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■文字起こしとは
文字起こしとは、録音された音声データをテキスト化することです。インタビューや講義などの会話をICレコーダーやスマホのボイスレコーダーで録音し、再生して文字に変換します。
講演や会議・商談での議事録、雑誌インタビュー・書籍などで文字起こしが行われます。また「誰が話したのか」「いつの会話なのか」「不要な言葉がないか」などを要する作業もあり、音声を聞き分けて正確に文章化するスキルが求められます。
また、紙に書き出したりPCでテキスト化したりなど方法が異なっていても、文章化する工程は同じなため、どちらも文字起こしと認識しておきましょう。
■テープ起こしとの違い
テープ起こしと文字起こしの違いは特にありません。名称が違うだけで、作業内容はほぼ同じになります。
以前はカセットテープやビデオテープを用いていたことからテープ起こしと呼ばれていました。ただし、近年は録音データが多様化されたことで文字起こしと呼ぶケースが多いです。
また、その他の「書き起こし」「反訳」「音声起こし」などと呼ばれる作業も、文字起こしと同じ作業内容と考えて問題ありません。企業や人によって言い方が違うため、戸惑わないよう覚えておきましょう。
■正確に文字起こしをする4つの流れ
文字起こしは、音声を聞いてタイピングで文章を打ち込むだけだと時間がかかります。また、同じ音で「構成」「校正」のように意味合いが違う言葉が多いため、正確な文字起こしをするにはコツが必要です。
また、議題の内容がまとまっていない状態で録音をしようとすると、情報が散乱して伝わりにくい文章になってしまいます。
ここでは、正確に文字起こしをする流れについて解説するので、内容を元に録音・テキスト化していきましょう。
議題について理解を深める
まずは、録音に入る前に、議題について理解を深めておきましょう。議題の内容が分からないと、録音しても頭に入ってこず、文字起こしする際に時間がかかってしまうためです。
議題の本筋から用語の意味・読み方など、わからない部分は事前に調べておくとスムーズに内容が理解できます。また、議題に参加する人数や進行役、誰が参加するかまで情報がわかるなら、事前に把握しておくと作業が進めやすくなるでしょう。
ランサーズでは、WEB上のやり取りだけで依頼先探しや無料見積もり相談、納品、検収まで行うことができます。特に、録音時の会話内容は人によって声量が違うため、聞き取りにくい場面も少なくありません。メモを取る際に内容の理解が乏しいと、正確な文字起こしがしづらくなります。そのため、事前準備として議題の下調べはしっかりと行っておきましょう。
録音・メモをする
続いて、文字起こしをするために録音しつつメモを取ります。なるべくクリアに録音できるICレコーダーやスマートフォンの録音アプリ、または専用のマイクを用意し、雑音が入りにくい静かな場所に設置するとよいでしょう。
また、メモを取る際には要点を押さえつつ、誰の会話なのか適宜チェックしておくと文字起こしがスムーズに進みやすいです。加えて、インタビューや会議で休憩を挟む際は、メモの内容を簡単にまとめておきましょう。
特に、文字起こしを別の人に作業してもらったり、外注したりする場合、メモの内容が重要になります。大まかな流れを掴んで正確な文字起こしがしやすくなるため、必要な情報は書きそびれないことが大切です。
音声データを文字起こしする
録音した音声データとメモの内容をもとに文字起こしをします。文字起こしの効率を上げるためには、一度音声データを聞き返してみると良いでしょう。
録音時は情報収集と聞くことに専念しているため、書くイメージをしながら聞き返すことで議題の内容を復習しつつ正確な文字起こしができます。
次に、文字起こしをする際には、停止したり巻き戻したりせず、聞き取れた部分だけ書き出しましょう。都度聞き直すと作業効率が悪いため、聞き取れなかった部分を後から文字起こしした方がスピードアップに繋がります。
