ECサイトを構築する際は、できるだけ顧客の利便性が高く、信頼できるサーバーが求められています。ECカートシステムやサーバー選びに悩む担当者や経営者も多いでしょう。
Shopifyならレンタルサーバーや自社サーバーを用意することなく、Shopifyの安定したサーバーをつかってECサイトを構築・運営できます。本記事では、Shopifyのサーバーの5つの特徴と、Shopifyの仕組みやセキュリティ対策についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次
自社でサーバーを用意せずに使えるShopifyの仕組み
ShopifyでECサイトを開設する際は、Shopifyのサーバーを利用します。Shopifyは自社でサーバーを用意することなく使えるECプラットフォームです。
ここでは、以下のShopifyの仕組みについて紹介します。
- ShopifyはASP型のネットショップ運営サービス
- レンタルサーバーを借りずに構築・運営できる
- 独自ドメインを選択できる
- 月額の固定費用がかかる
- さまざまなセキュリティ対策が行われている
1. ShopifyはASP型のネットショップ運営サービス
ECサイトを構築する際は、ECカートを準備しなければなりません。ECカートシステムを導入する手段としては、ASPやクラウドEC、フルスクラッチなどいくつかの方法があります。
なかでも圧倒的にコストを抑えられるのがASPです。ASPとは「Application Service Provider」の省略形で、ユーザーはASPのサーバーにアクセスし、ソフトウェアの機能を使います。
他のECカートシステムでは初期費用だけでも数百万円はかかりますが、ASPなら初期費用無料のサービスもあり、手軽に始められる点も魅力です。
2. レンタルサーバーを借りずに構築・運営できる
自社でECサイトのシステムを構築する場合、レンタルサーバーを借りるなどの方法でサーバーを用意する必要があります。しかし、ShopifyのユーザーはShopifyのサーバーを利用してECサイトを開設できますので、自社でサーバーを用意する必要がありません。
Shopifyと契約することにより、自社でサーバーを用意するよりも低コストでECサイトを開設できますし、メンテナンスの手間がかかりません。
社内にサーバーに関する専門知識を持つ人がいなくても、問題なくECサイトを開設できます。
3. 独自ドメインを選択できる
ドメインとはインターネット上の住所のようなもので、URLで表されます。
ShopifyでECサイトを構築した時のドメインは「○○.myshopify.com」です。ただし独自ドメインも選択できますので、新しくドメインを購入するか、すでに持っているドメイン情報をShopifyに登録して、独自ドメインの表示に切り替えましょう。
Shopifyと似た機能を持つECカートシステムの中には、独自ドメインの設定に追加料金が発生するサービスもあります。Shopifyならどのプランでも追加料金なしで、独自ドメインを設定できます。
4. 月額の固定費用がかかる
Shopifyでは下記3種類のプランの中から自社に合うものを選択し、ECサイトを構築・運営できます。
料金/手数料 | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
毎月の料金 | 29ドル | 79ドル | 299ドル |
クレジットカード手数料(Shopifyペイメント) | 3.4〜4.15% | 3.3〜4.1% | 3.25〜4.05% |
取引手数料(Shopify ペイメントを利用しない時) | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
他のASPのように、毎月の料金が無料のプランはありません。ただしShopifyは他社に比べると決済手数料率が低く、売り上げが増えると手数料の負担は軽くなります。
5. さまざまなセキュリティ対策が行われている
Shopifyと契約したユーザーは、Shopifyのサーバーを借りてECサイトを構築・運営します。基本料金の範囲でセキュリティ対策が行われていますので、自社で行う必要はありません。
自社でサーバーを構築してECサイト構築すると、サーバーに対するセキュリティ対策を自社で行わなければならず、時間や金銭的なコストがかかります。
Shopifyのサーバーの5つの特徴
Shopifyのサーバーには、信頼に足る理由と言える、5つの特徴があります。
- 稼働率が安定している
- 読み込み速度が速い
- CDNで読み込みが最適化される
- 24時間体制でホワイトハッカーが対応
- サーバーの場所は日本含めた世界中
1. 稼働率が安定している
Shopifyはクラウドベースであることによって、安定した稼働率を実現しています。クラウドベースとはアプリやサービスを、インターネットを介して利用できる仕組みのことで、ユーザーは自社でサーバーを用意する必要がありません。大量販売を行うユーザー向けのShopify Plusの稼働率は99.98%です。
