのです。
レスポンシブデザインが向いているケース
レスポンシブデザインは上述のように、SEO対策に効果的なデザインです。そのため、Webサイトが集客の大きな要になっているなど、検索の上位表示の優先度が高いサイトには適しているといえます。構築にお金と時間がかけられる場合も、後々のことを考えるとレスポンシブデザインの導入に向いているでしょう。
また、レスポンシブデザインはひとつのサイトでマルチデバイス対応ができるので、サイトの運用負荷を軽減させたい場合にもおすすめです。
レスポンシブデザインにこだわらなくてもいいケース
一方で、Web以外に販路があったり、対面での販売がメインであったりと、SEO対策の優先度が低い場合はレスポンシブデザインにこだわる必要はないといえます。
また、1ページのコンテンツ量が多いサイトなどもレスポンシブ対応が難しい場合があるので、専用のスマホサイトなどを作るほうが総合的に見て有益な可能性があります。
まとめ
さまざまなデバイスでWebサイトが閲覧される現在は、レスポンシブデザインが広く用いられています。レスポンシブデザインにはメリットだけでなくデメリットもあるので、適しているかどうかを見極めながらWeb制作を行いましょう。
自社には担当がいない、もっと優れたサイトにしたいという場合には、外注で依頼するのもひとつの手段です。Web制作会社やフリーランスのWebデザイナーなど専門家に依頼することで、より自社の魅力を引き出せるWebサイトが作れます。
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