また、文字起こしはAI自動ソフトでも可能ですが、音声データによっては誤字脱字や変換ミスが多くなるケースも少なくありません。また、複数名が同時に発言していると聞き取れないため、その後の編集で聞き直したり、話の前後で言葉を予想したりして調整するようにしましょう。
文章を整える
最後に、素起こし・ケバ取り・整文をして文字起こしの文章を整えます。それぞれの概要は、以下の通りです。
- ・素起こし/音声を一言一句正確に文章化する
- ・ケバ取り/「あのー」「えー」など不要な文章を省いて整える
- ・整文/口調・語尾・語順などを整えて情報を分かりやすくまとめる
素起こしでは心理学で使われる会話の研究や、法廷や会議での証拠記録などで活用されるケースが多いです。文章で伝わりにくくても、正確な文字起こしが求められます。
ケバ取りは主にインタビューや会議などで活用され、不要な言葉を省きつつ会話口調・雰囲気を残すスキルが必要です。また、整文は資料作成などで使われるケースが多く、要点を残したまま美しい文章に仕上げなければなりません。
文字起こしの活用シーンを増やすためにも、それぞれの方法を覚えておきましょう。
■文字起こしが活用されるシーン
文字起こしは、インタビューや会議・商談など多くのシーンで活用されていますが、それぞれで必要とする理由や用途、素起こしやケバ取りなど文章を整える方法は違います。
活用シーンを事前に踏まえておくことで、メモを取る際にスムーズになり、文字起こしの効率もアップするでしょう。
以下で、文字起こしが活用されるシーンとよく使われる文章を整える方法を解説するので、作業効率化に役立ててください。
インタビュー
文字起こしがよく活用されるのは、インタビュー現場です。インタビュー現場では、インタビュアー(聞き手)とインタビュイー(話し手)が1対1の場面もあれば、複数相手にインタビューをする場合もあります。
複数人でのインタビューでは、会話が混雑したり似た声が聞き取りづらかったりするケースがほとんどです。そのため、メモを取る際に参加する人を事前に書いておくと、文字起こしがスムーズになるでしょう。
また、インタビューで多いのがフィラーと呼ばれる「えー」「あのー」といった不要な言葉です。さらに、質問を聞き返して同じ会話内容が繰り返されることも多いため、会話口調を残しつつインタビューの雰囲気を壊さないケバ取りのスキルが求められます。
会議・商談
会議・商談・ミーティング・打ち合わせなど、議事録が必要な場面でも文字起こしは活用されます。文字起こしを適切に行うためには、事前準備が必要なのはもちろん、議題の内容について事前理解を深めておくことが大切です。
議事録では、一言一句正確に文字起こしする素起こしのスキルが必要になります。会議や打ち合わせは長時間続いたり発言が増えたりする傾向にあり、会話の癖がある人だとフィラーも多いです。
そのため、文字起こしに長時間要するケースもあるでしょう。さらに、会議後に資料作成が必要であれば、要点を省かず正確な情報をまとめる整文が必要となるでしょう。
翻訳
外国語を翻訳して日本語に文字起こしするシーンもあります。外国語のみの場合、日本語と混ざる会話の両方があり、インタビューや会議などを必要とするタイミングは異なります。
外国語は話し手によってスムーズではないため、言い回しを理解できるスキルが必要です。加えて、正確な情報で文字起こしする必要があるため、翻訳アプリで対応するのは難しいでしょう。
また、翻訳の文字起こしが活用されるのは、字幕を要する場面や資料作成などです。グローバル化にともない活用される場面は多いですが、耳で聞いて理解できるだけでなく、スムーズな会話ができるレベルが求められます。
法廷
文字起こしは、法廷でも必要となるケースがあります。音声は書証として文章の一部として扱われることから、証拠物として認められないためです。
音声データを文字起こしすることで証拠物になりますが、正確な文書でないと採用されません。よって、素起こしのスキルで音声データと一言一句間違いない文書が必要です。
また、法的証拠として残す際、誰がいつ何を発言したのか正確な情報が求められます。そのため、タイムコードを用いて情報を全て一致させる方法が一般的です。
さらに、法廷での文字起こしになると、聞き取れない発言を曖昧にできません。誰かが有利になっては問題になるため、通常よりも長時間かかるケースが多いです。
