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WordPressとは?わかりやすくゼロから仕組みを徹底解説

ホームページやランディングページ(LP)などのWebサイトを作るときには、WordPress(ワードプレス)を利用する人が増えています。WordPressはプログラミング言語を知らない初心者の方でも比較的簡単にサイトやページを作り上げることが可能で、サイトが完成したあとでも自社で更新していけます。

WordPressについて調べても専門用語が多すぎて理解できないとお悩みの方に向けて、WordPressの基本的な情報をわかりやすくまとめました。WixやJimdoなどのホームページ制作サービスとの違いも紹介しています。WordPress導入の手順や注意点もご紹介していますので、参考にしてください。

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WordPressが支持される5つのポイント

タイプライターで打ち込んだWordpressの文字

WordPressとは、Webサイトを手軽に作り、記事や画像を追加していける仕組み「コンテンツ管理システム(CMS)」のひとつです。現在、世界のWebサイトの4割以上はWordPressを利用しています。

WordPressを利用する際は、まずサイト情報を発信するコンピューター環境(サーバー)を用意します。通常は、レンタルサーバー会社と契約します。

レンタルサーバー会社の顧客には、WordPressを利用する方が多いので、レンタルサーバー事業者の多くは管理パネルから簡単にWordPressをインストールできるサービスを提供しています。

WordPressが広く支持される背景には、下記の5つのポイントが挙げられます。

  1. 誰でも無料で利用できる
  2. 専門知識がなくても制作・運営できる
  3. 低コストで実現できる
  4. 多彩な機能を追加できる
  5. 参考になるネット情報が多数ある

WordPressが支持されるポイントの詳細を確認してみましょう。

1. 誰でも無料で利用できる

WordPressは誰でも無料でプログラムを入手できます。2000年代初めにアメリカで誕生して以来、WordPressのコードが一般公開されており、世界中の有志によって改良が重ねられています。日本語にも対応しています。

2. 専門知識がなくても制作・運営できる

プログラムの入手や利用は、専門知識のない初心者でもできます。管理画面も、プログラミング言語を使わずに操作できます。

さらに、WordPressには、Webサイトの骨格となるテンプレート(テーマ)が多数用意されています。テンプレートの骨格を利用し、編集画面上でテキストや画像などを挿入していく仕組みです。

テンプレートは、公式サイトから入手できる無料版だけでも10,000種類近くあります。このほかに有料版が多数提供されています。サイト制作の目的に合わせて最適なものを選んで取り込めば、Webサイトの土台ができあがっていきます。手軽にWebサイトを制作・運営できるのがWordPressの最大の魅力です。

3. 低コストで実現できる

WordPressでは既成のテンプレートを利用しますので、ゼロから作る手法に比べてWebサイトの制作・運営費を抑えられます。

Webサイトをゼロから作る場合には、デザイナー、プログラマーらが長く作業に従事するのでどうしても費用が高くなります。しかし、WordPressを利用すれば、テンプレートをもとにWebサイトを自分で作ることができます。制作会社などに依頼する場合も、WordPressでWebサイト制作を依頼すれば、ゼロからのサイト構築に比べて低コストでWebサイトが完成します。

4. 多彩な機能を追加できる

WordPressでは、自分たちに必要な機能をいろいろ追加できます。例えば、次のような機能です。

  • 問い合わせフォーム
  • 迷惑なメール(スパム)の排除
  • ページごとの目次の自動作成
  • 画像スライドの表示
  • 代引き決済
  • 人気記事・関連記事の自動表示
  • 掲載商品などの絞り込み検索の設定
  • 会員登録・会員専用ページの設定

これはほんの一例です。多彩な追加プログラム(プラグイン)が用意されているので、専門知識がなくても追加できます。

5. 参考になるネット情報が多数ある

WordPressは広く利用されていますので、WordPress運営者向けの情報はネット上に多数公開されています。このため、何かわからないことがあっても、すぐに参考情報を入手できます。いつも新しい情報を入手しながらWebサイトを守り育てていける環境が、WordPressには準備されています。

Wixやブログサービスとどう違う?

