Shopifyの支払方法にAmazon Payを選びたいけれど「Amazon Payの強み」「支払い設定の具体的な手順」を把握できていないために、導入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Amazon Payの特徴と他の支払方法と比較しての導入メリット、設定前の準備と設定手順をわかりやすく解説します。最後に、Shopifyでのショップ運営全般について相談できるサービスを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次
Shopifyで利用できるAmazon Payの特徴と導入メリット
ShopifyへAmazon Payを導入すると、さまざまなメリットが得られることはご存じでしょうか。まずは、Amazon Payの概要を整理した後、具体的な導入メリットの内容を解説します。
Amazon Payとは
Amazon Payとは、Amazon.co.jpのアカウントに登録した氏名・住所とクレジットカードの情報を使う、オンライン決済サービスです。Amazon.co.jp以外のECサイトでオンライン決済をする際Amazon Payでの支払いを選択すると、個人情報やクレジットカード情報を改めて入力することなく、スムーズにお買い物を進められます。
Shopifyで利用できるAmazon Payとその他の支払方法との比較
Shopifyで利用できる支払方法は数多くありますが、Amazon Payとその他の主な支払方法を比較します。
支払方法 | 対応ブランド | 決済手数料 | 振込手数料 | 初期費用 |
Shopify ペイメント | Mastercard、Visa、American Express、JCB | ・国内発行のカード:3.25%〜3.4% ・海外発行のカード( American Express):3.8%〜3.9% ・JCB:4.05%〜4.15% | 0% | 0円 |
Amazon Pay | MasterCard、Visa、American Express、JCB、Diners Club | 3.9%(デジタルコンテンツ以外)、4.5%(デジタルコンテンツ) | 0% | 0円 |
Apple Pay | Mastercard、American Express、JCB | Shopify ペイメントと同じ | 0% | 0円 |
Google Pay | Visa、Mastercard、American Express | Shopify ペイメントと同じ | 0% | 0円 |
PayPal | MasterCard、Visa、American Express、JCB、銀聯など | 3.6% + 40円(国内の標準レートは月額取引量で変動) | 0円(出金額5万円未満は250円/件) | 0円 |
携帯キャリア決済 | NTT DOCOMO、au、Softbank | 6.4%、15% (デジタルコンテンツ) | 0% | 0円 |
Shopify ペイメントは、0.5%〜2.0%の取引手数料が無料となるため、Shopifyでショップを開設するなら必須の支払方法です。Shopify ペイメントを導入せずAmazon Payを導入する場合、Amazon Payでも0.5%〜2.0%の取引手数料がかかるためご注意ください。
PayPalは越境ECに強く、Apple Pay・Google Pay・携帯キャリア決済は、各ユーザーにリーチしやすい支払方法です。
では、Amazon Payは他の支払方法に比べて、どのような導入メリットがあるでしょうか。
ShopifyへAmazon Payを導入する4つのメリット
ShopifyへAmazon Payを導入するメリットは、以下の4点です。
- 新規ユーザーに容易な決済手段や配送手続きを提供
- 携帯キャリア決済と比較して利用限度額に余裕あり
- Shopify ペイメント未対応のクレジットカードも利用可能
- Shopifyなら無料で導入
各メリットを詳しく解説します。
1. 新規ユーザーに容易な決済手段や配送手続きを提供
Amazonは多くの人が利用するECサイトで、多くのユーザーはクレジットカード登録済みです。Amazon Payを使うユーザーは、氏名や住所などの個人情報やクレジットカード情報を入力することなく、決済および配送手続きを済ませられます。
2. 携帯キャリア決済と比較して利用限度額に余裕あり
携帯キャリア決済と比較して高額の買い物で利用しやすい点は、Amazon Pay導入のメリットです。携帯キャリア決済もAmazon Payと同じ利便性があります。しかし、携帯キャリア決済は利用限度額が最大でも10万円(2022/1/26現在)と、クレジットカード決済に比べて低めに設定されています。
Amazon Payの利用限度額は、設定しているクレジットカードの利用限度額に準じ、多くの場合利用限度額には余裕があります。
3. Shopify ペイメント未対応のクレジットカードも利用可能
Amazon Payは、Shopify ペイメント未対応のクレジットカードを利用できます。例えば、Diners ClubはShopify ペイメント未対応のクレジットカードです。Amazon Payを導入すると、Shopify ペイメントに未対応でもAmazon Payを経由してDiners Clubのカードも利用できるようになります。
利用できるクレジットカードの種類が増えると、その分お客様の利便性が向上し機会損失の防止に繋がります。
4. Shopifyなら無料で導入可能
