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フリーランスに仕事を依頼・外注するメリットやデメリットとは?発注の注意点を紹介します

IoTやAIの普及に伴い、仕事のあり方は「企業単位」から「プロジェクト単位」に移行すると言われ、今までの活用のスタイルを変化させていく必要があります。その選択肢の一つがフリーランスへの仕事依頼・外注です。近年では、社会的にも様々なワークスタイルが確立されてきており、フリーランスで活躍する人も増加してきています。この記事では企業がフリーランス活用を始めるにあたってのメリットやデメリット、既に活用している企業の事例、導入時のポイントなどを紹介していきます。

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企業のフリーランスへの依頼・外注状況は?

フリーランスへの依頼・外注状況

企業によっては既にフリーランスに仕事を依頼・発注し始めているところもあります。
実際にはどのように進んでいるのでしょうか。

フリーランスに外注した目的、効果

ランサーズが2020年に行った調査によると、既に大企業の4割でフリーランスへの仕事発注・外注が認められているという報告があります※1。

また、同社が2019年に行った別の調査では実際にフリーランスに仕事を依頼した9割の企業が「効果的だった」と感じているというデータもあります※2。
このように実態としては、多くの企業がフリーランス外注を始め、効果を感じていることがわかります。

では、実際に企業はフリーランスをどのような目的で依頼しているのでしょうか。
フリーランスに依頼する目的としてよく挙げられているものは、

  • 社内業務の効率化
  • 社員にしかできないコア業務へ集中したい
  • 社外から新しい知識や経験を取り込むことで、新しいイノベーションを生み出す

という目的もよく聞かれます。

フリーランスに依頼・発注できる仕事

フリーランスに依頼できる仕事のタイプは様々ですが、大きく3つ

タスク型

      1. :データの収集や入力、画像加工などの作業を成果物として納品する

プロジェクト型

      1. :ホームページの制作やシステム開発など、社内の人材だけでは実現が難しい成果物をまるごと委託する

コンペ型

    1. :ネーミングやロゴ、デザインを広く募集して、良いものを選択する

以上のタイプがあります。
このように、目的に応じてフリーランスに依頼できる仕事のタイプも複数あり、今後も様々なシーンで外注が進んでいくことが予想されます。

※1:フリーランスと副業について調査した「企業の新しい働き方調査」
※2:企業の『外部人材(フリーランス)活用実態調査』

フリーランスに依頼・外注している企業の事例

ここでは実際にフリーランスを既に外注・発注している企業の事例を紹介していきます。

株式会社ベネフィット・ワン

企業や官公庁の福利厚生業務代行を行う同社では、雇用のあり方が変化してきている時代背景を元に、フリーランスなどの外部の人材への外注に着手を始めたそうです。
全社的に業務の見直しを行い、オフィス外でもできる仕事、社員でなくてもできる仕事を整理し、フリーランスに依頼を開始。
結果として生産性が向上し、社員の過重労働を回避できたという効果が報告されています。

アカウンティング・サース・ジャパン株式会社

クラウド型の税務・会計・給与システムを提供する同社では、オウンドメディアの立ち上げに伴い、大量に記事を掲載する必要がありました。
しかし、社内で制作できる記事数には限界があること、スピード感に欠けることに課題を感じ、フリーランスに記事制作を依頼することを決断されました。

結果、3か月で数十記事もの記事制作を行い、オウンドメディアの立ち上げに成功。
オウンドメディアの波及効果として自社コンテンツのプレビューが3倍以上に増えるという効果がありました

参考:コンテンツの量と質をコントロールし300%成長

企業のフリーランスに依頼・外注のメリットとは

フリーランスに依頼・外注のメリット

ここで改めて企業がフリーランスに仕事を依頼・外注するメリットを整理してみましょう。
メリットとしてあげられるのは

    1. 1.社内教育や部門立ち上げ不要で即戦力のある人材に依頼できる
    1. 2.過重労働にならない社内環境づくりができる
    1. 3.社外から新しい視点や知見を導入できる

