日々の生活の中でSNSを利用することは一般化しており、ライフスタイルにあったSNSを利用する人が増えています。
SNSマーケティングと一口に言っても、それぞれのSNSの特徴も違えば、ユーザー層も異なります。SNSで効果的なマーケティングを行うためには、SNSの特性・特徴にあったマーケティング施策が必要です。
本記事では、SNSマーケティングの13の成功事例をご紹介しながら、事例内で行ったマーケティング施策や企業戦略、SNSの運用方法もあわせてご紹介します。

目次
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、InstagramやFacebook、TwitterなどのSNSを利用したマーケティングのことです。
具体的には企業やブランドの認知向上を行うためにコンテンツ配信やユーザーとコミュニケーションを取り、最終的には商品の購入やサービスの利用を促します。
SNSマーケティングについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
Instagramを活用した企業マーケティング成功事例3選
Instagramを活用した企業のマーケティング成功事例を3つご紹介します。
1. わかりやすい文字入れの投稿でフォロワーを獲得した「株式会社大創産業」
100円ショップの「ダイソー」を運営する「株式会社大創産業」では、自社で販売する100円商品の使い方や商品の紹介を、Instagramで行うことで多くのフォロワーを獲得しています。
同社は100円ショップで販売している商品解説を文字入りの画像で投稿を行なうことで「みやすく」「ためになる」投稿を行なっています。
また、企業や店舗のお知らせやお得なキャンペーンなども定期的に配信しており「フォローすることでお得な情報を得られる」という価値を提供している点も、魅力のひとつです。
「株式会社大創産業(ダイソー)」の公式Instagramアカウントを確認する
2. 3か月1万人フォロワーを達成した「株式会社I’s room」
賃貸紹介から契約を目的としたアカウントを運営する「株式会社I’s room」は、賃貸物件のリール投稿を中心としたコンテンツ投稿を行い、たった3か月で1万人のフォロワー獲得を達成しました。
賃貸情報サイトでは画像を中心とした物件の確認が一般的ですが、「ルームツアーのように、物件の状態を動画で確認したい」というニーズを持つユーザーも一定数いるはずです。
そのニーズを汲み取り、賃貸物件をリール動画で投稿し、かつ動画を楽しめるように構成を工夫しているのが、株式会社I’s roomのInstagram運用のポイントです。
リール動画を見てから物件に気になった人がスムーズに連絡できるように、公式LINEアカウントに誘導し、気軽に相談できるよう工夫しているのも真似したいポイントです。
「株式会社I’s room」の公式Instagramアカウントを確認する
3. 1年で3万人フォロワーを達成した「株式会社SEM」
雑貨や日用品を販売している「株式会社SEM」はユーザーの目に留まりやすいコンテンツを作成し、1年で3万人のフォロワーを獲得しています。
同社は、フィード投稿の品質にこだわっており、競合アカウントとの差別化を図っています。
またフィード投稿を動画に再編集する形で、リール投稿を行なっています。
リールは、Twitterのような「いいね」や「リツイート」といった拡散機能がないInstagramで唯一拡散性のある投稿形式です。株式会社SEMのアカウントはリールの拡散性をうまく活用しているため、フォロワーが増加したのだと考えられます。
「環境と人に優しいから暮らしのきっかけとなる」をコンセプトに運営しており、Instagramで地球や環境に配慮したサービスという立ち位置で投稿を行うことで、ブランディングにも成功しています。
「株式会社SEM」の公式Instagramアカウントを確認する
Instagramの成功事例から学ぶ3つの企業戦略
Instagramのマーケティング成功事例から学ぶ3つの企業戦略は、以下の通りです。
