「デジタル広告をはじめたいけどいくら掛かるの?」
これまでデジタル広告を使用したことがない方は、このような疑問を抱いているのではないでしょうか。デジタル広告は沢山の種類があり、どれを選んでよいのかわからない方も多いでしょう。
デジタル広告は、非デジタルの広告と比べ、効果検証しやすくターゲットや配信に関するセグメントもしやすいため、効果を出しやすい広告です。
これからの社会において、デジタルマーケティングは欠かせませんが、そのマーケティング活動の一つにデジタル広告があります。
ここでは、デジタル広告をこれから始めたい方に向けて、失敗しないデジタル広告の出稿方法や仕組み、費用相場などをご紹介していきます。

デジタル広告の種類と課金システム
まずは、数多くあるデジタル広告の種類と、課金システムについて確認していきましょう。
リスティング広告の特徴
リスティング広告はコンバージョンに直結しやすい広告であり、初心者の方もはじめやすい広告です。リスティング広告はユーザーが検索をした検索結果に表示されるため、検索しているユーザーがターゲットです。
検索しているユーザーは「興味がある」「情報を得たいと思っている」ユーザーとなるため、広告を見て興味を強く抱いた場合、問い合わせや資料請求などに繋がる可能性が高い広告です。
ディスプレイ広告の特徴
ディスプレイ広告は、CVに繋げられることと、直接のCVに繋がらなくても認知に繋げることができる広告で、間接CVも意識できる広告です。
画像や動画で広告出稿できるため、視覚で訴えることができるため、クリックしなくても認知に繋がったり、ブランド力の向上にもつながったりする広告となります。
ディスプレイ広告には「リターゲティング」という機能があり、リターゲティング広告は一度サイトを訪れたユーザーや広告をクリックしたユーザー、コンバージョンに至らなかったユーザーなどをターゲットにして何度も広告を表示させることができるため、効果的な広告出稿ができます。
SNS広告の特徴
SNS広告はTwitterやfacebookなど、プラットフォームごとに広告出稿できることが特徴ということと、認知を高めやすいというのが特徴です。
SNS広告の代表ともいえるfacebook広告は、facebookが独自で持っているユーザー属性を利用して、ターゲットを細かくセグメントできるため、自分たちのターゲットに向けてピンポイントに広告出稿できるのが強みです。
例えば、年齢や性別、地域だけではなく、家族構成や最終学歴、現在の職業なども選択できるため、広告の効果を高めやすいでしょう。
動画広告の特徴
動画広告の種類には、YouTubeに配信するYouTube広告や、TikTokなどのSNSに表示させる広告、タクシーの車内で配信する動画広告など種類は沢山ありますが、Webマーケティングという点においては、YouTube広告が主流です。
動画の途中に配信される広告や、動画が始まるときに配信される広告など、配信方法も様々です。これから5Gが主流になる中で、動画広告はデジタル広告の中でも主流のサービスとなっていくでしょう。
リスティング広告の費用相場
次に、リスティング広告の費用相場について見ていきましょう。
リスティング広告の課金システム
リスティング広告の課金システムは、クリックされた分だけ課金されるというもので、1日ごとに上限設定でき、キーワードを選択してキーワードごとに単価を設定することができます。
単価は入札形式となっており、広告枠の中で上位表示させるためには入札額と広告の品質がポイントとなります。
入札額が多ければ多いほど、上位表示される可能性があります。
リスティング広告の費用相場
リスティング広告の費用相場については、選定するキーワードごとに異なりますが、一つの目安して、例を挙げてご紹介していきます。
10件のコンバージョンを獲得するのに、コンバージョン率が1%の場合、アクセス数は1,000件となります。1,000件のアクセスを獲得するのに、インプレッション数(広告表示回数)からクリックされるまで、1%のクリック率だとすると、インプレッション数は100,000回、クリック数は1,000回となります。リスティング広告はクリックされた数だけ課金されるため、課金対象は1,000回となり、平均単価が100円だとすると、100,000円が広告費となります。
あくまでも一例ですが、10件のコンバージョンを目標とすると、この例では予算は100,000円必要になる計算となります。
リスティング広告で失敗しないためのポイント
先述した例で考えると、1,000回の広告クリックが必要となり、これらの目標数値のことをKPIと呼んでいます。
このKPIの設定をしっかり行うことと、予算を設定したら、その予算をしっかり使って検証していくことが必要です。
広告の効果は継続していくことで最適化していくことができるため、予算をしっかり決めてその分を使い、目標としているKPIが達成できるように日々改善していくことが必要です。
関連:リスティング広告の成功する運用方法について
ディスプレイ広告の費用相場
次に、ディスプレイ広告の費用相場についても見ていきましょう。
ディスプレイ広告の課金システム
ディスプレイ広告の課金システムは2つあり、「インプレッション課金」「クリック課金」となります。
クリック課金はリスティング広告と同様に、クリックされた数だけ課金されるもので、インプレッション課金は、表示された回数だけ課金されるというもので、クリックされたかどうかは関係ありません。
ディスプレイ広告の費用相場
ディスプレイ広告の費用相場としては、1,000表示当たりいくらという形になっており、数十円単位での課金が一般的です。
ただし、広告内容によっても異なるため、一概には言えませんが、クリック課金のように1表示だけで数十円になるということはありません。
ディスプレイ広告は、直接のコンバージョンだけを得るためではなく、間接的なコンバージョンを目標とするケースもあります。
リスティング広告とは異なり、どれくらいのユーザーに「閲覧してもらうのか」のKPIの設定を行い、そのための予算をしっかり組み立てることが必要です。
