SNSの運用業務を外部委託する場合は、まずSNS運用代行にはどのような作業が含まれていて、費用相場はどの程度かを把握しておかなければなりません。SNSの運用代行を依頼するメリットとデメリットも知っておくことで、「こんなはずではなかった」という事態も回避できます。今回は、SNS運用代行で具体的に代行を頼める作業内容、費用相場、代行を依頼するメリットとデメリット、依頼先を決めるポイントや注意点について解説します。また、SNS運用代行にフリーランスの活用がおすすめのケースについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次
SNS運用代行とは
SNSを運用する企業は増えていますが、SNS運用によるマーケティング効果が出るまでには時間がかかり、中長期的な投資が必要です。
社内のリソースを使うとその分本業の人手が足りなくなるため、SNS運行作業を代行する企業は少なくありません。
SNSの運用代行とは、企業が運営するSNSアカウントの運用作業のうち、全部または一部の作業を外部委託することです。
外部委託先としては、SNS運用代行専門会社やクラウドソーシングを利用したフリーランスの活用などのパターンが考えられます。
SNS運用代行で依頼できる作業内容
SNS運用に関わる作業を列挙すると、主に以下の内容にまとめられます。
・SNSへの投稿代行
・投稿内容についたコメントの確認と返信
・届いたDMの確認と返信
・レポーティング
・定期ミーティング
・SNS運用の企画
・SNSに出稿する広告の運用
SNS運用代行で依頼できる作業内容は、支払う月額料金によって変わってきますが、お金さえかければすべての作業を依頼することが可能です。
SNS運用代行を依頼する場合の費用相場
SNS運用代行を依頼する場合、費用は通常月額で支払います。
相場はおよそ10万円から50万円以上です。
月額料金と作業内容について、一般的にどのような相場なのかについてまとめました。
金額ごとの作業内容
SNS運用代行費用を、月額10万円、20~30万円、50万円の3段階に区切るとすると、それぞれどの程度の作業が依頼できるのでしょうか。
月額料金と対応できる作業内容の関係について、以下の表に示します。
対応可能な作業内容/ 月額料金 | 10万円 | 20~30万円 | 50万円以上 |
---|---|---|---|
投稿内容作成 | ○ | ○ | ○ |
SNS投稿代行 | ○ | ○ | ○ |
投稿内容へのコメント確認と返信 | × | ○ | ○ |
DMの確認と返信 | × | ○ | ○ |
レポーティング | × | △ (簡易) | ○ |
定期的ミーティング | × | × | ○ |
SNS運用の企画 | × | × | ○ |
SNS広告の運用 | × | × | ○ |
※本表はひとつの目安です。企業によっては10万円でもコメント確認や返信、レポーティングをしてくれる企業もいます。
また個人へSNS運用代行を依頼すると、制作会社に比べて中間コストがかからないため50,000~10,000円で依頼できることもあります。
クラウドソーシングを活用すると、InstagramやTikTokなどプラットフォームにあわせたプロを探せます。20,000~50,000円で利用できる短期間のお試しプランなどもあるため、SNS運用代行を試してみたい方にもおすすめです。
月10万円での運用イメージ
月額10万円でSNS運用代行を依頼する場合は、投稿内容の作成と、SNSへの投稿代行までを依頼できます。
その後、投稿に寄せられたコメントやDMなどへの返信は、自社内で対応しなければなりません。
投稿数の多いSNS運用で、あまりコメントがつかない場合や、コメントの返信はしない方針などの場合は、月額10万円の代行依頼でも十分効果はあるでしょう。
月20~30万円での運用イメージ
月額20~30万円でSNS運用代行を依頼する場合は、10万円での作業内容に加えて、投稿に寄せられたコメントやDMなどへの返信も代行してもらえます。
投稿に寄せられたコメントやDMなどへの返信は対応に気を使うことが多く、できればSNS運用に慣れている委託先のスキルを利用したいところです。
また、SNSの運用実績は、1ヶ月ごとなど一定の期間で経営陣へ報告するため、レポーティングが必要となります。
月額20~30万円クラスで依頼をすると、簡単なレポーティング対応までサービス内容に含まれる場合が多いようです。
このレベルまで代行依頼すれば、自社の担当者がSNSを直接操作する必要はなくなり、自社リソースをかなり節約できます。
月50万円での運用イメージ
月50万円まで負担すると、SNSそのものの運用だけでなく、SNS運用の企画やSNSに出稿する広告の運用まで依頼でき、SNS運用に関する作業はすべてお任せとなります。
ただ、投稿内容の確認や上がってきたレポートを確認して、方針見直しなど、企画面・運用面での作業はゼロにはなりません。
それでも、SNS運用のあらゆるフェーズで外部委託先に作業を任せられるため、かなりの負担減になることは確かです。
SNS運用代行を依頼するメリット