- フィード投稿の作成を工夫することによるエンゲージメント向上施策
- リールを中心とした戦略
- ブランディングを意識した戦略
Instagramでアカウントのフォロワーを増やしたり、コンテンツを多くのユーザーに届けたりするには「滞在率」を意識した配信が重要になります。
そのためには、フィード投稿の作成を工夫したり動画を使った投稿方法であるリールを活用したりすることが大切です。
Instagramで企業やブランドのコンセプトを発信し続けることにより、企業のブランディングにもつながります。
Facebookを活用した企業マーケティング成功事例3選
Facebookを活用した企業のマーケティング成功事例を3つご紹介します。
1. 沖縄情報を掲載してフォロワーを獲得した「琉球インタラクティブ株式会社」
沖縄のことを「ちょっと好き」から「もっと好き」に、をコンセプトにFacebookアカウントを運営する「琉球インタラクティブ株式会社」では、沖縄の名産品や人気スポットを紹介し、フォロワー10万人を達成しました。
沖縄にある名産品や人気スポットの解説だけでなく、歴史やイベント情報といった観光客がおもわず「行きたくなる」内容を投稿し、フォロワーを10万人以上獲得しています。
「琉球インタラクティブ株式会社」の公式Facebookアカウントを確認する
2. ニッチなジャンルでフォロワー4万人以上を達成した「株式会社山岸竹材店」
虎斑竹というニッチなジャンルのアカウントを運用している「株式会社山岸竹材店」では、「虎斑竹専門店 竹虎」のアカウント名で虎斑竹を知ってもらいたいという強い思いが伝わる投稿を行い、フォロワー4万人以上を獲得しています。
虎斑竹の解説だけでなく「どのように作られているか」「生産者はどんな思いで虎斑竹を作っているか」などの動画を作成し、ユーザーの興味や共感を生み出すことに成功。
その結果、ニッチなジャンルながらも4万人以上のフォロワーを獲得しています。
「株式会社山岸竹材店」の公式Facebookアカウントを確認する
3. ユーザーとの接点を意識しフォロワーを獲得した「株式会社土屋鞄製造所」
革製品を取り扱う「株式会社土屋鞄製造所」は、革製品の制作工程をFacebookに投稿することはもちろん、革製品を購入した顧客からの手紙や、実際に購入された方とコミュニケーションを意識し、29万人以上のフォロワーを獲得しています。
革製品の制作工程や商品紹介の投稿でユーザーの認知を獲得しつつ、購入者の製品を使った「生の声」を投稿することで、ブランドの信頼度アップにつながるUGCをうまく取り入れています。
「株式会社土屋鞄製造所」の公式Facebookアカウントを確認する
Facebookの成功事例から学ぶ3つの企業戦略
Facebookのマーケティング成功事例から学ぶ3つの企業戦略は以下の通りです。
- 独自性のあるコンテンツ
- 制作過程を見せる
- UGCを活用したコンテンツ
観光に関するアカウントを運用する場合は、地域の歴史や特産品、人気の観光スポットを取り上げることで「特定の地域に遊びに行きたい」というユーザーのフォローを促せます。
虎斑竹といった、一般的にはなかなか知られていないニッチなジャンルのアカウントを制作する場合は、制作過程を見せたり、生産者の顔や商品に対する思いを伝えたりすることで共感を生み、フォロワー獲得につながります。
商品の制作・販売を行なっている企業は、制作過程や商品紹介だけでなく、お客様から実際にいただいた「感謝の手紙」などを掲載することで「ブランドに対する安心感・信頼度」を高められ、フォロワー獲得につながるでしょう。
Twitterを活用した企業マーケティング成功事例3選
Twitterを活用した企業のマーケティング成功事例を3つご紹介します。
1.ユーザーと接点を作る運用でフォロワーを増やした「株式会社NTTドコモ」
大手通信キャリアの株式会社NTTドコモでは、Twitterでユーザーと接点を作る運用を行い、1年でフォロワー20万人の増加に成功しています。