他のECモールやASPカートシステムの場合、Amazon Payを導入するには月額料金や初期費用がかかります。ShopifyならAmazon Payを無料で導入可能で、他プラットフォームに比べてリーズナブルです。
ShopifyへのAmazon Pay導入に必要な準備作業
Shopifyでお客様がAmazon Payを利用できるようにするための準備としては、Amazon Pay用のAmazonアカウントを作成する必要があります。Amazon Pay用のAmazonアカウントは、出品用のAmazonアカウントとは共用できないためご注意ください。
Amazon Pay用のAmazonアカウントを作成する前に、以下の情報をご準備ください。
- Amazon Pay専用のメールアドレス(Amazon出品サービス登録済みのメールアドレスとは別であること)
- 登記簿に記載のある会社情報(法人名、住所、代表者名)
- 売上金の入金先銀行口座情報
- ECサイト名(※環境依存文字は使用不可)
- ECサイトのURL
情報を取り揃えた後、「Amazon Payお申込みフォーム」にアクセスして、以下の情報を入力します。
導入サイトのプラットフォームを選択するリストボックスでは「Shopify」」を選択します。
「日本で法人登録をされていますか?」は「はい」、「サービス利用規定における禁止商品に当てはまりませんか?」は「当てはまりません」を選択します。
情報を入力した後、「次へ」ボタンをクリックしてください。出品用ではないAmazonアカウントを持っている場合はログインします。Amazonアカウントが必要な場合は、Amazonアカウントを新規作成します。
ログインまたはアカウントの新規作成後は以下の画面が表示されるため、必要事項を入力してください。
「次に進む」ボタンをクリックすると、次に「会社概要」画面が表示されるので情報を入力します。会社概要画面では、法人の登記内容に沿って、正しい情報を入力しましょう。
続けて「会社代表者情報」画面、「銀行口座情報」画面、「詳細設定」画面と、必要事項を入力します。「詳細画面」では、Amazon Payのボタンを表示させる「決済ページのドメイン」と、自社ECサイトに掲載する「プライバシー規約のURL」を入力してください。
すべて入力すると、Amazon Pay用のAmazonアカウントについての審査が始まります。審査通過の通知を無事受け取れれば、ShopifyでAmazon Payを使えるようにする準備作業は完了です。
ShopifyへのAmazon Pay導入手順5STEP
ここからは、ShopifyサイトでAmazon Payを支払方法の1つとして有効化するための手順を5STEPで解説します。本手順はパソコンからの操作です。iPhoneやAndroidから設定する場合は、公式サイトをご参照ください。
STEP1. Shopifyストアの管理画面にログイン
現在の自社Shopifyストアの管理画面にログインし、左側メニュー一番下の「設定」を選択します。設定画面が表示されるため、左側メニューの「決済」を選択してください。
決済画面は、Shopifyのサポートする決済手段の内容や有効化ボタンなどが表示されます。
決済画面をスクロールして、Amazon Payのブロックを探し「Amazon Payを有効化する」ボタンをクリックしてください。
STEP2. Amazon Payを有効化
Amazon Payの画面は以下の通りです。
Amazon Payを有効化する手段はすべて記載されているので、記載内容に沿って必要情報を入力してください。この画面で使用するAmazon Pay用のAmazonアカウントは、審査完了したものを用います。
STEP3. Amazon Payの動作環境設定
Amazon Pay画面で表示されている「Amazon Seller Central」のリンクをクリック、ログインします。すると、表示される画面の上部コンボボックスより「Amazon Pay(本番環境)」を選択してください。表示される本番環境画面の下部メニューのインテグレーションから「インテグレーションセントラル」を選択します。
すると、「インテグレーションの概要」画面が表示されるため、下部にある「アプリケーションを確認する」ボタンをクリックします。
STEP4. アプリケーションの情報を設定
次に表示される「クライアントID/Store ID設定の管理」画面右下の「編集する」ボタンをクリックし、アプリケーション情報として、
- ストアの名前
- ストアの説明
- プライバシーポリシーURL
を入力します。
ここで、もう一度Shopifyの管理画面に戻ってください。そして「設定」メニュー、「決済」メニュー、「Amazon Payを有効化する」ボタンの順に進んで「Amazon Payの資格情報」画面を開きます。
「Amazon Payの資格情報」画面の赤枠部分の情報を、先ほど開いた「Amazon Seller Central」の「クライアントID/Store ID設定の管理」画面に入力します。「許可されたJavaScriptオリジン」には①の情報、「許可されたリターンURL」には➁の文字列を入れてください。
STEP5. クライアントシークレットとシークレットアクセスキーの取得・設定
「Amazon Seller Central」の上部より「インテグレーション」から「インテグレーションセントラル」メニューを選択します。すると、「インテグレーションの概要」画面が表示されるため、画面下部の「クライアントシークレット及びシークレットアクセスキー取得」をクリックして、以下の情報を取得します。
- クライアントID
- Amazon Seller ID(出品者ID)
