人気ランキング 期間:4月24日 〜 5月1日
■アプリデザインとは
アプリデザインとは、開発するアプリケーションのデザインを構築する作業です。具体的には、UIデザインやUXデザインといった作業を行って、利便性や利用価値を向上していきます。トップページや各画面の構成、ビジュアルデザイン、アニメーション、アプリ利用によって得られる体験などを考えていきます。
アプリデザインは、新たに開発するときだけ行うものではありません。リリース後であっても、ユーザーの意見や競合アプリの動向を見ながら、改善し続けていくものです。アプリデザインによって、操作性が良く特別な体験ができるアプリが開発できれば、多くの人に利用してもらえるでしょう。
UIデザインとは
UIデザインとは、ユーザーが触れる部分のデザインをすることです。そもそもUIは「User Interface」の略で、ユーザーとの接点を意味します。ユーザーが操作するアプリ画面のデザインをすることで、より使いやすいアプリにしていくのがUIデザインです。
UIデザインでは、全体的なレイアウトや配色、ボタン、アイコン、文字デザインなどを考えていきます。どんなデザインか、またどんなアニメーションを用いるかといった点を考えるのがUIデザイナーの仕事です。
UIデザインの重要性
UIデザインが優れているかどうかで、ユーザーが継続して利用してくれるか、また多くのユーザーに利用してもらえるかが大きく変わります。
UIデザインがよくなかった場合、ユーザー離れを引き起こし、サービス終了に追い込まれてしまうケースもあるでしょう。スマホが普及してから15年ほど経過しますが、これまでにさまざまなアプリが登場してきました。現在まで残っているアプリの多くは、ユーザーの意見を取り入れながら機能を拡充し、ユーザービリティを向上し続けてきたものです。
どれだけ素晴らしいアイデアから生み出されたアプリでも、UIデザインが良くなくユーザーが使いたいと思わないアプリであれば、ユーザーの増加は期待できません。逆に優れたUIデザインであれば、ブランドイメージの確立やUXの向上に役立つでしょう。
UXデザインとは
アプリ開発におけるUXデザインは、利用したユーザーの体験をデザインすることです。UXとは「User Experience」の略で、ユーザー体験を意味します。アプリを利用してどういった体験を得られるか、その目標を考えるのがUXデザインです。
スマホにインストールされたアプリを利用すると「世界中の情報が一瞬で手に入る」「趣味があう人と繋がれる」「人気の音楽を聴ける」などさまざまな体験が得られるでしょう。また、細かく見ると「商品ページに行くと興味のある商品が見つかる」「ポップなフォントで楽しい気分になる」といった体験も得られるかもしれません。こうしたアプリ利用による体験すべてがUXなのです。
UIデザインとUXデザインの主な違いは、デザインする対象です。UIデザインは主にユーザーとの接点となる操作画面をデザインしますが、UXデザインではユーザー体験という目に見えないものをデザインします。UXデザインで考えた目標を達成するための手段が、UIデザインと言えるでしょう。
UXデザインの重要性
UXデザインによって、そのアプリを利用する価値が大きく異なります。UXデザインをして、アプリで得られる体験を深く考えていけば、ユーザーにさまざまな利用メリットを提示できるでしょう。
例えば「その日の気分に合わせたコーディネートが見つかる」「一人暮らしで料理を楽しみたい人のコミュニティに参加できる」「画面遷移がなく直感的に使える」といったユーザーのニーズを捉えた体験が、UXデザインです。UXデザインがしっかりとしてると、ターゲットへの訴求力が高まり、より多くの人に利用してもらえます。
開発するアプリを通して、ユーザーにどうなって欲しいか、どんな気分にさせたいかを考えるのがUXデザインです。優れたUXデザインは他社との差別化を図り、競争優位性を高めるのにとても役立ちます。
■アプリデザインをする際の5つの考え方
アプリデザインをする際、大切なポイントがいくつかあります。
①ユーザーの手間・負担を軽減させる
アプリデザインにおいて特に大切なのが、ユーザビリティです。どれだけオシャレで洗練されたデザインであっても、行きたいページまでになかなかたどり着かなかったり、どこに何があるか分かりにくかったりすれば、ユーザーのことを考えたアプリとは言えません。ユーザーの手間を減らし、快適に使えるデザインを考えるべきです。
具体的なポイント