SNS運用代行を利用するメリットは主に4点にまとめられます。
どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
自社リソースをコア事業に集中できる
SNS運用を自社だけで行うと、それだけ自社リソースが必要です。
SNS運用の専任担当者を出すと、1人分以上のコストをSNS運用で消費し、その分コア事業に向ける自社リソースが減ってしまいます。
SNS運用を外部委託することで、もともと自社業務のスキルを持つ貴重な自社リソースをコア事業に集中。
結果として、リソースを効率的に利用できます。
定期的な投稿ができる
定期的な投稿は、SNS運用を進める上で重要です。
更新の少ないSNSアカウントは、だんだん誰からも見られなくなってしまい、期待した効果が得にくくなります。
SNS運用を、専任者をつけず、兼任の担当者を付ける場合、SNS運用は本業の合間で進めることになります。
本業を別に持っていると、仕事の波があって忙しい時期には投稿できず、暇な磁気に多く投稿する、という偏りが生まれ、定期的な投稿が難しくなりがちです。
毎日、定期的な投稿やコメントの返信が必要な運用を考えている場合で、自社では専任者を用意できない場合は、外部委託で運用を依頼することを検討しましょう。
SNS運用に慣れた人材の確保
自社のSNS運用担当者がSNS運用のスキルを持っていない場合は、教育費用もかかります。
SNS運用にそれだけ自社リソースをかけるより、SNS運用に長けた外部の力を利用する方が合理的です。
外部委託先は、SNSの運用に関して、専門的な知識や経験豊富な人材を擁しています。
同じ業界のSNS運用経験がある人材をリクエストすればより安心です。
また、効果測定や運用リポートのまとめなどは、知識がないとコストが必要に。
これらの作業も代行依頼することで、短時間で高品質なレポートが入手できます。
炎上によるイメージダウン回避
SNS運用の代行を依頼することで、自社でSNSを常時監視する必要はなくなります。
委託先でSNSの監視やコメントへの返信もコメントなども依頼しておくと、万が一炎上があった場合に素早い対策が可能です。
問題が大きくなりそうなとき素早く対応できる体制を整えておけば、結果として炎上の未然防止・イメージダウンの回避にもつながります。
SNS運用代行を依頼するデメリット
SNS運用代行の依頼のデメリットについて、3点にまとめて解説します。
運用代行者との密な連携が必要
SNS運用代行を依頼する場合は、運用代行者との密な連携が必要です。
認識の違いから、自社の意図からそれた形でSNS運用がなされると、思った通りの成果が出ないことも考えられます。
担当者自身が運用していればこのような認識の違いは起きませんが、コミュニケーションコストがかかると認識しておきましょう。
SNS運用代行のコストがかかる
SNS運用代行を依頼するには、当然毎月コストがかかってきます。
月10万円から50万円までの間で、どの程度の作業を依頼するかは検討しなければなりません。
外部委託費用を少なくすると、その分自社でしなければならない作業が増えます。
自社の人件費と外部委託費用を比較して、どこまでSNS運用作業を代行依頼するのかを考えましょう。
SNS運用代行をどこに依頼するか迷う
SNS運用代行会社は非常に多く、どこに依頼すれば迷ってしまう点も、SNS運用代行のマイナス点です。
SNS運用代行会社だけでなく、クラウドソーシングなどを利用して、フリーランスにSNS運用代行を依頼するという選択肢もあります。
SNS運用の代行先を選ぶ場合は、いくつかの比較ポイントを決めて、できる限り多く比較してよりよい委託先を見つけましょう。
SNS運用代行先の選び方
SNS運用代行の委託先を選ぶ際は、以下4つのポイントを確認しましょう。
・同業界のSNS運用実績があるかどうか
・過去の実績が確認できるか
・要求する運用の規模に対応できるか
これらのポイントについて、もう少し詳しく説明します。
費用と作業内容の提示が明確
SNS運用代行の委託を選ぶ場合、費用メニューと作業内容、SNS運用を委託することで得られる成果が明確な委託先を選びましょう。
どのような作業があり、それぞれの作業はどこまで対応するのか、自社の作業は何があるのかまで明確になっていれば、運用開始後の作業分担も明確です。
作業内容が大ざっぱな定義になっていると、後から追加料金が発生してトラブルになる、といった事態も避けられます。
同業界のSNS運用実績があるかどうか
SNS運用専門会社を選ぶ際、まずは同じ業界・業種でSNSの運用実績があるかどうかを確認ましょう。
同じSNS運用とは言っても、業界が違うとアプローチの方法は変わってきます。
SNSに投稿する記事の内容も、業界に詳しい人が執筆または監修できるかどうかは重要なポイントです。
業界に詳しい人が記事作成に携わるかどうかで、記事の内容のクオリティや正確性などにかなりの差が生じます
。
過去の実績が確認できるか
SNS運用専門会社に実績を問い合わせたときに、過去の実績を分かりやすい状態で提示できるかどうかをしっかり確認しましょう。
運用実績を明確な数値データとして提示できるなら、効果測定のノウハウも蓄積されていることが類推されます。
