ネットショップを開くとき、何から始めればいいのか、どのツールを使えばいいのかと迷ってしまう人も多いでしょう。個人でネットショップを開設するなら、できるだけ料金がかからず、充実したサービスが提供されているところがおすすめです。そこでおすすめなのが初心者が使いやすいBASEです。
本記事では、BASEの基本機能や料金体系&手数料のしくみ、BASEショップのメリット・デメリット、売上アップの施策を紹介します。

目次
BASEとは?基本情報をチェック
これからネットショップを運用したいと考えている人の中には「そもそもBASEが何かすら分からない」という人もいるでしょう。本章では、BASEのサービス内容とショップを開設する方法などを詳しく解説していきます。
BASEはネットショップが作成できるサービス
BASEとは、手軽にネットショップを開設できるサービスのことです。BASEはシンプルな操作性と機能性に優れているネットショップ(ECサイト)構築サービスです。ネットショップに興味があっても「費用がかかる」「システムを構築する技術が必要」「時間がない」といった理由で諦めている人でも、簡単にネットショップが開設できます。
具体的には、BASEかんたん決済という簡単な決済機能を始め、ホームページデザインや解析ツールといった充実した機能が付いています。また、ネットショップを構築するための難しい設定や操作は不要なので、商品開発や実店舗での商品販売などの本業に集中しながら、隙間時間でネットショップの構築・運用が可能です。
BASEに登録する条件
基本的にはBASEは個人・法人を問わず誰でも登録できます。しかし、未成年の場合は少し注意が必要です。ここでは、個人・法人・未成年者による登録についてそれぞれ解説していきます。
個人もしくは法人の登録
BASEはこれからショップを開設したい個人だけでなく、既に法人として事業を展開している人でも登録できます。面倒な手続きも無く、登記簿などの書類を提出する必要はありません。
登録の際に「ショップ設定」 > 「『特定商取引法に基づく表記』の登録における区分」で「個人」もしくは「法人」にチェックをつけるだけです。
未成年の登録
未成年でもBASEを使ってショップを開設できます。ただ、未成年の場合は、BASEかんたん決済に保護者の同意が必要になります。
ここで注意しなくてはならないのは、18歳未満のケースです。18歳未満の方は、仮に保護者や親権者の同意があったとしても、BASEに登録することはできません。
BASEでショップを新規開設するために必要なもの
BASEでショップを開設したい事前に以下の3つを用意しましょう。
- メールアドレス
- パスワード
- ショップURL
それぞれの準備物の詳細を確認してみましょう。
1. メールアドレス
BASEへの登録時にはメールアドレスを記載する必要があるので、もしメールアドレスを持っていなければ先に取得しておきましょう。
メールアドレスは、BASEからのお知らせのほか、お客様から問い合わせがあったときに連絡が届くメールアドレスになります。もしプライベートなメールアドレスしか持っていない場合は、ショップ用のメールアドレスを新たに作るのもおすすめです。
Hotmailやlive等のMicrosoftメーラーを使用しているなら、お問い合わせメールが届かないこともあります。できれば、Microsoftメーラー以外のメールアドレスが良いでしょう。メールアドレスは後から変更することもできます。
2. パスワード
ログインの際に必要になるのでパスワードを決めなくてはなりません。登録した後でも、パスワードを変更することはできます。
3. ショップURL
ショップURLの例は以下のとおりです。
https://○○○(好きな文字例).○○.○○ (ドメイン)
ショップのURLは、好きな文字列で作成可能です。そのため、ショップ名をそのままURLに使用するケースが多いです。ただ、あまりにも長い文字列は覚えにくいので、ある程度シンプルでお客様に覚えやすいURLがおすすめです。
ドメインは11種類から選択可能なので、選べる範囲が広いです。ドメインもショップと関係のあるものを選ぶと良いでしょう。例えばファッション関係なら「https://○○○○.fashionstore.jp」といったドメインが分かりやすいでしょう。
最後に「無料でネットショップを開く」をクリックして、「反社会的勢力でないことの表明・確約に関する誓約書」に同意すればアカウントが開設されます。
アカウント作成後は簡単な手続きでショップ開設可能
アカウントを作成した後は、以下の4つのステップでショップが開設できます。
