「LP(ランディングページ)制作の費用相場がわからない」と悩んでいませんか。
「10万円未満で作れる!」と謳っている制作会社もあれば、60万円以上の費用を提示している会社もあるため、適正価格がわからないと感じている方もいらっしゃるでしょう。
本記事ではLP制作の相場について紹介します。コストを抑えて、目的を達成するためのポイントや制作会社の選び方も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

目次
ランディングページ(LP)制作の費用相場は10万円から60万円以上まで
LP制作には大きく分けて4つの相場があります。
LP制作の価格帯 | 期待できるLPの内容 | 期待できるLPのデザイン | 発注先 | LP制作時間 |
10万円 | 最低限のLPを作りたい | 最低限のデザインとコーディング | フリーランス | 1~4週間 |
20万円 | オリジナルデザインのLPを作りたい | オリジナルのデザインとコーディング | 小規模のLP制作会社 | 3~6週間 |
40万円 | おまかせで完成度の高いLPを作りたい | 細部までこだわったデザインとコーディング | 小~中規模のLP制作会社 | 1~2ヶ月 |
60万円以上 | 成果を視野に入れたLPを作りたい | 戦略検討や公開後のABテスト、コンサルティング込み | 大手制作会社 | 2~3ヶ月 |
価格帯によって、デザインの完成度はもちろん、制作会社に依頼できる仕事内容が異なります。大まかに説明すると、費用が安いほど発注者側で担当しなければならない業務が多く、デザインの自由度も高くありません。
一方、費用が高いほど、制作会社におまかせできる作業が増え、デザインの自由度も上がります。
そのため、次のような方は20万円未満の予算でLPを制作すると良いでしょう。
- デザインやLPのテキストを自分で用意できる方
- 作業の手間がかかっても費用を抑えたい方
一方、次に当てはまる方は40万円以上を想定しておきましょう。
- デザインや原稿の作成を依頼したい方
- 手間なく完成度の高いLPを制作したい方
- コンバージョンにこだわったLPを作成したい方
ここからは価格帯ごとの詳細について見ていきます。
LP制作費10万円の相場
最低限のLPは10万円から作れます。ただしデザインの自由度は低く、微調整や機能追加などのカスタマイズに対応してもらえません。
また通常、10万円未満のLPはテンプレートを使用して作ります。WordPressが一般的ですが、制作会社によってはStudioやペライチなどのデザインツールを使うことも少なくありません。
手間を削減することで低価格を実現しているため、原稿や写真素材は発注者が用意します。その他、要件ヒアリングも最小限になるため、想いを汲んでもらうには向いていません。一方、スピーディに作成してもらえるため「最低限のLPを早く制作したいとき」に向いています。
10万円のLP制作費の概要を以下の表にまとめました。
費用相場 | ~10万円 |
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利用シーン | ・最低限のLPを作りたい ・質よりスピード重視でLPを作りたい |
作業内容 | テンプレートを利用したデザイン、またはコーディングのみ |
制作期間 | 1~4週間 |
メリット | ・費用を抑えられる ・スピーディに対応してもらえる |
デメリット | ・カスタマイズや微調整には対応しない ・原稿や写真は発注側で準備が必要 ・希望を汲んでもらいにくい |
10万円でLPを依頼する際の特筆すべきポイントは以下のとおりです。
- テンプレートを使用するため柔軟性が低い
- テキストや画像は発注者が用意する
- ヒアリングや打ち合わせは最低限
- スピーディーに作成してもらえる
LP制作費20万円の相場
オリジナルデザインのLPを作成したいときは、20万円の価格帯から選ぶと良いでしょう。テンプレートを使わないため、個性が光るLPを作れます。原稿作成や写真撮影には別途費用がかかりますが、デザイン案は制作会社が提案してくれるため、発注者の負担も少なめです。
10万円のLPに比べて柔軟性が高く、ヒアリングもきっちりと行ってもらえます。費用を抑えながら「想いが伝わるオリジナルデザインのLPを作りたい」方にピッタリです。
20万円のLP制作費の概要を以下の表にまとめました。
費用相場 | 10~30万円 |
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利用シーン | ・オリジナルデザインのLPを制作したい ・デザインの提案を受けたい |
作業内容 | オリジナルデザインの作成、コーディング |
製作期間 | 3~6週間 |
メリット | ・ヒアリングをしっかり行うため希望を汲んでもらえる ・オリジナルデザインのLPが作成できる ・デザイン案を発注側が考える必要がない |