以上の3つです。

メリット①:
社内教育や部門立ち上げ不要で即戦力のある人材を利用できる

フリーランスに外注するメリットは専門性やスキルをもつ即戦力のある人材の協力がすぐに得られる点です。
社内でプロジェクトを立ち上げる場合、社内の人材で業務を進めようとすると様々な課題があります。

スキルが身につくまで社内で人材を教育し育てるか、もしくは中途採用を通じて人材を確保する必要があります。
しかし、人材を育てるには時間がかかりすぎ、中途採用では条件にあう人材を見つけ出すことが難しい場合もあります。

また人件費を考慮すると、そのプロジェクトのためだけに正規採用できないという事情も出てくるかもしれません。
その点、フリーランスに依頼すれば、優秀な人材にプロジェクト単位で協力を仰げます。結果として、プロジェクト実現のための時間やコストが幅に短縮されるというメリットがあります。

メリット②:
過重労働にならない社内環境づくりができる

フリーランスに依頼するメリットには社内の業務負担が軽減できるというポイントもあります。これからの時代は労働人口の減少に伴い、ますます人手不足が加速すると予想されます。

必然的に社内の人材への業務負荷が増えることにつながっていくと考えられます。
加えて、政府が掲げる「働き方改革」では過重労働・長時間労働の解消も重要課題として挙げられています。
フリーランスに依頼すれば、人手不足も解消しながら社内の過重労働の問題の解決にもつながります。

また、社員の業務負担が減るだけでなく、社員は社員にしかできないコア業務や生産活動に集中できるようになるのもメリットの一つです。
結果として企業全体の生産性もアップする効果も期待できるでしょう。

メリット③:社外から新しい視点や知見を導入できる

自社以外の客観的な視点や、フリーランス自身の経験からの知見を期待できるのもフリーランスに外注するメリットです。特に専門分野で優秀なフリーランサーは経験、知識、ノウハウを豊富に持っている場合が多い傾向にあります。

社内だけの発想では、どうしても業界にとらわれたり既存の概念に縛られたりしてしまいがちになります。
その点、フリーランサーならば他の業界も踏まえた見方や、客観的な視点、俯瞰した視点をもって業務に携わってくれる可能性が期待できます。
実際に業務の幅が広がったり、事業の新しい展望が開けたりするケースも多く聞かれます。
企業に新しい風を吹き込んでくれるのもフリーランスに外注のメリットと言えます。

企業のフリーランスに依頼・外注するデメリットとは

デメリット

では、逆にフリーランスに外注するデメリットとなるのはどのような点でしょうか。
デメリットとしてあげられるのは

    1. 1.継続的に協力が仰げるかはわからない
    1. 2.初見では品質の担保が難しい
    1. 3.人材探しや付随業務が必要

以上の3つです。

デメリット①:継続的に協力が仰げるかはわからない

たとえフリーランスで優秀な人材に出会えたとしても、継続的に自社に協力してくれるとは限りません。優秀なフリーランスは他からも引き合いが多い可能性もありますし、企業がいくら希望してもその人を独占することができない場合もあります。

また、あまりにフリーランスばかりに頼ってしまうと、社内にノウハウが蓄積しないという恐れもあります。

このような状態が過度に進むと、「フリーランスの協力が得られなくなってしまったら、とたんに業務が進められない」という事態を引き起こしてしまいます。
継続的に協力が得られないかもしれないということも踏まえた上で、社内のノウハウ蓄積や業務設計、業務体制の構築をしましょう。

デメリット②:初見では品質の担保が難しい

フリーランスに協力を求めるとき、企業が一番気になるのは「どのようなクオリティで仕事をしてくれるか」という点ではないでしょうか。
品質には仕事の質そのものだけでなく、安心して仕事を任せられるかという点も含まれます。

フリーランスは個人での活動がベースとなるため、その人の状況により稼働状況が安定しない場合もあります。
企業はフリーランスとは雇用関係にはありませんので、稼働状況や働き方にまで口出しできないのが実情です。
このような点からも、信頼関係ができるまでは実際の品質がわからないのがフリーランスに依頼するデメリットとも言えます。

この点に関しては、デザイナーであれば過去の作品のポートフォリオを提出してもらう、ライターであれば執筆記事を教えてもらうなど、過去の実績を確認するのもいいでしょう。
また、フリーランスの過去実績が確認できるクラウドソーシングサイトを利用するのもひとつの解決策です。
過去の実績から信頼できそうなフリーランスを選んで契約すれば、ある程度の品質の担保が可能です。