- メール認証と運営に関する設定を行う
- 売りたい商品を登録する
- ショップ設定でお店のイメージを決める
- ショップを公開する
1. メール認証と運営に関する設定を行う
アカウント作成が終わると、登録したメールアドレスにBASEからメールが届きます。メールを開き、認証URLをクリックしましょう。次に、運営に関係する情報の設定や、決済方法の設定をします。
2. 売りたい商品を登録する
手続きが終わったら、売りたい商品を登録していきます。価格や商品説明、在庫数といった情報の記載が必要です。お客様に商品の良さが伝わるように詳しく説明しましょう。
また、商品画像の登録も必要なので、できるだけ商品が魅力的に映った写真を用意してください。
3. ショップ設定でお店のイメージを決める
お店のイメージ作りを行います。ショップ名をはじめ、ショップの説明やショップデザインを設定していかなくてはなりません。
例えば、カラフルな小物を売りたいならポップなデザインのショップ、というようにお店や商品が持つイメージを大切にしましょう。せっかく素敵な商品を扱っていても、お店のイメージと商品があまりにもかけ離れているとお客様は混乱してしまいます。
4. ショップを公開する
ここまでの手順を済ませれば、ショップの準備はほぼ完了です。もし必要ならば、お店に必要なApp(拡張機能)を導入し、ネットショップの質を上げましょう。
登録した商品やショップ設定に間違いが無ければ、ショップ公開状況を「公開」に設定して「保存」をクリックします。これでショップが公開されました。
手数料が不安?BASEの料金体系を徹底解説
個人でショップを開設しようという方が一番気になるポイントが「利用料金や手数料」です。そこでBASEの料金体系をご紹介します。
BASEの基本料金は無料
BASEは、登録料や初期費用、月額・年間料金が無料です。資金が無くても、無料でネットショップを開くことができるのです。デザインの編集にもお金はかかりません。
ただし、商品が売れたときには手数料を支払う必要があります。具体的には、ショップで商品が売れたときと、売上金を入金するときに決められた手数料がかかります。
商品が売れたときにかかる手数料
商品が売れ、お客様に商品を発送し、注文ステータスが「発送済み」になると、1回の注文の合計(商品売上+送料)に対して以下の2つの手数料がかかります。
手数料の種類 | 各注文ごとにかかる費用 |
BASEかんたん決済手数料 | 3.6%+40円 |
サービス利用料 | 3% |
商品代と送料を合わせた金額が1,700円だった際の、振込申請できる金額は以下の計算式で求めることができます。
1,548円 = 1,700円(商品代+送料) - 101円(BASEかんたん決済手数料) - 51円(サービス利用料)
お金を引き出すときにかかる手数料
商品が売れた場合には、ショップの売上金(振込可能残高)は一旦BASEに預けられます。売上金を引き出したければ「振込申請」が必要になります。しかし、振込申請には振込手数料と事務手数料がかかるので、注意が必要です。
振込手数料は一律250円、それにプラスして事務手数料の500円(振込申請額が2万円未満の場合)がかかります。分かりやすく表にすると、以下のようになります。
売上金 | 2万円未満 | 2万円以上 |
振込申請にかかる手数料 | 振込手数料250円+事務手数料500円 | 振込手数料250円 |
振込予定日は、振込申請をしてから10営業日(土日祝日を除く)です。
BASEのメリット・デメリット
自分のお店や経営状況にBASEが合うかどうかは、メリット・デメリットを比較してからでないと分かりません。たくさんのメリットがあるBASEですが、業種や事業状況によってはデメリットの方が上回るケースもあります。
BASEのメリット
BASEのメリットは主に以下の3点が上げられます。
- 無料で始められる
- 機能が豊富である
- 操作が簡単
有料サービスのネットショップを利用したとしても、商品が売れなければ赤字になってしまいます。特に、資金力の乏しい個人事業主にとってはできるだけそのようなリスクは避けたいでしょう。
BASEは商品が売れるまでは手数料などもかからないので「とりあえずショップを開設して様子を見たい」というライト層にもメリットがあります。BASEは機能が豊富で、そのほとんどを無料で使うことができます。商品登録や運営がシンプルな操作で完了するので、パソコン操作が苦手な人にもおすすめです。
BASEのデメリット
BASEのデメリットは主に以下の3点が上げられます。