ノートPCのキーボード

WordPressについて調べていると、WordPressのほかに、Wix(ウィックス)やJimdo(ジンドゥー)などのホームページ制作サービスや、Ameba(アメーバ)ブログなどのブログサービスの情報が目に入ってきます。WordPressは、これらとどう違うのでしょうか。

WordPressとWixやAmebaなどのホームページ作成サービス&ブログサービスを比較して、下記の表にまとめました。端的に言えば、WordPressは、より本格的なWebサイトを作りたいときに向いており、WixやAmebaは、より簡単にWebサイトをまとめたいときに向いています。

比較項目WordPressWixなど
手軽さサーバーの知識は必要操作しやすい
費用無料(サーバー代が必要)広告非表示のプランは有料
デザイン自由度が高い制約が多い
セキュリティ対策自身で行う必要事業者が対応
サポート自身で解決する必要問い合わせができる
長期所有所有できるサービス終了時には利用できなくなる

ここからはWordPressの基本的な特徴を以下の3つに分けて説明します。

  1. WordPressとホームページ作成サービスとの違い
  2. WordPressとブログサービスとの違い
  3. WordPess.comとWordPress.orgの違い

1. WordPressとホームページ作成サービスとの違い

ホームページ制作サービスとして代表的なのは、以下の2つです。

  • Wix
  • Jimdo

Wixはイスラエル生まれの世界的なサービスです。Jimdoはドイツ生まれで、日本語版はKDDIの子会社が運営しています。

WixもJimdoも広告が表示される無料版と、広告非表示の有料版を運営しています。有料版では、独自ドメインを利用できるプランもあります。独自ドメインとは「〇〇〇.com」「〇〇〇.net」などのインターネット上の住所のことです。

WordPressでWebサイトを作る際は、レンタルサーバーと契約して、サーバーにWordPressを取り込むなどの作業が必要です。プログラミング言語を知らなくてもWordPressを導入はできますが、ITリテラシー(IT感r年の知識)があまりない方には、WordPressを活用したWebサイト運用は少しハードルが高いかもしれません。さらに、WordPressではセキュリティ対策も自分で行わなければいけません。

これに対してWixやJimdoなどであれば、サービス事業者が用意しているサーバー上にWebサイトを作る仕組みで、自分でサーバーを用意する必要はありません。セキュリティ対策も事業者に任せられるために、より手軽にWebサイトを作りたいときには特におすすめです。

しかし、デザインや機能追加はWordPressのほうが柔軟に対応できます。WordPressには無料版だけでも10,000種類近いテンプレートがありますが、Wixのテンプレートは500種類を超える程度です。途中で別のテンプレートに変えることもできません。Jimdoのテンプレートは40種類ほどです。

もしWixやJimdoなどの利用をお考えであれば、まずは無料プランや無料お試し期間を活かして試用することをおすすめします。

2. WordPressとブログサービスとの違い

代表的なブログサービスは以下のとおりです。

  • Amebaブログ(アメブロ)
  • FC2ブログ
  • ライブドアブログ
  • はてなブログ
  • note

ブログとは、日記風に時系列で記事を掲載するWebサイトのことです。ブログサービスであれば、Wixなどのホームページ制作サービスよりも、さらに簡単に利用できます。

ブログサービスなら、ユーザー登録すれば手軽に記事を書き始められます。ブログサービスのサイトはWordPressで作ったWebサイトに比べればデザインや機能が簡素です。目的に合ったデザインや機能を備えたWebサイトになるかどうかを見極めましょう。

3. WordPress.comとWordPress.orgの違い

有力なブログサービスのひとつが「WordPress.com」です。ユーザー登録すれば、手軽にWebサイトを持てます。ただし、使用できるテンプレートや機能には大きな制約があります。

WordPress.comは、WordPressのプログラムを活用したブログサービスです。WordPressのプログラムをダウンロードできる公式サイトは「WordPress.org」です。混同しやすいのでご注意ください。

WordPress導入の手順

プラグインの選択画面

WordPressを利用して実際にWebサイトを作る手順をみていきましょう。おおまかな流れをつかめるように、ポイントを5つにしぼってご紹介します。

  1. レンタルサーバーの契約をする
  2. ドメインを取得する
  3. WordPressを導入する
  4. Webサイトの骨格を組み立てる
  5. コンテンツを盛り込む

次項で詳しく説明します。

1. レンタルサーバーの契約をする

どのようなWebサイトを作るときにも、サイト情報を発信するサーバーが必要です。WordPressの場合には、レンタルサーバーと契約するのが一般的です。

WordPressに対応している国内の代表的なレンタルサーバーは、以下のとおりです。

  • Xserver(エックスサーバー)
  • ConoHa WING
  • mixhost
  • ロリポップ! レンタルサーバー
  • さくらのレンタルサーバ

これらはほんの一例であり、WordPress対応のレンタルサーバーは多数あります。費用はどのようなプランを利用するかによって異なりますが、概して月額500円から1,500円程度(税込み)です。