デメリット③:人材探しや付随業務が必要

企業が個人で活動しているフリーランスと出会うのが難しいという点もフリーランス外注のデメリットとなります。

直接募集して人材を探し出し、評価基準を設けて契約するまでのプロセスが確立されていないと、時間がかかったり思うように人材が集まらなかったりします。
人材探しに関しては自前でやるよりは、既にシステム化され簡単に希望の人材に出会えるクラウドソーシングサイトを利用するのもいいでしょう

また、業務効率化のためのフリーランス外注ではあるものの、契約書類の作成や業務のためのマニュアル制作、進捗管理など、今までになかった付随業務が発生するのは避けられません。
付随業務はいわば「見えない業務」で見過ごされがちです。
フリーランス外注の前には社内でしっかりと付随業務についても見積もっておく必要があります。

フリーランスを探す手間は、ディレクターにお願いしよう。

これまで、フリーランスを外注するときのデメリットを3つ紹介してきました。どれも手間がかかったりと大変ですよね。

ランサーズでは、、『Lancers Outsourcing』というサービスも運営しています。こちらに問い合わせると、ランサーズのディレクターが要件のヒアリングからフリーランスの選定、そして進行管理など納品までのプロセスを代行します。
フリーランスの選定・進行管理をする手間を省ける分、少し費用がかかりますが、本来のコア業務に集中できます。ぜひ、一度ご検討してみてはいかがでしょうか。

フリーランスに仕事を依頼する時に注意するポイント

オフィス

実際にフリーランスに仕事を依頼するときにはどのような点に注意すればいいのでしょうか。
具体的なポイントを解説していきます。

人材確保で注意するポイント

フリーランスを選ぶ際はよっぽど単純なタスク作業でない限り、まずは実績を確認するようにしましょう。
一言でフリーランスといっても、ベテランから駆け出しまで幅広い人材が存在します。
フリーランスとしての過去の実績や会社員も含めた業務経験、特定のソフトウェアが使えるのかなどのスキルチェックも必要です。

また、常駐型でない限りコミュニケーションが円滑にとれるかも重要なポイントになります。いくら条件にあったスキルをもっている人であっても、週に一回しか連絡が取れない、深夜にしか連絡がつかないとなると実際には不便が生じてしまいます。

さらに社会人としての常識を持っているかどうかも重要なポイントです。
納期を守れなかったり、仕事を途中で投げ出してしまったりすることがないよう、できればその人の社会人経験も参考にすることをおすすめします。

実務上で注意するポイント

フリーランスに仕事を依頼することになれば、契約書だけでなく、マニュアルや手順書、レギュレーションなども文書化しておくことがポイントです。
マニュアルやレギュレーションを明確にしておけば、複数のフリーランスに依頼した場合も、安定した品質の納品物が期待できます。

常にマニュアルや手順書をアップデートしておけば、やり直しのムダも省け、フリーランスと企業のそれぞれの負担が減らせます。
また業務を委託したとしても、フリーランスに丸投げするのではなく、定期的な進捗管理や工数管理も欠かせないポイントです。

場合によっては、情報共有の環境やクラウド環境を整えておくことも、フリーランスとの共同作業を円滑に進めるカギになります。
また総務や法務、経理部門など社内各署との調整をして、フリーランスとの契約から支払いまでスムーズに進むような根回しも重要です。

まとめ

メリット
企業にとってもメリットの多いフリーランスに外注することは今後どんどん進んでいくと予想されます
フリーランスへ仕事を依頼するにともなって人材探しや、管理業務などの付随業務が発生する側面もありますが、最近では手軽に利用できるクラウドソーシングサイトも複数あります。
日本でも最大級の規模を誇るランサーズなら、最短即日で仕事の発注が開始できます。

企業の要望にあわせ、フリーランスの管理やマッチングのサポートも受けられるプランも用意されています。
これからの企業の人材活用のひとつの方法としてフリーランスに仕事依頼・外注を始めてみてはいかがでしょうか。

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