講演会
講演会・セミナーなど、話した内容を二次利用する場合、文字起こしをするシーンがあります。基本的には許可を得ないと二次利用はできませんが、主催者との同意をもらって出版やWebテキストなどで活用するときに文字起こしが行われるでしょう。
講演会ではステージに立つ人のみ話すのが一般的なため、議題の内容を聞きそびれないようメモを取ることに集中すれば問題ありません。ただし、マイクを使ったり、人の話し声など雑音が入ったりする可能性があるため、録音には細心の注意を払いましょう。
また、整文して情報を整える必要があることから、文章スキルが求められます。加えて、議題の理解が乏しく、要点や事実との相違があると二次利用できないため、講演会のテーマについて念入りに学習しておくことが大切です。
■文字起こしを依頼する3つのメリット
文字起こしを自分で行うには事前準備がマストであるため、時間と費用のコストがかかってきます。加えて、人の会話のスピードは意外と速く、正確に文章化するのは難しいのが実際のところです。
その点、文字起こしを依頼することで機材の準備の手間を省けます。また、依頼先は文字起こしの専門家であることから、クオリティの高い納品物が期待できるでしょう。
ここでは、文字起こしを依頼するメリットを3つ紹介します。
録音用の機材を準備しなくて良い
文字起こしを依頼すると、録音用の機材を購入する手間やコストをかけずに済みます。特に、ICレコーダーは音の拾い方や品質が異なるため、良質な録音をするのであれば、購入費用がかかるでしょう。
また、録音からメモ取り、議題の理解についての事前準備などもあるため、費用以外の時間的コストも想定しておくべきでしょう。
他には、テキスト化が思ったように進まないとAI自動ソフトを購入して編集といった手間も考えられます。そのため、文字起こしを単発や数回程度しかしない人や、手間とコストをかけずに済ませたい方は、専門家に依頼した方がメリットが大きいです。
質の高い納品物を期待できる
専門家に依頼すると、質の高い納品物を期待できます。文字起こしの間違いのチェックをしてもらえるため、ただの文字の羅列になりにくいからです。
実際にケバ取りや整文をする場合、不要な文章や要点をまとめなければなりません。文字起こしは長文になり、音声を聞き取りつつ文章と長時間向き合わなければならないため、誤字脱字や聞き間違いが増えるでしょう。
その点、専門家は専用の録音機から準備しており、アプリやソフトに比べて音声品質が高いデータを用意してくれます。クオリティの高い納品物と音声データで最終チェックができるため、内製コストの削減にも繋がるでしょう。
柔軟に対応してもらえる
文字起こしは電話対応だけでなく、実際に現場で会ってやり取りをします。依頼先と直接仕事をすることから、柔軟に対応してもらえて気軽に相談しやすいです。
特に、文字起こしが必要な場面では、細かく伝えたい要望があったり、写真・録画をしてほしかったりなどもあるでしょう。依頼先も仕事として行っているため、できる限りの要望に応えてくれるはずです。
加えて、専門家の仕事を見ることで、文字起こしの方法やスキルを身につけられます。その後は簡単な文字起こしは自分で行い、大がかりな作業になるときは依頼するなど使い分けられるため、仕事を覚えるメリットとしても大きいです。
■文字起こしをランサーズで依頼する方法
文字起こしを依頼する際に、ランサーズを活用する方法があります。ランサーズはフリーランスや業者などに仕事を依頼できるクラウドソーシングサイトです。
依頼したい人を探して文字起こしを発注でき、費用や納期、要望など細かに相談できます。また、文字起こしを専門に行っている人もいることから、クオリティの高い納品物が期待できるでしょう。
文字起こしをランサーズで依頼する方法は、以下で詳しく解説します。
出品パッケージを探す
まずは、発注者ページに移動して出品パッケージを探しましょう。キーワード検索で「文字起こし」と入力すれば出品パッケージの一覧ページに移動できます。
また、検索する際には「フリーランスを探す」と「パッケージを探す」の2種類があるため、探したい方を選択してください。