デメリット | 原稿や写真は発注側で準備が必要 |
20万円でLPを依頼する際の特筆すべきポイントは以下のとおりです。
- テンプレートを使用しないオリジナルデザインのLPを制作できる
- 依頼主の希望に合わせたデザインを提案してもらえる
- 大切にしたい想いを反映してもらえる
LP制作費40万円の相場
40万円前後は、制作会社におまかせで高品質なLPを作ってもらえる価格帯です。30万円未満では対応してもらえなかった、「原稿作成」や「写真撮影」などを制作会社に代行してもらえます。
発注者は、打ち合わせに参加するだけで良いため、ほとんど手間はかかりません。
ただし、制作会社が担当する範囲が広い分、30万円未満の価格帯と比べて制作会社によってクオリティに差が生じます。そのため実績の確認は欠かせません。
40万円のLP制作費の概要を以下の表にまとめました。
費用相場 | 30~60万円 |
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利用シーン | ・細部までこだわったLPを制作したい ・打ち合わせ以外の手間を省きたい |
作業内容 | ・競合調査 ・デザインの実装 |
製作期間 | 1~2ヶ月 |
メリット | ・発注側の負担を軽くできる ・完成度の高いLP作成が実現する |
デメリット | 制作会社によって対応や質に差がある |
40万円でLPを依頼する際の特筆すべきポイントは以下のとおりです。
- コンテンツ制作や素材の用意など制作会社に丸投げできる
- 要件を細かく反映したデザインを制作してもらえる
- 完成度の高いLPの制作に向いている
LP制作費60万円以上の相場
60万円以上は、徹底的にコンバージョンを改善したい方向けの相場です。60万円以上の予算でLPを制作する際、制作会社は戦略検討や公開後のABテストを行います。
費用は高くなりますが、コンサルティング代が含まれていると考えると良いでしょう。手間なくコンバージョンが期待できるので、成果にこだわりたい方には最適です。
60万円以上の相場は40万円の相場以上に、制作会社の実力で成果がわかれます。そのため、過去の成功例はもちろん、失敗例も確認し、信頼できる制作会社に依頼しましょう。
60万円以上のLP制作費の概要を以下の表にまとめました。
費用相場 | 60万円~ |
---|---|
利用シーン | ・成果を目的としたLPを制作したい ・コンバージョンを改善したい ・コンサルティングを受けたい |
作業内容 | ・競合調査 ・デザインの実装 ・戦略検討 ・公開後のABテスト ・LP改善 |
製作期間 | 2~3ヶ月 |
メリット | ・コンバージョン目的のLP作成ができる ・LP完成後の改善も依頼できる ・LPに関するWebマーケティングのコンサルティングが受けられる |
デメリット | ・制作会社によって対応や質に差がある |
60万円以上でLPを依頼する際の特筆すべきポイントは以下のとおりです。
- コンバージョンにこだわったLPを制作できる
- 制作完了後も成果達成のための改善を依頼できる
- LPを使ったWebマーケティング全般について相談できる
LP制作の費用相場は、依頼先によって増減する
LP制作の費用は作業内容だけでなく、付加価値と管理コストによって増減します。そのため相場を正しく理解するには、発注先の特徴について理解しておくことが大切です。
ここでは、代表的な次の3つの発注先について特徴を解説します。
- 大手制作会社
- 中小企業の制作会社
- フリーランス
大手制作会社の4つの特徴
大手制作会社の特徴は次の4つです。
- チーム単位で作成するためクオリティが安定する
- 対応できる業務範囲が広い
- ノウハウが豊富
- 費用が高い
大手制作会社では、LP制作をチーム単位で行います。経験豊かなマネージャーが納期や品質を管理するため、制作物のクオリティが安定しやすいのが強みです。
また、多様な人材が在籍しているため対応範囲が広く、1社にすべての業務をおまかせできます。LP制作におけるノウハウも豊富なので、成果に直結するLPを作りたいときにも良いでしょう。
他の発注先と比べて費用は高めですが、「手間なく確実に高品質なLPを作りたい方」に向いています。
中小企業の3つの特徴
中小企業には、次の3つの特徴があります。
- 制作会社ごとに独自の強みがある
- 安く作ることに長けている
- 大手制作会社に比べてフォローアップ体制が弱い
中小企業は大手企業と差別化するために、「強み」や「安さ」に特化している傾向があります。そのため目的にあった制作会社を選べば、大手制作会社に依頼するよりも安く、質の良いLPを制作可能です。
例えば、イラストを豊富に使ったLPを作りたい方は、イラストに強い制作会社に頼むことでコストを抑えられます。また、コピーライティングを重視したい方は、ライティングに強い制作会社に依頼すると良いでしょう。