例えば、大手のエックスサーバーの場合には、最安のスタンダードプランは初期費用が3,300円、月額費用が1,100円(自動更新設定による6カ月契約時)です。スタンダードプランでも基本的に、数十ページを超える中規模サイトを複数運営できます。

2. ドメインを取得する

レンタルサーバーと契約したら、次に、Webサイトのドメインを取得します。ドメインとは、前述のとおり、「〇〇〇.com」「〇〇〇.net」などのインターネット上の住所のことです。

エックスサーバーなどの大手レンタルサーバーでは、管理画面上でドメインを取得できます。希望のドメインを検索して、もし誰も使っていなければ、そのまま購入できます。

取得費用は、一般的な「.com」「.net」などは初年度が1,000円ほどで、毎年1,000円から3,000円ほどの更新費用がかかります。一部のレンタルサーバーはドメインの取得・更新費用を無料にしています。

3. WordPressを導入する

レンタルサーバーに取得したドメインを設定しましょう。ドメイン設定は契約したレンタルサーバー事業者のWebサイトにログインして、管理画面上で実行できます。次に、サーバーにWordPressのプログラムをインストールして、サーバー上にWebサイトの土台(WordPress)を築きましょう。

例えば、エックスサーバーであれば、管理画面に「WordPress簡単インストール」という項目があります。Webサイトを設置したいドメインを指定し、サイト名などを入力後にインストールの実行ボタンを押します。すると、WordPressのプログラムがインストールされ、Webサイトが生成されます。

WordPressをレンタルサーバーにインストールすることが難しいと感じている方も多いでしょう。しかし、実際は各レンタルサーバー事業者によって手厚い説明ページが用意されている上に、3ステップ程度で自動でWordPressをインストールできるようになっています。

レンタルサーバーによって手順が若干異なりますが、サーバーにドメインを登録した時点でドメインのSSL化(暗号化)作業も済ませましょう。多くの場合、管理画面に「SSL化」という項目があり、そこで無料の手続きができます。これによってユーザーが問い合わせフォームに入力した情報も暗号処理され、第三者に盗用されにくくなります。

インターネット上の住所には「http」ではなく、「https」という表記が付き、Googleなどの検索エンジンからも安全なWebサイトと認められます。

4. Webサイトの骨格を組み立てる

WordPressサイトの土台はできましたので、インターネット上でWebサイトのURL情報を打ち込み、編集画面を呼び出して、骨組みを組み立てていきましょう。

重要なのは、Webサイトの目的を明確にして、目的に合わせたページを作ることです。例えば、企業ホームページを制作し、求人応募を増やしたい際には、以下のページを加えるのが一般的です。

  • トップページ
  • 会社概要
  • 事業紹介
  • 採用情報
  • 先輩社員からのメッセージ
  • 問い合わせフォーム

Webサイトの目的とおおまかなページ構造が固まったら、最適なテンプレート(テーマ)を実装します。その上で必要なページを新設し、ページの冒頭に画像を入れるなどのデザイン設計もしていきましょう。

5. コンテンツを盛り込む

Webサイトの骨格ができたら、次にWordPressの編集画面上で画像や見出し、文章などのコンテンツを盛り込みます。記事ができたら、編集画面にある「公開」ボタンを押します。これでインターネット上に製作したWebサイトが公開されます。

WordPressで失敗しないための注意点

スクリーンに大地映し出したアップルPC

WordPressを利用する際には、とくに次の4つのポイントに留意しましょう。

  1. セキュリティ対策を忘れずにしよう
  2. 表示速度が遅くならないように意識しよう
  3. SEO対策にも挑戦してみよう
  4. 公開後はコンテンツを更新していこう

注意点を1つずつ解説します。

1. セキュリティ対策を忘れずにしよう

ホームページ制作サービスやブログサービスでは、セキュリティー対策もサービス事業者が提供してくれますが、WordPressでは自身でセキュリティ対策を講じなければいけません。Webサイトを乗っ取られたり、情報を盗み取られたりしないように、基本的な対策を心がけましょう。

主要なセキュリティ対策は、以下の点になります。

  • 強力なパスワードを設定して随時更新する
  • プログラムを最新版に更新する
  • Googleが提供するスパム対策「reCAPTCHA(リキャプチャ)」を導入する
  • セキュリティ対策の追加プログラム(プラグイン)を利用する
  • レンタルサーバーのセキュリティ対策を利用する

2. 表示速度が遅くならないように意識しよう

せっかくきれいにWebサイトをデザインしても、端末画面に表示されるスピードが遅ければ、ユーザーがストレスを感じて離脱します。表示速度が遅くならないように注意しましょう。