フリーランスを探すでは、都道府県や年齢・性別などで絞り込み検索が可能です。文字起こしを依頼したい人を指定し、各個人のページに移動すればパッケージを閲覧できます。
また、パッケージを探すから直接文字起こしをしてくれる専門家を探す際も同様で、都道府県を指定して検索してみましょう。パッケージ内には業務内容や守秘義務、プランごとに基本料金などが記載されているため、依頼先を検討してみてください。
無料見積もり相談
依頼先が決まったら、無料見積もり相談に進みましょう。各プランごとに「まずは相談する」とあるため、クリックすれば見積もり相談が可能です。
ここでは、文字起こしについての詳しい要望や依頼したい場面、ケバ取りや素起こしが必要かなどを伝えられます。また、依頼したい日程や希望納期も同時に伝えておきましょう。
見積もりメッセージを送信後に依頼先から返信がくるため、やり取りは自由にできます。また、発注後に要望の伝え忘れや条件の相違があると、納得した納品物が届かないかもしれません。
そのため、費用についてや納期遅れがあった際の対応など、少しでも気になることがあれば、何でも聞いておきましょう。
発注
見積もりの内容に納得して条件・要望を全て伝えられた後は、発注へと進みます。「注文・仮払いに進む」とあるため、クリックすると発注依頼は完了です。
続いて、仮払いを済ませます。仮払いとは、仕事をしたのにお金が払ってもらえない、お金を払ったのに仕事がされないといったトラブルを未然に防止できるシステムです。
一旦ランサーズにて預かりとなり、納品完了後に受注者へと支払われます。また、納品物が届かない場合、返金対応となるため、安心して利用可能です。
仮払いは、クレジットカードや銀行振込などで支払えます。ランサーズが仮払い確認後に受注者に通知が届き、実際に業務がスタートです。もし仮払いを忘れたままだといつまで経っても作業が進まないため、注意しておきましょう。
確認・納品
文字起こしが完了して製作物が届いたら、内容に間違いないか念入りにチェックしましょう。基本的には音声データも送付してもらえるため、再生しつつ確認するとチェック漏れを防げます。
納品物に問題なければ「検収・支払いを確定する」をクリックすると納品完了です。もし製作物に不備があると「差し戻し」で再度修正してもらえるため、理由をコメントとして残しましょう。
納品完了後には、文字起こしと音声データの著作権は自分へと移り、最後に評価ページへと移動します。コミュニケーションやスケジュール、仕事内容などを5段階で評価できるため、受注者への感謝の気持ちとして伝えてあげてください。
■一般的な制作会社へ「文字起こし」を依頼した際の料金相場
文字起こしを外注する場合、料金は主に録音時間で変わってきます。60分以内であれば約15,000円〜、120分であれば約35,000円〜といった具合です。
また例えば裁判など専門的な話の内容であれば費用が高くなるなど、文字起こしの内容によっても料金が変わってくるケースもあります。
会社によっては納期までの期間で料金を変えていて、その場合基本的に納期が短ければ短いほど料金が高くなります。
文字数で料金設定を行っている会社もあります。依頼先が録音内容の文字数を事前に把握していることは少ないため、この場合はどのタイミングで文字数を測り、どのタイミングで料金が決定するのか確認しておきましょう。
時間 | 相場例 |
---|---|
60分以内 |
約15,000円〜 |
120分 |
約35,000円〜 |
企業 | 時間・内容 | 相場例 |
---|---|---|
企業 A |
60分(素起こし+ |
約200,000円〜 |
企業 B |
60分 |
約18,000円 |
120分 |
約35,000円 |
|
企業 C |
60分(裁判のテープ起こし) |
約30,000円〜 |
60分(インタビューのテープ起こし) |
約18,000円 |
※大凡の価格を表示しています。実際の料金は依頼内容や会社によって異なります。
※こちらで記載している金額はランサーズ上の依頼金額ではありません。
※当社調べの「一般的な制作会社や企業に依頼した際の目安の依頼料金」となります。