Shopifyは稼働率が安定していることで1分間に1万件の注文を処理でき、セールなどの注文が殺到するタイミングであっても、問題なく注文を処理できます。
2. 読み込み速度が速い
Shopifyはサーバーの稼働が安定している影響で、他のSaaSプラットフォームに比べて読み込み速度が2.97倍速い点も特徴です。
ECサイトの表示が遅いとユーザーが離脱する原因になることがありますが、Shopifyなら表示速度が原因で離脱される心配が少なくなります。
3. CDNで読み込みが最適化される
CDNとは「Content Delivery Network」の省略形で、画像など大容量のデジタルコンテンツをインターネット上で大量配信するために用いられるネットワークのことです。CDNを用いることで、アクセスが集中したタイミングでもスムーズにサイトを表示できます。
Shopifyでは追加料金なしで、Fastlyが提供する世界基準のCDNを利用可能です。ユーザーが世界のどこにいても、Shopifyストアであればすぐに表示できます。
4. 24時間体制でホワイトハッカーが対応
Shopifyでセキュリティの欠陥やバグが見つかると、世界中のホワイトハッカーが24時間体制で報告や復旧にあたります。
Shopifyのセキュリティリサーチャーとして参加しているホワイトハッカーは、全世界で約3,000人規模です。Shopifyはホワイトハッカーの働きに対して、100万ドル以上の報奨金を提供しており、セキュリティ対策に対する投資も行っています。
5. サーバーの場所は日本含めた世界中
Shopifyは、ショップと購入者をつなぐための拠点となるサーバーを、2020年に世界で2ヶ所から180ヶ所に拡大しています。日本を含めた北米以外の地域では、Shopifyのネットワークに購入者や事業者がアクセスするための時間が、約50%短くなりました。
Shopifyのユーザーがより高速にアクセスできるよう、全世界のユーザーに近いサーバーを用意しています。
Shopifyで行われている3つのセキュリティ対策
ShopifyではユーザーやECサイト運営者が安心して利用できるよう、下記のようなセキュリティ対策が行われています。
- 常時SSL化に対応
- クレジットカードの世界基準「PCI DSS」に対応
- スタッフログインの2段階認証
1. 常時SSL化に対応
SSLとは、インターネット上でデータを暗号化して送受信に利用する仕組みのことです。SSLに対応しているサイトでは、URLが「https://」から始まります。
SSLはクレジットカード番号やパスワードなどの重要な情報が盗み取られることを防いでくれ、ECサイトの構築には欠かせません。SSLに対応していないWebサイトはセキュリティソフトによって表示されないこともありますので、新たにECサイトを開設するならSSLへの対応は必須です。
Shopifyは全プランで常時SSLに対応していますので、ショップもユーザーも安心して利用できます。
2. クレジットカードの世界基準「PCI DSS」に対応
「PCI DSS」とは、カード番号や有効期限などのクレジットカード情報を、安全に取り扱うためのクレジットカード業界における世界基準です。
元々は世界5大国際カードブランドがリスク管理プログラムを独自に運用していましたが、加盟店の負担が大きいことから、世界的に統一された基準ができました。
ShopifyはPCI DSSレベル1に対応していますので、Shopifyで開設されたECサイトも自動的にPCI DSS レベル1になっています。
3. スタッフログインの2段階認証
ShopifyではECサイトの管理画面への不正アクセスを防ぐために、下記のような機能を設定できます。
- スタッフログイン時の2段階認証(SMSまたはアプリを使用)
- スタッフアカウントごとの管理画面の特定機能へのアクセス制限
- スタッフのログイン履歴確認
このようにショップ管理におけるセキュリティ対策も行われており、より安全なショップ運営が可能です。
Shopifyのサーバーは安定している!ネットショップ構築におすすめ
今回の記事ではShopifyのサーバーについてお話ししました。再度、ポイントをまとめます。
- ShopifyでECサイトを構築する場合Shopifyのサーバーを使う
- Shopifyのサーバー利用料金は毎月の料金に含まれている
- Shopifyのサーバーにはセキュリティ対策が行われている
- 稼働が安定している
- Shopifyのサーバーは世界中に拠点があるなどの理由でページの表示速度や注文処理が早い
Shopifyのサーバーは安定している上セキュリティ対策も施されていますので、自社でECサイトを構築するなら、おすすめのサービスです。これからECサイトを構築する予定があるなら、Shopifyを検討してみてください。
自社での構築に自信がなく、外部発注を検討しているなら、フリーランスに依頼する方法もあります。
