ソーシャルメディアの構築支援・運営・監視、ソーシャルアプリサポートを手がける株式会社ガイアックス。業界のリーディングカンパニーとして市場を牽引する存在です。同社は社内向け資料の発注を契機に、クラウドソーシングが業務効率の改善に大きく貢献することを知りました。今では記事作成やバナー制作など幅広く活用。発注の際、意識するポイントが大きな結果を生み出している理由だと語ります。活用の背景や発注時のポイントについて、ソーシャルメディアマーケティング事業部長の管さんにお話を伺いました。

外部人材活用の成功事例をきく
ソーシャルメディアの構築支援・運営・監視、ソーシャルアプリサポートを手がける株式会社ガイアックス。業界のリーディングカンパニーとして市場を牽引する存在です。同社は社内向け資料の発注を契機に、クラウドソーシングが業務効率の改善に大きく貢献することを知りました。
今では記事作成やバナー制作など幅広く活用。発注の際、意識するポイントが大きな結果を生み出している理由だと語ります。活用の背景や発注時のポイントについて、ソーシャルメディアマーケティング事業部長の管さんにお話を伺いました。
クラウドソーシングが業務改善に繋がるとは思っていなかった。
- ランサーズ活用に至った経緯を教えてください。
当初は、解決したい課題があってランサーズを活用したわけではありません。全社的に「クラウドソーシングを利用してみよう」という機運になったことがきっかけです。手始めに、社内向けの資料作成を発注してみました。社内向けであれば多少の失敗はカバーできますから、リスクの少ない形で使ってみたわけです。
具体的な依頼は、パワーポイント資料の体裁を整えていただくもの。振り返ってみて思うのは、クラウドソーシングによって業務の改善がなされる、なんて想像もしていませんでしたね。「部署内で発表できるクオリティの資料が作れればいいかな」といったくらいの期待感でした。
アウトソースによる業務効率化で、お客様と向き合う時間が増えた。
- ランサーズを活用し、どのような成果が生まれたのですか?
活用してみて、まず感じたことは「想像以上に納品物のクオリティーが高かった」ということ。ランサーさん(ランサーズを利用し仕事をする人)には、デザイナーの登録者が多く、非常に見やすい資料を納品いただけました。今まで多くの時間が費やされていた事務的な業務を、アウトソースすることで業務効率が大幅に改善しました。
利用価値に気づいた我々は、社内向け資料だけでなく、社外向け資料も発注。活用の幅を徐々に広げていきました。活用の幅を広げていったことで、部署全体のお客様と対峙する時間、本来もっとも重要であるお客様の課題解決に費やす時間が大幅に増加しました。
弊社の手がけるソーシャルメディアの世界は、流行や仕様の変化が非常に激しいんです。日々の情報収集やインプットは欠かせません。活用前までは、お客様の重要な課題以外の小さな課題までは対応できないことが多かった。しかし、資料作成等のコア業務以外をアウトソースすることで、お客様と向き合う時間が増えました。これは、もっとも大きな成果であったと感じています。
オンラインの壁を越えた、人対人を意識したコミュニケーションが成功へと導く。
- ランサーズを活用するコツやノウハウ、意識している点を教えてください。
当初は弊社側の発注意図が正しく伝わらないことがよくありました。そこで、依頼の背景や使用用途・意図をしっかりとランサーさんに伝えるようにしました。具体的にはテキストで依頼文を送った後に、電話での補足説明など。はじめに「長期的な関係を築きたい」旨をお伝えし、「何に使うための資料」で「どんな課題を解決するものなのか」、「課題解決により弊社はどんな利益を得るのか」等を説明しました。
ランサーさんに依頼の趣旨が伝わると、作業意欲が向上し、納品物の精度が飛躍的に高くなりました。依頼内容に記載されていないことでも、案件の目的や用途にあわせ、自主的に補足情報を調べていただいたり、資料フォーマットの提案をしていただきました。このようなランサーさんの行動は、細かく背景を伝えたからこそだと思います。
ランサーズを上手に利用するには、優秀なランサーさんと継続的な関係構築することが肝だと考えています。最初に長期的関係を希望する旨を伝えるのも、ランサーさんをしっかりグリップするため。他の仕事よりも、弊社からの依頼にメリットを感じてもらわなければなりません。
他社からはどのような仕事を受けていて、発注金額はいくらかを事前にヒヤリングするようにしています。そのうえで、他社よりも高い報酬を提示するなど、弊社案件を優先してくれるようなコミュニケーションを図っています。
金銭的な魅力だけではなく、やり甲斐を感じていただくことも重要です。オンラインで完結するサービスなので、つい機械的に利用しがちですが、相手を思いやり、気持ちよく仕事を進めていただけるようなコミュニケーションを心がけています。
納品後に、「ありがとうございました」という機械的で味気ない連絡で終わっていたことがあります。しかし相手を思いやり、一緒に働くことを選んでもらえるようにするため、具体的な感謝を伝えるなど工夫をしました。コミュニケーションが上手くいくことで、継続的なお付き合いにつながり、それが納品物の品質向上にも寄与していると感じています。
社員でなければできない業務にフルコミット。お客様の課題に常に寄り添えるように。
- 御社の今後の展望をお聞かせください。
当初と比べると、活用の幅が資料作成からバナー制作や記事作成へと広がってきました。社員を雇うよりも低コストで、仕事の質を保つことができるため、コア業務以外をアウトソースすることへの抵抗は一切なくなりました。
今後はよりアウトソースできる業務を増やし、社員でなければできない業務にリソースを集中させたいですね。私の事業部においては、社員個人に裁量と予算を与える体制をつくりました。クラウドソーシングを存分に活用して、顧客と向き合うという社員がやるべき業務に集中できるようにしたんです。
個人が自由に発注する上で、予算の管理や請求への対応という手間が懸念されたのですが、それを補うサービスがあることも推進を後押ししてくれました。複数の請求をまとめる法人向けサービス(現:法人プラン)です。発注自体はバラバラでも請求をひとつにまとめてくれるなど、痒い所に手が届く印象がありますね。
こうしたクラウドソーシングの活用促進は、業務効率化だけではなく、個人に付加価値をつけるという点で役立っていると感じています。一人の社員が、複数の社外リソースを活用する。必要以上の人件費を抱えることがなくなりますし、そもそも働く場所すら問われなくなる。どこにいても、一人分以上の仕事ができる人材になるということは、個人のエンパワーメントにも繋がるのではないでしょうか。
お客さまと話していて「なるほどな」と思ったのですが、「私を雇うこと=人件費を抑えて複数名を採用するのと同じだ」と言われたことがあります。外部リソースを適切にマネジメントできる人材であれば、雇用するのは一人でも、その何倍もの成果を上げることができるということです。「2~3名分の給料を出すから転職しないか?」なんて冗談を言われたこともありました(笑)。
社員の一人ひとりが市場価値の高いビジネスパーソンになる。相応のスキルや人脈、仕事を任される組織でいることが、会社の成長に繋がると信じています。
< おわり >
