講演会やインタビューの映像・音声を持っているだけでは、WEBサイトなどのコンテンツとして活かしにくいため、文章に書き起こして活用することができます。その際に活躍してくれるのがテーブ起こしを業務として引き受けてくれる業者です。文字起こし・テープ起こしライターは、さまざまな音声を文字データに変換してくれます。テープ起こしにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。見積もりの交渉をする際に気を付けたいポイントについて解説します。

見積もり方法はや相場は?
まず、文字起こし・テープ起こしを依頼すると、どれくらいの費用がかかるのかが気になりますよね。文字起こし・テープ起こしの相場はどのくらいなのでしょうか。
時間もしくは文字単価計算が多い
文字起こし・テープ起こしは、音声データの1分あたりの作業料の単価か、文字起こし後の文字数で計算する業者が多いです。
時間単価の場合、データの長さに応じて金額が決まり、専門的な用語が多く含まれるものは別途の単価が設定されます。
見積もり料金は業者によって様々ですが、文字起こしの相場は、
- 音声時間で見積もる場合:単価100円/分程度~
- 文字数で見積もる場合:1文字=1円
以上を費用相場とすることが多いようです。しかし、専門性の高い内容や仕上げ方次第で200円から300円程度の単価になることもあります。
追加料金が必要になる場合
また、納期によって追加の金額が設定されます。依頼後すぐに納品してもらいたいという場合は、優先的に作業をしてもらうための追加料金が必要になるでしょう。
24時間以内の納品を指定する場合や、翌日までの仕上げてもらうなど、短納期であればあるほど単価が高くなります。そのため、リーズナブルな金額で依頼したい場合、約1週間程度の余裕をもっておくと良いです。
音声データの声の言い間違いを正してくれるように依頼することもできますし、話し言葉で撮られている音声を書き言葉にリライトしてもらうように頼むこともできます。それぞれのサービスを含む場合の単価も別途設定されています。
覚えておきたい!料金の見積もりに必要な2つのこと
では実際に、文字起こし・テープ起こしの見積もりを依頼するステップについて解説します。たいていは、WEBページの入力フォームから見積もり依頼を送ることができるようになっています。どのような項目を入力して見積もり依頼をするのでしょうか。
文字起こし・テープ起こしの見積もり項目
文字起こし・テープ起こしの見積もりを送信するのに必要な記載項目は、文字起こし・テープの長さ、希望納期、仕上げ方法、納品方法などの項目です。
1.テープの長さ
音声データに録音されている長さです。5分単位や15分単位で設定できるようになっている場合や、30分以内には一律30分の料金となるような場合もあります。
2.希望納期
納期までの期間によって追加の単価が見積もり額に含まれるようになります。1週間程度の余裕を持たせると、一番安い単価で依頼することができます。
3.仕上げ方法
ケバ取り・素起こし・整文などの仕上げ方法から用途によって選択することができます。
4.納品方法
文章データの納品方法として、WORDや、テキスト形式などから選択することができます。
文字起こし・テープ起こしの見積もりに関する用語
文字起こし・テープ起こしの見積もり依頼のやり取りの際に必要となる専門の用語について詳しく解説します。
用語1:ケバ取り
話し言葉に含まれてしまう口癖、言いよどみ、言い直し、相槌などを取り除く文字起こし・テープ起こしの仕上げ方法のことを「ケバ取り」といいます。書き言葉として分かりやすい文章にかえてくれますが、文章の修正をしたり加筆をしたりしてくれるわけではありません。インタビューや対談などをWEBメディアとする場合、講義や講演などの録音データをテキストとしておきたい場合など、音声データを記事原稿としたい場合に使います。
用語2:素起こし
録音された音声データを一字一句正確に書き起こしてくれるのが、「素起こし」です。「丸起こし」、「べた起こし」、「完全逐語訳」などと呼ばれることもあります。その会話がなされた場の雰囲気をより正確に伝えることができます。裁判の証拠として用いたり、会話の分析のために使ったりします。
用語3:整文仕上げ
ケバ取りをしたうえで、さらに書き言葉として文章が整うようにするのが「整文仕上げ」です。文体も「ですます調」などに統一し、文章全体としての表記の一体感を持たせます。助詞を加えたり、話し言葉にありがちな抜き表現を正したりして、美しく正しい書き言葉の文章に整えます。文章をリライトする高度な技術を要するため、経験豊富な文字起こし・テープ起こしライターが担当する可能性が高いです。会議の記録などの用途に使用します。
用語4:くろまる
単語などの短い文の聞き取りができなかった場合に、くろまると呼ばれる記号が付されます。
用語5:ゲタ
納品された文章データに、ゲタと呼ばれる記号が付されている箇所があるなら、その箇所には、聞き取った文章にどの漢字を当てたらよいかを判断できなかったという意味があります。ライターがわからなかった箇所をゲタ記号で囲んでいます。
見積もり依頼する時の3つの注意点とは?
では、スムーズに文字起こし・テープ起こしの見積もり依頼をすることができるように注意すべき点を解説します。
業者の選び方
文字起こし・テープ起こしの業者にはそれぞれの得意分野があります。医療系の講演のテープ起こしを多数手がけているという業者であれば、その分野に関する優れたノウハウを持っていて、より正確なデータ作成に貢献してもらえることでしょう。
情報漏洩などのセキュリティーに注意が必要な案件は、秘密保持契約を締結することができる業者を選ぶとよいでしょう。法人の業者なら個人のライターよりもセキュリティー対応がしっかりしていることでしょう。
単価が高額であれば、品質の高さが見込めるというわけでもありません。他の文字起こし・テープ起こし専門業者に外注してマージンを取っているという業者も存在します。
事前の取り決めを怠ると、むしろ手間を生み出す。
仕上げのタイプを指定しますが、さらに細かくどのような仕上がりを希望しているかを伝えると、実際にデータを使う際の修正点を極力省くことができ、より効率的な運用が可能になります。
また、英数字が全角なのか半角なのかの指定、漢字の閉じ開きの具合、聞き取れなかった部分の対処など、納品されたテキストデータがより使いやすくなるように業者との間で共通認識を持っておくようにしましょう。
専門用語が多く含まれるなら、用語をリストとしておき、意図通りに書き起こしてもらえるようにしておくとよいでしょう。
聞きやすい音源を用意する
文字起こし・テープ起こし業者に送る音声データはなるべく音質のよいものを送るようにすることはとても大切です。技術の高いテープ起こしライターの方でも、聞き取りづらい音源だとあまり品質の良いアウトプットは上がってきません。
文字起こし・テープ起こしの見積もりを依頼しよう
文字起こし・テープ起こしの外注をより効率的にするためのポイントについて、詳しく解説しました。