- ・情報量が多い
- ・インターフェースがシンプル
- ・メニュー画面が分かりやすい
- ・行きたい場所に2〜3タップで到達する
ユーザーニーズを満たすような情報量を確保しつつ、いかにシンプルで操作しやすいUIを設計できるかがアプリデザインにおける大きな課題です。情報量は多くてもまとまりがなかったり、逆にシンプルすぎて情報量が少なすぎたりすれば、ユーザーは使ってくれません。
また、どれだけ情報量が多くても、目的の階層に2〜3タップほどで到達できる設計になっていないと、ユーザーは使いにくいと感じます。トップページから各階層まで、最短距離で行けるフローになっているか、また各画面の設計が見やすく移動しやすいかも大切なポイントです。
②直感的にシンプルなデザインを追求する
アプリデザインにおいて大切なのは、直感的に操作できるかどうかです。ゲームであればチュートリアルがあっても問題ありませんが、ショッピング系やSNSなどに関しては、操作説明がなくても利用できるくらいの操作性が求められます。
チェックポイント
- ・テキストサイズは適当か(5インチ画面でも見にくくないか)
- ・アイコンは簡潔で見やすいか
- ・ナビゲーション設計はシンプルか
- ・ボタンはイラストベース・文字ベースどちらが適当か
人気のアプリを見てみると、例えばボタンひとつでも、イラストベースと文字ベースをうまく使い分けていたり、テキストサイズが適当でどんなスマホでも見やすいデザインになっているのが分かります。また、新機能のみポップアップでナビゲーションがあったり、スワイプで戻るボタンを他のアプリと同様のUIにしたり、ユーザーへの負荷をかけにくいデザインにすることが大切と言えるでしょう。
③ブランドイメージを反映する
アイコンのデザインや配色、アニメーションに至るまで、ブランドイメージと統一させるのも重要なポイントです。例えば、洗練されたイメージのブランドなのに、ポップな配色や、飛び跳ねるようなアニメーションを用いてデザインしてしまうと、ブランドイメージを損ねてしまうでしょう。
逆に、アプリデザインをするうえでは、ブランドイメージが確立されている必要があるともいえます。ブランド全体の世界観や、製品・サービスごとのコンセプト、ターゲット像などが明確になっていないと、良いアプリデザインはできません。ブランドイメージが確立されていない場合は、まず世界観やターゲットについて考える作業が必要になります。
④モバイル最適化を重要視する
モバイル最適化は、アプリデザインにおいて基本となるものです。ただし、スマホだけに最適化するのではなく、タブレットでも使いやすいUIにしていく必要があります。また、PCにも対応させるのであれば、PC画面に最適化したアプリも制作する必要があるでしょう。
スマホやタブレットに関しては、レスポンシブ対応になっているかが大切です。レスポンシブ対応とは、ユーザーが使用するデバイスごとにページのレイアウトが変動する仕組みのことでUXの向上に繋がります。また、なるべくスクロールせずに利用できるデザインにするのも大切です。
⑤改善を繰り返しアップデートする
利用者を増やし続けるために、定期的なアップデートは必須です。どれだけ利用者が増えても、また広告を打って認知度を高めたとしても、利用を止める人が新規利用者を上回っては結果的にユーザー数は減少してしまうことになります。
機能を充実させるのはもちろん、アプリの操作画面をより使いやすくしたり、ユーザーフローを見直したりして、よりユーザーが快適に利用できるアプリにしていくのが大切です。
またアプリのアイコンに関しても、適宜アップデートが必要です。大手企業のアプリを見ても、ほんの少し明るい色味にして目立つようにしたり、余計な要素を排除してより印象に残るものにしたりとアップデートを繰り返しています。
アップデートをするうえでは、ユーザーのニーズを正しく把握する必要があります。ユーザーレビューを参考にするのはもちろん、SNSや公式サイトなどをうまく利用して、ユーザーがストレスに感じている部分はないか、他社で参考になる機能はないかなどを調査し、ユーザーニーズを探っていきましょう。
■アプリをデザインする手順・やり方
①要件定義
要件定義とは、アプリを作成する目的や実装する機能などをまとめた工程です。作成する際は、まず発注者と開発者でコミュニケーションをとり、発注者の要求を「要求定義書」にまとめます。そして、開発者が描く理想のアプリのイメージを明確化し、具体的な作業内容へと落とし込んだのが「要件定義書」です。要件定義書には、以下のような内容をまとめます。
