WordPressはさまざまなプラグインで機能追加が可能で、自分が使いやすい機能やデザインにカスタマイズできます。しかしプラグインの多くは英語で、WordPress上の設定画面も英語であることが少なくありません。
また似たような名前や機能をもつプラグインも多く、やみくもにプラグインを使うと構築したWebサイトの表示や動作が重くなることもあります。
本記事ではおすすめのプラグインの紹介とWordPressのサイト作成の基本、Webサイト構築時のフリーランスへの依頼・外注方法を解説します。

目次
WordPressのプラグインでできること
WordPressはサーバーへのインストールとテーマ設定を行えば、すぐにサイト作成を開始できます。しかしインストール直後の初期状態では利用できる機能が少なく、シンプルなページしか作れなかったり、管理が大変だったりと、Webサイト運営が難しい状態です。
そこで役立つのがプラグインです。WordPressのプラグインのメリットや特徴を詳しく解説します。
プラグインは便利な機能を追加してくれる
プラグインとは、IT用語で「機能を追加してくれる小さなプログラム」の意味を持ちます。
WordPressはCMSと呼ばれるコンテンツを管理できるシステムのひとつで、Webサイトを簡単に作成できます。WordPressはコンテンツ管理や機能の面で基本的な機能だけを備えており、プラグインで機能を追加することでコンテンツ管理を行えやすくなったり、Webサイトに任意の機能を持たせたりすることができるのです。
WordPressのプラグインは多数提供されており、必要な機能やデザインに沿ったプラグインをうまく選ぶことができれば、自社サイトの運営やコンテンツ掲載がさらに楽になります。
プラグインの導入はとても簡単
WordPressは、管理画面からサイトの設定や外観を変更します。管理画面の中に「プラグイン」の項目があり、新規追加やインストール済みプラグインの更新・削除・有効化・無効化を選択することができます。
「新規追加」をクリックし、「検索をする」「人気」「おすすめ」のタブをクリックすると、プラグインが一覧画面に表示されますので「今すぐインストール」をクリックしてインストール完了です。
その後に管理画面の「プラグイン」項目から「インストール済みプラグイン」を選択し、有効化すればプラグインの機能を使うことができます。インストールした時点では無効化されているために、プラグインを使用したければ有効化することを忘れないようにしましょう。
プラグインを利用するとサイト作成が楽になる
WordPressはテーマ(デザインテンプレート)機能を備えており、公開されているテーマを運営サイトにダウンロード&有効化すると、運営サイト全体の外観・デザインを変更できます。テーマ自体に独自の機能を持たせたデザインテンプレートも多く、有料テーマの中にはプラグインの個別にインストールしなくても、テーマの独自機能だけで十分にWebサイト運営ができるものもあります。
テーマは統一感を持ったデザインで開発されているために「自社で使いたい機能を持つテーマがイメージするデザインとは違う」といったケースもあるでしょう。そこで最初に自社のイメージに合ったテーマを決め、その後に欲しい機能をプラグインで導入することで、イメージを損なうことなく機能追加ができます。
テーマはデザインで選び、機能はプラグインで追加すると決めてしまえば、悩むことなく楽にWebサイトの構築を行えます。
Webサイト運営に役立つおすすめプラグイン12選
WordPressのプラグインは無料プラグインだけで5万以上が提供されており、条件を絞り込まずにプラグインの一覧画面から探していては、目的のプラグインに辿り着くことはできません。
WordPressには多くのWebサイト運営者に支持されている定番のプラグインがありますので、まずは御社のWebサイトにインストールしておくことをおすすめします。
ここではWordPressの代表的なプラグインを紹介します。
記事作成が便利になるプラグイン5選
WordPressといえば、ブログにも多く使われています。以下は、記事作成が便利になる代表的なプラグインです。
- Add Quick Tag
- Advanced Editor Tools
- Contact Form 7
- TablePress
- Elementor
1. Add Quick Tag
Add Quick Tagは、投稿画面を使いやすくするプラグインです。とくに便利なのが「開始タグ」「終了タグ」の登録で、見出しを示す「h2」や定型文も登録できるので、記事作成にかかる時間が早くなります。
2. Advanced Editor Tools
Advanced Editor Toolsは、主にクラシックエディタの機能を拡張するプラグインです。両端揃えやインデント、画像の挿入などの機能を持ったボタンをエディタ画面に追加し、効率的にページ作成が可能になります。
Advanced Editor Toolsのダウンロードページはこちら
3. Contact Form 7
Contact Form 7は、サイト内に問合せフォームを設置するプラグインです。問い合わせフォームに投稿されると、メールで登録したアドレスに通知してくれます。また禁止用語を登録したり、ほかのプラグインと連携してスパムをブロックしたりする機能もあります。