- MWS Auth Token(アクセスキーID)
- MWS Secret Access Key(シークレットアクセスキー)
これらの情報を、先ほど表示したShopifyの「Amazon Payの資格情報」画面の該当箇所にコピーします。コピー元の項目とコピー先の項目の関連は以下の通りです。
コピー元の画面 | コピー先の画面 |
「Amazon Seller Central」の「インテグレーションの概要」画面 | 「Shopify」の「Amazon Payの資格情報」画面 |
クライアントID | Amazon Client ID |
出品者ID | Amazon Seller ID |
アクセスキーID | MWS Auth Token |
シークレットアクセスキー | MWS Secret Access Key |
ここまで情報を入力したら「Amazon Payを有効化する」ボタンをクリックして終了です。Amazon Payの有効化がサイトに反映されるまでには最大2日程度かかる場合もあります。Amazon Payが有効化され、お客様支払方法としてはAmazon Payを選べるようになります。
ShopifyでAmazon Pay導入前後の注意点3つ
ShopifyサイトでAmazon Payを導入する前後には、以下3点の注意ポイントがあります。
- エラーが発生した場合の対処法
- Shopify ペイメントを有効化しないと毎回手数料発生
- Amazon Pay申込前の注意点
順番に解説しますので、漏れの内容にご対応ください。
1. エラーが発生した場合の対処法
ShopifyサイトでAmazon Payを導入したのにエラーが発生する場合があります。以下の情報がAmazon Seller CentralとShopifyの「Amazon Payの資格情報」画面で一致しているかどうかを見直してください。
- JavaScriptオリジン
- リターンURL
Shopifyサイトのドメインを変更した場合などに、上記情報がAmazon Seller CentralとShopifyの間で齟齬として生じるため要注意です。
2. Shopify ペイメントを有効化しないと毎回手数料発生
Amazon Payを導入する場合には、Shopify ペイメントも必ずあわせて導入しましょう。Shopify ペイメントを有効化しないと、注文ごとに毎回取引手数料がかかるために要注意です。返金処理を行う際、クレジットカードの取引手数料は返金されません。
3. Amazon Pay申込前の注意点
Amazon Payには「法人でないと使えない」という制限があります。法人登記を行っていない個人事業主などは、そもそもAmazon Payを使えるAmazonアカウントを作成できません。また、Amazon Payを使えるAmazonアカウントの作成では審査が入り、通過までに時間がかかることにもご留意ください。
Amazon PayだけでなくShopify運営全般を相談可能なサービス3選
Amazon Payの導入は、慣れてしまえば分かりやすいのですが、最初は少し難しいと感じるかもしれません。また、その他Shopify運営について気軽に相談できるサービスがあると安心できるのではないでしょうか。
ランサーズでは、Shopify運営に詳しいフリーランスが、初心者の相談を受けるサービスを提供して、ショップ運営者様のサポートをします。そこで、Shopify運営全般を相談できるランサーズの以下3サービスをご紹介します。
- Shopify導入前相談|ネットショップ構築前の悩みを解消します
- 【Shopify】ストアづくりのお悩み解決サポート
- Shopify構築に関するお悩み・ご相談お伺いします【初めての方向け】
各サービスの概要をご紹介しますので、自社に合ったサービスを見つけ、お役立てください。
1. Shopify導入前相談|ネットショップ構築前の悩みを解消します
Shopifyでネットショップを構築する前段階で、現状をヒアリングして改善点を提案し、質問への回答を行うサービス。相談者の現状を把握して、できる改善点を提案する点が大きな特徴です。Shopifyでネットショップを開設したいが、何か問題があってなかなか進まない、という場合にぜひご相談ください。
2. 【Shopify】ストアづくりのお悩み解決サポート
Shopifyを利用してネットショップを開設するにあたって、不安に思っていることや疑問点を洗い出して質問し、不安や疑問を解決するサービスです。ちょっとした疑問点も、解消のための調査には意外と時間がかかるものです。本サービスは、不安や疑問を解決するのに役立ちます。
3. Shopify構築に関するお悩み・ご相談お伺いします【初めての方向け】
実際に現役で活躍しているShopifyショップオーナーが、初心者の質問に答えるサービスです。立ち上げ初期の不安などの相談に乗ってもらえます。「こんなことを質問してもいいだろうか」と思う内容でも相談しやすい点が特徴です。
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ShopifyでAmazon Payを設定して売上アップを目指そう
Amazon PayをShopifyでの支払方法として追加すると、AmazonユーザーはAmazonに登録した住所やクレジットカード情報を連携可能です。結果、Shopifyで便利に買い物ができるようになり、売り上げアップも大いに期待できます。Amazon Payを有効化して、Shopifyストアの売上伸長を目指しましょう。
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