一方、中小企業は大手制作会社ほどフォローアップ体制が強固ではありません。そのため、進捗やクオリティが安定しないこともあります。
フリーランスの3つの特徴
フリーランスは、次の3つが特徴です。
- 管理コストが必要ない分、コストパフォーマンスが高い
- 制作担当者本人の実績で選べるためクオリティの不安がない
- 意志の伝達がしやすい
フリーランスは、もっともコストパフォーマンスが高い発注先です。制作会社では複数のメンバーが制作を担うため、管理コストが発生します。また制作会社によっては制作を外注しているため、マージンも必要です。しかしフリーランスにはこれらのコストが必要ないため、ムダな費用が発生しません。
また本人の実績から担当者を選べるのも特徴です。制作会社では、営業担当と実際の制作担当が異なります。そのため、制作担当者本人の実力がわからず、クオリティの不安がぬぐえません。また、発注者の意志が制作担当者までうまく伝わらない懸念もあります。
しかしフリーランスであれば、実際の実力をもとに最適な人を選べます。本人と直接コミュニケーションをとれるため、認識のズレが生じにくいのもメリットです。また制作物の評価が今後の活動に直接影響を与えることから、低品質なLPが納品される可能性も低いと言えます。
コストパフォーマンスで選びたい方には、フリーランスもおすすめです。
ランサーズなら実績豊富なフリーランスに依頼できる
ランサーズは実績豊富なフリーランスが登録しているプラットフォームです。作業内容や予算を決めて依頼を募集すれば、経験豊富なフリーランスの方から具体的な提案をもらえます。
制作会社と違い、担当者本人とやり取りできるため、実績や相性を確認してから発注先を選べます。そのため、「実力あると思っていたのに」「コミュニケーションに難があった」と、発注してから後悔する心配もありません。
発注先を選ぶときに注意すべき4つのポイント
発注先を選ぶときは次の4つのポイントで比較検討しましょう。
- 細かくヒアリングしてもらえるか
- アフターケアを行ってもらえるか
- 編集しやすい納品形式か
- 制作実績は豊富か
1. 細かくヒアリングしてもらえるか
訴求力の高いLPを制作したい方は、ヒアリングの時間を設けている発注先を選びましょう。とくにコピーライティングを依頼する際は、先方の商品理解がコンバージョンに直結します。
そのため、クライアントの想いや商品についてしっかりとヒアリングしてくれる発注先を選ぶのが大切です。
2. アフターケアを行ってもらえるか
またLPで成果を出すためには効果検証と改善が欠かせません。そのため作りっきりではなく、制作後のケアや、セルフメンテナンスに協力的な発注先を選びましょう。
制作会社によっては、制作後の保守や編集に必要な費用は異なります。そのため、契約前に必ず確認してください。
3. 編集しやすい納品形式か
発注先によっては、既存のデザイン制作サービスを使ってLPを作成します。WordPressのように使用者が多いサービスであれば問題ありません。
しかしデザイン制作サービスの利用者が少ないと、リニューアル時に対応してくれる発注先が見つからない可能性があります。またデザイン制作サービスの運営中止に伴い、LPを継続利用できなくなるため注意が必要です。そのため納品形式は必ず確認しておきましょう。
4. 実績は豊富か
制作担当者によって、得意とするデザインは異なります。そのため、作りたいイメージの制作実績が豊富な発注先に依頼しましょう。
注意すべきは、制作会社では「実績例のデザイン担当者」と「実際のプロジェクト担当」が異なる点です。そのため会社の実績だけでなく、担当者本人の実績も見せてもらいましょう。
LP制作の6つの工程を流れに沿って解説
LP制作を依頼する際、制作の流れを把握しておくと完成までスムーズです。また工程ごとにチェックすべきポイントもあります。次の工程に移ってからだと修正に対応してもらえない可能性もあるため、各工程の確認事項も把握しておきましょう。
LP制作は以下の流れで進みます。
- 要件定義
- 構成案作成
- デザイン
- ライティング・撮影
- コーディング
- 運用・改善
1. 要件定義
LP制作における最初の工程は要件定義です。要件定義では次の3つを行います。
- LPの目標を整理
- 必要な機能の検討
- 作業の依頼範囲の決定
一般的に、要件定義は見積もりの前に実施します。しかし制作会社によっては、発注前には大雑把にしか行いません。そのようなケースでは、制作に入ってから「追加費用が必要」と言われるリスクがあります。
スムーズに制作を進めるためには、見積もりをもらう前の段階で希望を具体的に伝えることが大切です。そのためにも事前に要件を整理しておきましょう。
2. 構成案作成
