専業主婦、フリーライターになる|ストイック・ママのスキルアップ術

専業主婦、フリーライターになる|ストイック・ママのスキルアップ術
結婚や出産を機に、フリーランス・在宅ワークという働き方を選択する女性はたくさんいます。家族との時間を大切にしながら、社会とつながっているための有効な手段。ところが、実際に働き始めると、想像していた幸せな選択ではなかった……というケースも?会社員に戻ることが頭をよぎりながらも、自らの努力で充実した生活を手に入れた鶴原さん。きっと彼女のスキルアップ・時間管理の方法は、フリーランスという働き方を選択した皆さんの参考になります。
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スキルもコネもない専業主婦が、フリーランスに

自宅で働きたい。そう思うようになったきっかけは出産でした。子どもが小さい間はできるだけ一緒にいてあげたい、成長したら学校とも積極的に関わっていきたい。そう考えていた私にとって、自宅で仕事をすることは、自分のしたいことと家族の両方を大切にできる理想的な働き方に思えたからです。

しかし、当時の私はスキルなし、コネなし、子どもを抱えた専業主婦。ここからフリーランスになるというのは、はっきり言って雲をつかむような話です。

お子さん

そこでまずはスキルをつけるために、モニターサイトで見つけたメルマガライター養成講座のモニター生に応募。もともと文章を書くのは好きだったので、これならものにしやすいのでは、と考えてのことでした。この判断は正しかったようで、基礎編、プロ編と順調に進んだ結果、受講後すぐにあるオンラインショップのメルマガを書かせていただくことに。自分でもびっくりするくらいスムーズに、ライターとしての仕事を始めることができたのです。

「私がしたかったのは何だったっけ?」SOHOの理想と現実

ところが、実際にフリーランスとして働きはじめた私を待っていたのは、予想と違った現実の数々。

たとえば、子どもが病気になったとき。会社勤めなら、私の仕事は休んでも誰かがカバーしてくれたことでしょう。しかしフリーランスで働いているとそうはいきません。熱を出て寝ている子どもの横でパソコンに向かい仕事をしていたこともあります。子どもの看病でふらふらになりながら仕事をしたこともありました。

また、自宅で仕事をする以上ほとんど出かけることはないだろうという予想もはずれました。打ち合わせや取材・スキルアップのための勉強会、知り合いを増やすための交流会など、思っていた以上に外出しなければいけない場合が出できたのです。ときには帰りが遅くなることや、外泊を伴うこともありました。自分の仕事をカバーしてくれる人は誰もいない。その現実に、予想が甘かったことを突きつけられる日々が続きました。

自分の仕事と家族と一緒の時間の両方を大事にしたくて始めた仕事なのに、気がつけば仕事と家族の両方に振り回されてしまっているような気がする。ひょっとしたら、会社員として働いたほうがよかったのではないか。そんな疑問を抱くことすらありました。

時間と仕事を自分で管理することで、理想に近づいた

そんなときに出会ったのが、時間管理をテーマにした仕事です。この仕事を通じて、私は今まで自分の時間管理がいかに甘かったかを痛感。もっと仕事も家族も大事にするために、自分で自分のスケジュールをしっかり管理しようと決めました。

スケジュール管理

具体的な管理方法は、Google Calendarを使って1日の時間の使い方を決めること。たとえば、この日の午前中は案件Aのライティング。午後からは案件Bの下調べ。子どもたちが帰ってきてからはCの原稿チェックをして納品のメールを送り、夕方からは家事タイム。夜は団らんの時間にして仕事はしないというように細かく決める方法です。

それまでももちろん、予定はざっくりと頭の中で立てていました。しかし、きちんと予定登録してそれに合わせて動くように意識したことで、時間の使い方が明らかに変わってきたのです。仕事とプライベートの時間のバランスも取れるようになり、余裕をもって、自分の好きなように時間を使えるようになったのです。

思い描いていた10年後とは違ったけど、それでも大丈夫

フリーランスになってもう10年以上が経ちました。ライターになった頃は漠然と、10年後は子どもも大きくなるから仕事をたくさんできるはずと思っていたのですが、実はその予想は少々はずれました。

というのが、数年前から長男が体調を崩し、ほとんど登校もできない状態になっているからです。隣県の病院まで通院したり、快復のためにできることや進学について考えたりなどプライベートが少し慌ただしくなり、自然と仕事量はやや控えめにせざるを得なくなりました。

しかし、こんなふうに自分や家族の都合に合わせて仕事量を調整できるのも、フリーランスならではのこと。しみじみ、フリーランスとして働くという選択をしてよかったと思っています。

長男の体調はまだまだ一進一退ですが、それに合わせて仕事と時間を上手にコントロールし、これからも公私のバランスがとれたいい日々を送っていきたいと考えています。

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