要件定義書にまとめる内容
- ・アプリ開発の目的
- ・アプリ開発の概要(おおまかなイメージなど)
- ・システム方式と構成
- ・文書内の用語定義
- ・業務要件(現状と構築後のフロー、規模など)
- ・機能要件(画面やデータフローなど)
- ・非機能要件(予算やスケジュールなど】
要件定義書には、アプリ開発に関わるさまざまな内容を記載します。開発に携わる全ての人と、理想とするアプリのイメージや開発工程などを共有するためのものなので、誰でも分かるように作成するのが重要です。
②構造設計
構造設計では、要件定義書にまとめられた機能要件をもとにして、アプリの構造マップやコンテンツの流れなどを作成していきます。どんな階層が存在するか、各画面の情報の配置はどうなっているかなどを考えるのが、構造設計の工程です。
例えば、アプリをインストールしたユーザーに最初に表示させる画面を「トップページ」にするのか「会員登録画面」にするのかによって、その後の画面遷移は大きく異なります。もし会員登録画面をトップに持ってくるのであれば、登録しない限りほかの機能は利用できないようにするのか、それとも会員登録しなくても特定の機能は利用できるようにするのかといった点を考えなくてはなりません。
このように、どういった画面をどのタイミングで見せるか、どこからどこへ移動できるのか、それぞれの画面にはどういった情報をどんな配置で表示するのかといった点を考えるのが、構造設計です。
③骨子作成
構造設計が完了したら、ワイヤーフレームを作成します。ワイヤーフレームとは、各画面の構成をビジュアル化した工程です。構造設計で考えたものを具体的なデザインに落とし込むために作成します。ワイヤーフレームはあくまでデザインに落とし込むための資料なので、無彩色で作成します。
骨子作成において注意したいのは、細かく作りすぎないことです。フレームワークではあくまで画面構成を決定するだけで、具体的なUIデザインは後で行います。フォントやボタンの色、テキストサイズなどを細かく作り込んでしまうと、表層作成で行える作業が狭まってしまうので注意してください。
ワイヤーフレームは、SketchやAdobe XD、Figma、Balsamiqなどのツールを使って作成するのが一般的です。
④表層作成
ワイヤーフレームが完成したら、細かな部分を作り込んでアプリデザインをする「表層作成」を行っていきます。ロゴデザインやテキストサイズ、フォント、利用する写真やイラスト、素材作成、アプリ全体の構成などを決めるのが表層作成の工程です。
表層作成では、とにかくユーザーが悩まず何も考えなくても利用できるくらいに、使いやすいデザインを考えるのがポイントになります。また、フォントや配色などを工夫して、ブランドイメージやアプリのコンセプトに則したデザインにしていくのも重要です。
なお、昨今ではさまざまなフリー素材サイトや画像素材のサブスクサービスがありますが、アプリ開発に利用できないケースも少なくありません。外部サイトで画像やイラスト、ボタン背景、フォントなどの素材を探す場合は、アプリ開発に利用できるか、また商用でも問題ないかなどをしっかりと確認しましょう。
⑤実装
アプリが完成したらテストをしましょう。なお、テストをする際には第三者にもチェックしてもらうのがおすすめです。デザイナーは制作したアプリの画面を見慣れてしまうため、ミスや違和感、使いづらさに気付きにくくなります。第三者にチェックしてもらえば、自分では気付けなかった不便さや違和感が分かるでしょう。
問題なくデザインが完成したら、アプリを実装(リリース)していきます。なお、App StoreやGoogle Playではアプリをリリースする際に登録や審査の工程があるので、あらかじめ確認しておきましょう。審査には数週間ほどかかるケースもあるので、リリース日が決まっている場合は、余裕を持って作業を進めておくと安心です。
■アプリ開発をランサーズで依頼する方法
アプリ開発を外部に依頼したい場合は、ランサーズを利用する方法もあります。ランサーズとは、アプリ開発を発注したい依頼者と、アプリ開発やデザインができる受注者を繋げてくれるサービスです。アプリ開発以外にも、ライティングや動画編集、サイト構築などさまざまな分野の受注者を探せます。
ランサーズでアプリ開発を依頼する方法としては、受注者に直接メッセージを送って依頼する方法のほかに、案件を掲載して受注者を募る方法や、出品パッケージから依頼する方法などがあります。以下では、ランサーズを初めて利用する方にもおすすめな、出品パッケージから依頼する方法を解説します。