4. TablePress
TablePressは、記事中に表を挿入するプラグインです。一部のセルだけを大きくしたり、訪問者がセルの中身をソートできたりする機能があり、記事自体を読みやすくできます。
5. Elementor
Elementorは、ページ全体をデザインできるプラグインです。PCソフトのサイトビルダーのように、ブロックを追加していくことでページ全体をデザイン・構築できます。無料版でも十分に便利ですが、有料版はさらに多くの機能とデザインやプラグインがあります。
画像関連のプラグイン2選
Webサイトは、文字だけでなく画像を挿入すると読みやすくなります。WordPressのプラグインには画像関連のプラグインも充実しています。以下は、その一部です。
- EWWW Image Optimizer
- Regenerate Thumbnails
1. EWWW Image Optimizer
EWWW Image Optimizerは、画像を劣化させずに自動的に画像データ量をリサイズしてくれるプラグインです。サイトに画像が多くなるとどうしても表示に時間がかかりますが、EWWW Image Optimizerをインストールしておけば、ブラウザに表示される画面表示速度を向上させられます。
EWWW Image Optimizerのダウンロードページはこちら
2. Regenerate Thumbnails
WordPressにアップロードした画像は、すべて「メディアライブラリ」に保管されます。Regenerate Thumbnailsは、WordPress内のメディアライブラリにある画像のサムネイルを再生成したり、サムネイルサイズを変更したりできるプラグインです。テーマを変更して、元のテーマの画像サイズと合わなくなったときに役立ちます。
Regenerate Thumbnailsのダウンロードページはこちら
サイト全体の管理に関するプラグイン5選
サイト全体の管理は大変で、スパム対策やSEO対策、リンク切れの確認などチェックする項目が多いものです。以下に紹介するのは、サイト全体の管理に関するプラグインです。
- Akismet Spam Protection
- All in One SEO
- Autoptimize
- Broken Link Checker
- XML Sitemap
1. Akismet Spam Protection
Akismet Spam Protectionは、サイトのコメント欄を開放する場合や問い合わせフォームを設置している場合に便利なプラグインです。スパムをAkismet Spam Protectionが自動的に振り分けてくれるので、コメントの確認に手間を取られずに済みます。
Akismet Spam Protectionのダウンロードページはこちら
2. All in One SEO
All in One SEOは、サイトのSEO対策を行うプラグインです。トップページ以外の場所にタイトルやディスクリプションを挿入したり、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleと連携させたりすることができます。
3. Autoptimize
Autoptimizeは、画像の最適化と遅延読み込みなどの処理を行うことで、表示を高速化させるプラグインです。ページの表示が速ければ読者もストレスなく読めるので、情報発信のサイトに向いています。
Broken Link Checker
Broken Link Checkerは、サイト内にある外部リンク、内部リンクのリンク切れを発見するプラグインです。ページ数が増えてくるとリンク管理が複雑になりますが、このプラグインだけでリンク管理ができるのでとても便利です。
Broken Link Checkerのダウンロードページはこちら
XML Sitemaps
インターネット上の検索エンジン(Googleなど)は、クローラーをインターネット上に巡回させて、結果を検索エンジンに反映します。XML Sitemapは、クローラーが巡回しやすくするためにサイトマップを作るプラグインです。サイトが更新されると検索エンジンに通知してくれるため、インデックスが早くなります。
プラグイン使用時に注意したい3つの危険性
プラグインはさまざまな機能を追加してくれる便利なプログラムですが、プラグインを使用することでデメリットも起こり得ます。プラグインを使う3つの危険性について解説します。
- 同じ機能のプラグインは競合して不具合を起こすことがある
- プラグインに脆弱性があるとサイトが攻撃されることがある
- プラグインをインストールしすぎるとサイトの動作が遅くなる
1. 同じ機能のプラグインは競合して不具合を起こすことがある
プラグインには同じ機能を持っている、または似た機能を持っているプラグインが多くあります。このような類似機能を持つプラグインを同時にインストール&有効化してしまうと、お互いのプラグインが競合して不具合を起こすことがあります。
また、テーマ自体がプラグインとほぼ同じ機能を備えている場合には、プラグインと競合を起こし正常に表示・動作しなくなる可能性があるのです。