表示速度が遅くなる原因としては、特に以下の2点が考えられます。

  • ファイル容量の大きな画像をそのまま利用してしまう
  • 追加プログラム(プラグイン)を多く使いすぎる

大きな画像をそのまま掲載すると、表示速度は遅くなっていきます。画像容量を圧縮する方法は、ネット上の無料サービスを利用したり、専用の追加プログラムを利用したりと多数あるため対策を講じましょう。

このほかに表示速度を速くする対策も考えられますが、まずはこの2点に留意するところから始めるとよいでしょう。

3. SEO対策にも挑戦してみよう

Googleなどの検索エンジンで検索結果の上位に表示されると、それだけ多くのユーザーの目に留まり、サイト来訪者が増えます。このため、検索エンジンで上位表示されるための対策(SEO=検索エンジン最適化)には留意しておく必要があります。

最低限のSEO対策は行い、早く、的確に検索されることを目指したいものです。例えば、画像を掲載するときに、画像がどのような内容なのかを説明する文字情報(代替テキスト)を加えるようにしましょう。

Webサイトの中身をチェックするGoogleのロボットは、まだ画像認識能力が高くありません。そこでロボットに文字情報を伝え、サイト内容をアピールします。

WordPressであれば、こうした細かいSEO対策を仕込めますので挑戦してみてください。

4. 公開後はコンテンツを更新していこう

Webサイトの公開は「ゴール」でなく、「スタート」です。公開後に、どれだけコンテンツを充実させていくかによって、ユーザーの満足度は違ってきます。Googleなどの検索エンジンも、更新状況を踏まえてWebサイトを評価します。公開後の更新は重要ですので対策に留意しましょう。

制作依頼時の3つのチェックポイント

ノートPCと文具

WordPressは初心者の方でもWebサイトを運用していける簡易性や利便性を備えています。しかし、WordPressの詳細なサーバー設定や独自の機能追加、SEO対策など専門家のサポートが必要になるケースも少なくありません。

専門家に運用をサポートしてもらう際は、次の3つのポイントに注意しましょう。

  1. 制作目的を明確に伝えよう
  2. 参考サイトを挙げてイメージを共有しよう
  3. 優先度をつけて希望を伝えよう

Webサイトの制作依頼の際に意識したいポイントの詳細を解説していきます。

1. 制作する目的を明確に伝えよう

大切なのはWebサイトを作る目的をはっきり伝えることです。例えば、企業がWebサイトを作る目的としては、次のことが考えられます。

  • 名刺代わりに最低限のホームページを用意したい
  • 自社事業を伝えて新規取引先を開拓したい
  • 求職者に自社を知ってもらい、採用を増やしたい
  • 自社サービスの利用者を増やしたい
  • Webサイト上で商品を販売したい

制作目的によって、Webサイトの骨格や中身は大きく変わってきます。必要な費用も異なります。無駄なく、目的に合ったWebサイトになるように、依頼先にしっかりと伝え、最適な提案を求めましょう。

2. 参考サイトを挙げてイメージを共有しよう

希望のWebサイトイメージを制作者に伝えるためには、イメージに近いWebサイト例を挙げるのが効果的です。認識の違いから的外れなWebサイトにならないように、その参考サイトのどのような点がイメージに近いのか、できるだけ詳しく伝えましょう。

WordPressでは、選択するテンプレートによってWebサイトの仕上がり具合が変わってきます。このため、テンプレートの中から希望に近いものを選んで依頼先に相談してもいいでしょう。テンプレートによってはデモサイトが用意されているので、それを伝えることも有効な手段です。

3. 優先度をつけて希望を伝えよう

絶対に実現したいデザインや機能について、優先度をつけて伝えることも大切です。すべての希望をかなえようとすると予算を超える恐れがあります。

テンプレートによっては、そもそも希望のデザインや機能が実現しないかもしれません。後から後悔しないように、早期に伝えるようにご留意ください。

WordPressを活かして目的のWebサイトを実現しよう!

WordPressは、専門知識がなくても本格的なWebサイトを実現できる便利な仕組みです。ただし、ホームページ制作サービスなどより制作のハードルがやや高く、専門家のサポートが必要なこともあります。とくに本格的なWebサイトを作る際には、外部への制作依頼も選択肢に入ってくることでしょう。

お困りのときには、WordPressに精通したフリーランスの多いランサーズにご相談ください。サイト制作の目的やイメージをうかがい、ご予算や納期に合わせて、きめ細かく対応できます。ランサーズを活用することで、ご希望のWebサイトを実現していきましょう。

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