ディスプレイ広告で失敗しないためのポイント
ディスプレイ広告は、リスティング広告のように直接コンバージョンだけを狙うのではなく、間接コンバージョンを考えることがポイントです。
単体ではなくディスプレイ広告と、リスティング広告などを組み合わせて、デジタルマーケティング全体としてディスプレイ広告の効果を考えると良いでしょう。
SNS広告の費用相場
次に、SNS広告の費用相場についても見ていきましょう。
SNS広告の課金システム
SNS広告にはさまざまな種類があり、それぞれ課金システムも異なりますが、SNS広告の中でも代表格である「facebook広告」に今回は的を絞り、課金システムについて紹介していきます。
facebook広告の課金システムには「クリック課金」「インプレッション課金」「最適化インプレッション」があります。
特徴的なのは「最適化インプレッション」で、facebookで「いいね!」を増やしたいときなど、facebookのシステムの中で最適な対象者を割り出し、いいねしてくれそうなユーザーに向けて広告出稿するというものです。
SNS広告の費用相場
facebook広告での費用相場は、それぞれの課金システムごとにことなりますが、インプレッションにおいては1,000回表示されるごとに費用が発生するため、表示されればされるほど費用は高くなります。
クリック課金に関しては、その名の通りクリックされるごとに費用が高くなりますが、それぞれ予算設定できるため、費用も自分で設定できます。
例えば、予算を300,000円にした場合、30日で割った時、1日当たり10,000円となりますので、まずは月間の予算を決め、1日ごとに落とし込んでいくと良いでしょう。
SNS広告で失敗しないためのポイント
SNS広告の中でも特にfacebook広告は、ターゲットを細かくセグメントできるため、セグメント機能をしっかり利用して広告出稿することが成功のポイントです。
リスティング広告などはキーワードの設定や時間、曜日などの設定、地域の設定などができますが、facebook広告は年齢や性別、興味のあるものなど細かく設定できるため、ペルソナ設定に合わせて最適な広告出稿ができます。
関連:Facebook広告の成功する運用方法について
動画広告(YouTube広告)の費用相場
最後に、動画広告の費用相場について見ていきましょう。
YouTube広告の課金システム
動画広告の中でも代表的なYouTube広告の課金システムは、インストリーム広告・ディスカバリー広告・バンパー広告・アウトストリーム広告・マストヘッド広告があります。
インストリーム広告
インストリーム広告は動画内広告のことで、YouTubeの中で広告が動画として表示されるものです。
ディスカバリー広告
ディスカバリー広告は関連動画などが表示されている場所に掲載される広告で、動画として表示されるのではなく、説明文や見出しなどで表示し、興味のあるユーザーがクリックして動画が表示されるものです。
バンパー広告
バンパー広告は、動画広告の一つで、YouTubeで動画が表示される前に6秒以下の動画広告が表示されるというもので、6秒間はスキップできないというのが特徴です。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告はYouTube外で表示される広告で、アプリ内やWebサイト内のコンテンツで表示される動画広告です。
マストヘッド広告
マウスヘッド広告は、YouTubeの中のトップページに表示される広告で、1日1社のみ24時間掲載される広告となり、YouTubeの中では一番目に付く広告です。
YouTube広告の費用相場
YouTube広告の費用相場については、利用する広告の種別によっても異なりますが、インストリーム広告では、1再生あたり3円~20円となります。
ディスカバリー広告は2円~6円、マウスヘッド広告に至っては数百万円の広告費用となり、それぞれの広告によって費用対効果を考えながらどの広告種別にするべきか検討すると良いでしょう。
関連:YouTube広告の費用相場と特徴について
YouTube広告で失敗しないためのポイント
YouTube広告で失敗しないためには、5秒で惹きつけるような動画にすることが重要です。
広告はスキップされてしまうとユーザーへ訴求することができないため、スキップされないようにするためはじまりから5秒間ユーザーを惹きつける動画広告を作る必要があります。
スキップされないようにするためには、ストーリー性を持たせて続きが気になるような動画にしたり、インパクトを与えて、「この後どうなるのか」という興味を持たせたりするなど、工夫が必要です。
広告だからといって中途半端な動画を作らずに、本腰を入れた動画制作がYouTube広告には必要となります。
まとめ
ここまで、デジタル広告について、費用相場や種類をご紹介してきました。
広告の種類 | 費用の仕組み | 特徴と注意点 |
---|---|---|
リスティング広告 | 1.クリック課金 | <特徴> コンバージョンに繋がりやすい<注意点> KPIの設定をしっかり行うことが必要 |
ディスプレイ広告 | 1.クリック課金 2.インプレッション課金 | <特徴> 間接コンバージョンも狙える<注意点> ・他の広告と併せての利用も検討 ・直接コンバージョンだけを狙わない |
SNS広告 | 1.クリック課金 2.インプレッション課金 3.最適化インプレッション | <特徴> ターゲットのセグメントを細かく設定できる<注意点> ペルソナ設定し、細かくセグメントして広告配信する |
動画広告 | 広告の種類によって異なる ※6秒以上の視聴で課金など | <特徴> 広告出稿の手段が複数あり選択できる<注意点> 5秒で惹きつける動画広告を作る |
これまでデジタル広告を出稿したことがない方は、デジタル広告の種類やそれぞれの特徴について知ることができたと思いますが、実際の運用については不安が残ると思います。
おすすめなのは、一度プロの広告代行業者などに依頼して、広告の運用ノウハウについて教えてもらうことです。
