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固定費削減の方法・アイデア5選!変動費との違いも解説します

固定費削減はどの企業にとっても大きな課題でしょう。企業業績アップのためには避けては通れない問題です。そこで今回は、固定費と変動費の違いと分類の具体的な例や、把握しておきたい損益分岐点、固定費削減が重視される理由などをご説明します。また、固定費削減の方法を5つご紹介致しますので、ぜひ参考にしてください。

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固定費と変動費の違い

固定費と変動費
まずは、固定費と変動費はどう違うのかご説明いたします。

固定費とは?

売上に関係なく計上されるのが固定費です。
生産量や販売量が増えても減っても、増減せずに一定で発生する経費のことを固定費と言い、不変費とも言います。

【固定費の具体例】
・家賃
・固定資産税
・保険料
・人件費

変動費とは?

売上に比例するように計上されるのが変動費です。
生産量や販売量が増えたり減ったりして、売上に比例するように増減する経費のことを変動費と言い、可変費とも言います。

【変動費の具体例】
・仕入れ
・外注費
・運送費
・光熱費

固定費と変動費の分類方法とは?業種ごとの具体例

固定費と変動費
では、固定費と変動費とは具体的にどういうものを指すのか、表も使って詳しくご紹介致します。

意外と難しい!固定費と変動費の分類

経費を分類した固定費と変動費は、売上の増減に伴って変動するものかという点がポイントとなります。
しかし、実際に分類しようとすると悩んでしまう経費は多く存在し、分け方も人それぞれと言えます。

例えば、人件費は固定給で支払っていれば固定費となります。
しかし、生産量や販売量に比例して発生した残業代は、変動費とも捉えることができます
このように、変動費と固定費ははっきりと区分することが難しいので、割り切りも大切となってきます。

とは言われても、悩んでしまうことは多いでしょう。
そういった場合には、中小企業庁の費用分解基準表を参考にするのがおすすめです。

【業種別】費用分解基準表

固定費と変動費の分解に悩んだ場合は、中小企業庁編平成15年度調査「中小企業の原価指標」(株式会社同友館 ISBN 4-496-03706-8 )の11-14ページにある、費用分解基準を参考に分類すると便利です。

業種固定費変動費
製造業直接労務費、間接労務費、福利厚生費、減価償却費、賃借料、保険料、修繕料、水道光熱費、旅費、交通費、その他製造経費、販売員給料手当、通信費、支払運賃、荷造費、消耗品費、広告費、宣伝費、交際・接待費、その他販売費、役員給料手当、事務員(管理部門)・販売員給料手当、支払利息、割引料、従業員教育費、租税公課、研究開発費、その他管理費直接材料費、買入部品費、外注費、間接材料費、その他直接経費、重油等燃料費、当期製品知仕入原価、当期製品棚卸高―期末製品棚卸高、酒税
卸・小売業販売員給料手当、車両燃料費(卸売業の場合50%)、車両修理費(卸売業の場合50%)販売員旅費、交通費、通信費、広告宣伝費、その他販売費、役員(店主)給料手当、事務員(管理部門)給料手当、福利厚生費、減価償却費、交際・接待費、土地建物賃借料、保険料(卸売業の場合50%)、修繕費、光熱水道料、支払利息、割引料、租税公課、従業員教育費、その他管理費売上原価、支払運賃、支払荷造費、支払保管料、車両燃料費(卸売業の場合のみ50%)、保険料(卸売業の場合のみ50%)、注:小売業の車両燃料費、車両修理費、保険料は全て固定費
建設業労務管理費、租税公課、地代家賃、保険料、現場従業員給料手当、福利厚生費、事務用品費、通信交通費、交際費、補償費、その他経費、役員給料手当、退職金、修繕維持費、広告宣伝費、支払利息、割引料、減価償却費、通信交通費、動力・用水・光熱費(一般管理費のみ)、従業員教育費、その他管理費材料費、労務費、外注費、仮設経費、動力・用水・光熱費(完成工事原価のみ)運搬費、機械等経費、設計費、兼業原価