- Amazonや楽天市場のような大手ECモールと比較すると集客力が低い
- 売れれば売れる程手数料がかかる
- 自由にページをデザインしたい人には向いていない
残念ながら、楽天市場やAmazonなどの大手と比較すると、BASEの集客力は弱いです。しかも、商品が売れる程手数料がかかるので、多額の売上が見込める人にとってはBASEを利用するデメリットが大きい可能性が高いです。
また、BASEには有料・無料のデザインテンプレートが用意されてはいるものの、自由にイチからデザインしたい人には物足りないかもしれません。
集客の不安を解消!BASEの集客・販促サポート
BASEには、レビューやクーポン、リアル店舗でのポップアップといった集客・販促サポートが充実しています。
集客・販促におすすめの拡張機能
BASEには以下のような集客や販売促進に優れた拡張機能があります。必要に応じて取り入れてみましょう。
- Instagram販売・広告
- 商品説明カスタム
- レビュー
- クーポン
- セール
- メールマガジン
Instagramやメールマガジンを利用すればお客様に商品やお店の魅力を宣伝することができ、レビュー欄の追加によりお店の信頼度をアップさせることも可能です。クーポンやセールでお得感をアピールするのもおすすめです。
リアル店舗でのポップアップも可能
渋谷マルイや伊勢丹新宿本店、ルクア・ルクアイーレ大阪といった全国の有名商業施設・スペースで商品を販売することも夢ではありません。出店前後のやり取りもBASEがサポートしてくれるので、ネットショップ運営後にテナントにリアル店舗を出店したい方にもおすすめです。
売れない商品の原因と対処法3選
BASEでネットショップを開設しても商品が全く売れないようなら、写真や文章に問題があるかもしれません。本章ではネットショップで商品が売れない原因と対処法を紹介していきます。
- 写真が魅力的ではない
- 文章が分かりにくい
- SEO対策が出来ていない
1. 写真が魅力的ではない
販売しているのがどんなに素晴らしい商品だとしても、写真が不鮮明だったり、色合いが悪かったりすると商品の魅力を十分に伝えることはできません。魅力的な商品写真を掲載するためには撮影センスに加えて、カメラや照明機材の性能も影響します。
撮影するときは、自然光の入る部屋で白の模造紙を背景にし、他の商品とのコーディネートを意識してみましょう。これだけでも、素敵な写真を撮ることができます。
もし自社で商品撮影が難しければ、フォトグラファーに外注するのがおすすめです。ランサーズには、フリーのフォトグラファーが揃っています。
2. 文章が分かりにくい
文章が分かりやすいと、お客様に商品の魅力が伝わりやすくなります。しかし、商品説明やメールマガジンに伝えたいことを詰め込み過ぎて、文章が長くなりすぎたり、分かりにくかったりするショップは少なくありません。
分かりやすい文章を書くには、以下の点に気を付けましょう。
- 一文を短く書く
- 曖昧な表現を避ける
- 接続詞を少なくする
- 結論を先に書く
文章を書くのが苦手だったり、魅力をうまく伝える文章を書けなければ、ランサーズに所属するプロのライターに任せてしまうのも良い方法です。
3. SEO対策が出来ていない
広く集客を行いたいなら、BASE内にブログを作成して、商品をブランディングするのがおすすめです。自社のブログを持っていなくても、BASEのECサイトに「Blog App」をインストールすれば、ブログをショップに追加することができます。
ブログ運営で大切なのは、SEO対策です。適切にSEO対策を行えば、アクセス数のアップが期待できます。記事内に商品のリンクを埋め込み、SNSで拡散すれば集客のきっかけにもなります。
ショップ運営が忙しくてSEO対策に手が回らないなら、ランサーズに所属するフリーランスにSEO施策を依頼するのがおすすめです。
BASEでネットショップを始めてみよう
ネットショップを開きたいなら無料で使えるBASEを検討してみましょう。BASEは、個人・法人を問わずだれでも自分のショップを持つことができます。操作が簡単で、初心者でもオシャレなデザインにすることができるので、パソコンが苦手な人もネットショップ開設に挑戦しやすいサービスです。
BASEは基本的には無料ですが、商品が売れたときと売上金を引き出すときに手数料がかかります。また、商品説明や商品写真は自分で用意する必要があります。
写真やライティングはランサーズで外注して、自分はショップの運営や商品の製造に集中する、といった方法がおすすめです。