ユーザーに投稿を届けるだけでなく、投稿に対してユーザーがコメントやいいねといったアクションを起こしたくなるような表現を意識することで、ユーザーとのコミュニケーションが活発になりました。
またフォロワーを増やす施策として、NTTドコモのツイッターアカウントのフォローと指定のツイートをリツイートすることで、プレゼントが当たるキャンペーンを実施。
その結果、フォロワーが1年間で20万人増加しました。
「株式会社NTTドコモ」の公式Twitterアカウントを確認する
2. ユーモアあふれる投稿を意識してフォロワーを増やした「株式会社石井マーク」
各種銘板・ステッカー、標識のデザイン・制作を行なっている株式会社石井マークでは、ニッチなジャンルながらもユーザーが楽しめるユーモアを意識した投稿を行うことで、フォロワーを増やしています。
同社は、各種銘板・ステッカー、標識などの実用性のある投稿を行うだけでなく、標識などのデザインを使ったユーモアのある投稿を継続的に行いました。
その結果、広告やキャンペーンを使わないオーガニック投稿のみで、数万人のフォロワーを獲得しています。
「株式会社石井マーク」の公式Twitterアカウントを確認する
3. 製造過程や商品紹介でフォロワーを増やした「フセハツ工業株式会社」
ばねの製造販売を行う「フセハツ工業株式会社」では、ばねの製造家庭や商品知識、ばねをつかったユニークな投稿を行うことで、フォロワーを増やすことに成功しています。
同社は主にばねの製造過程を動画でアップロードしていますが、癖になる製造工程が反響を呼び、フォロワー増加につながっています。
「フセハツ工業株式会社」の公式Twitterアカウントを確認する
Twitterの成功事例から学ぶ3つの企業戦略
Twitterのマーケティング成功事例から学ぶ3つの企業戦略は、以下の通りです。
- ユーザーとコミュニケーションを取るコンテンツ投稿
- プレゼントキャンペーンの実施
- ニッチなジャンルは製造過程やモノについて発信
Twitterは「コメント」「DM」「いいね」「リツイート」など、ユーザーのコミュニケーションを取りやすいSNSであるため、コミュニケーションが生まれやすいようなアンケート型の投稿やプレゼントキャンペーンなどが効果的です。
石井マークやフセハツ工業のようにニッチなジャンルの場合は、商品知識や製造工程を投稿するだけでも話題になり、フォロワー増加につながるケースもあります。
ニッチなジャンルの場合は、一度投稿を行なってみて効果測定を行うことが大切です。
LINEを活用した企業マーケティング成功事例2選
LINEを活用した企業のマーケティング成功事例を2つご紹介します。
1. LINE経由でのサイト閲覧数を100倍に伸ばした「株式会社小学館」
さまざまなジャンルの雑誌やコミック、児童書などの書籍を刊行する「株式会社小学館」では、LINE公式アカウントを開設して集客を行った結果、LINE経由でのサイトサイト閲覧数を100倍に伸ばしました。
LINEの月間アクティブユーザーは9,000万人を超えており、LINE公式アカウントへの友達登録を促すことは難しくありません。
友達追加後は、LINEのトーク画面はクローズドなコミュニケーションが取れるだけでなく、ターゲットユーザーに的確に情報を伝えられます。そこにパーソナライズされた内容を配信することで、LINEからのサイト閲覧数を100倍に伸ばすことに成功しています。
2. 2か月でアカウントの友達数が4000人を超えた「琴平バス株式会社」
観光バス・タクシー事業を運営する「琴平バス株式会社」では、LINE通知メッセージを導入・運営することで、2か月でLINE公式アカウントの友達数を4,000人も増やしました。
同社は「利用するユーザーの予約忘れや乗車直前の問い合わせ数を減少させたい」という思いでLINE通知メッセージを導入。
ユーザーにとって便利な機能を導入したことが、LINE公式アカウントの友達数増加につながっています。
LINEの成功事例から学ぶ2つの企業戦略
LINEのマーケティング成功事例から学ぶ2つの企業戦略は以下の通りです。
- 公式アカウントの活用