出典:中小企業庁:直接原価方式による損益計算書の作成・計算手順

なぜ固定費から?コスト削減の仕組みと理由

コスト
会社の利益を伸ばすには固定費の見直しを勧められることが多いです。
なぜ、固定費なのか、変動費を削減するとどんなことが起きるのか、例を用いてご説明いたします。
まずは、会社の費用と売上から損益分岐点をみてみましょう。

損益分岐点が関係!固定費と変動費から把握

「固定費+変動費=総費用」となり、総費用と売上が交わる点を損益分岐点と言います。損失と利益が分岐する点で、「売上-費用=0」の地点です。

損益分岐点と固定費と変動費の関係

損益分岐点から先の、伸びた売上が利益となるわけですから、損益分岐点を下げる(総費用を減少させる)ことでより儲けが出るということになります。

コスト削減は固定費から!その理由とは?

では、総費用を削減して儲けを増やすには、固定費と変動費どちらに着目するべきか……まずは固定費です。
その理由は、固定費を削っても売上に影響しないことが多いですが、変動費を削ると売上も減少する傾向にあるからです。

例えば、家賃100万円の事務所から家賃80万円の事務所に引っ越したとします。
この固定費削減が影響して、売上が変動するかというと、変動せず「±0」です。

一方で、材料を100円のものから80円のものに換えたとします。
この変動費削減は、商品価値が低下することが予想され、売上も変動し「-」となる傾向にあります。

そのため、売上が変動しない安全性のある、固定費の削減から検討することがおすすめです。

固定費削減の方法とは?アイデア5つ

コスト
では実際に、会社の利益をアップさせる固定費削減の方法を、実践しやすいアイデアから5つご紹介致します。

ペーパーレスの促進

社内で電子化が進めば固定費削減に繋がります。
例えば、書類が電子データとなれば、紙代、インク代などの削減になりますし、パソコン上やネット上にデータで保存しておけば保管スペースも必要なくなります。

また、印紙代の削減にも繋がるなど、ペーパーレス化が促進されることで、多くの固定費が削減されます。

ペーパーレスと言っても全くイメージが沸かないという企業は、まずは、労務管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
労務関連の書類をシステム上で作成、管理するだけでも多くの書類が削減されそうです。

光熱費の削減

電気代やガス代も毎月発生する固定費です。
とはいえ、電気代やガス代の節約を社員に求めるのは難しいという企業は多いでしょう。そんな企業におすすめなのが、供給契約先の見直しです。

2016年から電力の自由化、2017年からガスも自由化されています。
少しでも節約となる電力会社やガス会社を選んで、光熱費の削減を検討してみましょう。

移動や待ち時間ロスのカット

生産性のない無駄な時間をカットすることも大切です。
書類を電子化しデータ送信することで郵便局への移動をカットしたり、ネットバンキングの利用で銀行の待ち時間をカットするなど、移動や待ち時間の削減を目指してみましょう。

車両費の見直し

車両は絶対に必要不可欠と思っている企業でも、車両を無くすことは出来なくとも、見直すことはできます
例えば、エコカーや、レンタカー、カーシェアリングなどで、税金は削減されます。
また、これにより駐車場代や、燃料代なども削減され、固定費のカットに繋がります。

一度、車両費の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

人件費の見直し

パートやアルバイト、フリーランスや、AIシステムの導入で、正規社員の新規雇用を見直すことも効果的です。
単純作業は、パートやアルバイト、技術的な作業は社員など分けることで、効率が良くなり生産性のアップにも繋がります。

また、慣れない新たな業務を従業員に覚えさせるのではなく、外部の知識を持ったプロに依頼するのもおすすめです。
慣れない作業での残業代のカットにもなり、固定費削減に繋がります。

固定費の削減は企業業績アップに効果的

決済
企業の利益を上げるためには、経費を削減し売上をアップさせることが重要です。
それには、損益分岐点をよく把握することが大切となります。

売上と共に変動しやすい変動費よりも、売上で変動しない固定費削減が企業業績アップに効果的です。

今回は、固定費削減の方法を5つご紹介しましたが、社内の経費の見直しを図るには、社内では補いきれないことも出てくるでしょう。
そんなときには、フリーランスに依頼して固定費を削減するのがおすすめです。

ランサーズなら、補ってほしい業務のプロを見付けることができます。
効率的に固定費削減をして、企業業績アップを実現させてください。

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