構成案は、LPのストーリーです。PRしたい商品によって、LPに入れたい内容は異なります。例えば、次の5つはLPに組み込まれる要素として一般的です。
- 商品やサービスの概要
- 利用イメージ
- 利用者の口コミ
- 申し込み方法
- 写真やイラスト
構成案作成の段階では、これらの要素をユーザーに伝える順番を検討します。20万円未満の予算では、発注者が構成案を用意しなければなりません。20万円以上の予算で発注するときも、伝えたいことを整理しておくとスムーズです。
3. デザイン
構成案が決まり次第、次の流れでデザイン作成を行います。
- ラフ案の作成
- 発注者チェック
- 完成イメージの作成
- 発注者チェック
ラフ案とは、手書きなどで作成する簡易デザインです。簡易デザインに問題がなければ、色や写真を反映して完成イメージを作成します。
制作会社によって、ラフ案や完成イメージの共有を割愛することがあります。しかし認識のズレを防止するためにもデザインは細かく確認させてもらうようにしましょう。
完成イメージを発注者が確認し、問題がなければライティングやコーディングに移ります。
4. ライティング・撮影
デザインが決まったらライティングや撮影に移ります。ライティングや撮影は、前のステップで決めたデザイン案に沿って行われるのが一般的です。
とくに撮影は制作会社にとってもコストがかかるため、撮影完了後に「デザイン案を変更したい」と言っても対応してもらえません。そのため構成案の段階で、細かくイメージをすりあわせておくことが大切です。
5. コーディング
コーディング作業は、デザイン案をWeb上に表示させるための作業です。基本的には、デザイン案が決定したタイミングでライティングや撮影と並行して行われます。
細かな修正であればコーディング作業が完了してからも対応してもらえます。しかし、全体構成を変えたり、デザインのテイストを変えたり、大幅な変更には対応してもらえません。そのため、デザイン案の時点で綿密にフィードバックしておくことが大切です。
制作会社によっては、デザイン案の完成度が低いこともあります。「具体化されてから意見しよう」と保留にしていたところ、コーディング作業に移られてしまったケースも少なくありません。
そのためデザイン案をもらったときは、「どの程度細かくフィードバックすべきか」を発注先に確認すると良いでしょう。
6. 運用・改善
LPが完成したら発注者が最終チェックを行い、LPを公開します。基本的には、公開をもって納品が完了します。納品完了後、一定期間が経過すると誤字などの修正に対応してもらえません。そのため、公開前の最終チェックは念入りに行いましょう。
また契約内容によっては、公開後の保守や改善を行ってもらえます。
LP制作を依頼するときに準備しておくべき2つのこと
スムーズにLPを制作するためには、事前準備が欠かせません。とくに次の2つは、納品までの速さやクオリティにも影響するため必ず、準備しておきましょう。
- 依頼したい作業範囲を整理しておく
- 商品のPRポイントを整理しておく
依頼したい作業範囲を整理しておく
LP制作では、依頼する作業範囲によって料金が変わります。すぐに意思決定するためにも、依頼したい作業の優先順位を決めておくことをおすすめします。とくに費用を抑えて制作したいときは、本当に必要な機能を明確にしておくことが大切です。
また次のようにLPの目的によって、依頼すべき内容は異なります。例えば、テストマーケティングを目的にしたLPであれば、作り込む必要はありません。そのためテンプレートを使ってスピーディに制作するほうが良いでしょう。一方、今後も販売し続けることが決まっているコアサービスであれば、完成度が高いLPを作成し、改善を重ねるべきです。
このようにLPは制作目的によって、必要要件が異なります。そのため、目的から逆算して依頼範囲を定めておきましょう。
商品のPRポイントを整理しておく
商品のPRポイントも整理しておきましょう。LPの成果は、「商品の魅力をどれだけ伝えられるか」に左右されます。とくに発注先にライティングを依頼する際は、商品の良さをすぐに伝えられるようにしておくことが大切です。
サービスに関する資料や競合分析の結果があれば、制作会社に共有すると活かしてもらえます。
LP制作の相場は作業範囲と工数で決まる
LP制作の相場は、10万円未満から60万円以上まで幅広いのが特徴です。LP制作を依頼する際は、目的に応じて予算を決定しましょう。
- 10万円 … テンプレートを使った最低限のLP
- 20万円 … オリジナルデザインのLP
- 40万円 … 完全お任せで作成したい方
- 60万円~ … コンバージョンにこだわりたい方
また発注先によって、強みや弱みは異なります。ランサーズであれば経験豊富な方から、自分にあった人を探せます。管理コストや中間マージンなどのムダなコストを削減し、高コストパフォーマンスなLPを制作したい方は、フリーランスへの発注を検討してみてください。