- メッセージ機能によるユーザーとのコミュニケーション
LINEでSNSマーケティングを行うのであれば、公式アカウントの活用は欠かせません。公式LINEアカウントを利用することで、ユーザーに合わせたコミュニケーションが可能です。
琴平バスのように、ユーザーの予約状況に合わせてリマインドを行うなどのニーズに合わせた機能を追加すれば、LINEをつかったマーケティングを円滑に進めることができます。
TikTokを活用した企業マーケティング成功事例2選
TikTokを活用した企業のマーケティング成功事例を2つご紹介します。
1. 料理動画を掲載し、たくさんのフォロワーを獲得した「dely株式会社」
料理のレシピアプリ「クラシル」を運営する「dely株式会社」は、TikTokで料理動画を掲載することで、多くのフォロワーを獲得することに成功しています。
同社はInstagramにもレシピ動画を投稿していますが、TikTokでは若者向けに材料が少なく簡単にできるレシピに絞って配信。
「この動画をみれば料理ができる」という価値を提供し、たくさんのフォロワー獲得に成功しました。
2.変わった賃貸紹介でフォロワーを増やした「株式会社フォーラス&カンパニー」
LINEで自分に合った賃貸物件を見つけられるサービスを展開している「フォーラス&カンパニー」は、変わった賃貸を紹介するアカウントを運用し、フォロワー獲得に成功しています。
運用している「Simple NAIKEN(シンプルナイケン)不動産」というアカウントでは、ユーザーが思わずみたくなる地下室や隠し部屋があるような変わった物件を紹介することで、他の賃貸物件紹介アカウントと差別化を図っています。
その結果、多くのフォロワーを獲得することに成功しており、人気の動画は300万回以上再生されています。
「株式会社フォーラス&カンパニー」の公式TikTokアカウントを確認する
TikTokの成功事例から学ぶ2つの企業戦略
TikTokのマーケティング成功事例から学ぶ3つの企業戦略は、以下の通りです。
- ユーザーニーズを満たすコンテンツ
- 目を惹きつけるコンテンツ
TikTokでは、クラシルのように「これを見れば料理を作ることができる」と思わせるような、ユーザーニーズを満たすコンテンツを作成しましょう。
またTikTokは短尺動画を投稿するSNSであるため、数秒で目を惹きつけるような動画を投稿することが、アカウントを伸ばすコツになります。
自社の強みや目的に応じてSNSを使い分けよう
Instagram、Facebook、Twitter、LINE、TikTokなど数多くのSNSがありますが、それぞれに特徴があり、また利用しているユーザーも異なります。
そのため、自社でこれからどんな商品やサービスを広めたいのか、そのターゲットはどういった層なのかによって、SNSを使い分ける必要があります。
これを知らずにSNSマーケティングを始めてしまうと、投稿のネタ作りに行き詰まったり、投稿は人気になったのに全然売り上げにつながらなかったりと、思うような結果を得られないことになってしまいます。
まずは、自社の強みや目的に合わせたSNSを利用しましょう。
ランサーズでは、SNSマーケティングのコンサルタントや各SNSマーケティングのプロランサーが在籍しています。
「自社でSNSに詳しい担当者がいない」「どのSNSを始めればいいかわからない」という方は、プロランサーに相談してみましょう。
SNSマーケティングの成功事例を元にアカウント運用を始めよう
本記事では、各SNSマーケティングの成功事例を紹介しました。
SNSマーケティングは、利用するSNSによって運用方法やコツが異なります。本記事では、SNSごとに成功事例とそこからわかる運用戦略を紹介しておりますので、参考にしてください。
また、ランサーズにはSNSマーケティングのプロやコンサルタントが在籍しています。
もしもSNSマーケティングについて、「SNSマーケティングを始めたいけど始め方がわからない」「どのSNSを選べばいいかわからない」と悩んでいる方はプロに相談してみてはいかがでしょうか?