2. プラグインに脆弱性があるとサイトが攻撃されることがある
プラグインはPHPのプログラミング言語で開発されており、脆弱性があることがあります。プラグインが持つ脆弱性を利用されて、Webサイトが攻撃を受けることがあり、場合によっては運営サイトの乗っ取りの被害にあう可能性もあります。
3. プラグインをインストールしすぎるとサイトの動作が遅くなる
プラグインでWordPressにいろいろな機能を追加できる便利なプログラムで、プラグインの多くは無料で使用できます。そのために「とりあえずインストールしておこう」といった気持ちでWordPress上にプラグインをインストールしていると、使用していない不必要な多くのプラグインまで運営サイトに導入されてしまいます。
少数のプラグインのインストールであれば問題なくても、あまりにインストールしているプラグインの下図が増えすぎてしまうとWordPress本体に負担がかかり、サイトの動作や表示を遅くしてしまいます。
プラグイン管理で知っておきたい3つのポイント
プラグインは便利なものですが、適切に管理しないと競合を起こしたり、運営サイトの動作・表示が遅くなることをご紹介しました。そこで、プラグインの適切な管理方法を3つ解説します。
- プラグインは常に最新の状態を保つ
- WordPressのテーマを最新の状態に保つ
- IT系のニュースを常に確認する
1. プラグインは常に最新の状態を保つ
WordPressにログインして管理画面を確認すると、左のメニューの「プラグイン」項目に、赤い丸に囲まれた数字が表示されていることがあります。
これは、導入しているプラグインに更新があることを意味します。プラグインが持つ脆弱性や不具合は、バージョンアップで改善されていきます。そのため、プラグインは常に最新の状態を保つようにしましょう。
2. WordPressのテーマを最新の状態に保つ
テーマ(デザインテンプレート)もプラグインと同様に、最新の状態を保つようにしましょう。テーマはバージョンアップすることで、機能が新たに追加されることがあります。導入しているプラグインと重複する機能が追加された際には、プラグインの無効化を行いましょう。
ただし、テーマはバージョンアップによってサイトの表示が崩れたり、データが失われたりすることがあります。バックアップを取ってから、テーマのバージョンアップを行ってください。
3. IT系のニュースを常に確認する
IT系のニュースは、常に確認しておくようにしましょう。多くのサイトに導入されている定番プラグインで、脆弱性が発見されることがあります。ニュースを確認していち早くセキュリティの脆弱性の情報を知ることで、バージョンアップ前にプラグインを無効化するなどの対策を取ることができます。
自社サイトの立ち上げはフリーランスに依頼するとスムーズ
WordPressは手軽にWebサイトを作成できますが「サーバーの準備」「ドメインの準備」などの工程は、それなりに知識や経験がないと対応が難しいです。知識・経験がない状態から学習を行って自社サイトを構築することは、なかなか難しいものです。
そこでここからは、フリーランスにWordPressの構築を依頼するメリットをご紹介します。
フリーランスに外注すると立ち上げ時の苦労を減らせる
ランサーズにはいろいろな技術を持ったフリーランスが登録しており、WordPressの制作や導入を行なっています。アイデアやデザインラフやサイトイメージを提示してフリーランスに依頼することで、Webサイトのプロに代わりにサイト構築を行ってもらえます。
通常はWordPressでサイトを立ち上げるには「サーバーの準備」「ドメインの準備」「テーマの選定」「必要なプラグインの選定と安全性チェック」など、多くの手順が必要です。これらをすべて1から学習すると、かなりの時間がかかってしまいます。
フリーランスに外注することで、立ち上げ時の苦労を減らすことができるのです。
フリーランスと制作会社の比較
ランサーズに掲載されている依頼内容では「7ページ程度の作成・レスポンシブ対応・プラグインの導入・動的機能の導入」で10万円前後の費用がかかります。作成内容が簡単であれば、費用は抑えることができます。
対して、Web制作会社に依頼した場合の費用は「ディレクション費(サイト規模により増減)・WordPressインストール及び基本設定(10万円〜)・トップページデザイン(6万円〜)・コーディング(1万円〜)」といった費用がかかります。
フリーランスに依頼した場合でも、細かな打ち合わせをしておけば理想に近いサイトを立ち上げることができ、高いコストパフォーマンスが期待できます。
WordPressの立ち上げはフリーランスに任せよう
いざ自社のWebサイト作成をしようと思っても、頭の中にあるイメージを形にするのは簡単ではありません。
公開されているプラグイン数は多く、WordPressのテーマもデザインはさまざまです。WordPressを利用したWebサイトの構築は多くの手順が必要で、各工程の経験・知識を得るには多くの時間が必要です。さらにプラグインの選定や安全性確認、競合関係の把握など、行うべきことや把握すべきことは数多くあります。
ランサーズでWordPressのプロにWebサイトの構築を依頼すれば、自社のイメージに沿ったWebサイトを形にしてくれます。
