バリューチェーン分析をする必要性はどこにあるのでしょうか? この記事では、バリューチェーン分析とは何か、バリューチェーン分析を行うことの意味などについて解説します。

目次
バリューチェーン分析はプロセスのどこで価値が発生するのか見極めるもの
バリューチェーンとは、直訳すると「価値の連鎖」。
バリューはネームバリューのバリューで、価値や値打ちという意味です。
バリューチェーン分析においては「付加価値」という意味で使われることを覚えておいてください。
自社あるいは競合各社の事業を機能的に分類し、どの工程においてバリューが生み出されているか?
それを分析するのがバリューチェーン分析です。
主活動と支援活動、それぞれの流れと価値をチェック
機能的に分類、と書きましたが、この機能とは「主活動」と「支援活動」に分けられます。
主活動とは、製品が顧客の手に届くまでの流れと、そのことに直接関係する活動のことを言います。
具体的には購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービスなどの活動ですね。
そして支援活動は、主活動を支援する活動のことです。
全般管理(インフラストラクチャー)、人事・労務管理、技術開発、調達活動がそれに当たります。
主活動の内容によって支援活動はいろいろ変化しますが、基本はこの4つが支援活動です。
バリューチェーンを分析するということの意味は?
企業が販売する商品の価値は、この主活動と支援活動の連鎖から生み出されるものです。
バリューチェーン分析は、この連鎖のどのプロセスで付加価値が発生したかということの分析です。
この分析を行うことで、自社の強みを把握することができ、事業戦略が立てやすくなります。
そして競合他社の分析も併せて行い、他社が今後どう活動するのかという予測も立てることができるのです。
彼を知り己を知れば百戦殆からず!競合他社の分析に力を入れよう
競合他社の分析をすることによるメリットは、相手の動きの予測だけではありません。
他社と自社を比較することで自社が勝っているところを見つけ、それをもっと活かすための戦略に尽力できます。
戦略と予測!コスト削減にも繋がるバリューチェーン分析の凄さ
バリューチェーンによって自社のリソースが判断できれば、それをより効果的に配分していくことができるようになります。
リソースの見直しを図ることが、結果としてコスト削減に繋がるというわけです。
バリューチェーン分析は個々の活動の価値よりもプロセスを重視する
バリューチェーン分析の特徴として、プロセスを大事に考えるということがあります。
前述の各活動を行うプロセスのどこに付加価値があるのかを分析によって見出します。
業務ごとに分けて問題点を明確にする
どのプロセスで価値が生まれているかを知れば、逆にどの部分では生まれていないかということも把握できるということです。
それがわかれば、改善するためには何が必要かということも見えてきます。
自分の会社や競合他社の分析をすることのメリット
自社はもちろん、他社の弱点や非効率的な部分を洗い出すことができれば、競争に打ち勝つための施策を打ち出せます。
バリューチェーン分析で他社も分析することの必要性はそのことにあると言っていいでしょう。
サプライチェーンとバリューチェーンの違いとは?
バリューチェーンによく似た言葉で、サプライチェーンというものがあります。
サプライチェーンとは、製品を作るところから顧客に届くまでの流れという意味です。
商品のそのような流れを指したものという意味では、ほぼ同じですね。
しかしサプライチェーンはその流れを意味する言葉であるというだけです。
バリューチェーンはその流れの中で付加価値が生まれたのはどこであるかということに意味を見出すもの。
流れのどこに注目しているかという点がまったく違うということになります。
バリューチェーン分析の正しいやり方は?何から始めるべき?
便利なフレームワークであるバリューチェーン分析を今すぐ始めてみましょう。
他のビジネスフレームワークとは少し書き方が異なる部分があります。
ネット上にテンプレートを配布しているサイトもありますが、業界によって内容も違ったものになるはずです。
自社に合ったテンプレートがなければ、自作することをおすすめします。
Excelなどを使う手もありますので工夫してみてください。
自社のバリューチェーンを書き出して把握する
まずは自社のバリューチェーンを把握するところから始めます。
主活動・支援活動は業界によって変わってきますので、項目を作る際には注意してください。
活動ごとに細かく分析することの意味は?
自社のバリューチェーンを書き出したら、次はそれぞれの活動にかかるコストを導き出します。
各活動ごと、プロセスごとに記入して分析すると、どこに無駄があるのかがわかるようになります。
どこに弱みがあるのか、逆に強みはどこか導き出す
競合他社と比較しながら、自社の強み、そして弱みを分析していきましょう。
競争相手は一社ということはありませんから、いくつもの会社を並べて書く必要があります。
いろいろな角度から客観的に自社を見て、判断するのが良いと思います。
バリューチェーン分析を活用して新たな戦略を練るには?
バリューチェーンによるコストや競合他社との比較などが明確になったら、さらに分析を進めましょう。
このような分析は一度やったらもうやらなくていいということではありません。
競合他社も分析・改善を行っていると考え、常に状況は変わっていると思ってください。
分析を改善に繋げるために必要なのは専門家の意見
バリューチェーン分析を活用して、今後の戦略に活かしていくには、専門的な知識も必要です。
マーケティング方面に明るいコンサルタントなどがおすすめです。
業界に詳しいコンサルタントに相談するのがおすすめ
マーケティング系コンサルタントは、アドバイスをくれるなどの他、戦略の策定や事業支援などを行ってくれます。
このような分析を得意としている人は、企業にとってとても心強い味方となってくれますね。
どこまでを依頼するかは状況によって違うと思いますが、相談してみるメリットはとても多いです。
コンサルタントにコンタクトを取る方法はいくつかあります。
一般的には専門のコンサルティングファームか、フリーランスのコンサルタントということになるでしょう。
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