過去の実績を数値データとして提示できない会社は、レポーティングのレベルもあまり期待できません。
単に過去の実績を見るだけでなく、レポートが見やすいかどうかをという観点からも評価してください。
要求する運用の規模に対応できるか
SNS運用計画で、大規模なSNS運用を展開する予定の場合、まとめて依頼しやすい運用代行会社を選ぶことを検討しましょう。
SNS運用代行先が複数になると、コミュニケーションを取る人数が増えて、コミュニケーションコストが増大します。
SNS運用代行会社が同じなら、社内で認識の共有や意見のすり合わせなどを済ませてもらい、代表者と自社の運用担当者だけでの打ち合わせも可能です。
SNS運用代行を依頼する際の注意点
SNS運用代行の依頼先が決まって、実際に依頼するときにも注意が必要です。
注意点をまとめましたのでご確認ください。
料金と作業内容はしっかり確認
料金度作業内容は、SNS運用代行会社を選ぶ際も確認している内容です。
しかし、実際に契約を結ぶ前にも、作業内容に認識のずれがないか必ず確認してください。
実際に運用は始まってから作業内容の違いでトラブルが発生すると、SNSの運用自体が失敗してしまう可能性があります。
契約書の内容はダブルチェックをして、慎重に確認することをおすすめします。
費用相場から大きく乖離していないか
SNS運用代行会社を選定する際にも注意したい点ですが、提示された月額費用が、費用相場から大きく乖離していないかどうかも十分確認してください。
費用が高すぎる場合は気が付く人も多いのですが、費用が安すぎる場合も要注意です。
月額費用が安すぎる場合、投稿内容のクオリティやコメントの内容に問題があるなど、運用代行サービスの品質が低い可能性があります。
運用効果の目標と効果測定の手順は明確か
運用の効果測定とレポーティングまで依頼する場合は、運用効果の目標設定と効果測定の手順が明確かどうか、SNS運用代行会社に確認してください。
また、効果測定の結果によって運用を改善していける仕組みになっているかどうかにも注意しましょう。
SNS運用は、方針を1回決めたらうまくいく、というものではありません。
効果を定期的に測定し、課題を見つけて改善を繰り返すことで、運用を軌道に乗せることができます。
PDCAのサイクルを回せるような仕組みになっていないと、SNS運用が成功しているかどうか判断できません。
結果として、運用の改善もできず、SNS運用にかけているコストが無駄になります。
SNS運用代行依頼にフリーランスがおすすめのケース
SNS運用代行の委託先として、クラウドソーシングを利用したフリーランスを活用するといい場合もあります。
どのようなケースならSNS運用代行にフリーランスを活用すればいいのか、その判断ポイントを紹介します。
運用するSNSアカウント数が少数
運用するSNSアカウントが1つ2つの場合は、フリーランスに依頼するのに適したケースです。
フリーランスにまとめてSNS運用代行を依頼することで、投稿する文面に統一性が出て、一貫性のあるSNS運用ができます。
コンテンツに専門的な技術が必要
Instagramのように、投稿するコンテンツやクリエイトに専門技術が必要な場合は、専門性の高いフリーランスに依頼するのもおすすめです。
SNS運用代行会社で投稿する画像の加工までは頼めない場合も、フリーランスを活用してコンテンツを調達することができます。
クラウドソーシングサイトで実績や評価を確認
SNS運用代行会社への依頼は、実際の担当者個人の能力が分かりにくい点があります。
フリーランスの場合、クラウドソーシングサイトで、個人の実績や評価を確認することが可能です。
実際にSNS運用に当たる担当者の能力を客観的に知りたい場合は、依頼するフリーランスの実績や評価を確認できるクラウドソーシングの利用もご検討ください。
SNS運用代行を依頼するならフリーランスの活用もおすすめ
SNS運用代行を依頼するには、月額料金として10万~50万円が必要です。
月額50万円を用意すれば、SNSの運用・企画・効果測定といった、SNS運用に関わるほとんどの作業を委託できます。
SNS運用代行の委託先には、SNS運用代行会社またはフリーランスにかの選択肢があります。
大規模なSNS運用代行が必要な場合は、SNS運用代行会社への一括発注の方が便利です。
実際にSNS運用を担当する人の実績や持っているスキルを確認したい場合は、クラウドソーシングで実績確認ができるフリーランスの活用も検討しましょう。
ランサーズには、SNS運用代行やSNSに投稿するクリエイト作成の得意なクリエイターが多数在籍しています。
SNS運用代行に関するスキルを持ったフリーランスも在籍しており、過去の実績なども確認できて、仕事を依頼しやすい環境が整っています。
SNS運用代行でフリーランスの活用を検討している場合は、ぜひランサーズの利用もご検討ください。
※なお、ランサーズでは規約によりステルスマーケティングは禁止している点にご注意ください。
ステルスマーケティングとは、大量の口コミを量産する、消費者を装って商品を紹介するなど、読者を騙して商品を売ろうとする行為のことです。