出品パッケージを探す
出品パッケージは、受注者(ランサー)それぞれが、自分が対応できる業務を、レベルごとに料金を設定して掲載しているシステムです。どんな業務をどのくらいの予算で依頼できるかが分かるため、アプリ開発の発注に慣れていない方でも利用しやすいでしょう。
出品パッケージは、トップページ上部にある「パッケージを探す」からジャンルを選択して探せます。アプリ開発の場合は「プログラミング・システム開発」の中にある「モバイルアプリ・スマホアプリ」や「デスクトップアプリ」などから探しましょう。出品パッケージを選べない場合は、画面左側のメニューから予算や納期などを選択して絞り込み検索をしてみてください。
無料見積もり相談
良い出品パッケージが見つかったら、無料見積もり相談をしましょう。まず、出品パッケージのトップ画面にある「ベーシック・スタンダード・プレミアム」から、自分が依頼したい内容にあわせたプランを選択します。そして「スポット・3ヶ月継続・6ヶ月継続」のいずれかを選択したら「まずは相談する(無料)」から無料見積もり相談をしましょう。
無料相談のボタンを押すと、無料見積もり相談の画面に移動します。追加オプションや希望納期などを選択してから、依頼内容の詳細欄に具体的な開発内容を記入していきましょう。どんなアプリを開発したいか、どんな機能が欲しいのかなど詳しく記入すると、開発者側もイメージが共有しやすくなるでしょう。
発注
無料見積もり相談をしてみて、納期や予算、対応スキルなどに問題がなければ、発注をしましょう。発注をする際には、改めて納期や修正対応などについても聞いておくと安心です。なお、ランサーズでは「仮払い」を導入しており、依頼主が仮払いをしてから業務をスタートすることになっています。
仮払いシステムは、依頼主がランサーズに依頼料金を払っておき、納品が完了してからランサーズが開発者へ料金を支払う流れです。仮払いの手続きを行い、依頼を進めていきましょう。
確認・納品
アプリのデザインが完了したら、実際にテストをしてみましょう。テストをして問題があれば、開発者に修正をしてもらってください。なお、修正に関しても納期を設定しておくと、お互いにスムーズに業務を進められます。問題がなければ、リリースをしていきましょう。
リリースまで完了し、大きな問題がなければ依頼は終了です。最後にお互いの評価を入力してランサーズでの契約は完了となります。
■一般的な制作会社へ「アプリデザイン」を依頼した際の料金相場
アプリデザインを外部に依頼する場合、デザイン会社の規模やデザイナーの単価、デザインの複雑さ、リビジョンの回数などによって料金が異なってきます。
また依頼先によっては、デザインするページ数で価格設定がされていることもあります。
それ以外には、アプリのユーザー体験を考慮したページの構成案作成から依頼するのか、またモックアップの作成も依頼するのか、アニメーションを付加するのかといった具体的な依頼内容によっても料金は変わってきます。
このようにアプリデザインは、依頼内容によって大きく料金が変わるため、どの工程をお願いしたのかを事前に明確にし、相見積もりを取ってより最適な価格でお願いできる業者を見つけるのがおすすめです。
企業 | 内容 | 相場例 |
---|---|---|
企業A | 構成設計 | 約50,000円~ |
ワイヤーフレーム制作(10画面) | 約50,000円~ | |
UIデザイン(10画面) | 約80,000円~ | |
グラフィックデザイン | 約20,000円~ | |
モックアップ作成(10画面) | 約30,000円~ | |
アニメーションカンプ(10画面) | 約80,000円~ | |
企業B | メイン画面 | 約150,000円〜 |
下層ページ(1つ目) | 約70,000円~ | |
下層ページ(2つ目) | 約50,000円~ | |
下層ページ(3つ目) | 約30,000円~ | |
下層ページ(4つ目) | 約10,000円~ | |
企業C | ネイティブアプリのデザイン | 約300,000円〜 |
※大凡の価格を表示しています。実際の料金は依頼内容や会社によって異なります。
※こちらで記載している金額はランサーズ上の依頼金額ではありません。
※当社調べの「一般的な制作会社や企業に依頼した際の目安の依頼料金」となります。